面接のために東京に出たときに買ってきた。「The Ogushi's Ballad(Wave Master WM-0529)」。サックス:小串俊寿、ピアノ:白石光隆、パーカッション:横山達治というメンバーだが、今まで意識して小串さんの演奏を聴いたことがなかった私。ちょっと印象に残っているといえば、数年前のフェスティバルで演奏されたミヨーの「世界の創造」かなあ。ホールの響きでパーカッションがグシャンと響いてしまい、さらにオーボエがイマイチだったような記憶が。というわけで、きちんと聴くのはこれが初めて。
ザ・コース・オブ・ライフ
翼をください
大きな古時計
クワイエット・サンセット
瞳がほほえむから(ボッサノヴァ ver.)
ラ・シャンソネット
夢の丘にて
私を泣かせてください
女心は秋の空
瞳がほほえむから
…これは良い!!ちょっと深めのヴィブラートに、ソプラノとアルトの甘くキラキラした音色。シンプルで美しいメロディを、ごくごく普通に歌い。ピアノとパーカッションは、時にサポートとして、時に主役として。こんな当たり前のことばかりが録音されたディスクなのに、どうしてこんなに心惹かれるのだろう!
「瞳がほほえむから」のボサ・ノヴァを口ずさみ、「夢の丘にて」のタイトルどおりのまるで夢のような響きに溺れ、ヘンデル「私を泣かせてください」の物悲しく始まるも、次第に高潮するフレーズに涙する。「女心は秋の空」に夕暮れ時の情景を思い浮かべて…。最後に、「瞳がほほえむから」の残照を感じさせ、余韻を残す演出が、ニクい。まるで「これの他に何もいらない」と思わせるような良さがあるな。
こういうの、やはり手元に必要だ。私は日本の歌謡曲(JPOPというやつ)を聴かないので、なおさらなのかもしれないが。
毎年12月に銀座で行われているHappy Sax Concert、良い評判は聞きつつも、忙しい時期であったので今まで一度も行ったことがなかった。だが、これを聴いてとても行きたくなってきた!今年はぜひチケットを買ってみよう!
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