2010/03/29

日本サクソフォーン協会第7回アンサンブルコンクール

一般の部の、2/3くらいを聴くことができた。短い感想を書いていこうと思う。

・葛飾吹奏楽団 - D.マスランカ「マウンテン・ロード」より第1楽章
「マウンテン・ロード」の、今まで聴いたアマチュアの演奏の中では、一番芳醇な響きだと思った。相当和音を合わせてきているのか、それとも音感がものすごいのか…。

・ウィーズサキソフォーンクァルテット - 八木沢教司「アリオンの琴歌」
おお。この曲は初めて聴いたぞ!なにやらかっこいい曲だった。クラリネットのように、蒸留したような純度の高い響きが印象的だ。

・サックス倶楽部アクシェ - G.ピエルネ「民謡風ロンドの主題による序奏と変奏」
アクシェさん、頻繁にこのコンクールに出てきていますね。細かいアンサンブルがすっと合っていくあたり、気心知れたアンサンブルという感じ。

・ブレーメン・サクソフォン・アンサンブル - J.リュエフ「四重奏のコンセール」より第1,2,3,6楽章
リュエフだ!特にロンドが凄くて、第1楽章のテーマが戻ってきたところで鳥肌がたった、とは言い過ぎかもしれないけれど、いやはや見事な演奏でした。

・IBCサクソフォンアンサンブル - A.デザンクロ「四重奏曲」
さすが貫禄の演奏だった。バランスやテクニックなど申し分なく、ちょっと一線踏み越えて高いレベルで聞いてしまいますなあ。第3楽章の圧倒的な構成感!

・江戸橋サクソフォーンアンサンブル - M.ラヴェル「スペイン狂詩曲」より第4楽章
三重県のアンサンブルで、SSAATBという面白い編成。アンコンにも出場したのかな?難しい楽譜だったが、とても完成度が高くて驚いた。

・レリッシュサクソフォントリオ - J.S.バッハ「パルティータ第4番」より第1楽章
トリオというと、ベルカントさんのイメージが強いが、レリッシュさんという名前は初めて聞いた。あのパルティータ第4番を、トリオでやっちゃうのですよ!各パートは休むヒマがないだろうが、充実した響き。

・Saxofono Rosso - C.ドビュッシー「ベルガマスク組曲」より第1,4楽章
こちらも貫禄の演奏ですね。奏者それぞれ、技巧や音楽性が安定の領域に達していて、耳が向くところが違う。パスピエの演奏がけっこう好きだった。

・Noir Saxophone Ensemble - C.パスカル「四重奏曲」より第1,4楽章
第4楽章がとても楽しそうで、聴いているこちらもウキウキ。たしか、自主公演も開催しているはず…聴きに行ってみたい!

・横浜ブラスオルケスター - 長生淳「トルヴェールの"彗星"」
たぶんアンコンに持っていった演奏かな?この曲に仕掛けられた細かな技巧を、隅々まできちっと再現していた。身軽な演奏で、かなりトルヴェールのスタイルに近いかも。

・オーガスサクソフォーンClub - H.ヴィラ=ロボス「ブラジル風バッハ第1番」より第1,3楽章
個人的に、この日聴けたなかでは白眉だった。8重奏だったのだが、強烈な安定感とビートと迫力。テナーサックスのトップを吹いていた方に、恐れおののきました…いやはや。大学生っぽかったのだが、うーむ、正体が気になるぞ。

・仙台サクソフォンアンサンブルクラブ - J.S.バッハ「無伴奏パルティータ第3番」より第1,3,4,5,6楽章
昔グラズノフを聴いたが、おそらくその時と同じメンバーだったはず。一人ひとりの音色を取り出してみると、それほど同じにも思えないのに、見事な音楽の流れが出来上っていた。

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以上。

一番強く思ったのが、テナーサックスを吹いているみなさんの音色、本当にどれも美しいなあ、ということ。最近、なかなか良い音で吹くことができていないので、ちょっと気持ちを改めなければな、と。良い刺激になった。

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