2007/12/25

サクソフォーンフェスティバル2007一日目レポート(2/2)

彦坂眞一郎氏率いる裏サックスのコンサート。サックスラージ+ギター+ベース+ドラムスと、ふと思えばSax Assaultの編成に似てなくもないが、彦坂氏、斉藤尚久氏、福本信太郎氏をフロントに据え、ソリスティックな響きを前面に押し出したイメージ。福本氏のノリノリのMC、そして直後の爆音へのなだれ込みに、一気に会場のテンションが上がる。かぁっくいー(*´ω`人)

♪裏サックス
斉藤尚久「僕のカブリオレ」
斉藤尚久「Funk Up」
斉藤尚久「message」
斉藤尚久「ドキッ!胸キュン Mermaid(アンコール)」

彦坂さんの音色に驚き。普段トルヴェールで聴く音は、どこまでも甘く柔らかい音だが、ノンラッカーにメタルのマウスピースと、完全にジャズのセッティングから生み出されるサウンドは、まさにマリエンサルかサンボーンかと聴き違うようなファンク奏者のそれである。フロントを務めた3人も、クラシック奏者の余技とは思えないほどのスペシャルなアドリブを決めまくり、進行はてんでバラバラ、空気はどこまでもヒートアップしてゆく。最後の「ドキッ!胸キュン~」では、それまでバックでおとなしくしていた榮村正吾氏がフロントに繰り出し、こちらもおっそろしいほどの即興を繰り出していた。ふええ。

休憩を挟む。mckenさんが聴きにいらっしゃっていたようで、んで、サクスケルツェット。洗足音楽大学の教授・講師によって結成される超豪華ラージアンサンブルだ。

♪サクスケルツェット
星出尚志「チェイサー」(池上政人、二宮和弘、山田武彦)
ラヴェル/金井宏光編「クープランの墓」(大城正司、林田祐和、田村真寛、二宮和弘、貝沼拓実、原博巳、山田武彦)
ガーシュウィン/山田武彦編「ラプソディ・イン・ブルー」(独奏:山田武彦)

「チェイサー」は、ピアノ+アルト+テナー。池上先生のソロは、熱いっす。数年前に聴いた、サクスケルツェットの第1回演奏会のことを思い出した。ラヴェル「クープランの墓」は、フェスティバルでも聴いたことのある、そもそもは板橋区演奏家協会のために書かれた版。さすが実力者ぞろいのアンサンブルで、プレリュードのような高速フレーズを、どこまでもしなやかに聴かせる手腕に脱帽。

白眉は「ラプソディ・イン・ブルー」。山田武彦氏の編曲は、ほぼオーケストラ版に忠実に沿いながらの音楽運び…所々に出現するソロは、さまざまな奏者を経由しながらと、とても楽しい。思いきや、なんかピアノのカデンツァの途中にものすごいことに(@_@)うおっ、そこで平野さんも即興で絡んじゃうの?ええぇー!…という感じ。凄かったなあ。後で原博巳さんに聞いた話だが、この山田武彦氏、原博巳さんと共演した際に、デニゾフのソナタのピアノパートを、ほぼ初見状態で弾ききってしまったそうだ(!!)。何回か演奏に触れる機会はあったけれど、やはりこの方、只者ではない。

サクスケルツェットを聴いた後は、レセプション会場へ移動。ここぞとばかりに、いろいろな方と話す&名刺交換&Tsukuba Saxophone Quartetのメンバーを紹介。Φで共演したMさんは、-とり-さんと共にエスポワールからの参加。DUO Green Greenのお二方とは、コンクール以来のお知り合い。東京藝大大学院1年の田村哲さんは、ブログを読んでくださっているそうで、しかもタメで、なんだか随分仲良くなった。冨岡先生とツーショットの写真を撮ってもらったソプラノのNはずるいっす。サクスケルツェットの話を少々&「Heartbreakers」を聴かれていたようで、赤面。IBCサックスさんたちとは、コンクール以来だったなあ。並みのアマチュアとはオーラが違う。筒井裕明さんは、酔っていた(笑…2日目には、きちんと真面目なディスカッションもしました)。

高校の吹奏楽部でずっと上の先輩だったK.S.さんに、思いがけず再会(私が高校のとき、もっとも影響を受けたテナーサックス吹き。再会が嬉しかった)。原博巳さんは、何かといろいろお世話になっているなあ。気さくに接していただいて、とても光栄(ソプラニーノ・バリトン吹き分けのときの轍、という表現がツボった)。来年6月のリサイタルが楽しみ。Thunderさんとは、マルセル・ミュールとBryan Kendallに関する話を少々。ジェローム・ラランJerome Laranさんとは、新しいレコーディングの詳細や、来年夏の来日計画、ジョドロフスキの新作などの話題を話す(森あゆみさんに通訳してもらった、ありがとうございました)。李早恵さんのおかげで、ミーハ・ロギーナ Miha Rogina氏とも話すことができた。ブーレーズのマスタークラス、ハチャトゥリアン、フェルドハウス関連のお話など。なんと英語OKだったので、自分でもなんとか話してみた。山本直人さんにもドルチェ以来で再会。国立音大卒業後も、まだこちらにいたようだ。松沢増保氏にも、対面できて感激。

そんな行われた豪華商品が振舞われるじゃんけん大会は、結局何の商品もゲットすることができず、ちょっと悔しかった(笑)。友達はリードケースやら楽譜やら手に入れていたのになあ。自分じゃんけん弱い。

実行委員長の有村氏の言葉で、レセプションが大盛り上がりの中、終了。fさんとともに帰路についたのであった。帰りはずいぶんスムーズだったなあ(多摩からつくばまで2時間弱)。

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