エリック・マリエンサル Eric Marienthalと言えば、アメリカを代表するフュージョン分野のサクソフォン奏者の一人。一世を風靡したチック・コリア・エレクトリックバンドのサクソフォン奏者として、素晴らしい演奏を披露している姿が印象深い。かたや、ネバダ州立大学ラスベガス校ウィンドオーケストラ(UNLVWO)といえば、トーマス・レスリー指揮のもの、吹奏楽界にスパイスの効いたレパートリーを提供してくれるバンドの一つである。エリック・ウィッテカーの「ゴースト・トレイン三部作」などは、ウィッテカーとUNLVWOのコラボレーションにより生まれた作品である。
どういうキッカケから始まったかは知らないが、マリエンサル氏とUNLVWOの両者は頻繁に共演しているようで、フュージョン・サクソフォンと吹奏楽のための作品が、数多く生まれている。


最初聴いていると、わりと普通のクラシックな感じだなあと思うのだが、第1楽章中間部で"豹変"。突如としてジャズ・カルテットが音楽の流れをリードし、吹奏楽はビッグバンド風にノリノリで絡む。中間部から始まる長大なソロは、これぞマリエンサル氏の独壇場!バックの吹奏楽も、負けないくらいにカッコいい。第2楽章は、なんか普通のフュージョンのバラード聴いているみたいだ(笑)。ベースのソロまであるし…(ジョン・パティトゥッチの演奏で聴いてみたかった)。第3楽章は、ミステリアスな雰囲気から始まり、徐々にフィナーレへと突き進む感動巨篇。キーボード(チック・コリアの演奏で聴いてみたかった)、ベース、サックス、ドラムス(ディヴ・ウェックルの演…以下略)に長大なソロが。というわけで、最終楽章に限って言えばあまり吹奏楽っぽくないです(^^;

2 件のコメント:
面白いものがあるんですね!
>ヴィラ・ロボス
あのセンチメンタルな感じはハリウッドのサントラそのものです。Kamenはリーサル・ウェポンのサントラでSanbornを起用したのですが、協奏曲もその時期です。根っからの映画音楽家が、もうお亡くなりとはしりませんでした。
Kamen/Sanborn版は録音も演奏も超一流で大変素晴らしいですよ。
情報ありがとうございます。マイケル・ケイメン氏は、映画音楽の方面の方でしたか。なるほど。
ドラマチックな構成といい、様々な場面を想起させるメロディやリズムといい、言われてみれば確かに映画音楽ですね!サンボーンの盤も探して聴いてみようと思います。
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