2013/12/31

デファイエとランスロが写っている写真

クラリネットの往年の名手、ジャック・ランスロ氏とダニエル・デファイエ氏が一緒に写っている写真をネット上で見つけた。ランスロ氏とデファイエ氏はいくつかの録音で共演しているが、写真に同時に収まっているようなものは初めて目にした。なんとも味わい深い写真である。

「(ジャック・ランスロは)1953年から1999年までビュッフェ・クランポンのテスターでした」とのことで、クランポンの工場?でのショットのようだ。ランスロ氏の目の前にあるのは、ストロボチューナーのように見える。推測であるが、写真のための写真、というわけでもないだろう。ランスロ氏とデファイエ氏の間で、どのような意見が交わされたのか、興味あるところだ。

元記事はこちら。http://jeanpaulodiau.unblog.fr/category/non-classe/

2013/12/29

ヴィオラ版のデュクリュック「ソナタ」の演奏

サクソフォンの世界では有名なデュクリュック「ソナタ」のヴィオラ版録音をご紹介。

ヴィオラを演奏するのは、Jarita Ng(→公式サイト)。香港出身で、トリニティ・カレッジとミシガン大学に学び、現在はライス大学で勉強を続けているヴィオリスト/ヴァイオリニストだそうだ。ちょっと調べてみたところ、ミシガン大学つながりで、Donald Sinta Quartetのメンバーと交流があるようで、推測だがそんなところからデュクリュックを演奏することになったのではないかな、と思う。

まずはその音域に注目。ぐっと1.5倍くらいに拡張されている感覚。第4楽章冒頭のフラジオレット音域など、最初は驚くが、何度か聴いているうちにしっくりきてしまう。また、第2楽章でのピツィカートなど、サクソフォンでは決してできない表現もあり、複雑な気分。また、長大なフレーズを弾ききるその持続力はヴィオラならではのものだろう。

数年前に訳出したデュクリュックのバイオグラフィでも見ながら聴いていただければと思う。

ところで…不勉強で申し訳ないんですが、アルトサクソフォン版が先、ヴィオラ版が後からできたんでしたっけ(逆でしたっけ)。

LSO plays "City Noir"

たびたびこのブログでも取り上げている、ジョン・アダムズ John Adams氏の管弦楽作品「シティ・ノワール City Noir」について、London Symphony Orchestraが演奏した録音がYouTubeにあったのでご紹介。商用販売されているという話は聞いたことがないのだが、エアチェックか何かによる録音だろうか。

この記事によれば、サクソフォンはサイモン・ハラーム Simon Haram氏が担当しているとのこと。アメリカやオーストラリアではマカリスター氏、オランダではボーンカンプ氏がそれぞれ担当しており、このサクソフォン奏者のリストを見るだけで、サクソフォンパートのウルトラCっぷりを象徴していると思う。

このLSOの演奏を聴いてもなお、やはりマカリスター氏が初演した際のライヴ録音を思い出し、その超人的な演奏技術・音楽性に驚くばかり(要はマカリスター氏が参加した初演の演奏が一番好き、ということなのだが…)。

2013/12/28

つくばで練習

来年の2月に開かれる、出身大学の吹奏楽団の団内アンサンブルコンサートに向けて、サックスクワイアーの練習。自宅からつくば市の大学内の練習場所まではやはりそれなりに遠くて、ドア・ツー・ドアで2時間ほど。TXつくば駅で、なぜかエビちゃんと遭遇し、お互い驚く(つくば市でレッスンの仕事があったようで)。それにしても、冬のつくばは風が強いせいか(筑波颪などと呼ばれる)、東京よりも体感温度ぐっと低め。バスが遅れてなかなか来なかったのには参った。

曲は、ヤン・ヴァン=デル・ロースト/柏原卓之「アルセナール」。ある意味、柏原さんの代表曲と言っても過言ではないだろう。とてもよく出来た編曲である、ということは、周知のとおり。指揮者も迎えて、バランスやイメージを整えながら2時間弱。一回目にしてはかなりまとまったような。大人数になったときに、どんな響きになるのかが楽しみだ。

2013/12/27

1998年のヨーロッパフィギュアスケート選手権に…

1998年、イタリア・ミラノで開かれたヨーロッパフィギュアスケート選手権で、アイスダンス部門で見事金メダルに輝いたパーシャ・グリシュク&エフゲニー・プラトフのペアの演技。芸術点が凄い。6.0が4つって…。



使用曲はマイケル・ナイマンの「Memorial Requiem」という曲だそうだ。演技とのシンクロ性など聴いていると、そこら辺のオーケストラ曲よりも、ナイマンの曲がフィギュアスケートに合っているのかなあ、などと、素人なりに思ってしまう。バックのナイマン・バンドで咆哮するサクソフォンは、おそらくジョン・ハールだろう。超一流のスポーツと絡むクラシカル・サクソフォンなど、めったに聴けるものではない。貴重な記録である(結局そこかい、という声が聞こえてきそうだが)。

スポーツと絡むサクソフォンというと、他にはあまり思いつかないが…例えば、シドニーオリンピックのシンクロ・デュエット(銀メダル受賞)のBGMでは、栃尾克樹氏のバリトンサクソフォンを聴くことができる。

ギャルド復刻CD(GDWS-0009)レビュー

少しずつ続けているギャルド吹奏楽団の復刻CDのレビュー。先日書いたデュポン楽長時代の2枚(1枚目2枚目)に続いて、ブラン楽長時代の録音が復刻されたCDのレビューを。やはり長くなりそうなので1枚ずつにレビューを分けることとした。フランソワ=ジュリアン・ブラン Francois-Julien Brun楽長指揮ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 Musique de la Garde Républicaine。

収録曲目は下記の通り…グリーンドア音楽出版のページからコピペした。とにかく注目すべきは、1961年11月3日の厚生年金ホールにおけるライヴ録音=ギャルド歓迎演奏会、である。木下直人さんが書いたライナーノーツによれば「この録音は某音楽団体によって永く秘蔵されてきたが(後略)」ということで、この録音が残っていたのかという大きな驚きがあった。これを探し当てて世に送り出した木下さんの努力に感服である。

◇ギャルド歓迎演奏会/厚生年金ホール (Rec.3.Nov.1961)
1.ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
2.ファリャ:バレエ組曲「三角帽子」より(近所の人々の踊り/粉屋の踊り/終幕の踊り)
3.リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
◇朝日ソノラマ昭和36年12月号より
4.リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
◇コンサート・プログラムより
5.フランス国家・君が代・英雄行進曲(サン・サーンス)
◇Masterworks from France 462 (Rec.1959)
6. ミゴー:教会交響曲 (祈りと入祭唱 犠牲 信奉ミサ)

ということで、あまり冷静に聴けないのだが…。まずは冒頭のベルリオーズを聴いてみよう。冒頭一発目のサウンドから、信じられない瞬間が続く。なんという輝かしく、魅力的な音色だろうか。管楽器を重ねあわせるだけで、このようなサウンドが生まれることがある意味信じられない。彼らは、オーケストラに追いつこうとしてオーケストラのレパートリーに取り組んでいるのではなく、オーケストラと同系列か、もしくはそれらを上回るものとして吹奏楽を位置づけ、実際そのレベルの演奏を提示しているのだから凄い。この曲と、あと「ハンガリー狂詩曲第2番」はNHKホールでも演奏されているが、それと聴き比べてみるのも一興だろう。

ファリャの「三角帽子」は、実に音楽的だ。ブラン楽長の手腕が遺憾なく発揮され、この絶妙な間合いやテンポ取りが実現できているのだろう。ブートリー時代のギャルドの録音にみられるような、適当に音楽を流していくような瞬間は皆無。各ソリストもそれは見事なもので、一級の管楽器奏者が多数在籍していた同時代のギャルドのポテンシャルの高さを思い知らされる。

朝日ソノラマのソノシート(ソノシートって知ってますか?こんなのです。)を復刻したという「ハンガリー狂詩曲第2番」と「ラ・マルセイエーズ」「君が代」「英雄行進曲」は、さすがにソノシートならではの音質の悪さがあるものの、しかし音楽が持つパワーは生半可なものではない。こういった演奏で「君が代」を聴けるというのも嬉しいものがあるなあ。また、放送用録音を復刻したというジョルジュ・ミゴの「教会交響曲」は、吹奏楽のオリジナル作品だそうだ。冒頭の得も言われぬコラールのサウンド。いったい、各楽器をどのようにブレンドすれば、こんな不思議な音が出るのだろう。作品としても実に良く出来ており(さすがにちょっと"渋い"響きだが)、現代であまり演奏されないのは疑問。

とにかく手にとって、聴いてみていただきたい。単なる懐古趣味ではない、1960年代に"吹奏楽"が到達した世界最高の音楽がここにある。

Amazonから入手可能:ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団

2013/12/25

ミュージックビデオレコーダー:SONY HDR-MV1レビュー

11月末に購入し、初期不良(片側のマイクに異物混入して、本体を動かすとノイズが乗る)のため返品・交換依頼をしていたHDR-MV1が、3週間かかってようやく手元に戻ってきた。ずいぶんと時間がかかったが、どうやら生産が追いついていなかったようだ。結果的にクリスマスシーズンに間に合わせて…というのは良くある話だなあ。

以前にも書いたが、自分たちの演奏を映像として残すことには興味があって、Tsukuba Saxophone QuartetのYouTubeアカウントにはいくつも演奏をアップしてある。音質の面で満足いくものはあまり無く、小さい音は大きく、大きい音は小さく録れてしまい…なぜかというと、多くの場合音声部分にコンプレッサーが挟んであるからなのだが…特に音圧という点で自然な動画を得ることができなかった。これまでZOOMやOlympusが、リニアPCMレコーダーとムービーカメラを組み合わせた製品をいくつか出しており、購入を検討したことも合ったが、映像側があまりに適当すぎる印象があり、購入とまではいかなかった。SONYがこの機種を発表した時、ようやく動くべきところが動いた、という印象を受け、検討を開始した。

事前情報調査やYouTube上に上がっている購入者のレビュー動画等を経て、購入を決定。実売で26800円というのも魅力的だった(ちなみに、カメラ関係はぜんぶ500円貯金からまかなっており、今回もそこから捻出)。初期不良はさすがに想定外で、利用を考えていたFour Seasons Trioの本番では使うことができなかったが、返品直前に練習で試用することができた。

なかなか所有欲をくすぐるデザインだ。縦長でちょっと不安定にも思えるが、スタイリッシュ。プラスチック筐体だが、Made in Chinaとはいえさすが日本発の製品、曲面を多用しながらもしっかりした作りで好感が持てる。小型軽量という点も良い。

録音されている音声は、さすがである。非常に良く撮れており、その辺りのリニアPCMレコーダーと遜色ない。平常時のノイズも乗らず、全周波数帯域…といっても、管楽器相手だとたかが知れているが…にわたって、そこにある音のまま記録されるのが良い。この当たり前のことができるビデオカメラがほとんど存在しないのだ。映像なしで、リニアPCMレコーダーとして利用するモードもあるのだが、今後レコーダーをわざわざ持っていく必要はないと思ってしまったくらいだ。ステレオ感もかなりある。外部からのLINE INがあるのもポイント高し。超気合の入った録音のときには、すでに所持しているRode NT5ペアマイクとZOOM H4nを使って、さらに音声部分を強化することができる。

画質も良い。さすがにNEXムービーと比べると解像感や高感度耐性など雲泥の差だが、おおむね良好な画質である。そして、なによりその画角である。120°という広角っぷりは、練習場所などやや狭い場所で扱うには最適で、ここまで広く写るか、と驚くこと請け合いである。画角はX-Y方式のマイクと合わせてあるとのことで、それはつまり画像に収まっている範囲をしっかりと捉えられるとうことで、そんなところもコダワリを感じる。逆に、例えばコンサートホールのような場所では、かなり近づけなければ対象物があまりに小さく写ってしまうだろうとも感じた。これは、今後何かの機会で実際に使用して試してみたい。逆光時の補正などもきちんと効いており、極端に明るい部分と暗い部分が混在していても、暗い部分がつぶれず、全体として自然な風合いになるのにはびっくりした。解像度については、Full-HDでの撮影もできるが、私のユースケースでは、HDでも十分かと感じた。

スマートフォンと接続してWifi経由で遠隔地から録画・停止できる機能は、そこそこ使える。接続が不安定だというレビューをときどき見かけるが、私の場合は4回試したうちの1回、途中で接続が切断されてしまっていた。ただ、操作できるのは録画のスタート/ストップと、映像記録/音声記録の切り替え程度。音声レベルの調整や、プレビューがスマートフォンから行えたら、もっと良かった。さすがにプレビューするには帯域が足りないのだろうか?

F値が暗くなっても良いから4倍程度のズーム機能があったらな、とか、Ustreamへのダイレクトストリーミング機能があったらな、とか、ないものねだりしはじめたらキリがないが、それでもひとつ完成されたガジェットだなと感じた。特に練習では活躍しそう。SONY ミュージックビデオレコーダー MV1 HDR-MV1

最近、ZOOMがQ4という類似製品をリリースしたが、そちらはどうなのだろうか。まあ、私はもうこちらを買ってしまったので、使い倒すのみなのだが…。

初期不良返品前に撮影した、Four Seasons Trioの練習風景(練習なので、演奏自体のクオリティはごかんべんを)。公開許可は得ている。フルートの音が小さめに収録されているのは、マイクからの距離が遠いせい。

2013/12/24

「焚き火」の主題による変装?曲

サクソフォン関連のクリスマスアルバムといったらこれですかね。アルモ・サクソフォン・カルテットの「GIFT(Meister Music MM-1016)」。ぱっと思いつくところだと、New Century Saxophone Quartetの「A New Century Christmas(Channel Classics)」なるアルバムもあるが、あれはちょっとジョークが効きすぎていてキツイというか…(笑)。

さて、このアルバムの中に入っている作品で最も注目すべきは、栃尾克樹氏と中村均一氏の合作による"「焚き火」の主題による変装?曲"という作品である。例の「たき火」の変奏曲なのだが、入っているネタがすごい!サクソフォン吹き必聴である。逆に、一般の方が聴いても認識できないだろうなあ。何が入っているかはぜひ聴いてご自身の耳で確かめてみていただきたい。Amazonの購入リンクを貼り付けておく→ギフト

2013/12/23

原博巳さん演奏の「サイバーバード協奏曲」 on YouTube

土曜日あたりから各所で話題となっている動画。つい先日、12/19に文京シビックホールで、原博巳さんを独奏に迎えて演奏された吉松隆「サイバーバード協奏曲」の録画が、SHOBI NETTVによってアップされていた。



十分なスペックのPCであれば、なんとFull-HDでの視聴も可能。私のPCではHDが限界だったが…。

暗譜!という時点で驚きだが、もちろん続く演奏も高テンション。日本には、そして世界には、オーケストラとこれだけ渡り合えるサクソフォン奏者がどれだけいるだろうか。特に第2楽章から第3楽章にかけての構成などソリスト・オーケストラともに見事で、名演として多くの方にこの動画は知られるべきだろう。こういった素晴らしい演奏が、ごく普通の多くの聴き手に届けられたということは(後半の第九を目当てにこの演奏会に来ていた方もいただろうから…)本当に良かったと思う。

ライヴでぜひ聴いてみたかったな。今回のみと言わず、ぜひ再演を期待したいところ!(ぜひぜひお願いします)

どの都道府県で演奏したことがあるか…

昨日のFour Seasons Trioでの本番は「群馬県での初めての演奏」だったのだが、ふと気になって今までどの都道府県で楽器を吹いたことがあるかな…と、記憶をたどりながら白地図を塗ってみた。意味があるかと言われれば全くない。

本番に限っており、合宿などの練習は除いている(例えば山梨へは大学の吹奏楽団の合宿で行ったことがあるはず)。日本国外も除いた。もっといろんなところに行っているかなあと思ったのだが、塗り絵してみると実感できるが意外と少ないものなのだな…と。比較的近郊のイメージがあった山梨県や静岡県での演奏機会がこれまでに無いのはちょっと不思議。

白地図は例えばこちらなどいろいろなサイトからダウンロードできるので、時間があれば塗り絵してみてください。"見える化"の初歩の初歩なのだろうが(これを基に何かPDCAを回すわけでもないので、もしかしたら"見える化"とも言わないのかもしれないが)、話のネタくらいには使えるかも。みなさまもどうぞ。

岩手:某一般バンドやアンコン
宮城:女川町出島
福島:モアレSE等
新潟:大学の吹奏楽団の冬季演奏旅行
栃木:夏コンやアンコンの支部大会
群馬:昨日のFST
長野:数えきれないくらい
茨城:数えきれないくらい
東京:数えきれないくらい
千葉:千葉大SaxPrjや支部大会
埼玉:数えきれないくらい
神奈川:意外と少ないかも
愛知:サクソフォン交流会
香川:サクソフォニーフェスティバル

2013/12/22

群馬県高崎市の"いきいきハウス・中屋敷"で演奏

今日は、Four Seasons Trio(フルート:やすこ嬢、ソプラノサクソフォン:ちさ氏、テナーサクソフォン:kuri)にて、群馬県・高崎市の"いきいきハウス・中屋敷"での演奏だった。メンバーのちさ氏のおばあさまが入居されており、その関係で声をかけていただいたのだ。そういえば、長野・新潟・福島・埼玉・栃木といった、群馬県を囲む県ではこれまでに演奏したことがあるのだが、群馬県での演奏は初だったな…。

青春18きっぷを使って鈍行(高崎線直通の湘南新宿ライン)で高崎市へ。おしゃべりしつつ過ごしていると、あっという間に到着。倉賀野駅で降車し、ちさ氏のおじさまに車で迎えに来ていただいた。昼食までごちそうになってしまい、会場へ。ちさ氏のおばさま(フラダンスの踊り手!)との合同ステージで、14:00から演奏開始。演奏は、共用スペースを使わせてもらった。セットリストは次のとおり(新曲多し・笑)。

冬景色(FST)
雪(FST)
たき火(FST)
クリスマスメドレー1(FST)
クリスマスメドレー2(FST)
月の夜は(フラダンス)
さよならの向う側(FST)
津軽海峡・冬景色(FST)
長崎は今日も雨だった(FST)
涙そうそう(フラダンス+S.Sax)
サザエさんメドレー(FST)

特に童謡や昔の歌謡曲は演奏していると、聴いている方が歌ってくださる、そんな反応を演奏しながら感じ、とにかくそれが嬉しかった。演奏し終わった後の、みなさまの満足の表情を見るのも、それもまた嬉しい。暖かい気持ちになるような演奏機会は、実に稀有なことである。さらに発展させて、もうちょっと歌いやすい編曲であったら、また、歌詞カードのようなものがあっても良かったかなあ、などとも思うが、これは次回以降に活かしていきたい。終わった後には聴いてくださったみなさまと集合写真を撮って、Selphy CP900を使って即時プリント、これもまた面白かった。

演奏が終わった後は、共用スペースでお茶を頂きながらちさ氏の親族の皆様方と談笑。暖かく迎えて下さり、ありがたいことこの上ない。名残惜しかったが16:30くらいにはお別れとなり、ふたたびおじさまに車にて高崎駅へと送ってもらった。

練習の機会はまだあるが、年内の"本番"はこれにておしまい。良い形で締めくくることができて良かった。

集合写真はこんな感じ。演奏者以外も写っているため、顔が認識できない程度に縮小している。そういえば、家に帰ってから気付いたこと…私のデジカメNEX-5NはWifi機能がなく、その場でのネット共有ができないのだが、100円ショップで売っていたOTG-Host機能のケーブルとUSB-Miniケーブルをつなげば、有線でスマフォのHTL22に取り込めることが分かった。今度はこの手を使おうっと。

2013/12/21

練習と先日の打ち上げ

我孫子に一日篭ってFour Seasons Trio練習。明日の高崎での本番に向けて、新曲を一気に合わせた。この編成(フルート、ソプラノサクソフォン、テナーサクソフォン)であるとテナーサクソフォンはベース役が多いので、低い音・テンポキープの取り扱いに苦労しつつ…。

夕方まで練習した後は、平井にて先日の四賀公民館での演奏の打ち上げ。Sさんにご紹介いただいたお店にて…。ワインも食事も素晴らしく、3時間かけてゆっくりと頂いた。美味しかったなあ。

2013/12/20

即興二題@シルバーマウンテン on YouTube

洗足学園音楽大学のアカウントには、シルバーマウンテン・オープニングコンサートの模様が続々とアップされている。平野公崇氏がらみで2件ご紹介。

2013/10/22の演奏会「"今うまれる音楽"~シルバーマウンテンから生み出される今日(こんにち)の音空間・即興」。


2013/12/1の演奏会「地球上の即興音楽家」。シルバーマウンテンとフランスをインターネット中継でつないで、Vincent le Quangらと共に即興を行うという試み(なんだか凄い)。遅延の問題は避けられていないようだが、それでもしっかりとまとめてしまうあたりさすが。

2013/12/19

アジア吹奏楽交流演奏会 in 洗足

今日は、サクソフォン的興味として文京シビック、洗足前田、洗足シルバーマウンテン、昭和で分かれたことと思うが、私は洗足前田だった。伊藤康英先生がオーガナイズした演奏会。

【アジア吹奏楽交流演奏会 in 洗足】
指揮:伊藤康英他
(プログラム他詳細は後日追記します)

洗足学園音楽大学のグリーンタイウィンドアンサンブルには昔から注目している。吹奏楽のまさに「名曲」を、伊藤康英先生プロデュースのもとたびたび高品質で提供しており、これまでも何度か演奏会に伺ったことがある。今回はアジア各地の吹奏楽団のメンバーを交えての演奏会である。作品は、多くを伊藤康英先生の作品が占める。お客さんはちょっと少なめかなという印象だが(如何せん日が難しかったのか)、とても楽しむことができた。

とてもクールかつ重厚な新作のファンファーレによって幕を開ける。若手の作曲家の手によるものとはいえ、技術的にも音楽的にも素晴らしい。演奏会は、伊藤康英先生のトークを交えなら進む。前半は、このファンファーレのほか、協奏曲が二曲演奏された。

「津軽三味線協奏曲」は、11月に一宮市の消防音楽隊によって初演されたばかりの作品。調弦から始まり、カデンツ的な要素も交えつつ最後はロック風に。前半から中盤にかけてはソリストの力量的に苦しい部分があったような気もしたが、最終部に向けては熱演。それにしても、三味線という楽器の、一発弾いた時の存在感たるや、物凄いなと改めて感じ入ったのだった。

「協奏的幻想曲」は、伊藤康英先生が大学4年の時に、伊藤康英先生、そして須川展也氏の母校である浜松北高との共演のために制作された作品。作風としては「ツヴァイザムカイトへの補足的一章」や「サクソフォン協奏曲」とのダイレクトなリンクを感じる。松下君の独奏は相変わらずのキレっぷり!曲想にマッチしつつ、要所ではバイアスを越えた表現の幅を持つ。やはり聴衆へのアピール度は相当なものだ。ちなみに大学の9代下、10代の吹奏楽団の後輩(フルート吹き)が聴きに来ていたのだが、そういった他の楽器の人をも巻き込んでしまうような魅力がある。実際、その後輩もびっくりしていたようだ。
(続きのレビューは後日追記します)

2013/12/18

中橋愛生「静寂の森、饒舌な雨」 on YouTube

須川展也氏が委嘱し、東京芸術大学サクソフォン科の第20回演奏会のために書かれた中橋愛生「静寂の森、饒舌な雨」の演奏動画をご紹介。須川展也氏の指揮による初演を聴いたが、名曲の登場と演奏のレベルの高さに驚嘆したものだ。その後聴く機会はなかったが、こういった形で再びこの作品に接することができて嬉しい。

演奏している「サックス・パーティー!」は、蓼沼雅紀氏と野島玲菜氏を中心としたメンバーにより結成された、プロフェッショナルの集団。こういったサクソフォンラージアンサンブルのプロフェッショナル団体は、長きにわたって限定的だったが(ミ・ベモルくらいだろうか)、ここ数年ほどで新規団体が多発しており、とても面白い傾向だと感じている。

冒頭のテロップで観る気をなくすが(いやまあ確かに名曲なのだけれどわざわざこんなテロップ入れなくても…笑)、続く演奏は絶品。もちろん作品そのものもとても良い…タイトル通り、冒頭は静寂、8分超えた辺りから饒舌(にぎやか)な曲想。全編を通して集中力が高く、演奏レベルもかなりの境地に到達しており、特に後半ではとても熱い音楽が展開されており、ついつい引き込まれてしまう。聴いたことのない方には、ぜひ耳にしていただきたいところ。

いろんな人の"楽器自伝"を知りたい

昨日の記事にもちょっと関係するのだが、いろんな人の"楽器にまつわる自伝"に興味がある。

どのように楽器を手にし、どのように楽器にはまり、今に至るまでどのような活動をしてきたか、ということ。「どこどこ高校を卒業してどこどこ大学を出て~」のような型にはまったプロフィール文ではなく、どちらかというとエッセイのようなもの、もしくはインタビュー形式のようなものを読んでみたい。

それは、プロフェッショナルの方はもちろんのこと、アマチュアの方も。サクソフォンだけではなく、他の楽器でも。楽器をやっていて、ずっと平坦なまま過ごしてきた、という方はいないはずで、その人を知っていればくすりと笑ってしまうようなエピソードがきっと満載となることだろう。

FacebookやTwitterを読んでいると、基本的に現在のことがほとんど、時折過去の話が出てきても断片的。楽器を始めてから今に至るまでを一気に駆け抜け、要所要所を膨らませているような文章は、ほとんど見たことがない。基本的に自分のことをしゃべることが好きな人は割合で考えればとても多いはずで(いやホント)、だがしかしあまりそういった文章を見かけないのは、やっぱり長文をポストするような場所があまり無いからなのだろうか。

ちなみに私自身は、昔こんな記事を書いている:その1その2。この記事を書いてから5年経つので、そろそろ続きを書いても良いかもしれない(笑)。

2013/12/17

気になること

誰かと話していて話題になったのだが、まるきりの初心者から、「楽器で曲を演奏できる状態」には、皆どのように到達するのだろう。大抵の人は、吹奏楽部で楽器を手にし、先輩に教わりながら音を出せる状態になり、簡単な曲をさらい始め、徐々に難しい曲を、という経過を辿るのだろう。私もご多分にもれずそうだったはずなのだが、まがいなりにも「曲を演奏している」今考えると、その経過を全く思い出すことができないのだ。

とっても昔の記憶なのだが、中学時代にバリトンサクソフォンを手にして暫くは、親に「息を吹き込んでから音が出るまでに数秒かかるんだ。"フーブーーー"、みたいに」と話していた記憶がある。そんな状態で曲なんて吹けたもんではない(笑)今思えば考えられないが。だが、いつしか「ミッキーマウスマーチ」も吹けるようになっていたし、中学を卒業する頃にはホルスト作品やヤン・ヴァン=デル=ロースト作品も演奏していたし。

どのように発音のヴァリエーションや息の使い方や楽譜の読み方を覚えたのか。毎日毎日非効率に練習して1年位はかかったはずで…ただ非効率だったとはいえ、その一連のプロセスに不思議と興味がある。血潮だかナンチャラ欲だか、若さに任せてひたすら力押し・試行錯誤の連続だったと言えば、実際そうなのかもしれないが。

例えばフランスの音楽院では、サクソフォンを初めて手にした人のための年齢別シラバスのようなものがあるのかな。そういったものがあるならば、ぜひそれらと比べてみたい…。

2013/12/16

東京現音計画 Silver Mountain Opening Concert

予定がぽっかり空いて、急遽伺うことにした。サクソフォン的興味はもちろんだが、テューバ奏者の橋本氏の演奏に興味があったこともその理由の一つ。ふだんコンサートに行くとなると「前売り予約して平日なら仕事調整して曲の予習して云々」という癖がついてしまっているのだが、シルバーマウンテンオープニングコンサートは(前売りが売り切れていない限り)こうやってフラッと聴きに行けるのが嬉しい。

【東京現音計画 Silver Mountain Opening Concert】
出演:有馬純寿(electo.)、大石将紀(sax.)、橋本晋哉(tub.)
日時:2013年12月16日(月曜)18:30開演
会場:シルバーマウンテンB1F
プログラム:
ブルーノ・マデルナ「ディアローディーア」
ルイジ・ノーノ「後-前-奏曲第一番"ドナウのための"」
有馬純寿「うつしのエチュードI」
松平頼暁「サクソフォンのためのジェスタフォニー」
エルネスト・H・パピエ「急ぎ仕事」
スティーヴ・ライヒ「ニューヨーク・カウンターポイント」
杉山洋一「ファンファーレ」
川上統「羅鱶」(委嘱初演)

ライヒ以外はすべて初めて聴く作品。最初から最後までとても興味深く聴いた/観た。各曲の様子を簡単に述べていこう。

マデルナは、大石氏(Bsax)と橋本氏のデュオ。不協和音を並べつつも、時折現れる協和音の響きは、実に"甘く"感じる!しかし、こうして並べて聴くといかにサクソフォンがイロモノであるかが、良く解る。それに比べてテューバの響きの、なんとシンプルかつプリミティブなことか。人間が太古の昔から鳴り続けているような、そんな印象すら受ける。響きや音色を完全にコントロールしたいと思う作曲家にとっては、やはりサクソフォンという楽器はとても扱いづらいものなのかなとも感じた。

ノーノはテューバソロとエレクトロニクス。シンプルな響きがコンピュータ処理によって幾重にも折り重なり、やがて聴いたことのないような響きが立ち上がる。とても穏やかな盛り上がりを何度か経て幕。テューバパートは、シンプルな音素材を求められるこそ難しいと思うのだが、さすが橋本氏、楽器を完全にコントロールしていた。有馬氏の作品は、エレクトロニクスのソロ。特に説明もプログラム冊子もないので、タイトル「うつし」の意味するところはわからなかった。きらめくような響き、時折挟み込まれるミュージック・コンクレートが美しい。

松平作品は、サクソフォンソロ。シアターピースといった趣。ソプラニーノからバリトンまで、5本のサクソフォンを操りながら、また、時間感覚(やっぱり日本人の作品は断絶部分の取り扱いが楽しい。それでこそだ)をもステージングに取り入れて、まるでサクソフォンを使った日本の伝統芸能の舞台を鑑賞する感覚。ふしぎ。いったいどこからどこまでが楽譜に書かれているのか、それともある部分は即興なのか、楽譜を眺めたいくらいだ。大石さんのこういったシアターピース作品に対する適応能力の高さはYAMATONATTO時代の動画から拝見しているが、相変わらずの素晴らしいステージだった。コミカルなのだけれどシリアスで、西洋なのだけれど東洋で、ストップ&ゴーで…これはとにかく観てみなければわからないものだと思う。今日臨席できて良かった!

休憩を挟んでパピエ。大石氏と橋本氏が机に向かい合って座り、目の前に並べられたマウスピースを、手に取っては吹き、机上に打ちつける。タイトルの「急ぎ仕事」のとおり、せわしなく、目まぐるしく、リズムを刻みながら、時に2つ同時吹きなども交え、さらにはコミカルな幕間も交え、曲が進む。クラッピングミュージックの進化系かな?などと言ってしまっても良いかもしれないが、なぜかくラッピングミュージックにはない面白さをじわじわと感じる。実に面白い。

ライヒは…実はこの曲が演奏されることを知らずに伺ったのだが、大好きな曲であるので思いがけず聴くことができて嬉しかった。ライヴで聴くことのできる機会など、そうそうあるものではない。大石氏の演奏の素晴らしさはもちろんのこと、4本のスピーカーから各パートのバランスを絶妙に変えて、立体的な音響を作り出していたのは有馬氏の手腕だろうか。いずれにせよ、この響きは万人に受け入れられるもののはずで、特にライヴで演奏された時の印象は強烈だ。いろいろなところでもっと演奏されてほしい。

杉山作品は、テューバソロ。タイトル通りの短くシンプルなファンファーレ風のフレーズが演奏されたと思ったら、曲が進むにつれて徐々にそのフレーズがぶっ壊れていく。特殊奏法(テューバでこんなことできるのか!という驚きが多発)をふんだんに交え、安定した演奏で…いや、あまりに安定しすぎて、曲の難しさすらわからないほどだったが(^^;見事に吹ききった!凄すぎてよくわからなくなることって時々あるのだが、そんな感覚。

最後の川上作品は、なんと委嘱初演。バリトンサクソフォン、テューバ、エレクトロニクス。川上氏の作品には動物の名前が付くことが多いというが「羅鱶」もご多分に漏れずそのシリーズに連なる。羅鱶は"らぶか"と読むが、こんな生物だそうだ。…あまりかわいくないな。冗談はさておき、バリトンサクソフォンとテューバの、連続的な、畳み込むような変調の応酬は、聴いていてとてもエキサイティングなものだった。編成的にも設備的にもかなりこれはぜひ再演を期待したいところだ。同じバリトンサクソフォンとテューバ、という編成でも、マデルナ作品よりこちらのほうがより楽器としての特性が近いところにあるように聴こえたのは、なぜだろう。エレクトロニクスの有無だけが理由ではないと思うのだが。

いやー、楽しかった。ピアノの黒田亜樹氏やパーカッションの神田佳子氏が参加した時の演奏もそのうち聴いてみたいなあ。

帰りに溝の口駅近くの「博多っ子」に寄り道して帰宅。ここはなかなかいいですね。

2013/12/15

ピッテル氏からマルセル・ミュール氏へのインタビュー(後半メモ書き)

前回の記事の続き。

前回の記事同様、自分用の走り書き。誤字脱字はそのまま。内容のチェックもしていない。間違っている可能性もあるので、情報を引っぱり出す時はかならず元の動画を参照いただきたい。

通訳をしている女性はSandra Rhee(ミュールのかつての生徒とのこと)、ビデオを撮っているのはミュールの息子でフルート吹きのジャック・ミュールだそうだ。



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私達はスター歌手を知っているが、他の歌手も素晴らしい歌を歌う。なぜか?なぜなら、彼らは表現に対して確固たる規律を持っているからだ。でも、彼らはそのことに気づいていない。本能的にそうしているんだろう。全ての歌手は、本能のまま歌っている。ジャックには先生がついていたが、本人が素晴らしい音を持っていることを知らなかった。それと同じことだ。彼は自然体だったが、他の人にとってはそれは良いことだったが、本人にとっては良くないことだった。自然に才能を持つ人は幸せだが、それは他者にとって、なのかもしれない。私は、それを獲得しようとした。努力して努力して、そして一部を手に入れることができた時、私のように吹きたいという生徒を持つことができた。私はそのことを生徒に対して説明しなければならなかった。つまり、私はなぜ生徒がこの演奏に魅力を感じるかを、説明し、分析しなければならなかった。なぜ私がそれを好きなのか?なぜならば、それをしなければ私はできなかったから。しかし、なぜ彼ら自身がそれを好きなのかを知らなければならない。同様に、他の多くの人がなぜそれを好きなのかを知らなければならない。
これが、パリでの流行の始まりだった。いずれ、他の地でも。私は、自分のたくさんの生徒に何年にもわたってそのことを教えた。私は、徹底的に音色について勉強した。私が美しく好みの声楽の声を聴いた時、一般的に、私ではなく他の人にとってもそれは好まれるものであった。皆がその声を楽しむのだ。2つの声があったとすれば、こちらのほうが好みである、というものが存在する。しかしそれは、私だけではなく他の人も同様に、その声を楽しむのだ。声楽には、完全性を持つ瞬間がある。弦楽器のように。どちらも美しい。ヴァイオリンや、チェロには美しい音というものがある。私は常に、Pierre Fournierを規範とした。何度も一緒に仕事をしたことを覚えているよ。私達はお互いのことをよく知っていた。彼は、ひとつの例のようなものだった。私は、彼のように上手くやろうとした。私はその後、分析した。こういうわけで、私の父が私に教えてくれたことと、その後に起こったことは全く違うことだったんだ。しかし、根本にあるものは同じだ。根本と、音楽の贈り物、父は音楽を深く愛していた。私は上手く演奏できた。父は音楽を感じていた。どちらも、大きな学校で学んだわけではないのだが。父は本能的にそういったものを持っていた。だから、父が私の先生なんだ。その後は、私が聴いたものすべてが私の先生だった。
そしてヴァイオリンについても、父は素晴らしいヴァイオリンの先生だった。特に、素晴らしいソノリテを持っていた、という点において。父はすばらしい芸術家だった。素晴らしいソノリテと、解釈を、いくつかの重要な視野とともに持っていた。それは事実であり、他の音楽家…素晴らしいソリストを聴いた時に、私が楽しむことであった。素晴らしいソノリテに、耳がその音に没入し、雰囲気に飲み込まれる。驚異的なことだ。そういったことにインスピレーションを受けた。
私はそれをコピーした。そういった意味で私は日本人が好きだったな。日本人は全てをコピーするからね。ものをコピーするのは良いことだ。日本人はコピーして、それを上手くやるからね。そう、全てを。それは本当だ。かれらはたやすく全てをコピーする。彼らはとても良い耳を持っているんだ。まったく同じ複製を作ってしまう。また彼らはそういったことが好きなんだ。凄いことだ。
私は偉大な音楽家をきいたときそういった精神状態にあって、それが私を成功へと導いた。他の皆も成功した。
私が言えるのは、先生というものは、私が20歳の時パリに住んでおり、その環境の端々がすべて先生だった。私が聴いたものすべてが先生だ。実際、私の父はこう教えてくれた。彼は私にパリに行って音楽環境に触れてほしいと考えていたが、こう言った「お前はパリに行かなければならない。そこでいろんな芸術家を聴くことが、真の教育だ」と。それは本当だった。もちろん、私は素晴らしいヴァイオリンの先生についていたが、私は自分が勉強したいほどヴァイオリンを学べなかった。なぜなら時間がなかったから。
私は生涯にたくさんのヴァイオリンやチェロを聴いたが「選択」をした。どれも美しいソノリテをもっていが…。それは、私に確信を与えた。声楽、弦楽器、器楽家…。管楽器では、何人かは素晴らしいソノリテを持っていた。私はそれらに影響を受けた。全てが私の先生だ。私が聴くことができたもの、全てだ。
私が選択を行ったあと、私は生徒を持ちたくなった。私は彼らの前でたくさん演奏し、私自身が演奏しているのを観察しなければならなかった。生徒に何かを指導する時は、私自身がそれをできなければならない。
私達は音楽の一般的なことについて話しているが、良い耳を持たなければならない。耳はどんな間違いも犯さない。耳が間違いを犯さないというのは、純粋に幸福なことだ。私のことを考えても、それほど多くの間違いをしたとは考えていない。多くの機会があったから。しかし、そういったチャンスがなければ、事前に悪くなることはないが、分析することも難しいだろうし、何が起こっているかを分析することもできないだろう。「なんと素晴らしい歌手、なんと素晴らしい歌声だろう、しかしなぜ?」
音楽院では、1クラスあたり5~6人の生徒がいた。全員が出席して、ひとりが良い演奏をすると、全員に良いソノリテが生まれる。だから、誰かが良い演奏をしているのを聴けば、他の皆はそれを聴いている。その時私は、聴いている生徒に向かって、それについて何を思うかを尋ねた。彼らは「素晴らしいと思いました」と言った。私も同感だった。しかし、なぜ敢えて私は聴いている生徒にそのことを尋ねたのか?「なぜ良いと思ったか説明して下さい」と尋ねるのだ。なぜ良いかを知らなければならない。それは分析の力であり、それは私達が間違っていないことと示してくれるのだ。

とある曲目解説書き進行中

タイトル通り。一日引き篭って、調べ物をしながら曲目解説書き。来年頭?頃に発売予定の某復刻盤のCDに掲載するための文章。今まではよく知っているつもりのものでも、やはりきちんと調べると新しい発見があり、面白かった。なんとかほぼ9割方書き終えて、校正を経て完成予定。何の復刻盤か、については後日こちらでもお知らせする予定。

2013/12/13

ピッテル氏からマルセル・ミュール氏へのインタビュー(前半メモ書き)

アメリカのサクソフォン奏者、ハーヴェイ・ピッテル Harvey Pittel氏が、1993年5月(もしかしたら1994年かもしれない)にマルセル・ミュール氏の住まいである南仏のサナリーを訪れて、インタビューしている映像をYouTubeで見つけた。

ミュール氏へのインタビューというと、ヴァンドレン制作のビデオが有名だが、このビデオはもっとおしゃべり風というか、リラックスした雰囲気の中で話されているのが面白い。「ブランデンブルク協奏曲」に初めてサクソフォンが参加した時のエピソードは初出だろう。てっきりカザルスとともにプラド音楽祭で演奏したときが最初だと思っていたのだが、まさかミュンシュとの共演が初だったとは!知らなかった。

また、ミュール氏の奥様であるポレット氏がしゃべっている様子を観られるというのが、個人的に感慨深い。

以下、自分用の走り書き。誤字脱字はそのまま。間違っている可能性もあるので、情報を引っぱり出す時はかならず元の動画を参照いただきたい。



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8歳のときにサクソフォンを初めて、9歳の時にヴァイオリンを始め、3~4年続けた。教師になるべく勉強を始めた。音楽教師ではない。そのあと、軍楽隊に2年いて、その後ギャルドに入隊した。それからオーケストラの中で少しずつ演奏し始めた。協奏曲・カルテット。カルテットは1929年に結成している。カルテットはフランス、ヨーロッパ、最後はカナダでも演奏した。カルテットでアメリカに行ったことはない。音楽院の仕事が忙しかった。

女性:ミュールはアドルフ・サックスの息子から受け取った美しい手紙を持っているんです。そこには、ミュールへの感謝の気持ちが綴られているんですよ(中略)。

そのアドルフ・サックスの息子が亡くなった時、私は教会で演奏した。1945年に亡くなった。彼はサクソフォンを演奏しなかった。オペラ劇場のファンファーレ音楽隊の指揮者だった。ステージ・ミュージックの指揮者だ。

P:私が初めてクラシックサクソフォンを聴いたのは、あなたのサクソフォンカルテットだったんです。16歳の頃。イベールが2番目。そうやってマルセル・ミュールが好きになった。

女性:私は8歳の時にサクソフォンを聴いた。恋に落ちた。

彼女はとても上手くサクソフォンを吹くんだ。

女性:もう吹いていないけど(笑)

ボストン・シンフォニーのソロクラリネット奏者。その後パリに来て、国立オケのソロクラリネット奏者となった。毎回ではないけれど、楽器を構えながらなぜか息を吸うんだ。そのうち飲み込むんじゃないかと思った(笑)。

P:私の先生はJoe Allardだが、亡くなりました

前のシカゴのコングレスの時に会いました。いや、ジュネーブだったかも。

女性:ヘムケは、あなた(ミュール)のディスクを遅く再生して、どういうふうに音楽が作られているか詳細に分析しようとしていた。ソノリテの科学。彼の生徒みんないっしょにやっていて、彼はビデオカセットレコーダーを持っていたからそんなことができたのだけど、あなた(ミュール)が何をやっているか、あなたの秘密を理解するためにそんなことまでしていた(笑)。面白いでしょう。

P:私はそうやってマルセル・ミュールと勉強しました。

女性:でも、そうやっても、同じには演奏できなかった。

(中略)

女性:ヘムケは私に、多くの人々はいまだに、あなたの録音を聞いている人は多いと教えてくれた。少なくともアメリカではそう!

ポレット:彼はアメリカに行ったの。

なぜかというと、シャルル・ミュンシュと一緒に演奏するため。Trocadero…今はなんて言ったかな、Palais de Chaillotか。ある日、そこで開かれた演奏会で、「ブランデンブルク協奏曲」のトランペットを演奏できる人がいなかった。コンサートの直前に、トランペット奏者がいないなんてありえないけど、実際そうだった!その時、指揮者のミュンシュに言われて「ブランデンブルク協奏曲」をソプラノサクソフォンで初めて吹いた。チェロのトゥルトゥリエがなぜかそのことを知っていてね、彼がスペインのプラドで音楽祭に参加した時、やっぱりトランペット奏者がいなかったんだ。パブロ・カザルスがバッハ「ブランデンブルク協奏曲」を振った時(おそらく速すぎて)トランペット奏者が「できません」と言っていなくなってしまったんだろうね。
トゥルトゥリエがカザルスに、ミュールを呼びましょうと進言したらしい。それほど自信はなかったらしいけど。私がプラドに到着して、最初のリハーサルで、ブランデンブルク協奏曲を演奏して、第1楽章の終わりで…ずいぶん速かったが…指揮を止めずに、「ブラボー!ムシュー!」と叫んだ(笑)。カザルスは幸福だっただろうが、演奏はやっぱり少し速かったな(笑)。

P:つまり、カザルスとの演奏が最初ではなく、ミュンシュとの演奏が最初だったと。なぜミュンシュは「ブランデンブルク協奏曲」の演奏にあなたを呼んだのでしょう?

(Palais de Chaillotの演奏会の時に)トランペット奏者がいなかったから。それを演奏できるトランペット奏者が、そこにいなかったのだと思う。そのいなかったトランペット奏者が誰だかは私は知らないが、とにかくいなかったのだ。

P:サクソフォンの先生はいたのですか?それとも自分でサクソフォンを学んだのですか?

いたよ。私の父だ。実際、私の人生の中で受け入れられなかったものというのは多いが、そのサクソフォンを教えられたことについてはまったくそうは思わなかった。実際、父は全てを私に教えてくれた。でも、どうやって演奏するかではない。父に続いて演奏したわけではない。イメージで、父は全てのことを私に教えてくれたのだ。父は素晴らしいサクソフォン奏者だった。音楽を奏でていた。パリで多くの音楽家とともに暮らしたが、父はそれを職とはしなかった。なぜなら、それで生活していくのは大変だったから。父は音楽を愛し、音楽のためだけに演奏した。彼はパリの軍楽隊で演奏していたとき、オペラや演奏会に行くための安いチケットしか買うことができなった。軍楽隊以外の音楽家にもたくさん会って、そうやって音楽への情熱を増していった。私達はそういう人のことを「Music Lover」とも呼びますね。父はプロフェッショナルとして評価されており、ギャルドにも簡単に入れただろう。そうしていたら、凄いキャリアを積んでいただろうね。私は、学んだことによって自分の演奏を変えた。修正して、変えて…そうやって、新しい表現方法を会得していった。より、表情豊かに。これがあなたも録音で聴いた表現だ。私は、表現には2つの種類があると思う。あなた自身の中にある表現:聴き手としてではなく、演奏家として感じるもの。もうひとつは、外部とコミュニケーションして得るもの。声にもいえるし、他のもの…ヴァイオリン、チェロ、他の楽器すべて。弦楽器の表情を作り出すものとは何か?それは音の波。それを私達はヴィブラート、と長いこと呼んでいる。ある人は、ヴィブラートは貧しい人々のためだと言う。だから、誰も不確かな音程に気付かない。ヴィブラートはそういった意味でパーフェクトだ。その昔、弦楽器はヴィブラートをかけていなかった。弦楽器でヴィブラートが使われるようになったのは、2世紀ほど前のことだ。ヴィブラートが全てを変えた。弦楽器は、歌い手、良い歌い手、女性の歌い手、良い女性の歌い手のような表現を行うことができる。時折、私達は誰も聴いたことのないような美しい女声の歌声を聴く。

(…続く)

2013/12/12

Terry Riley "Olson III"

ミニマルミュージック分野の偉大な作曲家のひとり、テリー・ライリー Terry Riley氏がサクソフォンのために多くの作品を書いていることは良く知られているが、その中で最も特徴的な作品は「Olson III」だろう。1967年にスウェーデン・ストックホルムのNacka Music Schoolの音楽教育プログラムにより、ライリー氏が作曲した作品。

超巨大な合唱…そのミュージックスクールの生徒たちだろう…と、ライリー氏自身が演奏するソプラノサクソフォンによる録音が残っている:「Olson III(organ of corti 3)」。冒頭から「to begin to think about how we are to be」を断片的に繰り返しながら、休みなく50分間にわたって歌い続ける合唱団。絶妙なソプラノサクソフォンの即興。トランス状態が続き、最終部では興奮が頂点に達したのだろう、合唱団の絶叫が聴かれて幕となる。初めて聴いた時は戦慄すら覚えたほど。これ→Olson 3

ライヴを聴いてみたいけれど、いろんな意味で無理だろうなあ(^^;

Fabrice Moretti plays Ibert with D-SAX

フランスでのライブの模様だそうだ。ソリスト、バックともども、強烈な演奏!



2013/12/10

第5回交流会、準備中

第5回サクソフォン交流会、準備進行中。アドヴァイザーの先生にもお願いをして、日程・会場もほぼ100%確定し(あとは本予約を残すのみ)、次はタイミングを見計らって情報公開するだけである。実は目論んでいたホールが取られてしまい、ここ一週間ほどはかなりバタバタしていたのだが、なんとかなって良かった(ホールの空きは生モノ!)。会場や日程の件は、十分前から準備を進めなければならないと改めて肝に銘じた次第…。

ウェブFacebookページで情報公開を進めていく予定。ご興味ある方はチェックのほどを。

2013/12/09

Terry Riley「Assassin Reverie」の楽譜

サクソフォン四重奏とサウンドトラックのための、テリー・ライリー Terry Riley「暗殺者の幻想 Assassin Reverie」の楽譜を入手。Associated Music Publishing(G.F.Schirmer)に注文し、75ドル+送料。送付方法の指定はできなかったのだが、なんとFedExで送られてきてびっくり…おそらく、楽譜代と同じくらいの送料がかかっているのではと想像するが、送られてしまったものはしょうがない(こういったところで交渉の余地を持たせないあたり、外国の出版社には良くあることで、いい加減慣れてしまった)。スコア譜、パート譜、サウンドトラックを記録したCD-Rのセット。

サウンドトラック部分のサクソフォンパートへの指示は、アルテSQの演奏を聴いただけでは想像できなかったのだが…このライリー氏の手書きの譜面を追ってみると…なるほど、こうなっていたのか、といういろいろな発見があった。

2013/12/08

週末小演奏旅行(府中&諏訪)

この週末は「Four Seasons Trio」という団体での小演奏旅行だった。土曜日に府中の生涯学習センター、日曜日に長野県・諏訪の十間堂茶屋。「Four Seasons Trio」はフルートとサックス2本の団体で、フルートが大学の吹奏楽団の後輩にあたるやすこさん、サックスもう一本がおなじみ?TSQソプラノのちさ氏。

9:00に東府中駅に集合し、タクシーで生涯学習センターに移動。すぐに合わせ練習を始め、11:00からロビーコンサート会場でリハーサル。とても大きな吹き抜け(4階まで!)があり、なかなかよく響く場所だった。12:00からの演奏には、とてもたくさんの方…地元の方が多かったかな?…に聴いていただけて、反応もよく、とても嬉しかった。プログラムはこんな感じ。

・私のお気に入り
・ビリーブ
・茶色の小瓶
・クリスマスメドレー
・クリスマスメドレー2
・ジブリメドレー
・ふるさと(アンコール)

演奏したあとは、聴きに来てくれた友達と、このセンターで働いている友達と近くのパスタ屋さんでお昼ごはん。1000円ちょっとでピザ食べ放題、メインのパスタ、サラダ、ドリンクバーがセットになるという破格っぷり(笑)。また、久々に会ったということもあり、いろいろな話題が飛び出した。

中央道府中のバス停に移動して、高速バスで諏訪へ。ぼんやりとしていたらあっという間。降り場まで迎えに来てもらい、私もやすこさんもちさ氏のご実家にお世話になった。日帰り温泉のすわっこランドに連れて行ってもらい、温泉で長風呂し、家に戻って夕食。お料理も多種多様なお酒もとても美味しく、とにかくお世話になりっぱなしだったが、ちさ氏のご両親ともテーブルを囲んで夜遅くまでとても楽しく過ごした(とくにちさ氏のご実家のご両親には今回何から何までお世話になりっぱなしで、この場を借りて改めて御礼申し上げたい)。

明けて日曜日。朝ごはんもご馳走になり、音出しをしてから会場の十間堂茶屋へ。歴史ある古い建物を移設した素敵なお茶屋さんだ。まかないのお昼ごはんを頂いたあと(ここの食事も自然志向で本当に美味しい)、なぜかチケットもぎりやサーブのお手伝いをしながら開演時間を迎えた。

・私のお気に入り
・ビリーブ
・茶色の小瓶
・クリスマスメドレー
・クリスマスメドレー2
・ジブリメドレー
休憩
・小諸馬子唄
・Grab It!
・2人でカルメンを
・ふるさと(アンコール)

お客様は30人近くいらっしゃったが、お客様との距離がここまで近いというのはなかなか珍しく、メンバー全員ずいぶん緊張した中での演奏となったが、お楽しみいただけたようで嬉しい。何となくプログラミングをすすめる中で、結果的にずいぶん幅広い選曲(トリオ、デュオ、無伴奏民謡、エレクトロニクス作品、ナレーション付きミニオペラ風作品)となったが、好意的に受け止められたようで良かった。…というかGrab It!ちゃんと吹けて良かった。。。

17:00代のスーパーあずさに乗って東京へ。電車は久々だが、さすが速いなあ。

2013/12/05

興味の中心

たびたび、サックスマニアだーとかサックスオタクだーとか言われるが「サクソフォン」という広い世界の括りからすれば、私の興味の中心はかなり限定的だ。歴史的録音を聴いたり歴史的エピソードを調べるのが好き、人が知らない素敵な作品を探し出して演奏する(特に四重奏作品やエレクトロニクス作品)のが好き、凄いと思える現代の演奏家のCDやライブ演奏を聴くのが好き、というところだろうか。

あまり楽器本体とかマウスピース・リード等小物には興味がない。メイン使いも、Selmer Reference 54, Selmer S90-170, Vandoren Traditional 3.5といった感じで、いたって普通、変えたいとも思わない。時々その系統で盛り上がっている話題を見ると(知識がないので)ついつい逃げ出したくなってしまう。フラジオなど、奏法にもあまり興味はない(演奏で必要になれば勉強するけれど…)。

時間もお金も無尽蔵にあるわけがないので、今くらいのスタンスが良いのかなあなんて思っている。

2013/12/04

Asagi Ito plays Ravel "Sonatine"

YouTubeを検索していたら、伊藤あさぎさんがラヴェル「ソナチネ」を演奏している動画を見つけた。今年の3月に東京・大阪で行われたリサイタルから、大阪での演奏を収録したもののようだ。

ライヴで聴いた時はもっと天地がひっくり返るような衝撃を受けたものだが、録画にしてしまうと少し感動が薄れてしまうのは仕方がないかな(まあ、録画や録音って本質的にそういうものなのだろうと思う)。とはいえ、「サクソフォンでラヴェルのソナチネ」という演奏の中では屈指のもの、さらに、クラシック音楽の中へと足を踏み入れている演奏であることに間違いはない。サクソフォン・ピアノの相互のアンサンブルや、極上の音色(この楽器は本当にご自身が気に入っているものだそうで)、見事な発音から始まる格調高い音楽の流れ…等々、その魅力を挙げていけばきりがない。またリサイタルやってくれないかな。



あれ、なんだか画質が変?(反射部分の色収差が気になる…)

2013/12/03

ご案内:クリスマスロビーコンサート@府中

今週土曜は、府中市生涯学習センターで開かれるこんな催しに出る。お近くの方は聴きに来てくださると嬉しいです。フルートは大学時代の吹奏楽団のひとつ下の後輩のやすこさん、サックスはTsukubaSQのちさ氏と、私。

フルートとサックス2本などという楽譜は(当たり前ですが)存在しないので、自分で書いたりtfm氏に外部委託したり、また練習では楽器間のバランスを取るのも難しく、いろいろ大変だった…。

この演奏が終わった後はそのまま長野に移動し、日曜日には長野県諏訪市の十間堂茶屋にて演奏。





2013/12/02

「ラブユー東京」のサックスソロ

黒沢明とロス・プリモスの代表曲「ラブユー東京」の中間部のサックスソロ、誰が吹いているんだろう。佐藤幸輝氏かな?とても魅力的な音で、なんとなく阪口新氏のサウンドを思い起こさせる。



阪口新氏と言えば、最近見つけたこの演奏が絶品。

2013/12/01

この週末

土曜日は我孫子に篭って一日練習。9:00〜17:30でがっつりと。来週末、土曜に府中、日曜に長野県諏訪市で演奏するためのトリオ(fl、sax、sax)で、編成が編成だけにアレンジも新たに起こすなどしてなかなか大変。メンバーは大学の吹奏楽団時代によく知った仲であるので、そういう意味ではお互い気を遣うこともない。そういえば、諏訪のプログラミングの関係で、5年ぶりに「Grab It!」を吹いたのだが、意外と覚えていて良かった。練習では新しく導入したSONY HDR-MV1を使ったが、想像以上に良く撮れて、もちろん音質もよく、かなり使える物だと思った(初期不良に当たったので、レビューは返品交換後に行うつもり)。

その日は夕方に自宅に戻り、荷物を入れ替えて20:00過ぎ新宿発の高速バスで実家へ。その日のうちには到着できて良かった。明けて日曜。朝から2014/12/21ホール取得の連絡を受け取る。良かった…(ありがとうございました)。

今回の帰省の目的である、実家での法事に参加し、親戚とともに昼食をとった。14:00過ぎのバスで東京へ向けて出発。途中の双葉SA休憩時に、なんとバス故障ということで別のバスに乗り換えることとなった(さすがに初めての経験)。また、日曜午後の中央道渋滞に巻き込まれながらも、なんとか当初予定の1時間15分遅れ位で新宿に到着できそうだ。

バス移動中はたいてい音楽を聴いているか物書きをしていることが多いのだが、今回はギャルド吹奏楽団とトルヴェールQがメインだった。