ラベル 歴史的録音 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 歴史的録音 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024/04/22

Prism Quartetの2000年のライヴ録音

Internet Archive上にて、Prism Quartetの過去の演奏会のライヴ録音は見つけた。2000年6月24日、フィラデルフィアのFree Library of Philadelphia、Montgomery Auditoriumでの演奏とのこと。同月20日にもニューヨークにて同じプログラムで演奏している。

https://www.prismquartet.com/concerts/2000-new-york-philadelphia-recital-series-iii-new-sounds-worldwide/

プログラムは以下の通り。VieruとGriseyの各作品はソロ。イタリア、ルーマニア、アメリカ、フランス、オランダ、ギリシャと、多国籍な作品が並ぶ。ティケリ「Out of Blue」は、このニューヨーク~フィラデルフィアのコンサートシリーズにおいて初演されたとのこと。

F.Donatoni - Rasch
A.Vieru - Doux Polyson
F.Ticheli - Out of Blue
G.Grisey - Anubis et Nout
T.Keuris - Quartet
I.Xenakis - XAX

https://archive.org/details/cd_live-in-hall-recordings-vol-94_franco-donatoni-anatol-vieru-frank-ticheli/disc1/

2024/04/07

石渡悠史氏の演奏:浦田健次郎「ソナタ」

最近Facebookにて雲井雅人氏が紹介し、ちょっと話題になっている録音。浦田健次郎氏の「アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ」を、石渡悠史氏が演奏した録音。


もの凄い集中力というか、鬼気迫るものがあり、かなり驚かされた。吉岡氏がアップしていたジャケ写真によれば、1980年の録音、つまり、石渡氏が40代の頃の録音ということになる。

作曲者の浦田氏は、もともとトロンボーン専攻だったが、のちに作曲を専門とし、東京藝術大学の作曲家教授をも務めた重鎮。この「アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ」は、作曲家集団である「環」から1967年に発表された、浦田氏の作曲家としてのデビュー作品である。1974年にフランス・ブルドーで開かれた第4回世界サクソフォンコングレスでは、佐々木雄二氏により演奏された記録が残っている。


浦田氏の、サクソフォンの作品としては、他に、「サクソフォン四重奏のための3つの小品」がある。

2024/02/04

デファイエ氏の所持録音リスト更新

ダニエル・デファイエ Daniel Defffayet氏関連の、所持録音リストを更新。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1c98A6VaRUuYaFOOw8MycHDwJ9aFtiwYdx_pq32VGxOI/edit?usp=sharing

ラジオ・フランスの放送用録音を追加した。カルメルの「コンチェルト・グロッソ」が珍しいが、1988年のコングレスの録音のようにも聴こえる…。折を見て同定作業を実施する予定。

2024/01/28

デファイエ氏の所持録音リスト更新

ダニエル・デファイエ Daniel Defffayet氏関連の、所持録音リストを更新。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1c98A6VaRUuYaFOOw8MycHDwJ9aFtiwYdx_pq32VGxOI/edit?usp=sharing

1977年のデファイエ四重奏団の日本でのリサイタルと、1992年日本での最後のリサイタルとなった、昭和音楽大学での藤井一興氏との共演を追加した。

F.Daneels plays Ballade by Absil

1921年生まれ、かつてブリュッセル王立音楽院の教授を務めるなど、ベルギーを代表するサクソフォン奏者の一人であったフランソワ・ダニール François Daneels氏。その録音がInternet Archiveに上がっている。ジャン・アブシルの「サクソフォンとピアノ、オーケストラのためのバラード」という作品の演奏で、私は初めて聴いた。

https://archive.org/details/cd_jarnach-erbse-kuula-schroeder-absil-compos_philip-jarnach-heimo-erbse-toivo-kuula-her/

サクソフォンとピアノのインタープレイが面白く、ネオ・ロマンティックとでも表現できる(アブシル)らしい響き。ダニール氏の濃密な音色は、存在感抜群だ。写真は、フランソワ・ダニール氏の近影。


2024/01/25

デファイエ氏の所持録音リスト更新

ダニエル・デファイエ Daniel Defffayet氏関連の、所持録音リストを更新。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1c98A6VaRUuYaFOOw8MycHDwJ9aFtiwYdx_pq32VGxOI/edit?usp=sharing


1977年の日本でのリサイタルの録音と、ストリーミングサービスを通じてだれでも聴くことができるSWR musicのデジタル復刻盤についての情報を追記した。

2024/01/22

デファイエ氏の録音リスト更新

だいぶ久々ではあるが、ダニエル・デファイエ Daniel Defffayet氏関連の、所持録音リストを更新。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1c98A6VaRUuYaFOOw8MycHDwJ9aFtiwYdx_pq32VGxOI/edit?usp=sharing

大阪のリサイタルの録音(ヒンデミットは赤松二郎氏との共演と、ジャン=フランンソワ・パイヤール室内管弦楽団とのグラズノフの録音についての情報を追加した。

日本在住の最中に木下直人さんから頂戴したものや、最近はニコラ・プロスト氏の復刻録音なども出てきており、それらについても追記していく予定。


2024/01/21

東京SEとトルヴェールQの録音

昨年M先生のご自宅で聴かせていただいた録音の中に、「東京Sax・サクソフォンの饗宴」という録音があった。これは1980年代に東京サクソフォン・アンサンブルとトルヴェール・クヮルテットがジョイントコンサートを行った時のものである。

プログラムは次の通り。
東京サクソフォン・アンサンブルステージ:
 J.S.バッハ - G線上のアリア
 J.S.バッハ - バディネリ
 T.アルビノーニ - アダージョ
 E.グリーグ - 郷愁-家路
 M.ラヴェル - クープランの墓
トルヴェール・クヮルテットステージ:
 G.ガーシュウィン - 3つのプレリュード
ジョイントステージ:
 A.ヴィヴァルディ - 調和の霊感 Op.3-11
 H.ヴィラ=ロボス - ブラジル風バッハ第1番
 C.ドビュッシー - 小組曲よりバレエ
 S.ジョプリン - イージー・ウィナーズ

両者、演奏スタイルの違いは如実にあり、それぞれ「これぞ東京SE」「これぞトルヴェール」という、確立されたものを感じることができる。歴史に足跡を残す団体は、やはり団体としての演奏の個性を聴衆に伝える力があるものなのかな、とも思う。一方でジョイントステージなどを聴くと、意外にも個性のぶつかり合いよりも双方歩み寄っている箇所が目立つのは面白い。

須川展也氏の自伝「サクソフォーンは歌う!(時事通信社)」に、この演奏会についての次のような記載があった。トルヴェールQの東京デビューであったとのこと。

東京のホールで初めてトルヴェール・クヮルテットで演奏したのは、東京サクソフォン・アンサンブルの演奏会にゲストで出演させていただいたときのことである。今でもそのとき声をかけてくださった先輩方に大変感謝している。演奏した曲はガーシュウィンの『三つのプレリュード』だった。のっけからジャズテイストが出ると、私たちの演奏に、好意的な拍手と戸惑いのどよめきが客席から上がったことを、肌で感じた。

以下、トルヴェール・クヮルテットのFacebookページから拝借。おそらくこの演奏会と同時期の写真だろう。1988年夏、須川氏27歳、彦坂氏26歳、新井氏23歳、田中氏&小柳氏24歳。


2024/01/20

ヴォルフガング・ヤコビの協奏曲

シガード・ラッシャー Sigurd Rascher氏の演奏による、ヴォルフガング・ヤコビ Wolfgang Jacobi「サクソフォン協奏曲」の録音。Jan Koetsier指揮バイエルン放送交響楽団との共演。

ドイツ生まれの、ネオ・クラシカルの流派に属する作曲家であるヤコビは、ラッシャー氏とのコラボレーションにより多くのサクソフォン作品を書いているが、「サクソフォン協奏曲」の、ラッシャー氏による演奏が残っていたとは知らなかった。

https://archive.org/details/cd_schoenbachm-toch-martin-jacobi-composition_dieter-schoenbach-ernest-toch-frank-martin/disc1/07.+Wolfgang+Jacobi+-+Saxophone+Concerto.flac

ごく短い作品ではあるもの、前後半の対比により、サクソフォンの特徴を極めてよく引き出している作品だと感じた。ラッシャー氏のサクソフォンも冴えわたっており、冒頭の、まるでフルートのような音色から、後半のテクニカルな箇所まで、見事な演奏を繰り広げている。

ヤコビの功績を伝えるページには、ラッシャー氏と写った写真が掲載されていた。



2023/05/14

普門バンドフェスティバル1983年(ロンデックス氏来日)

ジャン=マリー・ロンデックス氏は、1983年6月の来日時、銀座中央会館でリサイタルを開いた他、6月5日には普門バンドフェスティバルというイベントに出演した。大友直人指揮東京佼成ウインドオーケストラと共演し、ロナルド・ビンジ「サクソフォン協奏曲」を共演している。この時の録音がM先生のところに残っており、聴く機会に恵まれた。

極めて推進力のあるTKWOの演奏に驚かされるとともに、ロンデックス氏の輝かしい音色に、冒頭から驚かされる。ちなみに、ビンジの協奏曲は、決して独奏・バックの吹奏楽ともに、技術的に高難易度というわけではないが、妙な箇所(冒頭で大見得を切る箇所等)で独奏パートがつまずいたり、TKWOとのアンサンブルもやや噛み合わない箇所があり、本調子ではなかったのかな、という印象もある。

驚かされたのはボノー「ワルツ形式によるカプリス」の演奏で、これは物凄い演奏だ。ミュールが1980年代に存在していたかのような、アクロバティックな曲芸師と、泣きの歌心の要素を併せ持つ、類まれなる名演だ。この曲、MD+Gレーベルのロンデックス氏の復刻録音でも最終トラックとして取り上げられていたように、ロンデックス氏が初期から十八番として各所で演奏していた作品のはずだが、それにしても凄い。最後には聴衆に向けたパフォーマンスだろうか、ちょっとした楽譜の改変も(見事!)。

写真は、James C. Umble著「Jean-Marie Londeix Master of the Modern Saxophone」より。普門バンドフェスティバルの時の演奏の様子。


阪口新氏の演奏映像

先日のジャパン・サクソフォーン・フェスティバルにおけるポスター/映像展示制作にあたり、冨岡和男先生よりお借りした資料の中に、阪口新氏の演奏映像が含まれていた。本当は3月のフェスで展示したかったのだが、著作隣接権処理の打診先がわからず、展示できなかったもの。VHSだったのでデジタル化はしておこうと思ったのだ。

順に、高松ウィンドシンフォニー(第2回、1985年4月6日)、香川大学吹奏楽団(第10回)、高松第一高校(第10回、1982年8月8日)との各共演。指揮は、当時香川大学の教授だった佐倉友章氏。香川、ということで、ダッパーサクセーバーズの皆様が良く知っている演奏会(実は一部の演奏には乗っている)であり、"師匠"さんことOさん、"きんじ"さんに様々な情報を教えていただいた。

「インディアン・サマー」や、高校生との共演での「展覧会の絵より"古城"」など、往年の演奏スタイルでの見事なサウンドを聴くことができる。"きんじ"さんの感想によると、「客席に降りて一番後ろまで来るとホール全体を包み込むような響きになってて、遠鳴りの音ってこれかー!と感動した(…後略)」とのこと。








Oさんからは、プログラム冊子の写真も送っていただいた。それぞれ、高松ウィンドと、高松第一高校のプログラム冊子抜粋。


2023/03/31

南西ドイツ放送響のイベール「遍歴の騎士」

サクソフォンがオーケストラの中で大活躍するジャック・イベール「遍歴の騎士」。商用録音として流通しているものは、ジョルジュ・ツィピーヌ指揮フランス放送国立管弦楽団/合唱団による1955年のモノラル録音、そして、ジャック・メルシェ指揮ロレーヌ国立管弦楽団による2014年のステレオ録音、しか存在しなかった。前者は、間違いなく本作品の決定盤であり、その演奏の凄さについてはブログで取り上げたこともある(サクソフォンはマルセル・ミュール)。

最近知ったのだが、同作品の新たな商用録音が最近リリースされた。ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデンの、1953年の録音である。ここ数年にわたり「SWR Music」「SWR Classic」として、所蔵音源の大量の復刻を実施している南西ドイツ放送のレーベル発の録音だ。「遍歴の騎士」はイベールの作品の中でも際立って優れた作品であると個人的に思っており、喜ばしいこと…のみならず、その演奏内容も素晴らしいのだ。

特に急速部においては、スパニッシュな響き、シンコペーションを多用したリズムのキレなど、通常のクラシック作品とは違うスピード感が求められる作品である。フランス国立管の、ツィピーヌのアグレッシブな音運びはそれを見事に体現しており、決定盤といえるものだが、ロレーヌ国立管の演奏には不満があった(遅いし、響きがボンヤリしている)。

この、南西ドイツ放送響の演奏は、さすがにフランス国立管ほどではないにしろ、そういった推進力を十分に携えた演奏であり、フランス国立管の演奏とともに、自信をもって他者に薦められる内容だ!


サクソフォンは誰だろうか。音からすると、フランスの流派とは違うようにも思えるし、ただ、ラッシャー派という感じでもない(この時期、すでにラッシャー氏はメインの活動拠点をアメリカに移していた)し、ブムケ氏にしてはさすがに時代が合わない。もしかしたらクラリネット奏者が持ち替えで吹いている、等かもしれない。

2023/03/22

木下直人さんより(リヴィエ、ドビュッシー、ブートリー)

木下直人さんに、ダニエル・デファイエ氏と、ジョルジュ・グールデ氏の復刻録音をいくつかお送りいただいた。フランス国立放送局が出版した「Masterworks from France」というシリーズに含まれる録音。「Masterworks from France」は、フランス国立放送局のアーカイヴ的なシリーズで、O.R.T.F.その他の演奏者フィーチャーした録音を、LPとして販売したものである。

デファイエ氏の演奏は、リヴィエ「コンチェルティーノ」とドビュッシー「ラプソディ」インターネット上でも参照できる録音ではある。演奏のすばらしさは言うまでもないが、圧縮音源と比較し、やはりLPからの復刻は音質が圧倒的に良い。ありがとうございます。

リヴィエ「コンチェルティーノ」:https://kurisaxo.blogspot.com/2022/11/blog-post_19.html

ドビュッシー「ラプソディ」:https://kurisaxo.blogspot.com/2015/01/blog-post_11.html

グールデ氏演奏の「ディヴェルティメント」も珍しい。昔、島根県のF様にお送りいただいて以来、すっかり存在を忘れていた録音だった。演奏内容としては、デファイエ氏の伝説的なブートリーの演奏(Crest)に比べるとかなり苦しいが(そもそも、シンコペーションが多用された第1楽章を、オーケストラと演奏することの難しさ…)、ともあれ非常に貴重な録音である。

おなじみのジャケット(今回頂戴したものとは無関係のProgram No.701)。


2023/02/04

デファイエ氏演奏のグラズノフ「協奏曲」

おなじみニコラ・プロスト氏のアップロードによるもので、ダニエル・デファイエ演奏のグラズノフ「サクソフォン協奏曲」。Serge Baudo指揮ニース放送管弦楽団との共演。この音運びは、様々な録音で聴いたデファイエ氏の音色、音楽、そのもの、であり、夢にみたグラズノフのこの曲の演奏を聴くことができて、感激だ。

プロスト氏は、近年フランス周辺の歴史的録音を数多く発掘しており、一部はCDとして復刻しているが、ぜひ今後も続けていただきたいと思う。

最終部が突然にカットされていることに驚かされたが、プロスト氏によれば、おそらく放送前の「編集によるミス」ではないか、とのこと。また、三國氏によれば、ミュール氏がそのようにカットしており、それに倣ったためではないか、とのこと(確かに、ミュール氏自身の演奏も同様に最終部をカットしている)。



2023/01/21

Harvey Pittel plays Dahl's Concerto in 1971

アメリカのサクソフォン奏者、ハーヴェイ・ピッテル Harvey Pittel氏の独奏によるインゴルフ・ダール「サクソフォン協奏曲」の演奏。指揮は、ダールに南カリフォルニア大学で学んだ、マイケル・ティルソン・トーマスで、オーケストラはボストン交響楽団。

https://archive.org/details/cd_heiller-read-dahl-compositions_anton-heiller-gardner-read-ingolf-dahl/disc1/

ボストン交響楽団のアーカイヴをたどると、1971年(ダール死去の翌年である)にこの布陣で6回演奏しており、この演奏はこのリストなかのいずれかのライヴ録音と思われる。

極めてアグレッシヴに音楽を運んでおり、聴きごたえがある。マイケル・ティルソン・トーマスは、90年代にザ・ニュー・ワールド・シンフォニーと同曲を録音しており(独奏はジョン・ハール氏)、そちらも評価が高いことで有名だが、その片鱗という一言では片づけられない、若き時代の迸るような、湧き出るような、演奏だ。

ちなみに、原典版ではなく改訂版であり、独奏パートはossiaを多用。さすがにラッシャー派の、フラジオ音域を含む音運びにトライするような時代ではなかった…ということだろう。

2023/01/08

マルセル・ペラン演奏のロジェ・カルメル「コンチェルティーノ」

マルセル・ペラン Marcel Perrin氏の演奏による、ロジェ・カルメル「コンチェルティーノ」。 

https://archive.org/details/cd_argento-dietrich-levkovics-calmel-composit_dominick-argento-karl-dietrich-dimitri-lev

難局を見事に吹きこなしており、20世紀前半~中期の、フランス・サクソフォン界を代表する奏者の一人であったことを思い知らされる。特に、最終部に向けたオーケストラとの燃え上がるようなカタルシスが、聴きものだ。ヴィブラートやソノリテは(どうしても比べてしまうのだが)マルセル・ミュール氏と似通ったところがあり、この時代のトレンドをよく表わしているものだと思う。



2023/01/04

デファイエ演奏「サーカス・パレード」の録音

ピエール・マックス・デュボワのアルト・サクソフォンと打楽器のための「サーカス・パレード」の、ダニエル・デファイエ氏の録音をInternet Archive上で見つけた。思いつくサクソフォン関係の作品名/作曲者名を入れていったところ、偶然に発見した。

https://archive.org/details/cd_french-composers-vol163_arthur-honegger-pierre-max-dubois-pierre-s/

以前見つけたリヴィエの「コンチェルティーノ」もそうだったが、この録音については、存在すら聞いたことがない。商用録音としてのリリースはもちろんのこと、過去の数々の復刻盤や、昨年出版されたSaxiana(Nicolas Prost氏)の復刻にすら含まれていない。

以前から、デファイエ氏来日時のライヴ録音を持っている(東京文化会館におけるリサイタル、すぐ見つけられないが、どこかで演奏写真をみたこともある)が、トータルではこちらの演奏に軍配が上がるだろう。録音レベル的に割れ気味だが、同時にデファイエ氏の持つ、極めてソリッドな音をしっかりと捉えており、聴き応え十分。

打楽器奏者、Vincent Geminiani氏(フランス・パリ生まれとのことだが、名前からするとイタリア系移民だろうか?)の、きちっとした仕事も印象深い。「Modern Pop Percussion」というアルバムを聴いてみたが、クラシックの分野にとどまらない演奏者としての懐の深さを感じ取ることができた。


この写真はBillaudotのデュボワ氏の作品カタログの表紙。デュボワ氏については、斎藤広樹氏がFacebookページに掲載したエピソードが非常に面白い。ぜひご一読を。

https://www.facebook.com/hiroki.saito.39395/posts/pfbid02w5vG8m9R6eHMVNMKeBAXyiv2GZgiFgQfLhWiEs2aQb1uXJv7YZhP5X6dFnZ5nstUl

2022/12/31

アメリカ・セルマー工場でのミュールのライヴ録音記録

マルセル・ミュール氏がインディアナ州エルカートのセルマー工場 The Athenian Roomで演奏(1958年2月9日)したときの録音のリストが、下記。ミュール氏の録音の中でも、極めて鮮烈な印象を残す内容だ(特に、最後に演奏されたトマジの演奏…!)。曲間のスピーチも聞くことができる。ピアノはマリオン・ホール氏。残念ながら、ピアノは落ちまくっている。

Johann Sebastian Bach - Sonata No.6
Alexandre Glazounov - Concerto
Enrique Granados - Goyescas
Gabriel Pierne - Canzonetta
Eugene Bozza - Concertino
Alexandre Tcherepnine - Sonatine Sportive
Claude Pascal - Sonatine
Jacques Ibert - Concertino da Camera
Paul Bonneau - Caprice en forme de valse (Encore)
Henri Tomasi - Ballade (Encore)

そもそものアメリカ訪問の目的は、シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団との共演(アメリカ国内ツアー)であった。その時のプログラムは以下。録音も残されている(私が持っているのは、同じく1958年2月9日の演奏)。

Jacques Ibert - Concertino da Camera
Henri Tomasi - Ballade

エルカートのセルマー工場におけるミュール氏。向かって左はConn-SelmerのJoe Artley氏。

2022/12/18

Jacques DeslogesのUn bon petit diable

Guy Luypaerts「Un bon petit diable」という作品の、Jacques Desloges氏の独奏、Pierre Bigot指揮フランス国家警察音楽隊の演奏。フランス国家警察音楽隊は、Desloges氏がサクソフォン奏者として所属、後に指揮も務めることになったバンドである。

アルト・サクソフォン吹奏楽とのための作品としては有名な作品のようで(もともとは、アルト・サクソフォンとピアノ、もしくはフルートとピアノ、という編成向けに書かれている)、他の演奏もいくつか見つけられたが、Desloges氏の演奏は実に軽快で、明るい音色も相まって楽しい気分にさせられる。

2022/12/11

Jacques Desloges演奏のデュボワ「ディヴェルティスマン」

ジャック・デロージュ Jacques Deslogesは、1934年9月2日パリ生まれのフランスのサクソフォン奏者である。パリ音楽院に学び、1964年にはマルセル・ミュールのクラスで一等賞を得た。その後、1969年にオーケストラ指揮の高等ディプロマを取得した。1975年から2002年まで、ヴェルサイユ音楽院でサクソフォンを教え、種々のコンクールの審査員も務めた。

フランス国立管弦楽団、パリ・オペラ座、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などの首席サクソフォーン奏者としても活躍。1986年から1992年までフランス国家警察音楽隊の首席指揮者、1995年から1999年までル・ペック市立音楽院院長、2000年から2001年までセルジ・ポントワーズ国立地方音楽院副院長を務めた。

また、1972年から1982年までフランスサクソフォン協会(ASAFRA)の事務局長を務め、サクソフォンや、その音楽的課題、作曲家、レパートリーについて多くの記事を執筆している。

==========

以上、フランス語版Wikipediaの抜粋だが、そのデロージュ(デスロジェ?)氏の演奏である。Pierre-Michel Le Conte指揮ORTF。ピアノとのデュオ版との、小回りが効いた演奏の印象が強いせいか、やや散らかった感触も受けるが、キラキラと細かい仕掛けが楽しい演奏だ。

ところで、一つ前のトラックには、モーリス・アラールの演奏が収録されている。これも聴きもの。


自身の名前を冠したカルテットの写真。メンバーは以下。

Jacques Desloges ジャック・デロージュ(デスロジェ?), soprano sax
Michel Trousselet ミシェル・トゥルーセル, alto sax
Bernaud Beaufreton ベルナール・ボーフルトン, tenor sax
Michel Lepeve ミシェル・ルペーヴ, baritone sax