島根県のF様より、デファイエとミュールに関するいくつかの録音を送っていただいたので、何度かに分けて紹介していきたい。貴重な録音をお送りいただき、感謝申し上げる次第。
まずは、Jesus Etcheverry指揮フランス国立放送局管弦楽団の演奏によるマスネの歌劇「ウェルテル」である(ADES)。ジャケットの写真をカラーコピーで送っていただいたのだが、録音風景にデファイエ氏の姿が写っており、また音を聴いても明らかにデファイエ氏の音が聴こえる。これまで全く知らなかった録音で、F様はいったいこの録音の存在をどこで知ったのかと思ってしまう(笑)。
第3幕第2場のアリアについては、後半にとても美しいサクソフォンのオブリガードを聴くことができる。かなり控えめ・抑制された響きではあるが、この低音域のソロをこうも美しく聴かせる手腕には舌を巻く。一緒に「ウェルテル」の抜粋台本まで送っていただき、その内容を吟味しながら何度も聴き返していると、デファイエ氏の仕事の素晴らしさを実感する。
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