私がこの作品の存在を初めて知ったのは、6年前のサクソフォンフェスティバルのとき。メインとなるフェスティバルコンサートが、雲井雅人氏、平野公崇氏、原博巳氏が出演し、それぞれが30分の持ち時間を使って得意のレパートリーを披露してもらうという形式のガラコンサートだったのだが、その中で雲井氏がこの「ソング・ブック」という作品を吹いていたのだ。といっても、私は「ソング・ブック」をホール内で聴けたわけではなく、(直前に会場に到着したため)ホールの扉と扉の間に滑り込み、その暗い空間から演奏にじっと耳を傾けていたのだった。
曲としての第一印象は、四重奏作品である「マウンテン・ロード」「レシテーション・ブック」や、おなじみ「ソナタ」に及ばないかもしれないが、しかし聴きこんでいくほどに良さがわかるというか、全体を通して詩的で、マスランカ氏のモノローグを聴いているような趣さえある。実際、楽章によっては、何らかの(マスランカ氏の身の回りについて)テーマが与えられているというものさえある。
Song for Davy(マスランカ氏の子供時代について)
Lost
Hymn Tune with Four Variations
Serious Music - In Memoriam Arthur Cohn(Carl Fischerの担当だったアーサー・コーンについて)
Summer Song
Song for Alison(マスランカ氏の妻、アリソンについて)
Evening Song

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