新作課題曲:
Jummei Suzuki - Embellie
Tres bien:
Frédéric Gastard, Olivier Besson
Bien:
Julien Petit, Gurvan Peron
Assez bien:
Ronan Baudry, Martijne van Dijk
鈴木純明氏の「凧(Embellie)」は、ソプラノサクソフォンと四重奏のための作品。2007年、ドゥラングル教授と4人の日本人奏者(敬称略:平野公崇、波多江史朗、井上麻子、有村純親)によって日本初演されたが、テンポや音程の独特な捉え方からは、邦楽を思い起こさせるものがあった。

あとは、やはりJulien Petitか。ボルドー音楽院のJacques Netのクラスを卒業後、パリ国立高等音楽院に入学。シュトックハウゼン作品の演奏分野において、大変評価が高い。彼が録音したシュトックハウゼンの作品集「Saxophon(Stockhausen 78)」は、個人的にかなりの名盤だと思っている。また、Julien Petitは、Ronan BaudryらとともにQuatuor de Saxophones Carré Mêléを結成している。
[2002]
新作課題曲:
Pierre Jodlowski - Mixtion
Tres bien:
Jérôme Laran, Nicolas Chapeland
出ましたー!ジョドロフスキの「Mixtion」(興奮ぎみ)!こういう曲が、伝統あるパリ音楽院の卒業試験曲になるって、凄いことだと思う。「Mixtion」に関しては、今までもこことかここに書いてきた。…日本で演奏された機会は、全て逃さず聴いている。
2006年7月:ジェローム・ララン氏の来日リサイタル(→こちら)
2007年11月:ドゥラングル教授のサクソフォン・ライヴ(→こちら)
2007年12月:フェスティバルコンサートにて、井上麻子さん演奏(→こちら)

というわけで、ラランさんは度々の来日でお馴染みですね。私も、大変お世話になっている。最近、Ensemble Cairn絡みかな、新たにFranck Bedrossianの作品集CDをリリースしたとか。Cafuaに吹き込まれたアルバムの発売も待ち遠しい。夏にはまた来日するそうだ。楽しみ。Nicolas Chapelandは、Quatuor de Saxophones Carré Mêléのメンバー、そしてギャルドの団員なのだそうだ。
[2003]
新作課題曲:
Luis Naon - Senderos que bifurcan
Tres bien:
Asako Inoue, Grégory Demarsy, Géraud Etrillard
ルイ・ナオンの「Senderos」!昨年11月のドゥラングル教授のリサイタルで聴いた、テープとソプラノサクソフォンのための作品。なかなか面白い曲なのだが、だれか録音媒体をリリースしてくれないかしらん。
この年の卒業生のなかに、井上麻子さんがいる。大阪音楽大学卒業後に渡仏し、ニーデルメイヤール地方音楽院、セルジー音楽院などを修了したのちに、パリ国立高等音楽院に入学。帰国後は関西を中心に活動を展開している。現在は、母校の大阪音楽大学器楽科講師。公式ブログはこちら。関東圏でもリサイタル開いてほしいなあ。
Grégory Demarsyは、Quatuor Arcanesのアルト奏者であるほか、パリ市警察音楽隊でも演奏を行っているそうだ(あさこさん、情報ありがとうございました)。Géraud Etrillardは、Quatuor de saxophones Axoneの奏者であるほか、ギャルドのバリトン奏者としても活躍中。
2 件のコメント:
kuriさん
貴重な資料に名前を載せて下さってありがとうございます!
グレゴリは、確かパリ市警察音楽隊でアレクサンドル・ドワジーたちとともに吹いていたと思います。めちゃイケメンのいい人ですよ〜
> あさこさん
こんにちは。コメントありがとうございます!パリ市警の隊員の方だったのですか。あと、もう一度調べなおしてみたところ、Quatuor Arcanesのメンバーのようですね。
2008年に出版されたプロスト氏の著作から基本情報を抜き出し、奏者について自分なりに調べた情報を付与しているのですが、調べがつかない方が多く、困っていたところでした。早速本文に追加しました。
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