島根県のF様より送っていただいたCD-R。ポール・ブロディ Paul Brodie氏の小品集。ジャン=マリー・ロンデックスとポール・ブロディの二重奏の話になって、そんなことから送っていただけることになったものだ。ブロディ氏というと、カナダ出身のサクソフォン奏者で、Ambassador of the Saxophoneの異名を取る、大変著名なプレイヤーのひとり。レコーディング、演奏機会ともに、非常に多く世に出たとのことなのだが、世界中で聴かれているとは言い難い。実際、私もブロディ氏の演奏をきちんと聴くのは初めてだ。
出版はGolden Crest。ピアノは、George Broughという方が弾いている。
J.S.Bach - Bourree
E.Bozza - Aria
J.Ibert - Bajo la Mesa
P.Lantier - Sicilienne
A.Tcherepnine - Sonatine sportive
D.Milhaud - Brazilleira
E.Granados - Goyscas
R.Rungis & F.Maurice - Scherzo
C.Debussy - Syrinx
P.Maurice - Tableaux de Provence
ミュールのような、ふくよかな音色と深いヴィブラート。そして、息の長いフレーズ。いくつか演奏されているアレンジものを聴くと、往年のフレンチ・スタイルを彷彿とさせるような感覚を覚える。弱音でのヴィブラートから始まる、ボザの「アリア」なんか、ぞくぞくしてしまう。やや残響が不自然なのだが、これは人工的に擬似残響を入れているのかな?
ただ、一方で(Fさんも指摘していたが)テクニック的にかなり難があるのも事実(^^;速いパッセージになると、リズム処理が崩れるし、せっかくの美しい響きも一緒に引っ込んでいってしまう。ミヨーの「ブラジレイラ(=スカラムーシュの第3楽章)」や「プロヴァンスの風景」では、開き直って楽譜まで変えてしまっている!それはどうかとも思ったが(笑)こちらも、ある意味聴きものなのかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿