まだまだ他にもいろいろ頂戴しているのだが、とりあえずサックス関連のご紹介を優先しましょう。ダニエル・デファイエのCrest盤と、ミュール・サクソフォン四重奏団のErato盤。どちらも、サクソフォンの世界では伝説と化しているレコードを、木下さんがトランスファーしたものである。
「Daniel Deffayet Saxophone(Crest RE-7051)」
Daniel Deffayet ダニエル・デファイエ(sax)
Zita Carno ジータ・カルノ(pf.)
曲目:
R.Gallois-Montbrun - Six pieces musicales d'etudes
R.Boutry - Divertimento
C.Pascal - Sonatine
J.Rueff - Sonate seul
このレコードに関しては、すでにThunderさんやDonaxさんがそれぞれこちらやこちらで語っているようにデファイエの録音のなかで、いや、クラシック・サックスの録音のなかで…いやいや、サックスによる演奏の中で最高のものの一つである。ガロワ=モンブランも、ブートリーも、パスカルも、リュエフも何もかも最高!どんな言葉を持ち出してきても、この圧倒的な演奏の前には無意味。一つだけ無理やり挙げるとしたら、私個人的にはブートリーかなあ。天才的なリズム処理、キラキラ光る音色、怒涛のプレスト…一編のドラマが、たった9分間のなかに凝縮されているのである。もちろんトランスファーの素晴らしさは、言うまでもない。
「Grands Virtuoses - Quatuors pour saxophones(Erato STU 70306)」
Marcel Mule マルセル・ミュール
Georges Gourdet ジョルジュ・グールデ
Guy Lacour ギィ・ラクール
Marcel Josse マルセル・ジョセ
曲目:
G.Pierne - Introduction et Variations sur une ronde populaire
A.Desenclos - Quatuor
J.Absil - Suite d'apres le folklore roumain
J.Rivier - Grave et Presto
これも凄いな。Musical Heritage Society盤こそ、そこそこ流通はしているのだが、木下さんが所蔵するのは、なんとErato原盤。Thunderさんが所蔵しているのは、国内のコロムビア盤でしたっけ。ところで、ミュールさんが吹くデザンクロなんて、どのくらいの方が聴いたことがあるのだろう。録音は1966年。作品が作られてわずか数年後に、この曲の完成形を提示してしまった恐るべき録音だ。というか、ミュールさん65歳ですか。いやはや言葉が出ません。
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