ダリウス・ミヨー「Etude poétique, Op.333(もしくは、La Rivière Endormie)」は、ミヨー唯一のミュージック・コンクレート作品。メゾ・ソプラノ、室内オーケストラのために書かれたが、オーケストラの中にサクソフォンが2本含まれている。ジャンルや響きは、なんとも不思議というか、聴いたことの無いような空気感だ。いろいろ調べてみたのだが、作品の成立等に関する情報がほとんど見つけられない。そもそも、タイトルが2つある理由も良く分からない。
下記は、知る限り唯一の録音。「Darius Milhaud voud parle...(Festival FLD 76A。)」というタイトルで、これは「Leur oeuvre et leur voix」というサブタイトル付きの、ミヨーの作品解説集である(解説アナウンスと作品が交互に登場する)。サブスクリプションサービスを使っている方は、"milhaud etude poetique"等のキーワードで調べると、復刻盤を聴くことができると思う。YouTubeにも「La Rivière Endormie」のタイトルで録音がアップされており、同じものだが、再生速度が違う。正しいのがどちらなのかは分からない。
作品解説のトラックを文字起こしして、翻訳にかけてみたが、どうも精度はイマイチな上にあまり面白い情報は得られなかった。ただサクソフォンが録音プロセス上、特殊な扱われ方をしていたことは読み取れる。
私はまずいくつかのカデンツァ、つまり様々な楽器によって演奏される一連のメロディックなフレーズを録音しました。(中略)クロード・ロイの歌詞によるメゾソプラノと、2本のサクソフォンのためのメロディを録音したのですが、最終的にサクソフォンだけで録りました。メロディ、サクソフォンだけ、歌詞などを録音し、それらを総合してモンタージュを作りました。
Irma Kolassiという人物が声楽(メゾ・ソプラノ)としてクレジットされているが、他の奏者は分からない。サクソフォンを吹いている2人は誰だろう(もしくは、多重録音なのだろうか?)。別のトラックに、「世界の想像」も含まれており、そこでももちろんサクソフォンが登場するのだが、奏者は共通だろうか。マルセル・ミュール氏だと言い切るのはやや自身が無い。
ろくなコメントができず不本意だが、ぜひ興味を持った方はもっと調べてみていただきたい。
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