「やり直し」ネタ二題。どちらも最近、人づてで聞いた話ですが。
・須川展也さんの高校時代、アンコンにボザ「アンダンテとスケルツォ」でソプラノで出演した時の事。東海支部大会の本番、「アンダンテ」冒頭、テナーが民謡風のメロディを奏で、いざソプラノが絡み始めたまさにそのとき。なんとソプラノのG#のタンポがくっついてメロディが台無しに!…すぐに異変に気付いた須川青年、すかさず演奏をやめ、タンポを剥がして改めて最初から演奏しなおしたそうな。当時の音源も、聴かせてもらったことがある(本当にやり直している)。
ちなみにこの演奏は東海大会で金賞を受け、見事代表の座を勝ち取るのであった。続く全国の演奏でも金賞を獲得。うーん、さすが。
・ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォーン・コンクールに出場した平野公崇氏、本選まで勝ち進み最後はなんとボルドー・アキテーヌ管弦楽団との協奏曲の演奏。本選は自由曲のほかに当然のことながら課題曲の演奏が課せられる。バックで演奏するオーケストラは何回も同じ課題曲のオケパートを弾かされてだんだんとテキトーな演奏になっていくのであった。そして平野さんの出番。オーケストラが気の抜けた前奏を弾き始めると、オケのやる気なさに気付き、平野さんすかさず伴奏を制止!!指揮者もびっくり、演奏者もびっくり、審査員も観客もびっくりしたことでしょう。そして演奏者の方に向かって「君たち、同じ曲ばかりで気が抜けているんじゃないか(想像)」というような事を言い最初からやり直させたんだそうな。
そして平野公崇氏はなんとこのコンクールで優勝!日本人としては初めて国際コンクールの覇者となり、サクソフォーン界にその名を刻み付けたのでありました。うーん、さすが。
…お二人とも、このエピソードから想像すればなかなかすごい度胸を持っていると推測できるが、まあしかし大物らしい堂々たる(?)エピソードではある。
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