時々参加させていただいているしらこばと音楽団、本日は浦和での演奏。いつものごとくハイパーな皆さんに囲まれて、4曲ほど吹いてきた。しらこばと音楽団の演奏回数っぷりは、関東近辺のサックスアンサンブル団体でも群を抜いており、
なんと、昨日も埼玉県で演奏機会があったらしい。すごいなー。
本日のセットリストは、以下。
・L-O-V-E
・黒いオルフェ
・浪花節だよ人生は
・長崎は今日も雨だった
そういえば、バリトンのSさんとは初めてお会いしたのだが、なんとSさんの高校時代の吹奏楽の同期が私の大学の吹奏楽の同期!面白いところで繋がるものだな、と驚いた。そのSさん、K夫妻とはしらこばと音楽団のK夫妻が加入している(た?)一般吹奏楽団を通して知り合いとなり、かつ、Sさんの大学時代のサークルの先輩がK家旦那さんだった、という、これまた不思議な縁で知り合ったそうで(わかりづらくてすみません)。「六次の隔たり」という言葉があるけれど、実はサックスの世界に限って言えば、「三次の隔たり」くらいで全サックス人口の99%をカバーしてしまうのではないかな、などとも思ってしまった。
2011/07/31
2011/07/28
[R+D]
フランスの四重奏団、Quatuor Arcanesのアルバム"[R+D]"を購入した。ヴァンサン・ダヴィッド氏を筆頭に、フランスの中堅どころの名手で結成された四重奏団が奏でる、ラヴェル「弦楽四重奏曲」とドビュッシー「弦楽四重奏曲」。演奏は、とにかく凄まじいの一言。各所で循環呼吸やらフラジオ音域やらダブルタンギングやらを使いまくり、無限のアーティキュレーションとダイナミクスで、サクソフォンの限界を全く感じさせず演奏している。ラヴェルだとトルヴェールQ、ドビュッシーだとアルモSQあたりが、日本国内でのスタンダード盤となっていると思うが、技術的にはそれらのはるか上空を飛んでいることに間違いない。
オリジナルの弦楽四重奏曲を聴いた時に感じられるワクワク感が感じられないのは、それはもちろん一度に一つの音しか出せない管楽器の制約から来るものであろう。サクソフォンを使って弦楽四重奏の表現にいくら近づけようとも、越えることのできない壁は存在するようだ。なかなか健闘しているとは思うのだが。
…と、ここでトルヴェールQやアルモSQのトランスクリプションを聴いてみると、どうも私の耳にはアルカンSQの演奏よりもTQやHSQの演奏のほうが魅力的に感じてしまうのだ。TQやHSQは、そもそものアプローチがアルカンSQのものとは違う。それは、各曲の冒頭部分を聴き比べても明らかである。TQやHSQは、アレンジも演奏も、弦楽四重奏曲に近付けることを放棄して、全く別の(サクソフォンに適した)アプローチで曲に取り組んでいるように思える。結果として生み出されるのは、それぞれの団体が持つ個性が存分に反映された演奏だ。ここでは、アレンジや演奏のなかに大きな芯が通っていて、実に耳に心地良く響くのである。
どちらが良いか、という議論はできないと思うのだが、気になる方はまず聴き比べていただきたい。もちろん、どの団体も単独で捉えれば素晴らしい演奏を繰り広げており、どれも素晴らしいことに間違いはないのだ。
トルヴェールQ「デューク・エリントンの時代から」
(ラヴェル所収)
アルモSQ「フランスのエスプリ」
(ドビュッシー所収)
Quatuor Arcanesのアルバムは、彼らの公式サイトから。
オリジナルの弦楽四重奏曲を聴いた時に感じられるワクワク感が感じられないのは、それはもちろん一度に一つの音しか出せない管楽器の制約から来るものであろう。サクソフォンを使って弦楽四重奏の表現にいくら近づけようとも、越えることのできない壁は存在するようだ。なかなか健闘しているとは思うのだが。
…と、ここでトルヴェールQやアルモSQのトランスクリプションを聴いてみると、どうも私の耳にはアルカンSQの演奏よりもTQやHSQの演奏のほうが魅力的に感じてしまうのだ。TQやHSQは、そもそものアプローチがアルカンSQのものとは違う。それは、各曲の冒頭部分を聴き比べても明らかである。TQやHSQは、アレンジも演奏も、弦楽四重奏曲に近付けることを放棄して、全く別の(サクソフォンに適した)アプローチで曲に取り組んでいるように思える。結果として生み出されるのは、それぞれの団体が持つ個性が存分に反映された演奏だ。ここでは、アレンジや演奏のなかに大きな芯が通っていて、実に耳に心地良く響くのである。
どちらが良いか、という議論はできないと思うのだが、気になる方はまず聴き比べていただきたい。もちろん、どの団体も単独で捉えれば素晴らしい演奏を繰り広げており、どれも素晴らしいことに間違いはないのだ。
トルヴェールQ「デューク・エリントンの時代から」
アルモSQ「フランスのエスプリ」
Quatuor Arcanesのアルバムは、彼らの公式サイトから。
ラベル:
CD
2011/07/27
白井奈緒美さんリサイタル情報
今週末、渋谷で注目すべき演奏会が開かれる。CNSMDPを2007年に卒業した白井奈緒美さんの、東京における久々のリサイタル。とにかくプログラムがトンデモない!のである。実は私は他に予定があって行くことができないのだが、予定が無かったら確実にチケットを買っていただろう。猛烈にオススメする。
【太田真紀・白井奈緒美 DUOリサイタル】
出演:太田真紀(sop)、白井奈緒美(sax)
日時:2011年7月30日(土)16:00開演
会場:アクタス・ノナカ アンナホール
料金:一般3000円、学生2000円
プログラム:
G.シェルシ - Ho
G.シェルシ - 3つの小品
P.ルルー - 緑なすところ
細川俊夫 - 3つの恋歌
酒井健治 - Initial S
酒井健治 - Initial S II(委嘱初演)
松平頼暁 - Rotation II(委嘱初演)
問い合わせ:
http://nonaka-actus.com/?pid=31250319
声楽作品だが、シェルシの傑作「Ho」などなかなか聴くことができないし、ソプラノ(声楽)+サクソフォンという二重奏で演奏されるフィリップ・ルルーの「緑なすところ」だって、たぶん日本で演奏されるのは3回目くらいではないかな?最近話題の「3つの恋歌」、さらに酒井健治氏に加え、重鎮・松平頼暁氏の委嘱作品まで!これは要注目だ。
コンサートの紹介文:
【太田真紀・白井奈緒美 DUOリサイタル】
出演:太田真紀(sop)、白井奈緒美(sax)
日時:2011年7月30日(土)16:00開演
会場:アクタス・ノナカ アンナホール
料金:一般3000円、学生2000円
プログラム:
G.シェルシ - Ho
G.シェルシ - 3つの小品
P.ルルー - 緑なすところ
細川俊夫 - 3つの恋歌
酒井健治 - Initial S
酒井健治 - Initial S II(委嘱初演)
松平頼暁 - Rotation II(委嘱初演)
問い合わせ:
http://nonaka-actus.com/?pid=31250319
声楽作品だが、シェルシの傑作「Ho」などなかなか聴くことができないし、ソプラノ(声楽)+サクソフォンという二重奏で演奏されるフィリップ・ルルーの「緑なすところ」だって、たぶん日本で演奏されるのは3回目くらいではないかな?最近話題の「3つの恋歌」、さらに酒井健治氏に加え、重鎮・松平頼暁氏の委嘱作品まで!これは要注目だ。
コンサートの紹介文:
7/30土曜日16時より渋谷アクタス アンナホールにてソプラノ太田真紀&サクソフォン白井奈緒美によるDUOコンサートを行います。プログラムは、最初はスペクトル楽派イタリアの作曲家のジャチント・シェルシの三つの小品ソロ曲をそれぞれが独奏し、P・ルルーの緑なすところ ジェラール・グリゼーへのオマージュ 二重奏、細川俊夫先生にご来場いただくことになり、三つの愛のうた、武満徹作曲家コンクール1位だった酒井健治先生にもパリより来場いただき、委嘱作品イニシャルS1と2、最後に松平頼暁先生をお迎えし、今年80歳をお祝いし、委嘱作品ローテーション2を演奏します。
ラベル:
情報
2011/07/26
Mechanism of Vision
昨日、上野氏に「N.R.の肖像」の成立について伺った時に話題に出た楽曲。
namcoのゲーム音楽集として1985年にリリースされた「The Return of Video Game Music」というアルバムに、上野耕路氏はアレンジャー&コンポーザーとして参加した。あの名作「ドルアーガの塔」他数曲をコンピューターミュージック用にアレンジしたほか、さらに1曲オリジナルの楽曲を制作する。それが、「MECHANISM OF VISION (NINO ROTAの自画像[JERRY GOLDSMITHもそこにいる。])」という8分ほどの曲である。
一度聴いたら忘れられないこの主題は、フェデリコ・フェリーニの映画「オーケストラ・リハーサル」の…たしか、劇中で一番最初に練習が始まったときに奏でられるメロディ…が基調となっている。もちろん、作曲はニーノ・ロータだ。そう、実はこの曲こそが「N.R.の肖像」の第4楽章の原型なのである!さりげなくWikipediaにも書いてあった(気づかなかった…)。
この頃はまだ、「8 1/2」や「ペルシャの市場にて」などのメロディは組み込まれていない。とてもすっきりとした響きで、どこかネット上に書いてあったのだが、まるでモーツァルトの交響曲の終楽章のようだ。だが、旋律の中毒度はモーツァルトよりもずっと高い。気がつけば口ずさんでしまうこのメロディ。
「N.R.の肖像」が好きな方はぜひ聴いてみると良いと思う。どうやら廃盤のようだが、中古商品がAmazonに出ていた→ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック
namcoのゲーム音楽集として1985年にリリースされた「The Return of Video Game Music」というアルバムに、上野耕路氏はアレンジャー&コンポーザーとして参加した。あの名作「ドルアーガの塔」他数曲をコンピューターミュージック用にアレンジしたほか、さらに1曲オリジナルの楽曲を制作する。それが、「MECHANISM OF VISION (NINO ROTAの自画像[JERRY GOLDSMITHもそこにいる。])」という8分ほどの曲である。
一度聴いたら忘れられないこの主題は、フェデリコ・フェリーニの映画「オーケストラ・リハーサル」の…たしか、劇中で一番最初に練習が始まったときに奏でられるメロディ…が基調となっている。もちろん、作曲はニーノ・ロータだ。そう、実はこの曲こそが「N.R.の肖像」の第4楽章の原型なのである!さりげなくWikipediaにも書いてあった(気づかなかった…)。
この頃はまだ、「8 1/2」や「ペルシャの市場にて」などのメロディは組み込まれていない。とてもすっきりとした響きで、どこかネット上に書いてあったのだが、まるでモーツァルトの交響曲の終楽章のようだ。だが、旋律の中毒度はモーツァルトよりもずっと高い。気がつけば口ずさんでしまうこのメロディ。
「N.R.の肖像」が好きな方はぜひ聴いてみると良いと思う。どうやら廃盤のようだが、中古商品がAmazonに出ていた→ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック
ラベル:
作品
N.R.の肖像楽譜返却
上野耕路氏のところへ「N.R.の肖像」の楽譜返却へ。楽譜をお借りするときもそうだったが、とても気さくに接してくださって、私のようなペーペーにとっては大変嬉しくもあり、恐れ多くもある。
結局、江古田近くのレストランで4時間以上も話し込んでしまった。「N.R.の肖像」の誕生秘話(?)に始まり、フーガ構造の解説(まるで講義を受けているようだった)、作曲家としてのギヨーム・ド・マショオ、ハリー・パーチ、デザンクロ、LSI開発、人間の聴覚認識のメカニズム、1980年代の上野氏、たらこ・たらこ・たらこの話、プログレッシブ・ロック(Curved Airとか)、発明作用に関わるユングの集合的無意識の話まで。
楽しかったー!
上野氏が"突然変異"とも"未来人"とも称するギョーム・ド・マショオの音楽をご紹介。「Hoquetus David」という、イソ・リズム法を使用したトンデモ楽曲。これが1300年代の音楽…なのか?
結局、江古田近くのレストランで4時間以上も話し込んでしまった。「N.R.の肖像」の誕生秘話(?)に始まり、フーガ構造の解説(まるで講義を受けているようだった)、作曲家としてのギヨーム・ド・マショオ、ハリー・パーチ、デザンクロ、LSI開発、人間の聴覚認識のメカニズム、1980年代の上野氏、たらこ・たらこ・たらこの話、プログレッシブ・ロック(Curved Airとか)、発明作用に関わるユングの集合的無意識の話まで。
楽しかったー!
上野氏が"突然変異"とも"未来人"とも称するギョーム・ド・マショオの音楽をご紹介。「Hoquetus David」という、イソ・リズム法を使用したトンデモ楽曲。これが1300年代の音楽…なのか?
ラベル:
楽譜
2011/07/24
大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に~
渋谷駅から東急の左側面に沿って進むと、次第に喧騒が和らいでくる。およそ徒歩15分ほどで、静かな住宅街が見えてくるのだが、その入り口に位置するのが、今回の会場となった松濤サロン。この立地にはなかなか驚いた。通りに面し、時折外から自動車が通過していく音が聞こえる、そんなスタジオに巨大なスタインウェイが鎮座している。およそ60席ほどのスタジオが、満員。大学時代の知り合いもたくさんいるなか、開演となった。
【大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に】
出演:大宅裕(pf)
日時:2011年7月24日(日曜)16:00開演
会場:松濤サロン(しょうとうさろん)
料金:全席自由3000円 親子券4000円 パスリゾーム2500円
プログラム:
権代敦彦 - R.I.P. ~Glas「弔鐘」
Luc Brewayes - Pyramids in Syberia(日本初演)
Galina Ustvolskaya - Piano Sonata No.6
Peter Eötvös - Erdenklavier Version I
Morton Feldman - Palais de Mari
問い合わせ:
http://yutakaoya2011.jimdo.com/
info@imageairproject.com(イメージエア音楽事務所)
今回のプログラムが、311の災害に対する大宅さんの感情を大きく反映したものだ。「祈りの時代」というサブタイトルが与えられてはいるものの、聴こえてくるのはもっとダイレクトな悲しみや怒りであった…と思う。あのとんでもない厄災、生と死が隣り合わせに存在していたその状況。犠牲者に捧げられた(であろう)「R.I.P.」は、執拗な高音部のパルスに、なんとなくあちらの世界を垣間見るような気さえする。最後は、外からの音によって現実世界へ引き戻された。
日本初演となったリュック・ブレイエズもまた、強烈な印象を残す。硬質なタッチから生み出されるカミソリの刃のような鋭いイメージ(音ではなく像として脳裏に飛び込んできた)を浴びる。CDでは聴こえない倍音の響きは、ときおり実に甘い表情を与える。そして、中間部から奏でられる、激烈な高速パッセージ。思わず前に乗り出してしまうほど惹き付けられ、まさに「全力を尽くしての表現」という言葉がふさわしいものであった。「全力」というよりも、「極限の集中力」と表しても良いかもしれない。
ウストヴォルスカヤは、これまた想像を絶する音楽。チェルノブイリの事故のあとに書かれた…という噂があるのだが(?)。大音量のトーンクラスターをふんだんに使い、超高密度の音塊が会場を埋め尽くす。初めて聴いた人にあっては、ずいぶんと驚いていた様子だったが、有無を言わせない迫力があった。単音で演奏されるメロディは、まるで「インターナショナルの歌」のような社会主義啓蒙的旋律を想起させる。次の瞬間、クラスターにかき消されるメロディ…。ウストヴォルスカヤという作曲家、きちんと追ってみたいのだが、中途半端に足を突っ込むと戻れなさそうだ。ウストヴォルスカヤに続いて、エトヴェシュの慰めの音楽が短く、美しく演奏された。
休憩を挟んで後半は、「Palais de Mari」。インスピレーションの基となったルーヴル美術館の"マリの城"については、こちらのサイトから。今年初めに聴いた「トライアディック・メモリーズ」ふうの、静かで深遠な音楽。ただし、次々とフレーズが出現し、リズムは瞬間々々にゆらいでいく。空調を止め、時々外の音が漏れ聴こえてくるなかでの、貴重な25分間だった。こんな形で音楽と向き合える、その瞬間を我々が生きているという喜びをかみしめた。
終演後は、併設のカフェでゆっくりとおしゃべり(ワインは美味しかったけれど、さすがの都会価格に閉口)。帰り際にはラーメンを食べて散会した。
持っていったコンデジで撮った開演前の写真。やっぱり35mm換算で28mmの画角は、気持よく撮ることができる。
【大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に】
出演:大宅裕(pf)
日時:2011年7月24日(日曜)16:00開演
会場:松濤サロン(しょうとうさろん)
料金:全席自由3000円 親子券4000円 パスリゾーム2500円
プログラム:
権代敦彦 - R.I.P. ~Glas「弔鐘」
Luc Brewayes - Pyramids in Syberia(日本初演)
Galina Ustvolskaya - Piano Sonata No.6
Peter Eötvös - Erdenklavier Version I
Morton Feldman - Palais de Mari
問い合わせ:
http://yutakaoya2011.jimdo.com/
info@imageairproject.com(イメージエア音楽事務所)
今回のプログラムが、311の災害に対する大宅さんの感情を大きく反映したものだ。「祈りの時代」というサブタイトルが与えられてはいるものの、聴こえてくるのはもっとダイレクトな悲しみや怒りであった…と思う。あのとんでもない厄災、生と死が隣り合わせに存在していたその状況。犠牲者に捧げられた(であろう)「R.I.P.」は、執拗な高音部のパルスに、なんとなくあちらの世界を垣間見るような気さえする。最後は、外からの音によって現実世界へ引き戻された。
日本初演となったリュック・ブレイエズもまた、強烈な印象を残す。硬質なタッチから生み出されるカミソリの刃のような鋭いイメージ(音ではなく像として脳裏に飛び込んできた)を浴びる。CDでは聴こえない倍音の響きは、ときおり実に甘い表情を与える。そして、中間部から奏でられる、激烈な高速パッセージ。思わず前に乗り出してしまうほど惹き付けられ、まさに「全力を尽くしての表現」という言葉がふさわしいものであった。「全力」というよりも、「極限の集中力」と表しても良いかもしれない。
ウストヴォルスカヤは、これまた想像を絶する音楽。チェルノブイリの事故のあとに書かれた…という噂があるのだが(?)。大音量のトーンクラスターをふんだんに使い、超高密度の音塊が会場を埋め尽くす。初めて聴いた人にあっては、ずいぶんと驚いていた様子だったが、有無を言わせない迫力があった。単音で演奏されるメロディは、まるで「インターナショナルの歌」のような社会主義啓蒙的旋律を想起させる。次の瞬間、クラスターにかき消されるメロディ…。ウストヴォルスカヤという作曲家、きちんと追ってみたいのだが、中途半端に足を突っ込むと戻れなさそうだ。ウストヴォルスカヤに続いて、エトヴェシュの慰めの音楽が短く、美しく演奏された。
休憩を挟んで後半は、「Palais de Mari」。インスピレーションの基となったルーヴル美術館の"マリの城"については、こちらのサイトから。今年初めに聴いた「トライアディック・メモリーズ」ふうの、静かで深遠な音楽。ただし、次々とフレーズが出現し、リズムは瞬間々々にゆらいでいく。空調を止め、時々外の音が漏れ聴こえてくるなかでの、貴重な25分間だった。こんな形で音楽と向き合える、その瞬間を我々が生きているという喜びをかみしめた。
終演後は、併設のカフェでゆっくりとおしゃべり(ワインは美味しかったけれど、さすがの都会価格に閉口)。帰り際にはラーメンを食べて散会した。
持っていったコンデジで撮った開演前の写真。やっぱり35mm換算で28mmの画角は、気持よく撮ることができる。
今日のリサイタルの前に…
本日は大宅裕さんのピアノ・リサイタルなのだが、本日取り上げられる作曲家がサクソフォン作品を書いているかどうか調べてみた。
■Luc BREWAEYS:ベルギーの作曲家。1991年から1992年まで、フランスのSaint-Nazaireのコンポーザー・イン・レジデンスを努め、その際に交響曲第4番"Kientzyphonie"を作曲した。この作品は、ダニエル・ケンジー Daniel Kientzyのサクソフォンと、大編成の吹奏楽団のために書かれている。
・Attention: Alto Solo! (1994) [Asax]
・Dirge for Dina (1991) [Ssax] dedicated to Daniel Kientzy→演奏はこちらから、楽譜はこちらから
・Kientzyphonie (1992) [A+Tsax, Winds] dedicated to Daniel Kientzy
・Non Iasciate ogni speranza (1989) [Sop voice, S+A+B+CBsax]
・Very Saxy (1990) [BSsax]
■Morton Feldman:アメリカの現代作曲家。1926年生まれ、1987年没。ピアノのための長大な作品、「トライアディック・メモリーズ」を聴いた時の感想は、こちらから。
・Round I [Asax, Asax]
リュック・ブレウェイズのほうは、ダニエル・ケンジーと親交が深いことが分かったのだが、大編成の作品をぜひ聴いてみたい。フェルドマンの「Round I」は謎。どのような経緯で作曲されたのかも不明であるし、Century Music Publishingtという出版社が版元だとされているが、その出版社の素性もわからないし…。
■Luc BREWAEYS:ベルギーの作曲家。1991年から1992年まで、フランスのSaint-Nazaireのコンポーザー・イン・レジデンスを努め、その際に交響曲第4番"Kientzyphonie"を作曲した。この作品は、ダニエル・ケンジー Daniel Kientzyのサクソフォンと、大編成の吹奏楽団のために書かれている。
・Attention: Alto Solo! (1994) [Asax]
・Dirge for Dina (1991) [Ssax] dedicated to Daniel Kientzy→演奏はこちらから、楽譜はこちらから
・Kientzyphonie (1992) [A+Tsax, Winds] dedicated to Daniel Kientzy
・Non Iasciate ogni speranza (1989) [Sop voice, S+A+B+CBsax]
・Very Saxy (1990) [BSsax]
■Morton Feldman:アメリカの現代作曲家。1926年生まれ、1987年没。ピアノのための長大な作品、「トライアディック・メモリーズ」を聴いた時の感想は、こちらから。
・Round I [Asax, Asax]
リュック・ブレウェイズのほうは、ダニエル・ケンジーと親交が深いことが分かったのだが、大編成の作品をぜひ聴いてみたい。フェルドマンの「Round I」は謎。どのような経緯で作曲されたのかも不明であるし、Century Music Publishingtという出版社が版元だとされているが、その出版社の素性もわからないし…。
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