2013/07/31

宮崎真一さんと飲み

宮崎真一さんと恵比寿にて飲み。ウェブページ「Saxologie」の時代から知っているのだが、ゆっくりお話したのは初めて。たまたまタイミングが合ったのが幸いだった。

ついつい話が弾んでしまい(弾むべくして弾んだかもしれないが)17:30から23:00過ぎまで、なんと5時間半を超える邂逅となった。新しいプロジェクトも立ち上げられそうで、大変楽しみである。

2013/07/29

SMPにてAlphonse Leduc 20%OFFセール中

小倉大志氏がフランス留学開始を機にブログ始めたそうです→こちらから。これまでもあまり更新されないブログがあったのだけれど、こんどはたくさん更新してくれることでしょう!(と、余計なプレッシャーをかけてみる)

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楽譜通信販売大手のSheet Music Plusにて、Alphonse Leducの出版物が全品20%OFFセール中。サクソフォン作品ならばイベールからデザンクロ、デニゾフまで、有名ドコロはかなり揃うAlphonse Leduc。この機会にまとめ買いはいかが?(決してSMPの回し者ではありません)

いつだったか、イィンドジフ・フェルドの「四重奏曲」の楽譜を買ったのも同じくSMPでAlphonse Leducが20%OFFの時だったと記憶する。懐かしい。

2013/07/28

中島諒さん演奏のゴトコフスキー「協奏曲」録音

先日ご案内いただいた中島諒さんが出演する「モーニング・コンサート」、さすがに平日ということで伺えなかったのだが、後日中島さんからそのライヴ録音を送っていただいた。そもそも録音が少ないゴトコフスキーの「サクソフォン協奏曲」というだけでも、資料的価値としても有難かったのだが、聴いてみて驚き。素晴らしい演奏ではないか!

中島さんの演奏の魅力の一つに、ギラギラと輝く音色(サクソフォンが金属製の楽器であることを思い起こさせる)で一気に聴かせてしまううねるような演奏があると思うのだが、それがとてもよくゴトコフスキーの音楽にマッチしているのだ。驚きのダイナミック・レンジ…強奏部分での爆発から、弱奏部分での美しさまで、さまざまな場面が次から次へと押し寄せる。これは実演で聴いてみたかった…。

山下一史指揮藝大フィルハーモニアも熱演で、特に管楽器の方々は楽しそうだなあ(笑)ちょっと吹奏楽のようなノリも聴こえてきて、面白い。

【第8回2013年度東京藝術大学奏楽堂モーニング・コンサート】
出演:中島諒(sax)、鐵百合奈(pf)、山下一史指揮藝大フィルハーモニア
日時:2013年7月4日(木曜) 11:00開演(10:30開場)
会場:東京藝術大学奏楽堂
プログラム:
イダ・ゴトコフスキー「サクソフォン協奏曲」
P.チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番」

クレストン「サクソフォン協奏曲」初演の録音

昨日、何気なくFacebookのタイムラインを眺めていたところ、サクソフォン奏者宮崎真一さんの投稿から、とんでもなく貴重な録音の情報が流れてきた。なんと、ポール・クレストン「サクソフォン協奏曲(アルトサクソフォンと吹奏楽のための)」の初演の録音である。アメリカのどこかの方が手持ちの録音をYouTubeにアップロードしたようなのだが…アメリカには時々とんでもなく貴重な録音が眠っており(もう6年以上前だが、ミュールのアメリカツアーの録音が残っていると知った時には驚いたものだ)、時々チェックしていかなければならないなあ。

独奏者は、アメリカの往年の名手、ヴィンセント・アバト Vincent Abato氏。Artur Rodzinski指揮ニューヨーク・フィルハーモニックとの共演で、1944年2月13日の録音とのことだ。さすがに音質には若干の難があるものの、素晴らしさがじわじわと伝わってきて感動。プログラム冊子は、ニューヨーク・フィルのアーカイブのページから参照できる



ちなみに、同じくアバト氏のセッションレコーディングは、下記リンクから聴くことができる。こちらはウィリアム.D.レヴェーリ指揮ミシガン州立大学の吹奏楽団との共演。
https://www.youtube.com/watch?v=dCuQW1kmWjs

2013/07/27

驚きのトリオ

Tenor Saxophone Academy 2013でのひとこま。この時期はバカンスということもあり、世界中でイベントが開かれているんだなあ。このTenor Saxophone Academy 2013は、スペインで開かれている、ジャズとクラシックの双方に手を拡げたイベント。テナーサクソフォンという名が冠されながら、動画集を観るとあまりテナーサクソフォンに特化した催しではないようだが…(笑)。

そのイベントの最終日、クロージング・コンサートの最終アンコールで演奏された、ジュリアン・プティ Julien Petit氏、ニコラ・プロスト Nicolas Prost氏、Juan M.Jimenez氏によるトリオ。なんという豪華な布陣。クレツマーを得意とするプティ氏を中心に、即興も交えたキレキレの演奏に目を見張った…さらなる驚きが待ち受けていることは、中間部以降を観ていただければお判りになると思う。




まったく別の動画だが、ジュリアン・プティ氏に関連してこんなものがあったのでご紹介。室内楽団とともに演奏される「古城」。なんだか良い雰囲気。

McKenzie Sawers Duo "The Coral Sea"

グラハム・フィトキンの「Gate」のレコーディングは、これまでクラリネットによるものとリコーダーによるものは知っていたが、肝心のオリジナル版であるソプラノサクソフォンによるレコーディングは存在しないと思っていた…が、あるところにはあるようで。

サクソフォンのSue McKenzie スー・マッケンジー氏は、Scottish Saxophone Ensembleのリーダーであり、クラシックのみならずジャズにも精通している…というか、そもそも出身はエディンバラ・ネピア大学のジャズ科出身であるので、というかむしろそちらが専門だろうか。2012年にセント・アンドルーズ(スコットランド)で開かれたサクソフォン・コングレスのアシスタント・ディレクターでもあった。オープニング・ガラコンサートScottish Saxophone Ensembleのステージフィリップ・ガイス指揮のストラスブール音楽院サクソフォンアンサンブル(ゲスト出演)などで、ファンキーなソロを吹きまくる姿が印象的だ。

そのマッケンジー氏が、クラシカルなスタイルのCDを出していたことすらも知らなかった(今年発売されたばかりだが)。まだまだ知らないことがたくさんあるんだなー。Amazonの公式販売元ではまだ予約中になっていた。

「The Coral Sea(Delphian DCD34121)」
Sue McKenzie, saxophone
Ingrid Sawers, pf
Track lists:
Gabriel Jackson - The Coral Sea
Graham Fitkin - Gate
Nikkin Iles - Alma Venus
Graham Fitkin - Glass
Mark Anthony Two Memorials
Gavin Bryars - Allegrasco

タイトル曲にもなっている「The Coral Sea 珊瑚の海」を始め、初めて聴くものの美しい作品ばかり。マッケンジー氏の音色は、とてもエモーショナル。ジョン・ハール直系の弟子ではないとはいえ、イギリス、と言われると納得してしまうような演奏だ。どれだけ自分の耳がステレオタイプに染まっているのだ、という感じだが…。

特に、冒頭・そして最後にそれぞれ配置され、20分近くに及ぶ「The Coral Sea」や「Allegrasco」など、じわじわとした盛り上がりがあって感動的だ。楽しみにしていた「Gate」もきっちりと演奏されていて、こういった演奏によってこの曲が認知されることを嬉しく思う。

David Maslanka "Hell's Gate"

ディヴィッド・マスランカ David Maslanka氏のサクソフォンのための作品は、「ソナタ」「マウンテン・ロード」「レシテーション・ブック」あたりが日本国内では大変な人気を誇り、次いで「ソング・ブック」「コンチェルト」あたりが演奏され、他はあまり演奏される機会がない。以前、テナーサクソフォンと弦楽四重奏のための秘曲「Heaven to clear when day did close」についてブログで紹介したが、もう一曲、サクソフォントリオ(ATB)と吹奏楽のための強烈な作品があることをご存知だろうか。

それが「Hell's Gate 地獄の門」という作品だ。単一楽章、およそ15分に渡る作品で、John H. Combs指揮Hellgate High School Symphony Bandにより委嘱された。もちろんタイトルは委嘱した高校の名前に沿って付けられている。高校名のHellgateは地名で、モンタナ州ミズーラを流れるClark Fork Riverの川沿いの町である(ちなみに、マスランカ氏もモンタナ州の山中に住んでいる)。現地のネイティブ・アメリカンが、フランスの開拓者から幾度となく侵略を受けたことにも由来しているという。

強烈な冒頭部と、アルトサクソフォンが導くコラールによって慰めの表情を見せる後半の対比が面白い。トリプル・コンチェルトという形式もなかなか珍しいが、それだけではなくマスランカ氏の作品ならではの高い精神性も聴きどころだ。

Zzyzx Quartetの演奏を、Stacy WilsonのYouTubeアカウントのページから聴くことが聴くことができる。独奏、バックのアンサンブルとも、熱演。
http://www.youtube.com/watch?v=EV9Qhx17O-k
CDは、Albanyから出版されている。日本での入手は難しいが、NMLからも聴くことができるのでぜひ。

と、ここまで書いて気付く。2年半前に記事にしてるじゃん(最初はHell's Gateで検索していたので引っかからなかったのだ)。まあ、月日も経てば聴き方も変わってくるので、再度の紹介もアリですよね。

2013/07/26

Mario Marzi氏のインタビュー(イタリア語)

イタリアのサクソフォン奏者で、私が大好きな奏者のひとり、マリオ・マルツィ Mario Marzi氏に関するドキュメンタリーがYouTubeにアップロードされていた。イタリア語ということで、まっっったく内容が判らないのだが、映像を観て音楽を聴いているだけでも楽しい。



ざっと場面をメモ…:
イタリアサクソフォン四重奏団の面々。脳科学かなんかの実験中?→フットサル→バリトンサックスの協奏曲。ジェリー・マリガンの「Entente」→薪拾い?→海岸での演奏とインタビュー→室内楽団とのピアソラ「オブリビオン」演奏→マルツィ氏が所有するSATB各サクソフォン。デモで吹くフレーズがカッコイイ!→サックスアンサンブルとの共演。ソロはヴィバルディ。→貝殻?→波の音、カモメの声。→アコーディオンのザンチーニ氏と。なんだかシリアスな曲調。→バリトンサックスソロ。Ned Rothenberg "Maceo"→ソプラノサックスとピアノ。Richard Galliano "Vaggiano"。かっこいいなあ。

そういえば、マルツィ氏といえば、最近「Mrs Malcom, Her Reel (Funky Freuchie)」の冒頭の無伴奏ソロを吹き、続いてサックスオーケストラを指揮している、という動画を見つけて驚いたばかり。→http://youtu.be/fXM4wpwPbOE

2013/07/25

"現代の音楽表現"ゼミ 前期コンサート

【演奏会実習大石ゼミ 現代の音楽表現 前期コンサート】
出演:戸崎可梨、富田真以子(perc)、菊池由里子(三味線)、中塚恭輔(gt)、佐藤正太、野原弘貴、本藤美咲、大石将紀(sax)、市橋佐和、小澤一貴、佐々木遼太郎(acousumonium)、岩井陽典、木村恵理香(comp)、清水裕貴(sound)、大石将紀(指導)
日時:2013年7月24日(水曜)18:45開演
会場:洗足学園音楽大学1501講義室
プログラム:
スティーブ・ライヒ「木片の音楽」
市橋佐和「縫う、ごくり。這う、泳ぐ」
Gino Favotti「"La Petite conversation, Sortie de la foret" from "Elektrik Forest"」
Gino Favotti「Electro Dance」
岩井陽典「色即是空のリベルシンパシー(新曲初演)」
木村恵理香「alpha-phonic(新曲初演)」
一柳慧「プラティヤハラ・イベント」

大石将紀氏が今年から洗足学園音楽大学にて開講している「現代作品の演奏ゼミ」とのこと。少し前にtfm氏がブログで取り上げていたのを読んで、興味が沸いたのだった。アコースティックな音楽のみならず映像やアクション、エレクトロニクス、照明なども交えたとても面白い内容だった。演奏会場は、前方が鏡張りの広い教室。なんだか見覚えがあるなあと思ったら、協会コンクールの音出し控え室だった(笑)。天井は低いが、心地よく響く空間。その教室の中に、スピーカー、コンソール、譜面台、パーカッション、プロジェクション、ピアノなどがところ狭しと並ぶ。椅子はいわゆる"学校の椅子"で、なんだか新鮮だ(笑)

ライヒは大石氏も交えての全員での演奏(パートごとに色付きの衣装)。これだけ有名な曲であるにも関わらず実演を聴くのは初めてだったのだが、世界中で繰り返し演奏されている理由が判る気がした。録音で聴いてもわからない面白さが、ライヴでの演奏からは感じられる。その場に居ながらにして聴くことの重要性を、今更ながら思い知らされた気分だった。

次はテープ音楽の演奏。市橋佐和さんの「縫う、ごくり。這う、泳ぐ」。ミュージック・コンクレートの作品で、YouTubeの洗足学園音楽大学の公式アカウントにもアップされていたので、ご興味ある方はぜひ。定位感のあるスピーカーかヘッドフォンで聴くとさらにおもしろいと思う。

続いて演奏されたGino Favottiの作品は、Motusレーベルから出版されているアルバム「Elektrik Forest(Motus 398001)」からの2曲抜粋。ハウスからプログレッシブのようなとてもカッコイイ音楽で、後半の「Electro Dance」こそやや陳腐な感じもしたが、前半の作品はなかなかお気に入り。

新作の一つ目は、混合の8重奏?での岩井氏の作品。ドローン×ミニマルのような表現の上に、即興が覆いかぶさるなんとも形容しがたい作品だが、これも不思議と楽しい。かなり演奏者にとって自由な表現を(即興という意味以外でも)許しているような気がして、再演の時にどのような演奏になるのかが気になってしまった。木村氏の作品はパーカッション・デュオの上に、サクソフォン・デュオ(ソプラノとアルト)の特殊奏法をふんだんに利用し、さらに映像とコラボレーションさせた作品。演奏を担当したサクソフォン奏者の巧さには舌を巻いたが、これもぜひどこかで再演を期待したいところ(映像がなくてもちゃんと作品として成立しそうだ)。

最後は一柳慧作品。プラティヤハラとはヨガの用語らしいのだが、詳しいところはわからず。楽譜上の指示としては深呼吸のたびにS(=Single、単音を出す)、C(=Chord、和音を出す)、A(=Action、何らかのアクションを起こす)というような内容となっているそうで、出演者ほぼ全員での20分にわたる(やや管理された)即興という演奏だったが、これが実に楽しかった!オープンかつアグレッシブな表現が幾重にも飛び出し、また、これだけの多人数にも関わらず、(いや、多人数だからこそ?)はっとさせられる瞬間がいくつもあった。いい機会に臨席できたものだなあ。アクションは会場となった教室内で思いつく限りの行動が起こり、会場の現状復帰はなかなか難しいのではないかと(笑)。

今後、戸定邸でのコンサート(11/23)や後期のコンサートも控えているとのこと。どのような機会となるのか、もし予定が合えばまた聴いてみたいものだ。

2013/07/23

村田淳一さんの作品(その2)

以前ブログ記事として村田淳一さんの作品をご紹介したが、その記事に反応してご本人からいくつか作品のMP3ファイルを送っていただいた。おそらくYouTubeで聴くよりも高音質で有難い。また、未発表となるアレンジ作品…なんとスティーブ・ライヒの「ナゴヤ・マリンバ」のSop2本Alt2本版の録音も送っていただいたのだが、これがまたサクソフォンの響きにハマって面白いこと。驚いた。

以下、村田さんから送られてきた曲目解説。これを読みながら以前紹介した作品たちを聴くと、なるほど、と思えることだろう。

Sturm
もとになったのはバリトンサックスとピアノのために書き始めたのいくつかのスケッチの中の一部でした。作曲当時フィンランドのトゥオミサロ氏のMetallifonia(http://www.youtube.com/watch?v=K2cAdrjxdSk)に感銘をうけてメタルやプログレ風のセクションをいれました。意味は独語で嵐です。

Rotte NoⅠ
Rotteとは戦闘機の空戦技術の用語で二機編隊のことです。端的にお互いがお互いの死角をフォローしあう形態です。お互いの穴をうめるように演奏されます。ライヒなどの近接したカノンを意識しています。

Rotte No Ⅱ
spとaltの習作です。3つの決まったモチーフでできています。

Impromptu
特殊奏法を取り入れた習作です。参考にさせてもらったのはEscaichのLutteです。またフルートビートボックス(http://www.youtube.com/watch?v=crfrKqFp0Zg)も参考にしました。調的な雰囲気を崩さないようこころがけました。

ちなみに、アカウントのページを見に行ってみると再び新作の準備が進んでいるようで…(誰が初演するのだろう?)楽しみ。
http://www.youtube.com/user/SOGEBUmaturi/videos

5th cafe Udagawaにて

大宅裕さんのピアノリサイタル@松濤サロン、仕事が切り上げられず、残念ながらリサイタルそのものには伺えなかったのだが、つい先日オープンしたという「5th cafe Udagawa」での打ち上げにはなんとか顔を出すことができた。

大宅さんはもちろん、久しぶりにお会いする方(尊敬する大学の時の先輩方も!!)いらしており、充実した時間となった。

2013/07/21

水晶の籠(サクソフォーン・カルテット・アテナ)

発売はだいぶ前となるが、おなじみ"アテナ"のファーストアルバム「水晶の籠」をようやく聴くことができた。素晴らしかったあのファーストリサイタル@トッパンホールから、もう1年以上が経っているのか。いろいろな場所での演奏機会はあるようだが、ぜひ再びまとまった形でセカンドリサイタルを聴きたいところ。とはいえ、このCDがあれば次のリサイタルまでは存分に楽しめそうだ(笑)。

「水晶の籠(Meister Music MM-2148)」
塩安麻衣子(ssax)、江川良子(asax)、冨岡祐子(tsax)、平賀美樹(bsax)
D.スカルラッティ - ソナタより
J.イベール - 物語より
I.ゴトコフスキー - 四重奏曲
O.レスピーギ - リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲より第1楽章

まずは、原調にこだわったスカルラッティ、アルバムタイトルにもなっているイベールを聴く。スカルラッティを原調にしたときの変わり具合に、リサイタルのときにも驚いたことを思い出す(プログラム冒頭から花が開くようなイメージ)。そして、とても印象深かったのはイベール。涼しく爽やかで、サクソフォンが本来持つ俗的な要素を削ぎ落したような、ちょっとこれまで聴いたことのないような内容だった。何がそうさせているのかは、すぐに判断をつけることができない。

ゴトコフスキーは名録音となった。SIMAXに吹きこまれているSaxfon Conccentusの録音とタメを張るほどのものではないかな。ダイナミクス的に若干平坦に聴こえるのは、これはCD制作側の趣味かな?とはいえ、徹頭徹尾、高い技術力と美しい音色で魅せており、やはりこれもリサイタルの時の素晴らしい印象を再び想起させる。緩徐楽章では、何か特別なことをやっている風ではないのに、不思議と充実した響きが拡がる。海外では先に挙げたSaxofon ConcentusやQuatuor Diastemaの録音が聴かれていることと思うが、ぜひこの録音もワールドワイドに聴かれるようになってほしいものだ。

Amazon購入ページへのリンク

次回管打コンの審査員

つい先日、日本サクソフォーン協会ニュースの7月号が届いたのだが、今年から来年にかけてのいくつかのイベント情報のアップデートが掲載されていた。

御存知の通り、2014年は大きな規模のコンクールラッシュ…管打、ディナン、ロンデックス…の年で(参加するわけではないとはいえ)今から楽しみなのだが、そのうちのひとつ、第31回日本管打楽器コンクールサクソフォン部門審査員が、協会内で決定したとの旨が書かれていた。その顔ぶれだが、審査委員長が冨岡和男氏、審査員が、須川展也氏、池上政人氏、宗貞啓二氏、原博巳氏、平野公崇氏、小串俊寿氏、合計7名とのことだ。

ちなみに、いつも協会ニュースに同封されるカルテット楽譜、今回はモーツァルトの「トルコ行進曲」!

2013/07/19

復活!「春の祭典」サックスオーケストラ版

Eastman Saxophone Project - E.S.P.のFacebookページを読んでいたところ、Boosey & Hawkesの権利申し立てにより公開停止となっていたサクソフォン・オーケストラ版ストラヴィンスキー「春の祭典」の動画が、交渉の末再公開に至ったとの旨が掲載されていた。



全曲、30分以上にわたり暗譜での演奏。あの作曲家のJohn Mackey氏をして「Unbefuckinglievable」を言わしめた名演。刮目せよ!!

2013/07/18

BohemiaSQ plays Glass' Concerto on YouTube

ボヘミアサクソフォン四重奏団と、Aleksandar Markovič指揮ブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団の共演による、フィリップ・グラス「サクソフォン四重奏とオーケストラのための協奏曲」の演奏がYouTubeに上がっていた。カメラワークや、各楽器のバランスなど相当作りこまれており(ライヴでは絶対聴こえないような音も聴こえてくる)、映像作品として非常に良くできている。さすがに高速変拍子ではときどき「うおっ」となることがあるもの、全体を通して演奏も良いと思う。

こんな四重奏団があるとは知らなかった。公式ページのディスコグラフィを参照すると、何となくどこかで見たことがあるようなジャケットが掲載されているのだが…。

いやー、それにしてもこの曲の第1楽章のメランコリックな趣は、何度聴いても良い。本当に良い。他の楽章はたまに食傷気味にもなるが、この第1楽章だけは何度聴いても腑に落ちる、とでも言おうか。ちょっぴり「ミシマ」に似た雰囲気もありますね。

第1楽章


第2楽章


第3楽章


第4楽章

2013/07/17

ルソー氏リサイタル(1987年)のプログラム冊子

島根県のF様から、F様がかつて聴いたユージン・ルソー氏のリサイタルのプログラム冊子を送ってもらった。

1987年、故前沢文敬氏とともに国内4ヶ所を回った時のプログラム冊子。なぜか東京ではこのとき開催されておらず、ちょっと不思議。ヤマハの肝いりであれば、大都市で開催されないのは不自然にも思えるのだが。

【ユージン・ルソー サクソフォン・リサイタル】
出演:ユージン・ルソー(sax)、服部真理子(pf)、前沢文敬(sax:賛助出演)
日時・会場:
1987年9月26日(土)14:30・出雲市市民会館大ホール
1987年9月28日(月)18:00・明石キャッスルプラザホテル3Fホール
1987年10月2日(金)18:30・札幌市ヤマハセンター第2ホール
1987年10月4日(日)14:00・岩手カトリックセンター四ツ家教会
プログラム:
G.F.ヘンデル/E.ルソー - ラルゲットとアレグロ
C.ドビュッシー - ラプソディ
A.ハバ - 無伴奏サクソフォンの為のパルティータ
S.ラフマニノフ/E.ルソー - ヴォカリーズ
C.サン=サーンス/E.ルソー - 白鳥
M.ラヴェル - ハバネラ形式による小品
P.クレストン - ソナタ
J.B.ロイエ/ホルニブルック - トリオ・ソナタ(賛助出演:前沢文敬)

ルソー氏お得意のレパートリーが並ぶ。ラッシャーに献呈されたハバ(アロイス・ハーバー)が1968年に作曲した「パルティータ作品99」が目を引く。ルソー氏がレパートリーにしていたとは知らなかった。トリオ作曲のロイエ(ジャン=バティスト・ルイエ)は、1680年生まれの作曲家。トリオ・ソナタはト短調・ハ短調・ヘ長調があり、どれが演奏されたかはわからなかった。叶わぬ願いとはいえ、やはりクレストンは一度はルソー氏の演奏で聴いてみたかったなあ。

スロヴェニア国際コンクールの動画

昨日、原博巳さんのブログ記事でも更新されていたが、スロヴェニア国際コンクールの全動画がAdolphesax.comにて公開されている。予選からファイナルまで閲覧することができるので、ぜひ通過者リストや本選結果などを対照しながらご覧いただきたい。

http://adolphesax.com/index.php/en/2013-05-19-00-47-27

ものすごく偏った見方をすれば、どういう演奏をすれば国際コンクールで上に抜けていくことができるのか(もちろん一例であるし、現場で聴くのと録画を聴くのとでは違うだろうが)というデータの宝庫だろう。前回のディナンやロンデックスも全てアーカイブされているし、昨年のコングレスもほとんどアーカイブされているし、録画とはいえこれだけの資産を有効活用しないのはもったいない!

2013/07/16

Largo MusicのSound Cloudアカウント

Richard Ingham氏の作品を取り扱っているLargo MusicのSound Cloudアカウントにて、氏の作品「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」「Walking the Cowgate」「Through a Landscape」のScottish Saxophone Ensembleによる演奏をフルバージョンにて聴くことができる。

https://soundcloud.com/largo-music

こちらの記事でも紹介しているCD「Mrs Malcolm(Largo Music LARGO007)」と同一テイクのようだ。「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」「Walking the Cowgate」が気になっている方は、ぜひ。

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ふと、またイギリスの東海岸を旅したくなった。すっかり忘れていたが、WSC参加からもう一年経つのか。

2013/07/15

大山権之助サクソフォンリサイタル

交流会の次の日、かねてより大山さんよりご案内いただいていたこのリサイタルを聴くために昼過ぎに東京へと戻った。

【大山権之助サクソフォンリサイタル】
出演:大山権之助(sax)、富山里紗(pf)、佐藤淳一(cond)、加藤里志、丸場慶人、上野耕平、野村亮太、木村有紗、東秀樹、持田崇、須々木由子、岡村麻美、細川紘希、中村賢太郎、塩塚純(以上sax)
日時:2013年7月14日(日曜)14:00開場 14:30開演
会場:すみだトリフォニーホール・小ホール
プログラム:
J.S.バッハ/G.ショッカー - パルティータ イ短調BWV1013+パルティータのゴースト
W.オルブライト - ソナタ
C.ドビュッシー/佐藤淳一 - ラプソディ・オリエンタル
T.エスケシュ - テネブレの歌
J.イベール/J.M.ロンデックス - コンチェルティーノ・ダ・カメラ
D.ミヨー - スカラムーシュより第3楽章(アンコール)
(アンコール2曲目わからず)

洗足学園音楽大学にて佐藤淳一さんと同世代であったそうだ。大山さんの独奏をきちんと聴くのは初めてだったが、一言でいうと「誠実」な演奏が印象的だ。例えばオルブライトのヴィブラート一つとっても、隅から隅まで「正格な」箇所に理想的な速度と深さでかかる、という状況が連続していく。センスの賜物か、それともそれだけのリハーサルをこなしているのか…。音色もストレートななかに暖かみがあり、聴いていて心地よかった。

プログラム的にも興味深い。パルティータは、なんとゲイリー・ショッカーによるオブリガード付き(オブリガード・サクソフォンは野村さん)。通奏低音のようなものを想像していたのだが、もっと旋律から近い距離を並走し、ポリフォニー的な効果を生み出していた。オルブライトもも聴けて良かった!第2楽章の美しさには、大山さんの演奏スタイルがピタリと当てはまる。逆に第1楽章や第4楽章なんかは、もっと不良のような?スリリングさを聴いてもみたかったな、と思った。

後半は豪華アンサンブル、そして佐藤淳一さんの指揮との共演。ドビュッシーは12本のサクソフォンとピアノのために佐藤さんが準備したスペシャル・アレンジ。昨年から佐藤さんが進めていた一連のドビュッシー研究の集大成とも言えるアレンジ。これがどんな響きがするものかと思っていたのだが大変に素晴らしいもので、聴きながら感動してしまった(ソロ・バックとも、演奏者も楽譜の再現に素晴らしい働きをしていた)。ドビュッシーのラプソディというと伊藤康英先生のアレンジが思い起こされるが、ドビュッシーのサクソフォンアンサンブル版アレンジとして後世に伝えられていくべきものだ。

エスケシュはオリジナル編成だが、これもなかなか聴く機会がないため、今回は貴重な機会となった。ソロのはじけ具合も、バックのアンサンブルもとても楽しい。この作品に関する解説はThunderさんのブログに詳しい。ソロと12本のサクソフォンはすなわちキリストと12人の弟子を表しているということだが、この作品が献呈されたドゥラングル教授率いるパリ国立高等音楽院のサクソフォン・クラスの12人という人数が、その人数と同一であることに今更ながら気付く。なんだか偶然では無さそうな気もする。イベールは祝祭的な雰囲気で、問答無用で楽しむことができた。

軽く大山さんにご挨拶して(差し入れは名古屋のきしめん)外に出ると、ちょうど雨が通り過ぎたあとなのだった。

2013/07/14

第4回サクソフォン交流会 in 名古屋、無事終演

事務局のマネージャーとして携わっていた、第4回サクソフォン交流会 in 名古屋(7/13)、無事終演。特に大きな問題も起きず、参加者の皆様にも概ね好評で、成功だったと言えるのではないだろうか。

昨日朝6時に自宅を出発し、のぞみN700系で名古屋へ。地下鉄に乗り換えて、黒川駅に移動し、徒歩で北文化小劇場へと向かった。9:00に事務局メンバー、服部先生、瀧さんと合流して、準備開始。先生方のリハーサルの傍ら、配布資料を並べたりステージ袖のセッティングをしたり。「劇場」ということで、それほど残響はないが不思議と心地よい音が聴こえる。9:45には参加者ほぼ全員が集合。いつも見知った顔が少なく、アウェイ感…ちょっと緊張した。注意事項の説明等を行ったのち、ラージ練習開始。短い昼休憩を挟んで、開演となった。

アンサンブルステージは、半分以上が初めて聴く団体だったのだが、レベルが高く、聴いていてとても楽しめた。もちろん演奏だけではなく選曲や出で立ちで魅せる団体もあり、バラエティ豊かな面白い内容だった(アクシェの「アルメニアンダンスPart1」には、選曲編曲演奏とも脱帽)。私は関東サクソフォン連合のメンバーとして、アルフレッド・デザンクロの「サルヴェ・レジーナ」、フィリップ・ガイス「サー・パトリック」を演奏。いろいろと事故が発生したが(笑)なんとか演奏しきれて良かった。後半に向けてはさらに演奏もMCも盛り上がりを見せた。トリのカキツバタさん、運営のみならず演奏でも魅せてくれてすばらしい!聴きながら全団体に対して感想を書いていくのが、交流会のスタイル。これについても、概ね受け入れられたようで良かった。

休憩を挟んで服部先生、瀧先生のデュオ。名曲、アラン・ベルノー「デュオ・ソナタ」。シリアスな響きも相まって会場が緊張感で満たされた(交流会でこういう空気になったことは今までなかったなあ)。尋常ではない集中力の演奏が続いた。第一楽章の冒頭主題がソプラノとバリトンで上下関係が反転する部分など驚異的。第三楽章の疾走感、そしてロンド形式で主題を回顧する第四楽章を聴いているときにはうるっとしてしまうほどだった。合間には服部先生にインタビューしたのだが、この曲についての興味深いエピソードが話された。この情報はいつかそのうち文字に起こして掲載したい。続いてお二人のソロに、バックはカキツバタさんを中心とする八重奏編成でのチャルダーシュ。生野裕久氏のサクソフォンデュオ+ピアノのアレンジのピアノパートを、村松和樹氏がサクソフォン八重奏に書き換えた版で、この交流会のためのスペシャルアレンジ。大盛り上がりとなった。

最後は全員合奏で「威風堂々第一番」。指揮は服部先生。客席で聴きながら、ぼんやりと充実感に浸るのだった。16:00に終演。写真撮影ののち、怒涛の片付け作業。撤退時刻の16:30までに、30分で70人近くが撤退できたのは、ご参加頂いた皆様の協力のおかげだ。

いったんホテルにチェックインして、打ち上げは18:00から。初めて会う人同士も多いが、打ち上げが始まって30分もたてばそこはサックス吹き、打ち解けて大盛り上がりとなった。各地から団体が集まっているという特徴を活かした?「お土産抽選コーナー」も、各団体バラエティ豊かなものを準備していただいて、ありがたかった。20:00からは近くの「世界の山ちゃん」にて二次会。ほぼ半分の30人以上が参加(笑)。手羽先を堪能しつつ、こちらでもまた二時間近く盛り上がった。三次会は老舗のジャズバー「Jazz inn Lovely」にて。疲労困憊につき寝落ちてしまい、途中でお暇した(^_^;)

今朝は、たまたまホテルが一緒だったmckenさんやグリグリ、アマリリスのみなさんと、老舗の喫茶店コンパル"大須本店"へ。朝早くのひっそりとした商店街のなか、この店だけは混んでいる、というちょっと不思議な佇まい。コーヒー、小倉トースト、海老フライサンド。ボリューミーだったが、どれも美味しくてすぐに平らげてしまった。mckenさんの車で名古屋駅まで送ってもらい、10:00の新幹線で名古屋から東京へと戻った。

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忘れもしない昨年12月15日の豊田市訪問。その3日前に開かれた池袋での第3回交流会の打ち上げの席で「名古屋開催」のキーワードが出たのを受けて、カキツバタのHさんに連絡をとった。仮版の企画書と仮版のWBS表を半徹夜で一気に作成、それらを引っさげて豊田市で開かれたカキツバタさん(というか、Audrey Saxophone Quartetさん)の演奏に合わせて協力依頼に伺ったのだった。それをきっかけとして名古屋開催を掲げた第4回の交流会のマネージャーを引き受け、あとはいつものタスク管理。マネージャー業務は第2回以来で、自分の実働を極力減らして対応に当たったが、やっぱり大変だった。何十時間費やしたかわからないくらいだ(自分のモチベーションとなっているのは、第1回と第3回でマネージャーとして取り仕切りを行なっていたOさんの姿である。立ち上げの大変さ(第1回)と、参加者の増大による各種問題の発生(第3回)への対応の姿勢こそが、自分を突き動かす原動力である)。

とはいえ、事務局の皆さんの対応はスムーズで、お願いしたことをどんどんとこなしていただけるのが有難かった。特に現地協力団体として動いてくださったカキツバタさんのタスクたるや、会場取得と打ち合わせ、打ち上げ会場の見繕い(一次会に加え、二次会まで!)、当日必要物品準備と片付け、企画ステージのモンティ「チャルダーシュ」練習の調整、司会、記録、名古屋サックスフェスタ他各所へのチラシ挟みこみなど、団体への声掛け…。当初協力依頼していた際に想定していた内容を大幅に超えた部分でいろいろとお願いしてしまったが、まさに「1お願いすると10返ってくる」働きぶりを発揮いただき、とても助かったのだった。

服部先生に演奏していただくというアイディアも、事務局内での打ち合わせ時にそんな話がポン、と出て「引き受けてくれるかなあ」とおずおずと交渉に臨んだことを思い出す。まさか「あの」ベルノーを引き受けてくださるとは想定以上の内容で、しかもそれをきっかけに瀧さんともお知り合いになることができた、というのも良かった。両先生方には交流会に華を添えていただき、感謝申し上げる次第。

第4回サクソフォン交流会事務局は、残務整理が完了したのち一旦解散となる。次回以降どうなるかは、未定。自分が(少なくとも単独で)マネージャーを引き受けることは今後ないとは思うが「アマチュア団体の交流を通じて奏者同士の交流を深める」という目的を持った会として、今後とも何らかの形で継続していくことができればと思っている。

本番でのラージ演奏の様子。

2013/07/12

ご案内:第4回サクソフォン交流会 in 名古屋

日本全国からアンサンブル団体が名古屋に集まり、瀧さんと服部先生のベルノーを聴き、最後は「威風堂々」で大盛り上がり、というイベント。マネージャーとしての仕事はかなり大変だった(何十時間使ったか解らないくらい)が、無事明日を迎えられそうだ。

お近くの方はぜひお越しください。

【第4回サクソフォン交流会 in 名古屋】
日時:2013年7月13日(土) 11:45開場 12:00開演
会場:愛知県名古屋市・北文化小劇場(地下鉄名城線「黒川」下車 4番出口より北へ徒歩12分)
料金:入場無料
アドバイザー/客演指揮/演奏:服部吉之 ゲスト演奏:瀧彬友
プログラム:
各参加団体によるアンサンブルステージ(50音順)
-アマリリス合奏団(東京)
-アムールサクソフォンアンサンブル(三重)
-カキツバタサクソフォンアンサンブル(愛知)
-関東サクソフォン連合(東京)
-きしめんアンサンブル(愛知)
-サックス倶楽部アクシェ(東京)
-ダッパーサクセーバーズ(香川)
-Duo Green Green(千葉)
-トマピーナサクソフォンカルテット(愛知)
-ドルチェサックスクラブ(三重)
-浜松サクソフォンクラブ てるてるカルテット(静岡)
-Mickey's Unit(愛知)
企画ステージ:ゲストによる演奏のステージ(演奏:服部吉之・瀧彬友)
-A.ベルノー「サクソフォン・デュオのためのソナタ」より第1,3,4楽章
参加者全員によるラージアンサンブル(指揮:服部吉之)
-E.エルガー「威風堂々第一番」

2013/07/11

一輪車に乗って「クロノス」演奏

タイトル通りなのだが、もはやどこからツッコミを入れれば良いのかわからない…(笑)。しかもかなり演奏が上手くて、驚き。演奏は、Lucas Hopkins氏。アメリカの奏者だそうだ。公式サイトが充実しており、様々な演奏を聴くことができる。

Piet Swerts "Klonos" on a unicycle

2013/07/10

Richard Ingham "Walking the Cowgate"の楽譜

Richard Ingham氏(セント・アンドルーズ大学のサクソフォン科教授、昨年WSC2012実行委員長)から、サクソフォン四重奏曲「Walking the Cowgate」の楽譜をTsukubaSQ宛にプレゼントいただいた。

Tsukuba Saxophone Quartetで最近良く演奏している「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」。高松での日本初演以来、東京、長野でも演奏し、その演奏の様子はYouTubeにアップロードしてある。その演奏をYouTube経由で聴いてくださったようで、これまでもコメントをFacebookで頂戴していたのだが、昨日、突然メッセージとともに楽譜が送られてきたのだ。いやあ、嬉しかったなあ。

これもカッコいい曲!「Mrs Malcolm, Her Reel」と比較すると、アイロニーたっぷりで、テクニカル。もちろんインプロ部分もたくさん含まれており、聴きどころ満載。そのうち演奏できたら楽しいだろうなあ。

下記映像の、3'00"くらいから始まる四重奏曲。演奏はもちろんScottish Saxophone Ensemble(おそらく、タイのコングレスにおける演奏)。

2013/07/08

オネゲル「小組曲」のサクソフォン

木下直人さんから教えていただいた録音。木下さんからSonoreさんに復刻盤が送られ、Sonoreさんが音質を若干整えてYouTubeにアップロードしたもの。

オネゲルといえば、J.M.ロンデックスに献呈した「Concertino da camera」のフルートパート、コーラングレパートを、それぞれソプラノサックス、アルトサックスに置き換え可能としていることが知られる。また「Amphion: Prelude, Fugue and Postlude」他、オーケストラ作品でのサクソフォンの用例が散見されるが、このようなサクソフォンとピアノのための小品があるとは知らなかった。



サクソフォンは、フェルナンド・ロンム Fernand LHOMME氏。ギャルド初来日の時、サクソフォンのトップを担当していた奏者であるが、このような独奏が残っているとは知らなかった。1938年の録音とあり、甘い音色からはマルセル・ミュールとの類似を感じることができる…が、ヴィブラートの掛け方は、全ての音にヴィブラートが掛かっているミュールとは若干趣を異にする。興味深い。1938年という時代にあって、ミュールやラッシャー以外にも素晴らしい演奏者はたくさんいたのだ!ロンム氏といえば、阪口新氏が書いた次の文章を思い出す。ヌオーのことを書いているのだが、ロンム氏の名前がちょっとだけ出てくる。

ヌオーのこと - 阪口 新
 ミシェル・ヌオー氏が始めて日本に来たのは1961年である。この時はルーブル博物館の名画が上野の博物館で公開されるのといっしょに朝日新聞社がフランスからギャルド・レピュブリケーヌ楽団を招聘して日本の大都市で公演、レコードでしか聞いてなかったギャルドのダイナミックな美しい演奏を、生で聴く事が出来て多くの愛好者が感激したものである。この時のサキソフォンのセクションは退役間近いローヌ等3人の年寄りが居り、ヌオーは中堅のトップ奏者テナーには現在デファイア四重奏団のジャック・テリー、バリトンに同じくポーリンと非常に充実したメンバーであった。フランスの管楽器の学生はギャルドに入団出来ることが最大の望みで入団試験の競争率は大変なもの、この時ヌオーと来た若いアルト奏者は此の年25人のサキソフォン受験生の中からたった1人入団したばかりの、此のレコードでもアルトを受持つアンドレ・ブンである。この時から5、6年経ってヤマハが管楽器の製作を始め試作の段階でヌオーが来日、浜松の工場で日本からも数人が加わって色々と試奏したりした。その後1年の間に3回ほど来日、私と工場からホテルまで一緒に過ごした。3年程前、パリ管が来日したプログラムに『展覧会の絵』があったので多分ヌオーが来るだろうと思っていたらやはり彼であった。パリ音楽院にマルセル・ミュール教室が出来たのは1942年、第1回の1等卒業者がダニエル・デファイアとロベール・レテリー(フランス空軍楽団のソロ奏者)、第2回の1943年がヌオーである。彼は6才ごろサキソフォンを親にねだって買ってもらい、正式なレッスンを受けたのは9才。13才の時には賞を取っている。1952年サキソフォンが初めてジュネーブの国際コンクールに取り上げられ、この時8つの賞がパリ音楽院出身のフランス奏者によって独占された。1位ヌオー、2位以下ペリソン、ダビー、テリー、ラクール、など。現在はギャルドの外、ラジオ、テレビのソロイストとして又、マルセル・ミュール引退後のセルマーのクリニシアンをも受け持ち広く活躍している。彼の柔軟な演奏はテクニック一辺倒の傾向にあるフランス楽界にあって得がたい存在。それもこれも彼の人がら、即ち人間味豊かな音色が我々の心をゆさぶる。今年の7月ボルドーでの世界サキソフォンコングレスで彼と再会できるのを楽しみにしている。

1974年発売のLP「サキソフォン四重奏の魅力 -ギャルド・メンバーによる-(東芝EMI/AFA EAA-85052)」ジャケットより転載

三泊四日で家族旅行

先週金曜から今日まで、ひさびさに休暇をとって家族旅行@北海道だった。数年前のある出来事をきっかけに、一年に一回は家族で集まってどこかへ行くようにしているのだ。近年、遠出というと楽器を持っての移動ばかりだが、観光っぽい観光もたまにはやらないと(笑)。

新千歳空港→ラーメン横丁→サッポロビール博物館→北海道庁旧本庁舎→時計台→テレビ塔→飲み屋@すすきの→米風亭→札幌泊→小樽の運河→海鮮丼→洞爺湖畔→地獄谷→登別温泉泊→美瑛→青い池→富良野のラベンダー畑→かなやま湖泊→カヌー体験→旭川空港、という旅程。あっという間だったが、楽しかった。

本日17:00くらいには家に到着。交流会の事務作業をやりつつ、反芻など。

2013/07/07

スロヴェニア国際コンクールファイナル結果

1位、本堂誠
2位、J.Gricar
3位、L.Mercep
4位、J.Ursej
5位、酒井希

スロヴェニア国際コンクール、ファイナル進行中

休暇とって北海道を家族旅行中。初日札幌、二日目小樽、南下して今は登別に宿泊中。月曜に東京へと帰還予定。

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スロヴェニア国際コンクール、ファイナルが進行中。さすがにPCは持ってきていないので観られないと思っていたのだが、Ustreamのアプリなんていう便利なものがあるのですね…。しかも登別ではLTEも入り、試しに繋いだところほぼ問題なく観られた。驚き。

北の温泉地で国際コンクールの中継を観られるだなんて、何ともいえないギャップがあるなあ。

2013/07/05

スロヴェニア国際コンクール、セミファイナル通過者リスト

セミファイナル通過者が発表された。日本人参加者は本堂氏、酒井氏の2名。この規模の国際コンクールで、日本人が複数名ファイナルに出場するのはかなり久々のことではないかな。嬉しいことだ!

Janez Ur ej
Lovro Mer ep
Makoto Hondo 本堂誠
Jan Gri ar
Nozomi Sakai 酒井希

何はともあれ、全員の健闘を心より祈りたい。

スロヴェニア国際コンクール、セミファイナル進行中…

先ほど本堂さんの演奏が終わったところ。いやー、どの演奏も個性的で面白いこと。本堂さんのデニゾフは、ライヴストリーミングで聴く限り完成度が高く、素晴らしい演奏だった。デニゾフを高レベルで吹く人って、どんな頭の構造してるんだろ。

日本時間7/5 0:30amからJan Gricar氏、1:00amから酒井希氏。ファイナリストのアナウンスは、日本時間で2:00amより開始予定。

2013/07/03

スロヴェニア国際コンクール一次予選通過者リスト

一次予選を10名が通過。日本人は完戸吉由希氏、本堂誠氏、酒井希氏の3名。以下、リスト。

通過者のセミファイナルでのさらなる健闘を祈念する次第。

Pablo Leon Candela
Eudes Bernstein
Ningxin Su
Janez Uršej
Yoshiyuki Shishido
Lovro Merčep
Blaž Mijovič
Makoto Hondo
Jan Gričar
Nozomi Sakai

タイムテーブル追記(事前情報と若干乖離があります)

11:00(日本時間7/4 6:00pm) Pablo León Candela
11:30(日本時間7/4 6:30pm) Eudes Bernstein
12:00(日本時間7/4 7:00pm) Ningxin Su
12:30 ~BREAK~
13:00(日本時間7/4 8:00pm) Janez Uršej
13:30(日本時間7/4 8:30pm) Yoshiyuki Shishido
14:00 ~BREAK~
15:30(日本時間7/4 10:30pm) Lovro Merčep
16:00(日本時間7/4 11:00pm) Blaž Mijovič
16:30(日本時間7/4 11:30pm) Makoto Hondo
17:00 ~BREAK~
17:30(日本時間7/5 0:30am) Jan Gričar
18:00(日本時間7/5 1:00am) Nozomi Sakai

2013/07/01

スロヴェニア国際コンクール中継 on Ustream

もう間もなく開始だが、スロヴェニアの国際コンクール中継を下記URLより参照可能だ。リンク先左中ほど上あたりの「IN LIVE」をクリック。

http://adolphesax.com/index.php/en/nova-gorica

予選演奏順・時刻のタイムテーブル追記。日本人参加者で、名前の漢字がわかる方については漢字を書いてある。とりあえず注目すべき点は…7/2のお昼休憩始まる時刻、遅くない?

日本時間は私が追記したのだが、もし間違いがあったら教えてください。

■予選

2013/7/1
3:00pm(日本時間7/1 10:00pm)Carlos Montesinos Parra
3:20pm(日本時間7/1 10:20pm)Massimiliano Girardi
3:40pm(日本時間7/1 10:40pm)Elisa Urrestarazu Capellán
4:00pm(日本時間7/1 11:00pm)Pablo Leon Candela
4:20pm(日本時間7/1 11:20pm)Luo Jie
4:40pm(日本時間7/1 11:40pm)~BREAK~
5:00pm(日本時間7/2 0:00am)Kei Kimura 木村佳
5:20pm(日本時間7/2 0:20am)Joonsung Park
5:40pm(日本時間7/2 0:40am)Eudes Bernstein
6:00pm(日本時間7/2 1:00am)Rui Ozawa 小澤瑠衣
6:20pm(日本時間7/2 1:20am)~BREAK~
6:40pm(日本時間7/2 1:40am)Aki Fujiwara 藤原秋
7:00pm(日本時間7/2 2:00am)Roman Fotuima
7:20pm(日本時間7/2 2:20am)Anna Takaku 高久安奈
7:40pm(日本時間7/2 2:40am)Ignacio Solana
8:00pm(日本時間7/2 3:00am)Enrica Birsa

2013/7/2
9:00am(日本時間7/2 4:00pm)Yumi Sato 佐藤由美
9:20am(日本時間7/2 4:20pm)Paulina Marta Kulesza
9:40am(日本時間7/2 4:40pm)Arisa Kimura 木村有沙
10:00am(日本時間7/2 5:00pm)Ningxin Su
10:20am(日本時間7/2 5:20pm)Kento Motegi 茂木健人
10:40am(日本時間7/2 5:40pm)~BREAK~
11:00am(日本時間7/2 6:00pm)Janez Uršej
11:20am(日本時間7/2 6:20pm)Yoshiyuki Shishido 完戸吉由希
11:40am(日本時間7/2 6:40pm)Martin Skubin
0:00pm(日本時間7/2 7:00pm)Weronika Partyka
0:20pm(日本時間7/2 7:20pm)~BREAK~
0:40pm(日本時間7/2 7:40pm)Krzysztof Guńka
1:00pm(日本時間7/2 8:00pm)Francisco Javier Linares Leyva
1:20pm(日本時間7/2 8:20pm)Samuel Jones
1:40pm(日本時間7/2 8:40pm)Yuko Susuki 須々木由子
2:00pm(日本時間7/2 9:00pm)~BREAK~
3:20pm(日本時間7/2 10:20pm)Srđan Paunović
3:40pm(日本時間7/2 10:40pm)Kyoko Nemoto 根本響子
4:00pm(日本時間7/2 11:00pm)Jesús Núñez González
4:20pm(日本時間7/2 11:20pm)Remi Terada 寺田麗美
4:40pm(日本時間7/2 11:40pm)Simone Müller
5:00pm(日本時間7/3 0:00am)~BREAK~
5:20pm(日本時間7/3 0:20am)Oleksandr Balashov
5:40pm(日本時間7/3 0:40am)Lovro Merčep
6:00pm(日本時間7/3 1:00am)Blaž Mijovič
6:20pm(日本時間7/3 1:20am)Makoto Hondo 本堂誠
6:40pm(日本時間7/3 1:40am)Melinda Urh


2013/7/3
10:00am(日本時間7/3 5:00pm)Anja Nedremo
10:20am(日本時間7/3 5:20pm)Yuka Nojima 野島由佳
10:40am(日本時間7/3 5:40pm)Enrique Prieto
11:00am(日本時間7/3 6:00pm)Takahasi Ryonosuke 高橋龍之介
11:20am(日本時間7/3 6:20pm)Jan Gričar
11:40am(日本時間7/3 6:40pm)~BREAK~
0:00pm(日本時間7/3 7:00pm)Nozomi Sakai 酒井希
0:20pm(日本時間7/3 7:20pm)Takuro Ogawa 小川卓朗
0:40pm(日本時間7/3 7:40pm)Nicola Peretto
1:00pm(日本時間7/3 8:00pm)Mei Yamasaki 山崎明

■セミファイナル(タイムテーブル修正)

2013/7/4
11:00(日本時間7/4 6:00pm) Pablo León Candela
11:30(日本時間7/4 6:30pm) Eudes Bernstein
12:00(日本時間7/4 7:00pm) Ningxin Su
12:30 ~BREAK~
13:00(日本時間7/4 8:00pm) Janez Uršej
13:30(日本時間7/4 8:30pm) Yoshiyuki Shishido
14:00 ~BREAK~
15:30(日本時間7/4 10:30pm) Lovro Merčep
16:00(日本時間7/4 11:00pm) Blaž Mijovič
16:30(日本時間7/4 11:30pm) Makoto Hondo
17:00 ~BREAK~
17:30(日本時間7/5 0:30am) Jan Gričar
18:00(日本時間7/5 1:00am) Nozomi Sakai

■ファイナル

2013/7/6
7:00pm(日本時間7/7 2:00am)より最大5名の演奏