YouTube上にインゴルフ・ダール Ingolf Darlの「サクソフォーン協奏曲」演奏動画があった。大体こういうった協奏曲の動画って、ソロがイマイチだったり、バックのオーケストラや吹奏楽団がイマイチだったりで、なかなか紹介する気にならないのが普通。しかも、ダールの協奏曲だなんて、ソロもバックもものすごく難しく、アンサンブルも難しい曲ではないか。
だが、今回の動画に関しては、聴き始めた瞬間レベルの高さに驚いた。詳細を調べてみたら、バックはアメリカ屈指の上手さを誇るノースウエスタン大学のウィンドアンサンブルだと(!)。さらにソロはフレデリック・ヘムケ Frederick Hemke氏の下で研鑽を積んでおり、現在マスタークラスに在籍中のSean Hurlburtさんという方、とのこと。上手いわけだ。
金属的な音色とヴィブラートの質が、なんともヘムケ氏の演奏を思い起こさせる。また、私は第3楽章の最終部~コーダに向けての緊張感ある超高速アンサンブルの部分が大変好きなのだが、その辺りもかなり再現されており、満足。…ん、よく見てみたら暗譜か!
・第1楽章 Recitative
・第2楽章 Passacaglia
・第3楽章 Rondo alla marcia
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(追記)
第1楽章って、実はバロック音楽に影響を受けたものだ…ということ、ご存知だろうか。付点つきのリズム、サクソフォンの上昇音形、そのあたりにかつて流行したフランス風序曲の影がちらつく。バッハ「パルティータ」の第4番辺りで良いので、聴き比べてごらんなさいな。ほら、そっくり!
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