ダニエル・デファイエ Daniel Deffayet氏の参加するクロード・ドビュシー「ラプソディ」の録音というと、かつてEratoに吹き込まれたマリウス・コンスタン指揮フランス国立放送フィルハーモニーの盤を思い浮かべる方がほとんどだろう。独奏パートの素晴らしさは、果たして今後人類がこれを超えることはできるのだろうか、というほどのもの。
ところが、今回ご紹介するのは、まったく別の録音である。1962年頃にラジオ放送された演奏で、同じフランス国立放送フィルハーモニー Orchestre Philharmonique de Radio France(以下ORTF)だが、指揮者が違う。指揮者は、1935–1950年にラムルー管を、1949–1965年にはORTFの音楽監督を務めた、Eugene Bigotである。
http://pastdaily.com/2014/09/14/daniel-deffayet-with-eugene-bigot-and-the-ortf-symphony-play-music-of-debussy-1962-past-daily-weekend-gramophone/
私が知る限り、初出である。相変わらずの素晴らしいデファイエ氏の独奏パート…なんでこんな風に吹けるんだろう!と、ため息が出てしまう。オーケストラも(ときどきおやっ?という解釈があるものの)実に良好な演奏。ドビュッシーを演奏している人、そうでない人、そして一般のクラシックファンなど、多くの人に聴かれてほしい。録音そのものとしては、かなりサクソフォンをオンマイクで捉えている感じがあり、さすがに時代を感じるが、音質ははっきりしており、悪くない。
それにしても、いったいこのサイトの管理人は、こういった貴重な録音の数々、しかも流通に乗らなかった非商用録音を、どのように手に入れているのか…。以前は、以下のような録音も出て、その貴重さに驚いたことがある。
ミュール四重奏団:http://kurisaxo.blogspot.jp/2014/06/blog-post_1441.html
ミュール:http://kurisaxo.blogspot.jp/2014/06/blog-post_22.html
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