ダリウス・ミヨー Darius Milhaud「世界の創造 La création du monde」と言えば、アルトサクソフォンがオーケストラの中に入っている例として最たるものの一つである。ダニエル・デファイエ氏が参加したバーンスタイン指揮フランス国立管弦楽団の演奏が(サクソフォンを含めて)ほぼ決定盤と言って良いと思うのだが、同じくデファイエ氏が参加したという、ジョルジュ・プレートル指揮パリ音楽院管弦楽団の演奏は、聴いたことがなかった。この度、木下直人さんを通じてお知り合いとなった"さとう"さんに、そのLPの復刻音源をおわけいただいた。
バーンスタイン盤が刷り込まれているため、少しプレートル指揮の演奏は不自然に聴こえてしまうのだが、こちらも大変に良い演奏だと思った。なにせ、天下のパリ音楽院管弦楽団だものなあ(ちなみにジョルジュ・プレートルは、アンドレ・クリュイタンスの指揮法の弟子だそうだ)。少し耳にしただけで判る、特徴的な管楽器の音色は、やはりこういう小さな編成のアンサンブルでこそ映えるものだ。デファイエ氏のサクソフォンについては、Thunderさんのウェブページでも触れられている。個人的には、のちのバーンスタインとの共演盤と大きな差はなく感じたが、アーティキュレーションの処理は、こちらのほうがはっきりしているようにも思えた。
他にも貴重な音源をいくつか頂いたので(そのいくつかは、木下直人さんから送っていただいたものと重なっている)少しずつご紹介したい。
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