モルゴーア・クァルテットの演奏会が、9月29日にドルチェ楽器で行われる。あまり良く知らない方のためにちょっと解説すると、各パートをが日本を代表するオーケストラの首席奏者で固められた弦楽四重奏団なのだ。
荒井英治(東京フィルコンサートマスター), 1st vn.
戸澤哲夫(東京シティフィルコンサートマスター), 2nd vn.
小野富士(N響フォアシュピーラー), va.
藤森亮一(N響首席奏者), vc.
日本を代表する弦楽四重奏団のひとつとして、ショスタコーヴィチやバルトークの弦楽四重奏曲の全曲演奏、さらには未だ知られていないコアなレパートリーを定期演奏会その他で取り上げ、話題を呼んでいる。
…と、ここまでなら普通の弦楽四重奏団なのだが、モルゴーアの魅力の一つに、この団体が持つもうひとつの側面がある。なんとメンバーがブリティッシュ・プログレが好きすぎて、キング・クリムゾンやらイエス、レッド・ツェッペリンといったバンドの楽曲を弦楽四重奏でカバーして演奏しているのだ!CDも出ており、その名も「Destruction - Rock meets Strings(東芝EMI TOCE-9650)」。初めて知って、聴いた時は感動した(T_T)
そんなモルゴーアQ、定期演奏会では比較的クラシック寄りなレパートリーを取り上げるのだが(定期演奏会の演奏の質も尋常ではない)、このライブ・シリーズでは選曲が凄いんだ!
【モルゴーア・クァルテット Dolce Live Vol.2】
出演:モルゴーア・クァルテット(str4)、十亀正司(ゲストcl.)
日時:2009年9月29日(火)19:00~
会場:アーティストサロン"Dolce"
料金:一般3500円、DMC会員3000円
プログラム:
M.ディヴィス - オール・ブルース
N.カプースチン - 弦楽四重奏曲
齊藤ネコによるアレンジ作品
ザ・ビートルズ - Here There And Everywhere
D.ヘリウェルズ - 弦楽四重超!曲#1
長生淳 - "レッド・ツェッペリンに導かれて"より第1楽章
メタリカ - ONE
メタリカ - Master Of Puppets
お問い合わせ:
03-5909-1771(ドルチェ楽器 管楽器アヴェニュー東京)
tokyo@dolce.co.jp
一線を超えたプログラム。カプースチンの弦楽四重奏曲というのは、存在すら初めて聴いたがどんな曲なんだろうか。同じ弦楽四重奏曲でも、タイトルから不思議な「弦楽四重超!曲」といったあたりも、すでに普通ではない。マイルス・ディヴィスの「オール・ブルース」とか、ビートルズの「Here There and Everywhere」とか、弦楽四重奏が、というかモルゴーアQが演奏すると、いったいどうなってしまうんだろうか。
極めつけは、メタリカ Metallicaの「One」と「Master of Puppets」!メタリカと言えば、スラッシュ・メタルという音楽ジャンルを代表するバンドの一つで、私自身の音楽的嗜好からはかなりはずれたところにあるのだが、この「One」と「Master of Puppets」に関しては例外!特に「One」など、巷での高評価はもちろんのこと、冒頭のギターリフからしてかなりにプログレッシヴ・ロックの影響を感じさせるものであり、私もかなり好きな曲の一つだ。映画「ジョニーは戦場へ行った」をヒントにした歌詞、PVがたまらんですなあ…。これを弦楽四重奏でやってしまうのかー。
ということで、なかなか楽しく激しい演奏会になりそうだ。久々の生の弦楽四重奏の音、楽しんでこよう。
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