2007/11/03

ノバホール(ちょっと)批判

後輩Kim氏(日本人です)のブログ、不言不実行内この記事へコメントしようとした内容。文字数が多すぎるとlivedoor Blogに怒られてしまったので、こちらにコメント内容と追記を載せます。リンク先の記事内容と関連しているとは思えないけれど(その時点ですでにコメントではないが)、あくまでインスピレーションを受けた結果、独自に建てた雑感です。

-----コメントここから-----

もしかして関連するかもしれないので、ちょっと場所を借りて記しておきます。最近のノバホールの予約の難しさに関することです。

「ノバホールの管理者が自治体から財団に移行するというのは、こういう形で表層化してくるのかあ」と、去年の今頃からようやく判ってきました。財団が振興させたいのは、あくまで都市の一機能としてのホールであって、特定の市民の活動ではないのですよね。それに、資金を運営していかなければ財団は成り立たないことだし、入場料をとる催しのほうが使用料が高いのだから、財団としては有難いのでしょう。あー、でも財団の自主公演だと使用料ってどうなるんだろ。その場合は入場料が財団に入っていくのかな。

何にせよ、ノバホールは変わってしまったなあ。自治体の手を離れたその瞬間から、市民のためのホールから財団のためのホールになりつつあるのですね。

いっそのこと、国にホール作ってもらったら、国立大学のサークルは優先してホールを予約できますよ!…と思ったけれど、良く考えたらすでに大学も国家の機関ではない(独立行政法人)のであった。あらら。

場外ホームラン的コメントかもしれないが、お許しください。

-----コメントここまで-----

つくば市が擁する最大のホールに、「ノバホール」と呼ばれるつくばセンター前のホールがある。1000席超、シューボックス型?のホールで、そのアクセスの良さと規模から、さまざまな催しに使われている場所なのだ。近隣の小中高校、大学、アマチュアの演奏団体がこぞって利用し、特に休日の予約はいつも満杯。かく言う私も、大学時代に定期演奏会というハレの場として、何度もステージを踏みしめたクチである。

そのノバホールの管理団体が、近年つくば市からつくば都市振興財団へと移行した。それは私たちの引退公演の直後であったため、身をもって体感したわけではないのだが、ホールの予約に関して、最近明らかな変化が見られるとの由。

「芸術の秋」とも言われる11月の土日の予約が、大変取得しづらくなっているというのだ。1年後のホール使用予定月初日の予約抽選会に行くと、すでに「ホール自主予定」として使用不可能とされてほとんど埋まった土日…。毎年11月に定期演奏会を開いていたウチの団が、12月へと開催期日を追いやられたのは、おそらく今年が最初なのではないか?

いろいろ原因はあろうが、その要因の一つとして明らかに「管理団体の移行」が挙げられるのではないか、と昨年頃から考えるようになったのだ。すなわち、つくば市からつくば都市振興財団への移行。スタッフの入れ替え、そして自主公演内容の抜本的な見直しが行われたのだが、いまいち利用者としては自覚がなかったところ、まさかこのような形で返ってくるとは思わなかった。

都市振興財団は、この設立趣旨「筑波研究学園都市の振興・発展を目指して、地域情報の収集提供や芸術・文化・スポーツの振興活動さらに在住外国人に対する支援活動を行うことにより、住民の豊かで魅力ある都市生活の向上に寄与する事を目的として、設立された法人です。 」にあるとおり、住民の文化活動の発展を促進しているわけではないのだ。財団が振興したいのはあくまで都市機能の一部としてのホール、であり最終目的はあくまで学園都市の発展、なのである。

その目的に沿うならば、財団の自主公演を増やして有名プロ奏者をたくさん呼び、たくさんの入場者を得、入場料をたくさんとってゆけば確かにゴールは達成されよう。だが、そこでは真の意味での文化活動(=市民の自由な芸術活動を含む)がなされているとは言い難いのではないか。

財団には、市民が本当に望んでいるホール運営のあり方を読み取ってもらって、ちょっと方向性を吟味しなおして欲しいなあ。吟味した上で、市民⇔財団の利害のトレードオフから最適な場所を見つけるのが良いと思うのだが?しかし市民グループの催しばかり組み込んでいったら、今度は財団の懐が危うくなるわけで、それはそれでまずい。私の小さなノウミソでいくら考えても結論は出ないまま。何とも難しい問題ではある。

…というか、すでにつくば市に来て4年以上経つけど"つくば都市振興財団"が何なのか、イマイチわかっていないところがあるのが、何となくモヤモヤするなあ。

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上に挙げた内容は、何も予備調査をせずに書いた内容で、言ってしまえば推測の域を出ていない。こんな無責任な記事をネットに上げるのはどうかと思うが、今までノバホールを存分に利用してきた一市民としての、単なるフテクサレだとお考えいただきたい。この事柄に関して、何か調べることはしようとも思わないし、何か行動を起こそうとも思わないし…これ以上でもこれ以下でもなく留めておくこととしよう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

コメント(投稿?)ありがとうございます。ついカッとなって書いた投稿だったので読み返すとなかなか恥ずかしい感じの投稿になってしまってますね。ああ…

来年は国民文化祭で11月はノバがなかなか取りづらい状況ではあったようです。とは言え現時点で12月も二日間ぐらいしか空いていないようですし、こう新しい選択肢を模索する時期なのでしょうか…?
去年も11月はほとんどといっていいほど埋まっている状態でしたし、なかなかこの状態で恒常的にノバで秋定というのも限界があるのかもしれません。
これまでノバを当然のように使えてきたということが、そもそも恵まれていた(既得権益的な何かだった?)といえばそれまでですが…

kuri さんのコメント...

国民文化祭ですか。それはすごい。するとノバホールの管理機構が移行したこととはあまり関わりがないかな…とも思ったのだけれど、水戸だけでなくつくば市でもイベントを行うということは、もしかしたら裏でつくば市と共に、つくば都市振興財団が頑張ったかもしれませんね。

やはりいろいろなところに問題があるのです。良く考えてみれば、誰も間違ったことをやってなんかいないのですよ。こういうのが、一番タチが悪い。

団の方向性としては…まあ、限られたなかで今後考えていかなければならないのは確実ですね。良い方向へと向かうといいのですが…(祈ることしかできない)。

ちなみに財団=指定管理業者への管理機構移行の最近の傾向に関しては、三菱傘下の文化事業系コンサルのWebページから、資料を引用しましたので、もしよろしければご覧ください。
http://www.murc.jp/artspolicy/member/iwamuro/report/shiteikanri.pdf

つきつめて調査・提案・推敲を行っていくと、一編くらいの論文は書けてしまいそうですね。