アンドレ・シャイユー Andre Chailleux は、1904年に生まれのフランスの作曲家。「Comprehensive Guide…」によると、サクソフォンの作品は「アンダンテとアレグロ Andante et Allegro」のみしか書いておらず、その他の編成へ提供した作品も少なく、現在ではトランペットのための「Morceau de concours」が時折演奏される程度である。
「アンダンテとアレグロ」は、サクソフォンを学ぶ者がレパートリーとして取り上げることが多い、初~中級難度の小品。2つの楽章はアタッカで演奏され、全体を通しても演奏時間は3~4分程度である。出版元はアルフォンス・ルデュック Alphonse Leduc。
アンダンテは、ゆったりとしたピアノの和音連打にサクソフォンの美しいメロディが重なる。ふと、ピアノの和音に不安定さを醸し出す辺りなど、心にくい。展開部では、ピアノのアルペジォに少々変形した主題が繰り返される。打って変わって6/8のアレグロでは、ピアノに導かれて現れるリズミカルな主題が印象強く、さらに最終部では上昇下降を激しく繰り返すサクソフォンの技巧的なパッセージが圧巻。最後は、あっという間の幕切れ。
録音は、ファブリス・モレティ Fabrice Moretti氏のものが国内のインディーズ・レーベルでから発売されている。「Serenade italienne(Momonga Records MRCP 1013)」。サクソフォンのための、オリジナルの易しい小品を集めたこのCD、モレティ氏の演奏は、本当にステキだ。アルバム全体が、音楽を奏でる幸福感で満ちている。
3 件のコメント:
はじめまして。webを検索していましたら、diary.kuri_saxoさんのページにたどり着きました。自己紹介にTsukuba Saxophone Quartetメンバーとあり、私は茨城に住むもので、親近感を感じコメントさせていただきます。今、娘がChailleuxのAndante et Allegroをalto saxophoneで練習しています。何か演奏する際のポイントなどありましたら、ご指導いただけると幸いです。
コメントありがとうございます。
私自身はサクソフォンや音楽の専門家ではないので上手くコメントすることができないのですが、確実に言えることは、ぜひ演奏にあたって専門の先生のご指導を仰いでくださると良いということです。それが難しければ、録音として販売されているものをぜひ聴いてみて下さい。
私も愛好家として普段は仲間内で練習をこなしていますが、時折専門家の先生のご指導をいただくと、目から鱗が落ちるというか、とても勉強になることばかりです。
ご連絡ありがとうございます。
ピアノの専門家の先生であればご指導いただく機会があるのですが、サックスの専門家の先生となると茨城県だとどこにいるのやら・・(小学校時代はたまたま音楽大学でサックスを専攻されていた先生でしたが、中学校ではピアノ専攻の先生なのでなかなか)。まずは、録音として販売されているものを聴いてしっかりと練習に励みたいと思います。また機会ありましたらいろいろとお教えいただければ幸いです。この度はお忙しい中、ありがとうございました。
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