小倉君から、フランス土産でもらったCDをご紹介。先日演奏会に伺ったばかりの安井寛絵さんの旦那さんであるアレクサンドル・スーヤ Allexandre Souillart氏のCD。パリ国立高等音楽院の第三課程を卒業した学生(の一部?)に権利が与えられる、メイヤー財団出資によるCD制作。これまでも多くのサクソフォン奏者…ヴァンサン・ダヴィッド、ジェローム・ララン、エルワン・ファガン、アクソン四重奏団、ミーハ・ロギーナ他…がCDを制作しており、何枚かは私も所持している。各奏者の一番"尖った"時期を捉えている録音だと考えており、いずれも素晴らしい内容だ。本当はもっと流通して欲しいのだが、非売品扱いのためなかなか手に入れづらいのが辛いところ。
アレクサンドル・スーヤ氏は、"テナーサクソフォン"をコンセプトにCDを制作した。タイトルは「Ténor! Quand tu me tiens!」英語で言えば、「Tenor! When you hold me!」ってところだろうか。私自身がカルテットでテナーを吹いていることもあり、注目しながら聴いた。…のだがが、とんでもない次元の演奏が展開されており、ちょっとまともに感想を書くことができない。
Frédéric Durieux - Ubersicht II
Alexandre Markeas - Engrenages
Philippe Leroux - Un Lieu Verdoyant
Alain Savouret - A Flanc de Bozat
Nicolas Mondon - Ravine
Oscar Carmona - Uni-pacio en Espa-verso
無伴奏テナーサクソフォンのための「Ubersicht」から驚異的である。こと、パームキー&サイドキーを使う音域、かつ、超弱音が、どうしたらこのような美しい音色で響かせられるのかと思う。マスタリングも弱音を捉えることに躊躇しておらず、小さい音はとことん小さく捉えられている。録音環境の良さも特筆モノだろう。マルケアスは、サクソフォン四重奏+即興という編成で、ルイ・スクラヴィス&ハバネラ四重奏団の演奏がどうしても頭にあるのだが、74小節目以降の即興のアプローチ(実に長大な!)は、これは実に興味深い解釈で、耳を洗い直されてしまった。
ルルー作品は声楽のテナーとの共演。ジェラール・グリゼイへのオマージュとして書かれた作品だというが、シェルシの「yamaon」を思い出す、パワー溢れる作品だ。ちょっと神秘的な感じもあるが、なにせ曲目解説がフランス語しかなく、読む気がおきないのだ(失敬)。続くアラン・サヴレーの「ボザ山中腹」は、安井さんのリサイタルに伺った方ならトークに出てきたのでご存知と思うが、プリペアド・ピアノとソプラノサクソフォン/テナーサクソフォン持ち替えのための作品。作品としても、もちろん演奏としても非常に完成度が高く、このディスク中の重心となっている印象を受ける。
「Ravine」もやはりプリペアド・ピアノとの作品だが、ぼやけた・たゆたうような雰囲気。なんとなく環境音楽のようにも聴けてしまうのだが、時折のビート感のある曲想また、後半でのプリペアド・ピアノのなんとも言えない雰囲気など、ちょっとヨーロッパ産の作品には思えず、"多国籍"というキーワードが思い浮かんだが…。最後はテナーサクソフォンとエレクトロニクス。冒頭、息の音しかせずに驚くが、徐々に盛り上がり、まさにエレクトロニクスとの室内楽。最終部に向けてのアオリは、本当に見事という他ない。ステレオだとわからないが、マルチチャンネルだと音がぐるぐる回るのだろうか。
共演陣も豪華。奥様の安井寛絵さんのほか、Quatuor Osmoseのメンバー(Mathilde Salvi, Frantz Gandubert、Carmen Lefrancois)、ピアノはMatthieu Acar、ヴァイオリンのSimon Milone、チェロのMyrtille Hetzelなど、スーヤ氏の演奏に見事に華を添えている。
日本国内でのCDの入手は至難だが、スーヤ氏の公式サイトのAudioのメニューから全編聴くことができるようだ。その他面白そうな録音多数。ぜひ訪れてみていただきたい。
2013/11/29
2013/11/28
お知り合いの演奏会ご案内2件
どちらも伺えなさそうなのだが…。
----------
まずは、今週末の野村さんのリサイタル。
【野村亮太サクソフォンコンサート】
出演:野村亮太、神崎えり
日時:2013年11月30日(土曜)14:00開演
会場:ノナカアクタス・アンナホール
料金:2000円※要予約
プログラム:
H.ヴィエニャフスキ - ポロネーズ第一番
C.ドビュッシー - アラベスク第一番
T.ヴィターリ - シャコンヌ
H.ヴュータン - アメリカの思い出
N.パガニーニ - ヴァイオリン協奏曲第二番より
A.グリュンフェルト - ウィーンの夜会
A.グラズノフ - サクソフォン協奏曲
問い合わせ:
http://www.nonaka.com/actus/selmer/
プログラムがとても面白そうで、気になっていた。基本的にヴァイオリンのレパートリーを軸にしつつ、最後に唯一のオリジナル作品であるグラズノフの「サクソフォン協奏曲」を持ってくるという構成から、野村さんがサクソフォンというツールを使って何を目指そうとしているのかがうっすらと見えてくる。このプログラムを見た時、知らなかった作品をいくつNMLで探索して聴いてみたのだが、名曲の多いこと!ヴィターリの高い精神性や、ヴュータン作品でのおなじみのあのメロディがぶっ壊れていく様(しかし決して羽目ははずさない)が、いずれもサクソフォンで奏でられるところを想像してワクワクしてしまった。
それにくらべてサクソフォンのオリジナル作品は玉石混交というか、まあだからこそその中に埋もれる玉を見つけるのが楽しいというか、そんなことも思うのだが。
----------
さらに一週間先の梅沢さんのリサイタル。
【梅沢洋サクソフォンリサイタル2013】
出演:梅沢洋、大嶋千暁
日時:2013年12月7日(土曜)18:00開演
会場:Salonfelice(サロンフェリーチェ)東急目黒線「洗足駅」徒歩3分
料金:2000円
プログラム:
J.イベール - 物語より
A.デザンクロ - プレリュード、カデンツァと終曲
R.シューマン - アダージョとアレグロ
J.ブラームス - クラリネットソナタop.120-2 他
問い合わせ:
saxophone_ume@yahoo.co.jp
あんまりアマチュアらしからぬプログラミングが鮮烈。PCFは横浜国際の録音を聴かせてもらったことがあるのだが、見事に吹いていて驚かされた。ロマン派のシューマン、ブラームスも、容易には登攀しがたいレパートリーであるが、どのような演奏を繰り広げるのだろうか。要注目。
----------
まずは、今週末の野村さんのリサイタル。
【野村亮太サクソフォンコンサート】
出演:野村亮太、神崎えり
日時:2013年11月30日(土曜)14:00開演
会場:ノナカアクタス・アンナホール
料金:2000円※要予約
プログラム:
H.ヴィエニャフスキ - ポロネーズ第一番
C.ドビュッシー - アラベスク第一番
T.ヴィターリ - シャコンヌ
H.ヴュータン - アメリカの思い出
N.パガニーニ - ヴァイオリン協奏曲第二番より
A.グリュンフェルト - ウィーンの夜会
A.グラズノフ - サクソフォン協奏曲
問い合わせ:
http://www.nonaka.com/actus/selmer/
プログラムがとても面白そうで、気になっていた。基本的にヴァイオリンのレパートリーを軸にしつつ、最後に唯一のオリジナル作品であるグラズノフの「サクソフォン協奏曲」を持ってくるという構成から、野村さんがサクソフォンというツールを使って何を目指そうとしているのかがうっすらと見えてくる。このプログラムを見た時、知らなかった作品をいくつNMLで探索して聴いてみたのだが、名曲の多いこと!ヴィターリの高い精神性や、ヴュータン作品でのおなじみのあのメロディがぶっ壊れていく様(しかし決して羽目ははずさない)が、いずれもサクソフォンで奏でられるところを想像してワクワクしてしまった。
それにくらべてサクソフォンのオリジナル作品は玉石混交というか、まあだからこそその中に埋もれる玉を見つけるのが楽しいというか、そんなことも思うのだが。
----------
さらに一週間先の梅沢さんのリサイタル。
【梅沢洋サクソフォンリサイタル2013】
出演:梅沢洋、大嶋千暁
日時:2013年12月7日(土曜)18:00開演
会場:Salonfelice(サロンフェリーチェ)東急目黒線「洗足駅」徒歩3分
料金:2000円
プログラム:
J.イベール - 物語より
A.デザンクロ - プレリュード、カデンツァと終曲
R.シューマン - アダージョとアレグロ
J.ブラームス - クラリネットソナタop.120-2 他
問い合わせ:
saxophone_ume@yahoo.co.jp
あんまりアマチュアらしからぬプログラミングが鮮烈。PCFは横浜国際の録音を聴かせてもらったことがあるのだが、見事に吹いていて驚かされた。ロマン派のシューマン、ブラームスも、容易には登攀しがたいレパートリーであるが、どのような演奏を繰り広げるのだろうか。要注目。
ラベル:
情報
2013/11/27
ギャルド復刻CD(GDWS-0012)レビュー
以前書いた記事の、2枚目のレビュー。ピエール・デュポン Pierre Dupont楽長、ならびに、フランソワ=ジュリアン・ブラン Francois-Julien Brun楽長指揮ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 Musique de la Garde Républicaine。デュポン楽長時代の録音は、いわゆる民衆歌や軍歌、ブラン楽長時代の録音は、歌モノが2曲と、国歌集である。
収録曲目は下記の通り…グリーンドア音楽出版のページからコピペした。先にレビューしたディスク同様、同封のライナーノーツには、各盤の正確な型番が示されているので、ぜひご覧頂きたい。復刻環境は、SP盤がPierre Clementカートリッジ、LP盤がOrtofon SPU-G、トーレンスターンテーブル、マランツ#1イコライザーアンプである。
資料音源集
ピエール・デュポン指揮/ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 (1928~1936 Columbia)
カミーユ・ルケッティ
1. PANPAN L'ARBI "Chant des Zouaves Chant populaire"
2. LA GALETTE "Chanson de Saint-Cyr Chant populaire"
3. LE SOLDAT DE FRANCE "Chanson de route"
4. LA SIDI BRAHIM Hymne des Chasseurs à pied Chant populaire
5. LA MURETAINO "Chanson régionale avec choeurs"
6. LA TOULOUSAINO "Chanson régionale avec choeurs"
ガストー
7. LA MADELON "Marche en oefile"
ジョルジュ・ティル
8. LE CHANT DU DÉPART "Chant patriotique"
9. LE RÊVE PASSE "Chanson patriotique"
10. CE QUE C'EST QU'UN DRAPEAU "Chanson patriotique"
11. HYMNE EN L'HONNEUR DE LA GENDARMERIE
フランソワ=ジュリアン・ブラン指揮 (Rec.1948~1957)
◇ジョセフ・ペイロン
12. F-Julien Brun:RHIN & DANUBE Hymns official de la 1re Armée Française
◇ミシェル・デン
13. Jacques Simonot:J'AI REVE DU PAY
14. Pierre Grosclaude:HYMNE DE LA LÉGION D'HONNEUR
15〜21. ヨーロッパ共同体国歌集(フランス、ベルギー、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ヨーロッパ合衆国)
22〜35. アフリカ諸国及びマダガスカル国歌集(カメルーン共和国、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、コートジボワール共和国、ダオメー共和国、ガボン共和国、オートボルタ共和国、マダガスカル共和国、モーリタニア・イスラム共和国、ニジェール共和国、セネガル共和国、チャド共和国、トーゴ共和国、ルワンダ共和国)
名歌手とともに奏でられるギャルドの演奏は、もちろん純粋に吹奏楽を聴きたい向きからすればちょっと余計にも思われるかもしれないが(正直なところ、私も聴き始めた瞬間はそう思った)、実はこれがとても面白いのだ!逆に新鮮というか、あまり現代にあって吹奏楽伴奏で歌うなどという録音があまりないものだから…。きっとこの頃はこの演奏形態が当たり前だったのだろう。ちなみに、ブラン楽長時代の録音で、ミシェル・デン Michel Densが歌う「J'AI REVE DU PAY」「HYMNE DE LA LÉGION D'HONNEUR」の2曲は、妙にノイズが少ないのだが、これはオープンリールテープか何かだろうか?
このディスク中最大の聴き物は、なんといってもブラン時代の「アフリカ諸国及びマダガスカル国歌集」であろう。原盤はOCORA OCR-13という型番だが、ワンポイント録音にこだわった名エンジニア、アンドレ・シャルランによる録音である。サクソフォン関連では、ダリウス・ミヨー指揮シャンゼリゼ劇場管の「世界の創造」や、デファイエ四重奏団のリュエフ、パスカル、ティスネが入ったLP等を手がけている。この録音でも、ワンポイントとは思えない高解像度の音質とバランスに驚いた。
私は、こういった録音を今の若い人たちにたくさん聴いてもらいたい。もちろん入り口は現代の吹奏楽であっても構わなくて、ただそれだけで思考停止状態となり現代の吹奏楽を至高とするのではなく、20世紀半ばに吹奏楽が到達した極地の録音を聴いて、何かを感じ取って欲しいのだ。もちろん気に入ってくれればなおのこと良いが、極論するならば嫌いになってしまっても良い。ただ、いろいろな側面の演奏を知ってほしいのだ。
Amazonから入手可能:ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団
収録曲目は下記の通り…グリーンドア音楽出版のページからコピペした。先にレビューしたディスク同様、同封のライナーノーツには、各盤の正確な型番が示されているので、ぜひご覧頂きたい。復刻環境は、SP盤がPierre Clementカートリッジ、LP盤がOrtofon SPU-G、トーレンスターンテーブル、マランツ#1イコライザーアンプである。
資料音源集
ピエール・デュポン指揮/ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 (1928~1936 Columbia)
カミーユ・ルケッティ
1. PANPAN L'ARBI "Chant des Zouaves Chant populaire"
2. LA GALETTE "Chanson de Saint-Cyr Chant populaire"
3. LE SOLDAT DE FRANCE "Chanson de route"
4. LA SIDI BRAHIM Hymne des Chasseurs à pied Chant populaire
5. LA MURETAINO "Chanson régionale avec choeurs"
6. LA TOULOUSAINO "Chanson régionale avec choeurs"
ガストー
7. LA MADELON "Marche en oefile"
ジョルジュ・ティル
8. LE CHANT DU DÉPART "Chant patriotique"
9. LE RÊVE PASSE "Chanson patriotique"
10. CE QUE C'EST QU'UN DRAPEAU "Chanson patriotique"
11. HYMNE EN L'HONNEUR DE LA GENDARMERIE
フランソワ=ジュリアン・ブラン指揮 (Rec.1948~1957)
◇ジョセフ・ペイロン
12. F-Julien Brun:RHIN & DANUBE Hymns official de la 1re Armée Française
◇ミシェル・デン
13. Jacques Simonot:J'AI REVE DU PAY
14. Pierre Grosclaude:HYMNE DE LA LÉGION D'HONNEUR
15〜21. ヨーロッパ共同体国歌集(フランス、ベルギー、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ヨーロッパ合衆国)
22〜35. アフリカ諸国及びマダガスカル国歌集(カメルーン共和国、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、コートジボワール共和国、ダオメー共和国、ガボン共和国、オートボルタ共和国、マダガスカル共和国、モーリタニア・イスラム共和国、ニジェール共和国、セネガル共和国、チャド共和国、トーゴ共和国、ルワンダ共和国)
名歌手とともに奏でられるギャルドの演奏は、もちろん純粋に吹奏楽を聴きたい向きからすればちょっと余計にも思われるかもしれないが(正直なところ、私も聴き始めた瞬間はそう思った)、実はこれがとても面白いのだ!逆に新鮮というか、あまり現代にあって吹奏楽伴奏で歌うなどという録音があまりないものだから…。きっとこの頃はこの演奏形態が当たり前だったのだろう。ちなみに、ブラン楽長時代の録音で、ミシェル・デン Michel Densが歌う「J'AI REVE DU PAY」「HYMNE DE LA LÉGION D'HONNEUR」の2曲は、妙にノイズが少ないのだが、これはオープンリールテープか何かだろうか?
このディスク中最大の聴き物は、なんといってもブラン時代の「アフリカ諸国及びマダガスカル国歌集」であろう。原盤はOCORA OCR-13という型番だが、ワンポイント録音にこだわった名エンジニア、アンドレ・シャルランによる録音である。サクソフォン関連では、ダリウス・ミヨー指揮シャンゼリゼ劇場管の「世界の創造」や、デファイエ四重奏団のリュエフ、パスカル、ティスネが入ったLP等を手がけている。この録音でも、ワンポイントとは思えない高解像度の音質とバランスに驚いた。
私は、こういった録音を今の若い人たちにたくさん聴いてもらいたい。もちろん入り口は現代の吹奏楽であっても構わなくて、ただそれだけで思考停止状態となり現代の吹奏楽を至高とするのではなく、20世紀半ばに吹奏楽が到達した極地の録音を聴いて、何かを感じ取って欲しいのだ。もちろん気に入ってくれればなおのこと良いが、極論するならば嫌いになってしまっても良い。ただ、いろいろな側面の演奏を知ってほしいのだ。
Amazonから入手可能:ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団
ラベル:
CD
安井寛絵さんの演奏会:sax&electroによる空間表現の現在
楽しみにしていた安井寛絵さんの久々の演奏会@日本。改めて、凄い演奏家だと感じると同時に、日本のクラシック・サックス界に定常的に安井さんがいてくれれば…!と思うのだった。
【サキソフォーン、エレクトロニクスによる空間表現の現在】
出演:安井寛絵(sax)、松宮圭太(comp)、渡邉裕美(electro)、田野倉宏向(sound)
日時:2013/11/26(火曜)19:00
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷
プログラム:
夏田昌和「Danse sacrée et danse profane au pays d'Extreme Orient」
松宮圭太「PHOTON EMISSION」
ホアン・アロヨ「SIKURI I」
エフェクトのデモンストレーション
即興(渡邉裕美のプログラミングによる)
ピエール・ジョドロフスキ「Mixtion」
渋谷の繁華街の一角の公民館のような場所。ワンダーサイト青山とは違った雰囲気に少したじろぐ。会場は、全方位コンクリート打ちっぱなしの白い壁。後方にはMac、オーディオインターフェイス、ミキサーが並び、客席を8本のスピーカーが取り囲む。8ch、って、なかなかすごいな…。
レクチャーコンサートといった趣。冒頭ならびに曲間には、作品やエレクトロニクス作品の演奏方法概観、また安井さんや共演陣が学んだ音楽院でのエピソードなどが話された。とてもおもしろい試みで、こういったコンサートがサクソフォンの世界にももっと増えて良いのではないかなと感じた。
そして肝心の演奏だが、以前聴いたリサイタルと同様、驚異的な技術レベルである。安井さんの演奏は、特殊奏法だろうが何だろうが、曖昧な部分がいっさい見当たらない。重音一つとっても、自身のコントロール下に置いているのだ。また、音色という点で、フランスそのままという感じは受けず、きちんと一旦内面で消化してからプレゼンテーションするあたり、実に稀有な存在だと思う。また、共演陣の仕事も鉄壁で、この種のコンサートに(時折)つきまとう不安定な要素を、全く感じなかった。
夏田氏の作品は、「West, or Evening Song in Autumn」の再構築作品と言えるだろうか。臨席した夏田氏からは、「(打楽器だと準備が大変だがエレクトロニクスならば)メトロでも演奏できるお手軽バージョン」との言葉も飛び出したが、これはこれで面白い内容だと思った。「Danse profane」は、ソプラノサクソフォンのエッジの効いたリズムがとても楽しかった。安井さんの修士リサイタルで委嘱初演された作品なのだそうだ。続く「今日完成した」という松宮作品は、これもまた興味深く聴いた。サクソフォンパートの扱いに、他のIRCAM発の作品と似たものを感じる。
ホアン・アロヨ氏の作品は、ここのリンク先でも安井さん自身による演奏を聴くことができるが、映像とは全く違った印象を受けた。もっとおとなしい作品かと思いきや、ある意味本日のプログラムの中で最もアグレッシヴな作品にも聴こえたのだから、面白い。続いて、客席から希望者を募って(tfm氏、かどぐちさん、安井さんの妹)、エフェクトのデモンストレーション。さらに、渡邉氏謹製のMAX/MSPパッチを使った即興。即興は、これまで聴いたことのあるどのタイプとも違う感じを受けたが…ちょっと私の言葉が足りず上手く表現できない(例えれば、平野さんや大石さんの即興とはまた違ったタイプ、ということ)。
楽しみにしていた「Mixtion」。自身の内面をひたすら掘り下げていくような演奏に感銘を受けた。この種の作品を演奏するときに演奏家に求められるのは、どれだけ自分を作品の中に埋没させる方向にシフトするか、それとも、とにかく作品を俯瞰する方面にシフトするか、なのだと思っているのだが、安井さんの演奏は没入型だっただろうか。それにしても、安井さんにはテナーサクソフォンがなんとも似合うこと!また、これだけテナーサクソフォンをダイナミック、かつ自在にコントロールできる演奏家を、あまり見たことがないなあ、とも思ったのだった。
あー!また聴きたいな!フランスにおいて最先端のサクソフォンに取り組む演奏家として、今後も時々日本のサクソフォン界にパンチを入れるような企画を聴かせてほしいものだ。
本日使われた3台のサクソフォン。
【サキソフォーン、エレクトロニクスによる空間表現の現在】
出演:安井寛絵(sax)、松宮圭太(comp)、渡邉裕美(electro)、田野倉宏向(sound)
日時:2013/11/26(火曜)19:00
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷
プログラム:
夏田昌和「Danse sacrée et danse profane au pays d'Extreme Orient」
松宮圭太「PHOTON EMISSION」
ホアン・アロヨ「SIKURI I」
エフェクトのデモンストレーション
即興(渡邉裕美のプログラミングによる)
ピエール・ジョドロフスキ「Mixtion」
渋谷の繁華街の一角の公民館のような場所。ワンダーサイト青山とは違った雰囲気に少したじろぐ。会場は、全方位コンクリート打ちっぱなしの白い壁。後方にはMac、オーディオインターフェイス、ミキサーが並び、客席を8本のスピーカーが取り囲む。8ch、って、なかなかすごいな…。
レクチャーコンサートといった趣。冒頭ならびに曲間には、作品やエレクトロニクス作品の演奏方法概観、また安井さんや共演陣が学んだ音楽院でのエピソードなどが話された。とてもおもしろい試みで、こういったコンサートがサクソフォンの世界にももっと増えて良いのではないかなと感じた。
そして肝心の演奏だが、以前聴いたリサイタルと同様、驚異的な技術レベルである。安井さんの演奏は、特殊奏法だろうが何だろうが、曖昧な部分がいっさい見当たらない。重音一つとっても、自身のコントロール下に置いているのだ。また、音色という点で、フランスそのままという感じは受けず、きちんと一旦内面で消化してからプレゼンテーションするあたり、実に稀有な存在だと思う。また、共演陣の仕事も鉄壁で、この種のコンサートに(時折)つきまとう不安定な要素を、全く感じなかった。
夏田氏の作品は、「West, or Evening Song in Autumn」の再構築作品と言えるだろうか。臨席した夏田氏からは、「(打楽器だと準備が大変だがエレクトロニクスならば)メトロでも演奏できるお手軽バージョン」との言葉も飛び出したが、これはこれで面白い内容だと思った。「Danse profane」は、ソプラノサクソフォンのエッジの効いたリズムがとても楽しかった。安井さんの修士リサイタルで委嘱初演された作品なのだそうだ。続く「今日完成した」という松宮作品は、これもまた興味深く聴いた。サクソフォンパートの扱いに、他のIRCAM発の作品と似たものを感じる。
ホアン・アロヨ氏の作品は、ここのリンク先でも安井さん自身による演奏を聴くことができるが、映像とは全く違った印象を受けた。もっとおとなしい作品かと思いきや、ある意味本日のプログラムの中で最もアグレッシヴな作品にも聴こえたのだから、面白い。続いて、客席から希望者を募って(tfm氏、かどぐちさん、安井さんの妹)、エフェクトのデモンストレーション。さらに、渡邉氏謹製のMAX/MSPパッチを使った即興。即興は、これまで聴いたことのあるどのタイプとも違う感じを受けたが…ちょっと私の言葉が足りず上手く表現できない(例えれば、平野さんや大石さんの即興とはまた違ったタイプ、ということ)。
楽しみにしていた「Mixtion」。自身の内面をひたすら掘り下げていくような演奏に感銘を受けた。この種の作品を演奏するときに演奏家に求められるのは、どれだけ自分を作品の中に埋没させる方向にシフトするか、それとも、とにかく作品を俯瞰する方面にシフトするか、なのだと思っているのだが、安井さんの演奏は没入型だっただろうか。それにしても、安井さんにはテナーサクソフォンがなんとも似合うこと!また、これだけテナーサクソフォンをダイナミック、かつ自在にコントロールできる演奏家を、あまり見たことがないなあ、とも思ったのだった。
あー!また聴きたいな!フランスにおいて最先端のサクソフォンに取り組む演奏家として、今後も時々日本のサクソフォン界にパンチを入れるような企画を聴かせてほしいものだ。
本日使われた3台のサクソフォン。
2013/11/25
テリー・ライリー「暗殺者の幻想」
CDの解説をそのまま訳してみた。自分用のメモなので、間違っている部分も多いと思うが、なんとなく大筋がわかるので、どなたかの助けになれば幸い。
----------
Terry Riley - Assassin Reverie (2001) for Saxophone Quartet and Tape
ARTE Quartettにより委嘱され、2001年6月16日にARTE QuartettとBeat Kappelerによって初演された。
Assassin Reverieは、単一楽章だが、音素材とステージングの指示によって3つのセクションから構成されている。"論理的な文脈"を持つステージングによって作曲されている。ライリーがスコアに書いた演奏ノートには、次のような指示が書いてある。カルテットの演奏者は全員、同じ色の服と帽子(hat)で身を固めなければならない。それは、白でも黒でも黄でも緑でも良い。
この視覚的側面は、もちろん録音においては失われているが、書いておくに値することだろう。曲の冒頭、ソプラノサクソフォンが叙情的なフレーズを奏で始めると、ステージ上は赤い色の光で包まれる。すぐにアルトサクソフォンとの絡みとなるが、アルトはカノン的にソプラノサクソフォンのフレーズを模倣する。さらにテナーサクソフォンが演奏し始め、やはりソプラノサクソフォンのパート模倣する。
冒頭の哀愁を帯びた曲のムードは、すぐに相反する上行形の連符によって、まったく違った性格を見せることとなる。19-23小節目と、36-38小節目に、ソプラノサクソフォンの上行形の連符を見ることができるだろう。2回めの上行形は、ソプラノサクソフォンが無伴奏のカデンツァへと進行するための境界となっている。そのカデンツァははやり上行形であり、ソプラノサクソフォンはカデンツァの最高音に達すると、痛みを伴った泣き声のように、ピッチベンドによって音程を下げる。
62-63小節目に現れるテナーサクソフォンとアルトサクソフォンが演奏する上行形のフレーズは、新たなエピソード(Con moto)の開始を告げる音形だ。アルトとテナーのシンコペーションの動きによって、ソプラノサクソフォンとバリトンサクソフォンが奏でるアラベスク風のメロディが出現する。楽器ごとの絡み合いはさらに複雑となり、演奏は徐々に強烈となり、ついに最初のセクションのクライマックスへと到達する。ここでは、4本のサクソフォンが、激烈な上行形の半音階のクラスターを奏でる(94-99小節目)。全てのパートにffffの指示があり、ステージングの指示には、灯されていた赤い光を突然消すように、との指示がある。同時に、サウンドトラックがスタートする。
ここから第2セクションである。攻撃的なサウンドトラック…銃器の発射音や、ヘリコプターの音が全編に渡って聞かれる…とともに、次のセクションまで暗闇からストロボを発光させるようにとの指示がある。ここでライリーは特に記譜を書いておらず、演奏の開始位置だけを厳格に定義している(ソリ、テュッティ、デュエット、等)。サウンドトラック中の別々のパッセージは、旋律のようなフレーズや音階に関連づいており、4人のプレイヤーによって自由に演奏されて良い。サクソフォンパートはサウンドトラックに聞かれる恐怖のサウンドに呼応して、本能的に即興を行わなければならない。この劇的で長大なセクションでは、ライリーによれば、演奏者は"ステージの周囲に"移動しなければならず、さらに"サウンドトラック中と同じような銃器の音や暴力の音を常に模倣しなければならない"そうだ。
サウンドトラックのキューイングにより、第2セクションが終わる。サクソフォン奏者は譜面台の場所に戻り、ストロボをは消され、青い光を灯すようにとの支持がある。サウンドトラックは徐々にフェードアウトし、サクソフォン四重奏は最終セクションを奏でる。ここで演奏される旋律は、冒頭の哀愁を帯びたフレーズと似通ったものである。
----------
Arte QuartettのこのCD→Terry Riley: Assassin Reverieで聴ける。「Uncle Jard」では、ライリーがヴォーカル&ハープシコード&ピアノで参加していたりと、なにげに豪華。演奏は妙に即物的なのだが、それもまた味わい。
----------
Terry Riley - Assassin Reverie (2001) for Saxophone Quartet and Tape
ARTE Quartettにより委嘱され、2001年6月16日にARTE QuartettとBeat Kappelerによって初演された。
Assassin Reverieは、単一楽章だが、音素材とステージングの指示によって3つのセクションから構成されている。"論理的な文脈"を持つステージングによって作曲されている。ライリーがスコアに書いた演奏ノートには、次のような指示が書いてある。カルテットの演奏者は全員、同じ色の服と帽子(hat)で身を固めなければならない。それは、白でも黒でも黄でも緑でも良い。
この視覚的側面は、もちろん録音においては失われているが、書いておくに値することだろう。曲の冒頭、ソプラノサクソフォンが叙情的なフレーズを奏で始めると、ステージ上は赤い色の光で包まれる。すぐにアルトサクソフォンとの絡みとなるが、アルトはカノン的にソプラノサクソフォンのフレーズを模倣する。さらにテナーサクソフォンが演奏し始め、やはりソプラノサクソフォンのパート模倣する。
冒頭の哀愁を帯びた曲のムードは、すぐに相反する上行形の連符によって、まったく違った性格を見せることとなる。19-23小節目と、36-38小節目に、ソプラノサクソフォンの上行形の連符を見ることができるだろう。2回めの上行形は、ソプラノサクソフォンが無伴奏のカデンツァへと進行するための境界となっている。そのカデンツァははやり上行形であり、ソプラノサクソフォンはカデンツァの最高音に達すると、痛みを伴った泣き声のように、ピッチベンドによって音程を下げる。
62-63小節目に現れるテナーサクソフォンとアルトサクソフォンが演奏する上行形のフレーズは、新たなエピソード(Con moto)の開始を告げる音形だ。アルトとテナーのシンコペーションの動きによって、ソプラノサクソフォンとバリトンサクソフォンが奏でるアラベスク風のメロディが出現する。楽器ごとの絡み合いはさらに複雑となり、演奏は徐々に強烈となり、ついに最初のセクションのクライマックスへと到達する。ここでは、4本のサクソフォンが、激烈な上行形の半音階のクラスターを奏でる(94-99小節目)。全てのパートにffffの指示があり、ステージングの指示には、灯されていた赤い光を突然消すように、との指示がある。同時に、サウンドトラックがスタートする。
ここから第2セクションである。攻撃的なサウンドトラック…銃器の発射音や、ヘリコプターの音が全編に渡って聞かれる…とともに、次のセクションまで暗闇からストロボを発光させるようにとの指示がある。ここでライリーは特に記譜を書いておらず、演奏の開始位置だけを厳格に定義している(ソリ、テュッティ、デュエット、等)。サウンドトラック中の別々のパッセージは、旋律のようなフレーズや音階に関連づいており、4人のプレイヤーによって自由に演奏されて良い。サクソフォンパートはサウンドトラックに聞かれる恐怖のサウンドに呼応して、本能的に即興を行わなければならない。この劇的で長大なセクションでは、ライリーによれば、演奏者は"ステージの周囲に"移動しなければならず、さらに"サウンドトラック中と同じような銃器の音や暴力の音を常に模倣しなければならない"そうだ。
サウンドトラックのキューイングにより、第2セクションが終わる。サクソフォン奏者は譜面台の場所に戻り、ストロボをは消され、青い光を灯すようにとの支持がある。サウンドトラックは徐々にフェードアウトし、サクソフォン四重奏は最終セクションを奏でる。ここで演奏される旋律は、冒頭の哀愁を帯びたフレーズと似通ったものである。
----------
Arte QuartettのこのCD→Terry Riley: Assassin Reverieで聴ける。「Uncle Jard」では、ライリーがヴォーカル&ハープシコード&ピアノで参加していたりと、なにげに豪華。演奏は妙に即物的なのだが、それもまた味わい。
ラベル:
作品
2013/11/24
"ネットワークプリントサービス"で印刷
ウチにはプリンタがないので、楽譜等印刷の際は、セブンイレブンで使える"ネットプリント"というサービスを使って印刷していた。どこかがこういったサービスを提供し始めると、他社も追いつこうとするのが常で、いつのまにか"ネットワークプリントサービス"などという仕組みも出てきたようだ。シャープのサービスで、サークルKサンクス、ファミリーマート、ローソンで利用できる。
先日我孫子へ練習で伺った際に、楽譜の印刷にネットプリントを使おうと思ったものの、我孫子駅の近くにセブンイレブンがないことを知って、慌ててネットを探して見つけたのがこのサービス。我孫子駅近くのファミリーマートを使って印刷し、料金もネットプリントと同じだった。もちろん専用のスマホ用アプリもあり、スマホからデータをアップロードして印刷することも可能だ。
セブンイレブンだけかと思っていたところに、こうやって他のコンビニでも使えるなサービスが拡がっていくのは、便利で良いことだ。あまりに便利すぎて、常日頃から何とかなると思い込んでしまう、という弊害はあるが…(苦笑)。
先日我孫子へ練習で伺った際に、楽譜の印刷にネットプリントを使おうと思ったものの、我孫子駅の近くにセブンイレブンがないことを知って、慌ててネットを探して見つけたのがこのサービス。我孫子駅近くのファミリーマートを使って印刷し、料金もネットプリントと同じだった。もちろん専用のスマホ用アプリもあり、スマホからデータをアップロードして印刷することも可能だ。
セブンイレブンだけかと思っていたところに、こうやって他のコンビニでも使えるなサービスが拡がっていくのは、便利で良いことだ。あまりに便利すぎて、常日頃から何とかなると思い込んでしまう、という弊害はあるが…(苦笑)。
ラベル:
その他
2013/11/23
ボーンカンプ氏、来日中
アルノ・ボーンカンプ氏、来日中だそうです。十数年前には、頻繁に来日していたイメージがあるのだが(国内で氏の演奏をライブで聴いたことはないのだが…)、久々、ということになるのかな。以下、ボーンカンプ氏のTweetより。
Just started 3 weeks of masterclass at the Geidai-University of Arts in Tokyo with Nobuya and Minako Sugawa.
Concert on 28th of november: 'Bach in Image' and after the intermission piece with the sax-ensemble of Geidai (Debussy)
And last but not least: the Trio by Poulenc with Minako and Nobuya!
11月28日のコンサートについて全く情報が見つからないのだが、プライヴェートな演奏会なのだろうか(どのみち、仕事の都合で伺えなさそうなのだが…)。
----------
(追記)
原博巳さんのFBページから情報の詳細が載った画像をもらってきた。なるほど…要予約制とのことなので、希望の方はお早めに。
Just started 3 weeks of masterclass at the Geidai-University of Arts in Tokyo with Nobuya and Minako Sugawa.
Concert on 28th of november: 'Bach in Image' and after the intermission piece with the sax-ensemble of Geidai (Debussy)
And last but not least: the Trio by Poulenc with Minako and Nobuya!
11月28日のコンサートについて全く情報が見つからないのだが、プライヴェートな演奏会なのだろうか(どのみち、仕事の都合で伺えなさそうなのだが…)。
----------
(追記)
原博巳さんのFBページから情報の詳細が載った画像をもらってきた。なるほど…要予約制とのことなので、希望の方はお早めに。
(さらに追記)
ラベル:
演奏家
2013/11/21
マスランカ「Songs for the Coming Day」の楽譜購入方法
ディヴィッド・マスランカ「ソングス・フォー・ザ・カミング・デイ」の楽譜購入方法について。購入したので、手順について覚書を残しておく。
日本国内でいくつか代理店?がついているようだが、私は出版元のMaslanka Pressからの直接購入にトライした。Maslanka PressのFacebookページから購入希望の旨、メッセージを送ることで、価格と購入案内をもらうことができる。価格は、私が問い合わせた時は、印刷譜が85USDで送料が15USD、PDF版が55USDだった。支払い方法はPayPal。印刷譜を希望する場合は住所とメールアドレス、PDF版を希望する場合はメールアドレスのみを知らせる。発送は支払い前に行われるようだ。メールアドレス宛に届いた支払い案内に沿って、請求額の支払いを完了する。
ここに書いた手順や価格は将来的に変更になる可能性もあるので、必ず版元に確認の上、各自購入手続きを進めていただきたい。
日本国内でいくつか代理店?がついているようだが、私は出版元のMaslanka Pressからの直接購入にトライした。Maslanka PressのFacebookページから購入希望の旨、メッセージを送ることで、価格と購入案内をもらうことができる。価格は、私が問い合わせた時は、印刷譜が85USDで送料が15USD、PDF版が55USDだった。支払い方法はPayPal。印刷譜を希望する場合は住所とメールアドレス、PDF版を希望する場合はメールアドレスのみを知らせる。発送は支払い前に行われるようだ。メールアドレス宛に届いた支払い案内に沿って、請求額の支払いを完了する。
ここに書いた手順や価格は将来的に変更になる可能性もあるので、必ず版元に確認の上、各自購入手続きを進めていただきたい。
ラベル:
楽譜
2013/11/20
Russell Peterson "Trio"の楽譜
ちょっとしたきっかけにより、ラッセル・ピーターソンのサクソフォン・フルート・ピアノのための「トリオ」の楽譜を購入した。もともと気になっていた楽譜だったのだが、その楽譜の入手方法について問い合わせがあり、それならばと入手方法を調べるついでに一緒に購入させてもらったのだ。
どんな曲か、というあたりは、下記のYouTube動画を観ていただければと(作曲者自身が参加するExcelsior TRIOによる演奏)。カッコイイですね。既に日本でも複数回演奏されており、今後も引き続き流行りそう。
楽譜の入手は実に簡単。rpeters@cord.edu(=Russell Peterson)宛に楽譜入手したい旨メールすれば、数日中に返信がある。メール中の指示に従ってPayPal経由で35USDを支払うことで、PDFでご本人から楽譜が送られてくる。
どんな曲か、というあたりは、下記のYouTube動画を観ていただければと(作曲者自身が参加するExcelsior TRIOによる演奏)。カッコイイですね。既に日本でも複数回演奏されており、今後も引き続き流行りそう。
楽譜の入手は実に簡単。rpeters@cord.edu(=Russell Peterson)宛に楽譜入手したい旨メールすれば、数日中に返信がある。メール中の指示に従ってPayPal経由で35USDを支払うことで、PDFでご本人から楽譜が送られてくる。
ラベル:
楽譜
2013/11/19
ギャルド復刻CD(GDWS-0011)レビュー
レビュー開始。やはり長くなりそうなので1枚ずつにレビューを分けることとした。ピエール・デュポン Pierre Dupont楽長指揮ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 Musique de la Garde Républicaine。以前ブログでもご紹介したデュポン楽長時代の復刻盤に、収録時間の関係で入りきらなかった録音をカバーするディスクである。
収録曲目は下記の通り…グリーンドア音楽出版のページからコピペした。1928年から1936年にかけて、ColumbiaレーベルにSP盤として吹きこまれたものである。同封のライナーノーツには、各盤の正確な型番が示されているので、ぜひご覧頂きたい。復刻環境は、木下氏のシステム(それぞれ完璧に調整された、Pierre Clementカートリッジ&アーム、トーレンスターンテーブル、マランツ#1イコライザーアンプ)である。
1.リール:ラ・マルセイエーズ
2.ワーグナー:ワルキューレの騎行
3.ウェーバー:Bbクラリネット小協奏曲
4.ウェーバー:クラリネット協奏曲 第2番より レシタティーヴ(ルネ・ヴェルネイ)とポロネーズ
5.ビゼー:組曲「ローマ」より 第2楽章
6.ビゼー:歌劇「カルメン」より 前奏曲集
7.ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番
8.ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番
9~16.国歌集(フランス、イギリス、ベルギー、アメリカ、オランダ、ポーランド、フィンランド、スイス)
17.ガンヌ:ロレーヌ行進曲
18.デュポン:アルザス行進曲
19.プランケット:行進曲 サンブル・エ・ムーズ連隊
20.メステール:コーカサスの擲弾兵
21.国民分列行進
22.ウェットジュ:ギャルド・レピュブリケーヌの分列行進
聴きどころは大変多いが、いくつか挙げていこう。
現代の奏者であっても登攀しがたいその圧倒的なテクニックに注目したい。ウェーバーの「クラリネット小協奏曲」「クラリネット協奏曲第2番"ポロネーズ"」では、なんとこの曲をクラリネットパートのユニゾンで聴かせている。高難易度のフレーズを、ユニゾンで見事にアンサンブルしてしまう手腕に驚いてしまう。前回の復刻盤におけるメサジェの「舞踏組曲"二羽の鳩"」での驚異的なアンサンブル能力が、こんなところでも聴けるとは思わなかった。
音色の妙。私は、デュポン楽長~ブラン楽長時代のギャルドの最大の魅力は、その不思議な音色にあると思っている。「組曲"ローマ"」の冒頭に聴かれるフーガは、一聴するといったい何の楽器で吹いているか解らないほどだ。おそらくクラリネットとサクソフォンとその他の楽器が絶妙にブレンドされた結果なのだろうが、ここまで多彩な響きを生み出すそのデュポン楽長の手腕に、改めて感心してしまう。続く「カルメン」では、おなじみのメロディが、次々と色を変えながら演奏される様子に、ついにやけてしまう。
ノイズは修正していない。例えば、冒頭のジョルジュ・ティルが歌う「ラ・マルセイエーズ(Columbia DF-76)」はMarianne Melodieから復刻されているのだが、ノイズを取り去っているMariannne Melodie盤と今回のグリーンドア音楽出版の盤を比べてしまうと、原音のリアルさという点でグリーンドア盤が圧倒的だ。原音をそのまま残すことにこだわる木下さんの姿勢は、多くの"復刻盤"と一線を画すものであるが、わたしは木下さんのポリシーを支持したい(とにかく、聴いていただければわかると思う)。
国歌集(Columbia DFX-234)で聴かれる響きは、とりわけ豪華絢爛であるが、編成の違いなどがあるのだろうか。おそらく編曲はデュポン楽長なのだろうが…特にオランダ国歌やスイス国歌なんて、実に感動的だ。全てではなににしろ、国歌のひとつひとつをこのようにギャルドの演奏の録音として残してくれたことは、実に幸いなことであったと思う。また、最後に6曲収められたマーチは、ブラン楽長時代にもいくつかマーチが録音されているが、デュポン楽長時代のマーチはさらにサウンドとして引き締まっており、聴き応えがある。(どちらも言わずもがなレベルが高く、ここまで来ると好みの問題かなと思うが)
Amazonから入手可能:ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団
収録曲目は下記の通り…グリーンドア音楽出版のページからコピペした。1928年から1936年にかけて、ColumbiaレーベルにSP盤として吹きこまれたものである。同封のライナーノーツには、各盤の正確な型番が示されているので、ぜひご覧頂きたい。復刻環境は、木下氏のシステム(それぞれ完璧に調整された、Pierre Clementカートリッジ&アーム、トーレンスターンテーブル、マランツ#1イコライザーアンプ)である。
1.リール:ラ・マルセイエーズ
2.ワーグナー:ワルキューレの騎行
3.ウェーバー:Bbクラリネット小協奏曲
4.ウェーバー:クラリネット協奏曲 第2番より レシタティーヴ(ルネ・ヴェルネイ)とポロネーズ
5.ビゼー:組曲「ローマ」より 第2楽章
6.ビゼー:歌劇「カルメン」より 前奏曲集
7.ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番
8.ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番
9~16.国歌集(フランス、イギリス、ベルギー、アメリカ、オランダ、ポーランド、フィンランド、スイス)
17.ガンヌ:ロレーヌ行進曲
18.デュポン:アルザス行進曲
19.プランケット:行進曲 サンブル・エ・ムーズ連隊
20.メステール:コーカサスの擲弾兵
21.国民分列行進
22.ウェットジュ:ギャルド・レピュブリケーヌの分列行進
聴きどころは大変多いが、いくつか挙げていこう。
現代の奏者であっても登攀しがたいその圧倒的なテクニックに注目したい。ウェーバーの「クラリネット小協奏曲」「クラリネット協奏曲第2番"ポロネーズ"」では、なんとこの曲をクラリネットパートのユニゾンで聴かせている。高難易度のフレーズを、ユニゾンで見事にアンサンブルしてしまう手腕に驚いてしまう。前回の復刻盤におけるメサジェの「舞踏組曲"二羽の鳩"」での驚異的なアンサンブル能力が、こんなところでも聴けるとは思わなかった。
音色の妙。私は、デュポン楽長~ブラン楽長時代のギャルドの最大の魅力は、その不思議な音色にあると思っている。「組曲"ローマ"」の冒頭に聴かれるフーガは、一聴するといったい何の楽器で吹いているか解らないほどだ。おそらくクラリネットとサクソフォンとその他の楽器が絶妙にブレンドされた結果なのだろうが、ここまで多彩な響きを生み出すそのデュポン楽長の手腕に、改めて感心してしまう。続く「カルメン」では、おなじみのメロディが、次々と色を変えながら演奏される様子に、ついにやけてしまう。
ノイズは修正していない。例えば、冒頭のジョルジュ・ティルが歌う「ラ・マルセイエーズ(Columbia DF-76)」はMarianne Melodieから復刻されているのだが、ノイズを取り去っているMariannne Melodie盤と今回のグリーンドア音楽出版の盤を比べてしまうと、原音のリアルさという点でグリーンドア盤が圧倒的だ。原音をそのまま残すことにこだわる木下さんの姿勢は、多くの"復刻盤"と一線を画すものであるが、わたしは木下さんのポリシーを支持したい(とにかく、聴いていただければわかると思う)。
国歌集(Columbia DFX-234)で聴かれる響きは、とりわけ豪華絢爛であるが、編成の違いなどがあるのだろうか。おそらく編曲はデュポン楽長なのだろうが…特にオランダ国歌やスイス国歌なんて、実に感動的だ。全てではなににしろ、国歌のひとつひとつをこのようにギャルドの演奏の録音として残してくれたことは、実に幸いなことであったと思う。また、最後に6曲収められたマーチは、ブラン楽長時代にもいくつかマーチが録音されているが、デュポン楽長時代のマーチはさらにサウンドとして引き締まっており、聴き応えがある。(どちらも言わずもがなレベルが高く、ここまで来ると好みの問題かなと思うが)
Amazonから入手可能:ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団
ラベル:
CD
2013/11/18
安井寛絵さんコンサートのチラシ
以前ブログ上でご紹介した安井寛絵さんのコンサートのチラシデータを頂戴したので掲載。アレクサンドル・スーヤ氏と安井寛絵さんのお2人でデザインしたものだそうだ(かっこいい!!)。昨日にはフランスで本公演のためのプレ・コンサートを行ったとのこと。
以下、安井寛絵さんからの案内文。
【サキソフォーン、エレクトロ二クスによる空間表現の現在】
出演:安井寛絵(sax)、松宮圭太(comp)、渡邊裕美(electro)
日時:2013年11月26日(火曜)19:00開演
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷
料金:2500円(要予約)
プログラム:
夏田昌和 - Danse sacré et Danse profane au Pays d'Extrème Orient
松宮圭太 - Photon Emission
Juan Arroyo - Sikuri I
Pierre Jodlowski - Mixtion
Improvisation
問い合わせ・予約:
http://www.tokyo-ws.org/archive/2013/10/post-145.shtml
ジョドロフスキの「Mixtion」を演奏する、というだけで、これはもう行かなければならない(笑)。既に作曲から10年経ち"古典作品"となりつつあるが、いまだに私の中ではサクソフォンとエレクトロニクスのための作品の中でも、最高傑作の一つである(楽譜もMAX/MSPパッチも持っていて、いつか自分でも演奏しなければと思っている)。その他、日本初演多数。夏田昌和氏の新作は、これは要注目だろう。また、今回コラボレーションを行う松宮氏の作品も、気になっている。
(クリックすると拡大)
以下、安井寛絵さんからの案内文。
この度、久々に日本での演奏会を開催する事となりました。今回はサクソフォーン、エレクトロニクス、空間音楽の現在というテーマでサックスとエレクトロニクス作品のみで演奏します。エレクトロ作品と即興、さらにリアルタイム音響とマルチチャンネルスピーカーによるデモンストレーションや解説等もあり、解りやすくリアルタイム音響が体感できる様な演奏会になっています。
【サキソフォーン、エレクトロ二クスによる空間表現の現在】
出演:安井寛絵(sax)、松宮圭太(comp)、渡邊裕美(electro)
日時:2013年11月26日(火曜)19:00開演
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷
料金:2500円(要予約)
プログラム:
夏田昌和 - Danse sacré et Danse profane au Pays d'Extrème Orient
松宮圭太 - Photon Emission
Juan Arroyo - Sikuri I
Pierre Jodlowski - Mixtion
Improvisation
問い合わせ・予約:
http://www.tokyo-ws.org/archive/2013/10/post-145.shtml
ジョドロフスキの「Mixtion」を演奏する、というだけで、これはもう行かなければならない(笑)。既に作曲から10年経ち"古典作品"となりつつあるが、いまだに私の中ではサクソフォンとエレクトロニクスのための作品の中でも、最高傑作の一つである(楽譜もMAX/MSPパッチも持っていて、いつか自分でも演奏しなければと思っている)。その他、日本初演多数。夏田昌和氏の新作は、これは要注目だろう。また、今回コラボレーションを行う松宮氏の作品も、気になっている。
(クリックすると拡大)
ラベル:
情報
2013/11/17
Lepai LP-2020A+ (NFJストア別注モデル)
楽器を担いで我孫子に行ったり練馬に行ったり、練習が中心の週末だった。実は12月にサックス2本とフルートのトリオで、3回ほど演奏の予定があるのだが、その練習に苦労している。アレンジは一部tfm氏にお世話になったりして、なんとか形になってきた…ような?TsukubaSQは、しばらく演奏機会がなく(次の協会のコンクールも不参加予定)、またさらに先で演奏機会を考えていきたい。
今日の午後は珍しく完全OFFだったので、部屋の片付け。やっぱり部屋を綺麗にしておくことは重要。いろいろと事務作業は溜まっているのだが、やはり部屋が綺麗かどうかで、進み方が違う気がする。
----------
「Lepai LP-2020A+」の"NFJストア別注モデル"が到着したので、鳴らしてみるなど。つないでいるスピーカーは、この12面体スピーカー。我ながら突っ込みどころ満載なセッティングであることは分かっているのだが、安く遊べるとついつい無駄なことをしてしまう(きちんとしたクラシック聴くためのシステム揃えなさい、と言われてしまいそうだ)。実際このアンプも2000円台だったからなあ…。
以前はMuse M50などというやはり激安のアンプをつないだこともあったのだが、ギャングエラーが大きく出てしまい、大音量ではともかく、部屋の中で小音量で聴く際には使い物にならなかった。何か同様に安くて面白そうなものは…ということで探し当てたのが、これ。ギャングエラーもなく(そもそもボリュームツマミがAカーブだというところが嬉しい)、価格のわりにきちんと鳴ってくれている。良かった良かった。
興味が有る方はこのあたり(ヤフオクストア)から買える。
今日の午後は珍しく完全OFFだったので、部屋の片付け。やっぱり部屋を綺麗にしておくことは重要。いろいろと事務作業は溜まっているのだが、やはり部屋が綺麗かどうかで、進み方が違う気がする。
----------
「Lepai LP-2020A+」の"NFJストア別注モデル"が到着したので、鳴らしてみるなど。つないでいるスピーカーは、この12面体スピーカー。我ながら突っ込みどころ満載なセッティングであることは分かっているのだが、安く遊べるとついつい無駄なことをしてしまう(きちんとしたクラシック聴くためのシステム揃えなさい、と言われてしまいそうだ)。実際このアンプも2000円台だったからなあ…。
以前はMuse M50などというやはり激安のアンプをつないだこともあったのだが、ギャングエラーが大きく出てしまい、大音量ではともかく、部屋の中で小音量で聴く際には使い物にならなかった。何か同様に安くて面白そうなものは…ということで探し当てたのが、これ。ギャングエラーもなく(そもそもボリュームツマミがAカーブだというところが嬉しい)、価格のわりにきちんと鳴ってくれている。良かった良かった。
興味が有る方はこのあたり(ヤフオクストア)から買える。
ラベル:
その他
2013/11/16
シルバーマウンテン演奏会の動画(一部)
どういう基準かは知らないが、シルバーマウンテン演奏会の動画の一部が公開されているようだ(平野さんの演奏が公開されていることは、大西さんに教えてもらった)。サクソフォン関係だと、今のところ下記の2点。カメラワークもきちんと作られており、なかなか見応えがあって楽しい。
サクスケルツェット:
平野公崇&塩谷哲:
サクスケルツェット:
平野公崇&塩谷哲:
2013/11/14
ギャルド新復刻盤(木下直人氏監修)
木下直人氏監修のギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の新復刻盤がグリーンドア音楽出版よりつい先月発売された。ギャルド来日のタイミングとかぶせたあたり、つい「やるなあ」などと思ってしまうのだが、そんなことはさておき、その内容である。
今回は同時に2セット発売となった。いずれも2枚組で、1セットはデュポン楽長が吹き込んだSP盤のうち、前回の復刻盤に収録できなかったぶんと、ブラン楽長時代の録音を復刻したものである。もう1セットは、1961年のギャルド初来日時の録音(厚生年金ホールで開かれたギャルド歓迎演奏会の)を含む、ブラン楽長時代の至芸を収録したものである。
まず1回、全編を通して聴いてみた印象を。もちろん詳しいレビューは後日行うつもりだが、これだけは断言しよう。「これを聴かずして吹奏楽を語ることなかれ」と。フランスやイタリアのオーケストラ・ダルモニーが、世界最高のレベルに達した20世紀半ばの幸福な時代の記録。世界最高クラスの復刻技術によって再現された音をじっくりと楽しみたい。ディスク1枚1枚、じっくりとレビューしていきます。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(ブラン楽長)
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(デュポン楽長&ブラン楽長)
今回は同時に2セット発売となった。いずれも2枚組で、1セットはデュポン楽長が吹き込んだSP盤のうち、前回の復刻盤に収録できなかったぶんと、ブラン楽長時代の録音を復刻したものである。もう1セットは、1961年のギャルド初来日時の録音(厚生年金ホールで開かれたギャルド歓迎演奏会の)を含む、ブラン楽長時代の至芸を収録したものである。
まず1回、全編を通して聴いてみた印象を。もちろん詳しいレビューは後日行うつもりだが、これだけは断言しよう。「これを聴かずして吹奏楽を語ることなかれ」と。フランスやイタリアのオーケストラ・ダルモニーが、世界最高のレベルに達した20世紀半ばの幸福な時代の記録。世界最高クラスの復刻技術によって再現された音をじっくりと楽しみたい。ディスク1枚1枚、じっくりとレビューしていきます。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(ブラン楽長)
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(デュポン楽長&ブラン楽長)
ラベル:
CD
2013/11/12
マカリスター氏のFENAM2013リサイタル動画
つい先日…11月9日に開かれた、「Festival of New American Music 2013」というイベントでの、ティモシー・マカリスター Timothy McAllister氏の演奏を全編参照可能。なんとストリーミング中継されていたようで、その中継動画が録画として残っているのだ。
http://www.livestream.com/csusmusic/video?clipId=pla_08f20da4-84ec-437f-9baf-90180bfe1b50
オール・アメリカンのプログラムは下記の通り(ところどころわかりませんでした)。
John Adams - Fearful Symmetries: Postmark
?
?
William Albright - Postcard from Kansas: Welcome to Interstate-70
Stacy Garrop - Pieces of Sanity
Roshanne Etezady - Streetlegal
? - Three Scene Sketches
William Albright - Sonata
相変わらず、唖然とするほどの巧さ。いったいどんな口と頭の構造をしているのかと。なんだか同じ人間とは思えない…。
冒頭ではポストカードシリーズから4曲(真ん中の2曲は知らない作品だった…おそらくどちらかがエリオット・カーターの作品なのだが)。ステイシー・ギャロップ氏の作品は初めて聴いたが、面白い。他にもサクソフォンの作品を書いているようで、気になっている。後半では、特にサクソフォン版初演となる「Three Scene Sketches」なる作品でのプレイたるや、いったい何が起こったのかと思うほどだ(オリジナルがクラリネットの作品をそのまま吹けるんですねえ)。続くオルブライトでは、日本で聴いたあのリサイタルの衝撃を思い起こさせる。
現代サクソフォン界における最強のヴィルトゥオーゾの一人として、これからも注目していきたい。ああ、またアダムズの「シティ・ノワール」聴きたくなってきた。
http://www.livestream.com/csusmusic/video?clipId=pla_08f20da4-84ec-437f-9baf-90180bfe1b50
Watch live streaming video from csusmusic at livestream.com
オール・アメリカンのプログラムは下記の通り(ところどころわかりませんでした)。
John Adams - Fearful Symmetries: Postmark
?
?
William Albright - Postcard from Kansas: Welcome to Interstate-70
Stacy Garrop - Pieces of Sanity
Roshanne Etezady - Streetlegal
? - Three Scene Sketches
William Albright - Sonata
相変わらず、唖然とするほどの巧さ。いったいどんな口と頭の構造をしているのかと。なんだか同じ人間とは思えない…。
冒頭ではポストカードシリーズから4曲(真ん中の2曲は知らない作品だった…おそらくどちらかがエリオット・カーターの作品なのだが)。ステイシー・ギャロップ氏の作品は初めて聴いたが、面白い。他にもサクソフォンの作品を書いているようで、気になっている。後半では、特にサクソフォン版初演となる「Three Scene Sketches」なる作品でのプレイたるや、いったい何が起こったのかと思うほどだ(オリジナルがクラリネットの作品をそのまま吹けるんですねえ)。続くオルブライトでは、日本で聴いたあのリサイタルの衝撃を思い起こさせる。
現代サクソフォン界における最強のヴィルトゥオーゾの一人として、これからも注目していきたい。ああ、またアダムズの「シティ・ノワール」聴きたくなってきた。
インドのサックス教則ビデオが凄い
YouTubeにアップロードされていた、インド発と思われるサクソフォン教則ビデオが衝撃的。国の特色が強く出ているなあ。
サクソフォンの歴史(まあ普通ですね):
http://www.youtube.com/watch?v=t-DWm5cDtps
サクソフォンのパーツ紹介(なんかリガチュアの締め方がおかしいような):
http://www.youtube.com/watch?v=ZXtAZi2Z30M
サクソフォンの組み立て方(演奏スタイルは胡座ですね。あと、ダブルリップならぬダブルティースは笑いました):
http://www.youtube.com/watch?v=bXQER2YJLts
ベーシック・レッスン(この音階が基礎になるのか!!という衝撃。ちょっと調べてみたところ、ジプシー音階と同じバイラヴ・タートというらしい。音階名は"サラグマパダヌサ"という。そして、パーツのおすすめはYAMAHA C4 Beginner's Mouthpieceと、1 1/2もしくは2のリードとのこと…!):
http://www.youtube.com/watch?v=K3mlES3QRtM
…(中略)…
エレメンタリー・レッスン(高速化したスケール。生徒役の方、がんばれ!):
http://www.youtube.com/watch?v=B-5ymHPLjl4
イージー・ステップス・トゥ・ラーン(ジェンタヴァルセガル?の練習。サイドキーを使ったテクニックも。)
http://www.youtube.com/watch?v=8jOiSuRjNqo
コンサート・パターン(講師演奏。凄い):
http://www.youtube.com/watch?v=XLd1k6Wy-LQ
サクソフォンの歴史(まあ普通ですね):
http://www.youtube.com/watch?v=t-DWm5cDtps
サクソフォンのパーツ紹介(なんかリガチュアの締め方がおかしいような):
http://www.youtube.com/watch?v=ZXtAZi2Z30M
サクソフォンの組み立て方(演奏スタイルは胡座ですね。あと、ダブルリップならぬダブルティースは笑いました):
http://www.youtube.com/watch?v=bXQER2YJLts
ベーシック・レッスン(この音階が基礎になるのか!!という衝撃。ちょっと調べてみたところ、ジプシー音階と同じバイラヴ・タートというらしい。音階名は"サラグマパダヌサ"という。そして、パーツのおすすめはYAMAHA C4 Beginner's Mouthpieceと、1 1/2もしくは2のリードとのこと…!):
http://www.youtube.com/watch?v=K3mlES3QRtM
…(中略)…
エレメンタリー・レッスン(高速化したスケール。生徒役の方、がんばれ!):
http://www.youtube.com/watch?v=B-5ymHPLjl4
イージー・ステップス・トゥ・ラーン(ジェンタヴァルセガル?の練習。サイドキーを使ったテクニックも。)
http://www.youtube.com/watch?v=8jOiSuRjNqo
コンサート・パターン(講師演奏。凄い):
http://www.youtube.com/watch?v=XLd1k6Wy-LQ
ラベル:
メディア
2013/11/11
雲カルPV
うおー、PVだ!かあぁっこいいい!D.マスランカ「ソングス・フォー・ザ・カミング・デイ」第8楽章、村松崇継「生命の奇跡」から、それぞれ抜粋。
4人での演奏の全体を撮影しているのはどんな広角レンズなんだろう。
そういえば、CD買ったけど聴いていないな。もちろん時間がなくて、というのもあるが、なんだか生の演奏に圧倒されてしまって聴く気が起きないのだ。
4人での演奏の全体を撮影しているのはどんな広角レンズなんだろう。
そういえば、CD買ったけど聴いていないな。もちろん時間がなくて、というのもあるが、なんだか生の演奏に圧倒されてしまって聴く気が起きないのだ。
2013/11/10
筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート2013
一曲目からノックアウトされてしまって…なんだか、やはり私達が現役で在籍していた頃に比べると基礎的なレベルが圧倒的に向上しているのかなと感じた。今の一年生とは10年違うわけだからな。。 。いや、それにしても。
【筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート】
日時:2013年11月9日 13:30開演
会場:つくば市 ノバホール・小ホール
料金:入場無料
プログラム:
本多俊之「"家族ゲーム"より"遊戯"」
オムニバス「ディズニーメドレー」
中尾敦「おやつはチョコケーキ」
G.リチャーズ「高貴なる葡萄酒を讃えてより4」
横内章次「バラード・フォー・トルヴェール」
M.ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
M.ムソルグスキー「展覧会の絵より古城」
J.ヴァン=デル=ロースト「カンタベリーコラール」
発音がよく揃い(ここ、とっても重要)、どのパートもよく歌い、テクニカルな面も素晴らしい。ソロで丸裸になった時にも、なんの苦労もなく難しいフレーズをスイスイと吹き進めてしまう。小編成で何チームも安定して組め、いずれもかなり高レベルでプレゼンテーションできるなんて、羨ましいなあ。私達も負けていられない。
ラージの選曲は、アダージョ特集か!という感じで驚いてしまったのだが、意外にも面白く聴けた。というのも、ちゃんと曲ごとに音色の変化があるので、曲調が似通っていたとしても飽きが来ないのだ。これが弦楽合奏だとそうはいかないのかなあ、などとも思ったのだが、とにかく面白い気付きであった。
演奏会後は、ウエストハウスでワッフルを堪能し、18:00からの打ち上げにも参加させてもらった。ゆっくりと、かつ、にぎやかに飲んで、日付が変わって25:00まで。これがつくば時間!カメラを置いておいたところ、気がついたらいろんな写真が撮られていたのだが、ことフィッシュアイレンズを使って撮影された写真はあまりに変なものが多く、ちょっと公開できない雰囲気だ(苦笑)。ああ、楽しかった。
打ち上げの写真の一部。フィッシュアイがこんなに面白いとは。
【筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート】
日時:2013年11月9日 13:30開演
会場:つくば市 ノバホール・小ホール
料金:入場無料
プログラム:
本多俊之「"家族ゲーム"より"遊戯"」
オムニバス「ディズニーメドレー」
中尾敦「おやつはチョコケーキ」
G.リチャーズ「高貴なる葡萄酒を讃えてより4」
横内章次「バラード・フォー・トルヴェール」
M.ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
M.ムソルグスキー「展覧会の絵より古城」
J.ヴァン=デル=ロースト「カンタベリーコラール」
発音がよく揃い(ここ、とっても重要)、どのパートもよく歌い、テクニカルな面も素晴らしい。ソロで丸裸になった時にも、なんの苦労もなく難しいフレーズをスイスイと吹き進めてしまう。小編成で何チームも安定して組め、いずれもかなり高レベルでプレゼンテーションできるなんて、羨ましいなあ。私達も負けていられない。
ラージの選曲は、アダージョ特集か!という感じで驚いてしまったのだが、意外にも面白く聴けた。というのも、ちゃんと曲ごとに音色の変化があるので、曲調が似通っていたとしても飽きが来ないのだ。これが弦楽合奏だとそうはいかないのかなあ、などとも思ったのだが、とにかく面白い気付きであった。
演奏会後は、ウエストハウスでワッフルを堪能し、18:00からの打ち上げにも参加させてもらった。ゆっくりと、かつ、にぎやかに飲んで、日付が変わって25:00まで。これがつくば時間!カメラを置いておいたところ、気がついたらいろんな写真が撮られていたのだが、ことフィッシュアイレンズを使って撮影された写真はあまりに変なものが多く、ちょっと公開できない雰囲気だ(苦笑)。ああ、楽しかった。
打ち上げの写真の一部。フィッシュアイがこんなに面白いとは。
珍しく
とある方からの依頼で、茨城県で高校生相手にサクソフォンを教えてきた。珍しい機会だった。
私自身は専門の教育を受けているわけではないので、ある程度の話を超える部分(奏法云々だったり、セッティングの話だったり、ソロ演奏の歌い方だったり…etc)については、自分の中にPedagogyがあろうがなかろうが教えるべきではないと考えていて、実際、話を受けた当初はかなり迷ったのだが…。状況に応じてプロフェッショナルの方を紹介する、ということはできるなと考え、まずは初期段階ということで感触を確かめるべく伺った。
なかなか自分にとっては面白い時間となった。状況に応じて適応しなければならないこともあるし、いろいろと気を遣うこともあるし、わかりやすく説明することの難しさもあるし…。また、それとは別に、わからないなりにひたすら練習していた自分の高校時代を思い出したりして、懐かしく感じるのだった。
私自身は専門の教育を受けているわけではないので、ある程度の話を超える部分(奏法云々だったり、セッティングの話だったり、ソロ演奏の歌い方だったり…etc)については、自分の中にPedagogyがあろうがなかろうが教えるべきではないと考えていて、実際、話を受けた当初はかなり迷ったのだが…。状況に応じてプロフェッショナルの方を紹介する、ということはできるなと考え、まずは初期段階ということで感触を確かめるべく伺った。
なかなか自分にとっては面白い時間となった。状況に応じて適応しなければならないこともあるし、いろいろと気を遣うこともあるし、わかりやすく説明することの難しさもあるし…。また、それとは別に、わからないなりにひたすら練習していた自分の高校時代を思い出したりして、懐かしく感じるのだった。
ラベル:
その他
2013/11/09
Saxophone d'Aujourd'hui et de Demain
以前、こんな記事を書いたが、当該CDをようやく入手(小倉くん、ありがとうございました)。
実際の内容を確認したところ、不正確な情報があったのでまずは訂正から。まず、第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの実況録音盤と書いたが、それは間違いで、第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクール入賞者記念コンサートの実況録音盤である。また、メセナ国際コンクールなどと書いたが、それも間違いで、あくまで第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールのみに関連した盤である。Mecenartは、ボルドーに本拠を置く文化振興を目的とした非営利団体なのだそうだ。間違った情報を書いてしまい、大変申し訳ありませんでした…。
気を取り直して、レビューを開始。第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの開催後、1996年9月16日にフランス・ボルドー市のCentre Andre Malrauxで開かれた、入賞者記念演奏会の模様を録音したディスクである。このコンクールでは、平野公崇氏が日本人として初めてサクソフォンの国際コンクール優勝を果たした。また、第2位にヴァンサン・ダヴィッド Vincent David氏、第3位にオーティス・マーフィ Otis Murphy氏が、それぞれ入賞している。四重奏部門の優勝は、ハバネラ・サクソフォン四重奏団 Quatuor de saxophones Habaneraであった。…なんだか凄い名前ばかりで、それぞれの演奏者の現在の活躍を見るにつけ、当時のロンデックス氏を始めとした審査員の面々は見る目があったのだなあ、という思いを強くする。
プログラムは次の通り。面白そうでしょう?
Heitor Villa Lobos - Fantasia (Masataka Hirano)
Christian Lauba - Jungle (Masataka Hirano)
Edison Denisov - Sonata (Vincent David)
Luciano Berio - Sequenza VIIb (Vincent David)
Alfred Desenclos - PCF (Otis Murphy)
Luciano Berio - Balafon (Otis Murphy)
Alfred Desenclos - Quatuor (Quatuor Habanera)
演奏内容もかなり良い。疵も散見されるが、それよりも、これらの独奏者たちが若手のホープとして活躍していた頃の空気感をダイレクトに感じられるという点で、大変貴重な録音だ。平野氏の「ファンタジア」を聴いてみよう。コンクールの二次で平野氏はデニゾフ、ベリオ、ヴィラ=ロボス選択したが、真ん中のベリオが上手く行かなかったあとに、自由に開き直って演奏したヴィラ=ロボスが好評を得たことが、本選へと進むきっかけとなったという。なるほど、こんな解釈で吹いたプレイヤーがそれまでいたかどうか、というところ。実に興味深く聴いた。
ヴァンサン・ダヴィッド氏は、とにかくキレッキレの演奏だ。この時のダヴィッド氏の演奏には、あいまいな部分が一切ない。ライヴ録音ということが信じられないほどの完成度の高さと、ライヴ録音ならではの、特に後半における熱を帯びる具合が素晴らしい。それはデニゾフでもベリオでも同様で、このCDの中でもある意味異彩を放つほどのものだ。どちらもお手本かつ鑑賞対象たりえるもの。
マーフィ氏は、今のご本人の演奏よりも、もう少し個性が薄いという印象を受けた。逆に言えば、今のあのマーフィ氏の演奏がいかに魅力的か、ということにも繋がるのだが。「バラフォン」は面白いなあ!まさかマーフィ氏がクリスチャン・ロバの作品を吹いている録音を聴くことができるとは思わなかったが…。こんなに優しい「バラフォン」があるとは…途中で循環呼吸をやめているのもなんだか微笑ましい。
そして、ハバネラ四重奏団のデザンクロ。このCDの中で私的に一番の驚き。なんと丁寧で完成度が高い演奏であることか。楽譜に非常に忠実なのだが、そのように演奏されることで、ここまで魅力的な演奏に仕上がるのか…。さらに、聴こえてくる和音やリズムが、いちいち心地良すぎる。絶妙なアゴーギクや音色の変化、楽器ごとのバランス…ハバネラ四重奏団の"アンサンブル力"の源泉を垣間見る思いだ。特に第3楽章は絶品で、数多ある録音の中で、最も好きな演奏かもしれない。全体を通して聴いても、"現代のデザンクロ「四重奏曲」の演奏"として屈指のものであり、トルヴェールQ(旧録音)、アレクサンドルQあたりと比べても遜色ない。おそらく、今後デザンクロでおすすめの演奏は、と問われれば、デファイエQに次ぐものとしてこれを提示することになるだろう。それほどの魅力を感じている。まだ聴き込んでいる段階だが、20回聴いても飽きないってなかなかのものだ。
実際の内容を確認したところ、不正確な情報があったのでまずは訂正から。まず、第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの実況録音盤と書いたが、それは間違いで、第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクール入賞者記念コンサートの実況録音盤である。また、メセナ国際コンクールなどと書いたが、それも間違いで、あくまで第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールのみに関連した盤である。Mecenartは、ボルドーに本拠を置く文化振興を目的とした非営利団体なのだそうだ。間違った情報を書いてしまい、大変申し訳ありませんでした…。
気を取り直して、レビューを開始。第1回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの開催後、1996年9月16日にフランス・ボルドー市のCentre Andre Malrauxで開かれた、入賞者記念演奏会の模様を録音したディスクである。このコンクールでは、平野公崇氏が日本人として初めてサクソフォンの国際コンクール優勝を果たした。また、第2位にヴァンサン・ダヴィッド Vincent David氏、第3位にオーティス・マーフィ Otis Murphy氏が、それぞれ入賞している。四重奏部門の優勝は、ハバネラ・サクソフォン四重奏団 Quatuor de saxophones Habaneraであった。…なんだか凄い名前ばかりで、それぞれの演奏者の現在の活躍を見るにつけ、当時のロンデックス氏を始めとした審査員の面々は見る目があったのだなあ、という思いを強くする。
プログラムは次の通り。面白そうでしょう?
Heitor Villa Lobos - Fantasia (Masataka Hirano)
Christian Lauba - Jungle (Masataka Hirano)
Edison Denisov - Sonata (Vincent David)
Luciano Berio - Sequenza VIIb (Vincent David)
Alfred Desenclos - PCF (Otis Murphy)
Luciano Berio - Balafon (Otis Murphy)
Alfred Desenclos - Quatuor (Quatuor Habanera)
演奏内容もかなり良い。疵も散見されるが、それよりも、これらの独奏者たちが若手のホープとして活躍していた頃の空気感をダイレクトに感じられるという点で、大変貴重な録音だ。平野氏の「ファンタジア」を聴いてみよう。コンクールの二次で平野氏はデニゾフ、ベリオ、ヴィラ=ロボス選択したが、真ん中のベリオが上手く行かなかったあとに、自由に開き直って演奏したヴィラ=ロボスが好評を得たことが、本選へと進むきっかけとなったという。なるほど、こんな解釈で吹いたプレイヤーがそれまでいたかどうか、というところ。実に興味深く聴いた。
ヴァンサン・ダヴィッド氏は、とにかくキレッキレの演奏だ。この時のダヴィッド氏の演奏には、あいまいな部分が一切ない。ライヴ録音ということが信じられないほどの完成度の高さと、ライヴ録音ならではの、特に後半における熱を帯びる具合が素晴らしい。それはデニゾフでもベリオでも同様で、このCDの中でもある意味異彩を放つほどのものだ。どちらもお手本かつ鑑賞対象たりえるもの。
マーフィ氏は、今のご本人の演奏よりも、もう少し個性が薄いという印象を受けた。逆に言えば、今のあのマーフィ氏の演奏がいかに魅力的か、ということにも繋がるのだが。「バラフォン」は面白いなあ!まさかマーフィ氏がクリスチャン・ロバの作品を吹いている録音を聴くことができるとは思わなかったが…。こんなに優しい「バラフォン」があるとは…途中で循環呼吸をやめているのもなんだか微笑ましい。
そして、ハバネラ四重奏団のデザンクロ。このCDの中で私的に一番の驚き。なんと丁寧で完成度が高い演奏であることか。楽譜に非常に忠実なのだが、そのように演奏されることで、ここまで魅力的な演奏に仕上がるのか…。さらに、聴こえてくる和音やリズムが、いちいち心地良すぎる。絶妙なアゴーギクや音色の変化、楽器ごとのバランス…ハバネラ四重奏団の"アンサンブル力"の源泉を垣間見る思いだ。特に第3楽章は絶品で、数多ある録音の中で、最も好きな演奏かもしれない。全体を通して聴いても、"現代のデザンクロ「四重奏曲」の演奏"として屈指のものであり、トルヴェールQ(旧録音)、アレクサンドルQあたりと比べても遜色ない。おそらく、今後デザンクロでおすすめの演奏は、と問われれば、デファイエQに次ぐものとしてこれを提示することになるだろう。それほどの魅力を感じている。まだ聴き込んでいる段階だが、20回聴いても飽きないってなかなかのものだ。
ラベル:
CD
2013/11/07
ご案内:筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート
この週末は、後輩たちの演奏を聴きに行きます。お時間が有る方はぜひ。入場無料です!秋葉原からも45分という好立地!今回は練習に乗っている余裕がなく、演奏としての参加はできなかったのですが、次回はまた参加したいなあと思っています。
吹奏楽団としてもいろいろ実績を積み上げているようで(今年は東関東大会金賞だったとのこと!)ほんのいちOBとしてではありますがとても嬉しく思います。
以前書いた記事も読んでもらえると嬉しいです。
【筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート】
日時:2013年11月9日 13:30開演
会場:つくば市 ノバホール・小ホール
料金:入場無料
プログラム:
横内章次バラード・フォー・トルヴェール
本多俊之 - "家族ゲーム"より
M.ラヴェル - 亡き王女のためのパヴァーヌ 他
吹奏楽団としてもいろいろ実績を積み上げているようで(今年は東関東大会金賞だったとのこと!)ほんのいちOBとしてではありますがとても嬉しく思います。
以前書いた記事も読んでもらえると嬉しいです。
【筑波大学吹奏楽団サクソフォンアンサンブルコンサート】
日時:2013年11月9日 13:30開演
会場:つくば市 ノバホール・小ホール
料金:入場無料
プログラム:
横内章次バラード・フォー・トルヴェール
本多俊之 - "家族ゲーム"より
M.ラヴェル - 亡き王女のためのパヴァーヌ 他
ラベル:
情報
2013/11/06
Happy Birthday, Antoine Joseph Adolphe Sax!!
今日は(あと残り2分しかないが)1814年11月6日生まれベルギーの楽器発明家、アドルフ・サックスこと、Antoine Joseph Adolphe Saxの199回目の誕生日である。来年、2014年は生誕200周年!様々なコンクールを始め、イベント目白押しとなることだろう。今から楽しみ。
そういえば、サクソフォン界を賑わせているアドルフ・サックス製楽器関連のいろいろ関しては、なかなか自分の中で考えをまとめきれず、未だにブログにきちんと書けないでいる。魅力があることは間違いないのだが…その辺りの話をし始めると、音色や奏法云々という話にとどまらず、最終的にサクソフォンが将来どこへ向かうべきなのか、といった所まで論じないといけない気がして…。
そういえば、サクソフォン界を賑わせているアドルフ・サックス製楽器関連のいろいろ関しては、なかなか自分の中で考えをまとめきれず、未だにブログにきちんと書けないでいる。魅力があることは間違いないのだが…その辺りの話をし始めると、音色や奏法云々という話にとどまらず、最終的にサクソフォンが将来どこへ向かうべきなのか、といった所まで論じないといけない気がして…。
ラベル:
楽器
Sony HDR-MV1が気になる
11月15日に発売予定となっている"ミュージックビデオレコーダー"こと、SonyのHDR-MV1が気になっている。
自分たちの演奏を映像として残すことには興味があって、実際Tsukuba Saxophone QuartetのYouTubeアカウントにはいくつも演奏をアップしてあるのだが、映像はともかく音声の部分は問題と感じていた。これらの映像は、過去はハンディカム、最近の演奏映像はNEX-5Nの動画機能を使って撮影している。こういったデジカメのおまけ機能やビデオ専用機は、映像はとても良く撮れるが、音声部分にはコンプレッサーが噛んでいることが多く、特に音圧という点で自然なものを撮ることができなかったのだ。
HDR-MV1は、どちらかと言うと音声重視。各周波数での特性はフラットで、音圧の自動調整も(レベル超え時のリミッター以外は)ないようだ。ORTF方式を彷彿とさせる120°X-Y方式のマイクを備えている。画像の点では1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーによるフルHD動画撮影対応で、広角120°(35mm換算で18mm)の単焦点レンズを持ち、記録方式としてAVCHD/MP4をサポートしている。ZOOMやOLYMPUSも似たような機種を出しているが、ちょっと映像側が適当すぎる印象があって、購入に踏み切れなかったのだ。
個人的に嬉しいのがライン入力を持っていること。例えば録音セッションの映像記録用として、すでに所持しているRODE NT5からZOOM H4nを経由してLINE入力、ということもできる。また、最近のトレンドで、スマートフォンへのWi-fi接続機能があるという点も◎
スペック上の不満点は光学系が広角単焦点であること。コンサート会場の本番などで遠くから狙うのは難しそうだ。まあ、最悪近くに置いて撮影すれば良いかな(これだけ小さければあまり邪魔にもならなさそう)。もちろん、自分たちのためだけの記録、ということで考えれば全く問題はなさそうだ。そもそも、ズームなんか付けてしまったら光学系が大きくなるし、F値も下がるし、そこは割り切ったのだろう。バッテリーの持ちは未知数だが、ここはそもそもあまり期待していないポイント…コンサートを記録する際は、外部電源や予備バッテリーは必須だろう。
ということで、かなり前向きに検討中(初値で26800円というのも、なかなか食指が動く理由のひとつ)。触ってみて良さそうであれば、少し値段が下がったタイミングで狙ってみたい。
自分たちの演奏を映像として残すことには興味があって、実際Tsukuba Saxophone QuartetのYouTubeアカウントにはいくつも演奏をアップしてあるのだが、映像はともかく音声の部分は問題と感じていた。これらの映像は、過去はハンディカム、最近の演奏映像はNEX-5Nの動画機能を使って撮影している。こういったデジカメのおまけ機能やビデオ専用機は、映像はとても良く撮れるが、音声部分にはコンプレッサーが噛んでいることが多く、特に音圧という点で自然なものを撮ることができなかったのだ。
HDR-MV1は、どちらかと言うと音声重視。各周波数での特性はフラットで、音圧の自動調整も(レベル超え時のリミッター以外は)ないようだ。ORTF方式を彷彿とさせる120°X-Y方式のマイクを備えている。画像の点では1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーによるフルHD動画撮影対応で、広角120°(35mm換算で18mm)の単焦点レンズを持ち、記録方式としてAVCHD/MP4をサポートしている。ZOOMやOLYMPUSも似たような機種を出しているが、ちょっと映像側が適当すぎる印象があって、購入に踏み切れなかったのだ。
個人的に嬉しいのがライン入力を持っていること。例えば録音セッションの映像記録用として、すでに所持しているRODE NT5からZOOM H4nを経由してLINE入力、ということもできる。また、最近のトレンドで、スマートフォンへのWi-fi接続機能があるという点も◎
スペック上の不満点は光学系が広角単焦点であること。コンサート会場の本番などで遠くから狙うのは難しそうだ。まあ、最悪近くに置いて撮影すれば良いかな(これだけ小さければあまり邪魔にもならなさそう)。もちろん、自分たちのためだけの記録、ということで考えれば全く問題はなさそうだ。そもそも、ズームなんか付けてしまったら光学系が大きくなるし、F値も下がるし、そこは割り切ったのだろう。バッテリーの持ちは未知数だが、ここはそもそもあまり期待していないポイント…コンサートを記録する際は、外部電源や予備バッテリーは必須だろう。
ということで、かなり前向きに検討中(初値で26800円というのも、なかなか食指が動く理由のひとつ)。触ってみて良さそうであれば、少し値段が下がったタイミングで狙ってみたい。
ラベル:
その他
2013/11/05
第5回サクソフォン交流会キックオフ
新宿にて打ち合わせを実施。ブレインストーミング的に、アイデア出しを行った。先は長いが、少しずつ進めていきたい。
…まあ、仕事が長引いて私は参加できなかったんですけどね(T_T)ううう。mckenさんほか参加された皆様、ありがとうございました。
…まあ、仕事が長引いて私は参加できなかったんですけどね(T_T)ううう。mckenさんほか参加された皆様、ありがとうございました。
2013/11/04
素敵な日(後輩の結婚式)
大学の吹奏楽団の2つ下の後輩にあたり、Tsukuba Saxophone Quartetのバリトンサクソフォン奏者でもある、N.H.さんと、同じく大学の吹奏楽団の2つ下の後輩でテューバ吹きのY.K.くんの結婚式&二次会の日。幸せと楽しさいっぱいの一日。TsukubaSQとして、披露宴と二次会でも演奏させていただき、声をかけていただいてとても嬉しかった。
9:00に会場入りし、リハーサルを行い10:00からの式に備える。挙式並びに披露宴には、大学の吹奏楽団関係者が多数出席しており同窓会のよう。心配していた雨も肝心のところでは降らず、素敵な式となった。その後は披露宴で、バリチュー&サクソフォンカルテットにて、スキマスイッチの「奏」と、伊藤康英先生の「木星のファンタジー」を演奏した。「奏」ではドラマティックな演出も!
滞りなく式は終わり、二次会へ。なんと総勢120名近くが集まり、賑やかな会となった。新郎新婦の、様々な人とのつながりを感じさせる。いやあ、凄かった。TsukubaSQは、新婦たっての希望で吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」抜粋と、リチャード・インガムの「マルコム夫人のリール Mrs Malcolm, Her Reel 」を演奏。この二曲を演奏するとは、まさに前代未聞だったが…(笑)。
お二人の新たな人生の門出にふさわしい、素晴らしい一日だった。心より「おめでとう」という言葉を贈りたい!
9:00に会場入りし、リハーサルを行い10:00からの式に備える。挙式並びに披露宴には、大学の吹奏楽団関係者が多数出席しており同窓会のよう。心配していた雨も肝心のところでは降らず、素敵な式となった。その後は披露宴で、バリチュー&サクソフォンカルテットにて、スキマスイッチの「奏」と、伊藤康英先生の「木星のファンタジー」を演奏した。「奏」ではドラマティックな演出も!
滞りなく式は終わり、二次会へ。なんと総勢120名近くが集まり、賑やかな会となった。新郎新婦の、様々な人とのつながりを感じさせる。いやあ、凄かった。TsukubaSQは、新婦たっての希望で吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」抜粋と、リチャード・インガムの「マルコム夫人のリール Mrs Malcolm, Her Reel 」を演奏。この二曲を演奏するとは、まさに前代未聞だったが…(笑)。
お二人の新たな人生の門出にふさわしい、素晴らしい一日だった。心より「おめでとう」という言葉を贈りたい!
ラベル:
その他
ご案内:ファブリス・モレティ2013
今年もモレティ氏がやってくる。この演奏会の案内を見ると、ああ、もう今年も暮れに近づいたなあと思うのは私だけだろうか。
毎年、エレクトロニクスの最先端からアドルフ・サックス楽器の演奏まで、様々なサクソフォンの演奏を聴くけれど、モレティ氏の演奏は、私の中にとっての重心のようなもので、巡り巡ってここでリセット!という位置を占めている。毎年聴きたい演奏会の一つ。
と、言っておきながら、今年は仕事のためほぼ伺うことが無理な状況にあるのだが…(泣)ううむ、ご盛会をお祈り申し上げます。
ファブリス・モレティ サクソフォン リサイタルツアー2013 東京公演
出演:ファブリス・モレティ(sax)、服部真理子(pf)
日時:2013年11月7日(木曜)19:00開演
会場:ルーテル市ヶ谷センター
料金:一般3,000円/学生2,000円 ※当日券500円増 (自由席)
プログラム
J-M.ルクレール(M.ミュール)「アダージョ、アルマンドとジーグ 」
R.ガロワ=モンブラン「アルトサックスの為の6つの練習曲」
H.トマジ「バラード」
J.リュエフ「コンチェルティーノ」
P.ボノー「組曲」
I.ゴトゴフスキー「ブリヤンス」
問い合わせ:鈴研音楽会 suzuken_concert@yahoo.co.jp
プログラムにゴトコフスキーが!モレティのゴトコフスキーというと、このキレッキレの演奏を思い出してしまうなあ(世界最強の録音だと思う)。
第1楽章~第2楽章
第3楽章
第4楽章
東京だけではなく、岐阜、静岡、福岡でも公演の予定がある。
2013年11月10日(日曜)岐阜県・真鍋記念館クララザール
2013年11月12日(火曜)静岡県・清水文化会館マリナート小ホール
2013年11月18日(月曜)福岡県・福岡市健康つくりサポートセンターあいれふホール
チラシは、クリックすると拡大できる。
毎年、エレクトロニクスの最先端からアドルフ・サックス楽器の演奏まで、様々なサクソフォンの演奏を聴くけれど、モレティ氏の演奏は、私の中にとっての重心のようなもので、巡り巡ってここでリセット!という位置を占めている。毎年聴きたい演奏会の一つ。
と、言っておきながら、今年は仕事のためほぼ伺うことが無理な状況にあるのだが…(泣)ううむ、ご盛会をお祈り申し上げます。
ファブリス・モレティ サクソフォン リサイタルツアー2013 東京公演
出演:ファブリス・モレティ(sax)、服部真理子(pf)
日時:2013年11月7日(木曜)19:00開演
会場:ルーテル市ヶ谷センター
料金:一般3,000円/学生2,000円 ※当日券500円増 (自由席)
プログラム
J-M.ルクレール(M.ミュール)「アダージョ、アルマンドとジーグ 」
R.ガロワ=モンブラン「アルトサックスの為の6つの練習曲」
H.トマジ「バラード」
J.リュエフ「コンチェルティーノ」
P.ボノー「組曲」
I.ゴトゴフスキー「ブリヤンス」
問い合わせ:鈴研音楽会 suzuken_concert@yahoo.co.jp
プログラムにゴトコフスキーが!モレティのゴトコフスキーというと、このキレッキレの演奏を思い出してしまうなあ(世界最強の録音だと思う)。
第1楽章~第2楽章
第3楽章
第4楽章
東京だけではなく、岐阜、静岡、福岡でも公演の予定がある。
2013年11月10日(日曜)岐阜県・真鍋記念館クララザール
2013年11月12日(火曜)静岡県・清水文化会館マリナート小ホール
2013年11月18日(月曜)福岡県・福岡市健康つくりサポートセンターあいれふホール
チラシは、クリックすると拡大できる。
ラベル:
情報
京都市立芸術大学にサクソフォン科新設
京都市立芸術大学に、来年度から新たにサクソフォン科が新設されるとのこと。下記リンクを参照する限り、2名の新入生の募集があるようだ。
http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=35774
また、客員教授として須川展也氏が内定している。
http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=35875
客員教授は「…京都市立芸術大学における教育及び研究について一層の充実を図るため,各界で活躍されている著名人を招へいするもの。非常勤の教員として,業績・専門分野を生かした特別授業等を年数回行っていただく。」という定義であるため、常任講師もしくは非常勤講師は別途ポストが準備されるのであろう。現在の管打楽器専攻の教員一覧を参照したところ、専攻がfl, ob, cl, fg, hr, tp, tb, btb, tub, percであるのに対して、常任講師はtb, perc, flに各1名、あとは非常勤講師で補っているようで、サクソフォン科に常任講師が付く可能性は正直わからないが、常任にしろ非常勤にしろ、日本のサクソフォン界において、ひとつ重要な位置を占めるポストにはなりそうだ。
誰が講師として内定するのか、今から興味津々である。将来を見据えた、大胆な人選を期待したい。
http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=35774
また、客員教授として須川展也氏が内定している。
http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=35875
客員教授は「…京都市立芸術大学における教育及び研究について一層の充実を図るため,各界で活躍されている著名人を招へいするもの。非常勤の教員として,業績・専門分野を生かした特別授業等を年数回行っていただく。」という定義であるため、常任講師もしくは非常勤講師は別途ポストが準備されるのであろう。現在の管打楽器専攻の教員一覧を参照したところ、専攻がfl, ob, cl, fg, hr, tp, tb, btb, tub, percであるのに対して、常任講師はtb, perc, flに各1名、あとは非常勤講師で補っているようで、サクソフォン科に常任講師が付く可能性は正直わからないが、常任にしろ非常勤にしろ、日本のサクソフォン界において、ひとつ重要な位置を占めるポストにはなりそうだ。
誰が講師として内定するのか、今から興味津々である。将来を見据えた、大胆な人選を期待したい。
ラベル:
情報
2013/11/02
ギャルド新復刻盤の情報
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の来日が一部で話題となっているが、個人的にはこちらのほうが気になっている。さっそく購入してしまった…(まだ到着していない)。
http://greendoor.jp/whatsnew/index.php
以前の訪問の際に教えていただいた情報。木下直人氏監修のもと復刻・発売されたデュポン楽長時代のSP盤復刻の、実質的な続編と捉えて良いだろう。デュポン楽長時代・ブラン楽長時代のSP盤/LP盤を、木下直人氏がこだわって復刻したディスクが発売となった。2セットが同時発売となり、それぞれ2枚組。プレスCDに起こした時点での音質低下は避けられなかったというが、それでも万人に広く聴かれるきっかけになるという意味で、素直に嬉しい。
届いたらじっくりとレビューしようと思う。楽しみ!
Amazonでも早速売り出している。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(デュポン楽長SP・ブラン楽長LP/LP45)ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(ブラン楽長LP/SP/ライブ)
http://greendoor.jp/whatsnew/index.php
以前の訪問の際に教えていただいた情報。木下直人氏監修のもと復刻・発売されたデュポン楽長時代のSP盤復刻の、実質的な続編と捉えて良いだろう。デュポン楽長時代・ブラン楽長時代のSP盤/LP盤を、木下直人氏がこだわって復刻したディスクが発売となった。2セットが同時発売となり、それぞれ2枚組。プレスCDに起こした時点での音質低下は避けられなかったというが、それでも万人に広く聴かれるきっかけになるという意味で、素直に嬉しい。
届いたらじっくりとレビューしようと思う。楽しみ!
Amazonでも早速売り出している。
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(デュポン楽長SP・ブラン楽長LP/LP45)ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団(ブラン楽長LP/SP/ライブ)
ラベル:
情報
2013/11/01
中川美保氏のステージ
ふむふむ…20分ほどのステージ。小品がほとんどで演奏については少々コメントしづらいのだが、サクソフォンとしてある意味これほどまでに"ステージ"として成り立つものを観たのは初めてかもしれない(それを裏付けるような観客の盛り上がりである)。確かにMCはとてつもなく上手いのだが、それだけではないのだろう。勉強になる…。
http://www.ustream.tv/recorded/22431050
中川美保さんの名前は知っていたのだが、演奏は初めて聴いた。CDが出ているようで、気になっている。
http://www.ustream.tv/recorded/22431050
中川美保さんの名前は知っていたのだが、演奏は初めて聴いた。CDが出ているようで、気になっている。
登録:
投稿 (Atom)