2010/01/01

阪口新氏、生誕100周年

本年は、国内クラシカル・サクソフォン界の父、阪口新氏(1910 - 1997)の生誕100周年となる。その功績たるや、いまさら説明するまでもないほどのものだろう。おそらく、日本のサクソフォン奏者ほぼ全員が、阪口氏直系の弟子にあたるはずだ。

阪口氏がコロムビアに吹き込んだ、世界のメロディと題されたLPレコードを聴いている。以前、木下直人さんにトランスファーしていただいたものだ。私は、阪口氏の音楽にはリアルタイムで触れることができなかった世代であるのだが、こうやって今聴いても、「なんて素敵な…!」と思ってしまう。

これだけ素晴らしい功績を残しながら、残念ながらまとまった資料や決定的な録音が市場に出回っているとは言い難く、もしかしたら今の音大生のなかには、「名前すら知らない」という方もいらっしゃるのではないだろうか。それではさすがにあんまりだと思うので、私もなにか動きをおこしていければ、と思う次第。考えてみよう。

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