[2004]
新作課題曲:
Bertrand Dubedout - Ça commence, ça va commencer
Tres bien:
Cécile Petit, Antonin Serviére
Bien:
Samuel Maingaud
課題曲は、声とサクソフォンのための作品なのだそうだ。United Music Pub.から出版されているようで、Music Roomなどで普通に買えるのには驚いた。どんな作品であるかは良く分からないが、もしかしたら、ドゥラングル教授の次のアルバムにも収録されている…かもしれない。期待して待ちましょう。
Cécile Petitは、UFAM国際音楽コンクールでの入賞暦を見つけた。Samuel Maingaudは、ジャズの分野でも活躍しているようだ。YouTubeに演奏動画がある(→こちら)。特に、このムービーがなかなかカッコ良いなあ(*´ω`*)
[2005]
新作課題曲:
Ichiro Nadaira - Dashu no Sho
Tres bien:
Cédric Carceles, Thomas Gobert, Masanori Oishi
Bien:
Frantz Gandubert
野平一郎氏の「舵手の書」だ!吉岡実の詩をもとに、メゾ・ソプラノとサクソフォンのために書かれた稀代の傑作。2007年のジェローム・ララン氏による日本初演、そして今年2008年3月の大石将紀さんのB→Cリサイタルにて拝聴。ララン氏曰く、「Very very difficult」とのことだが、ぜひ広く演奏されるようになって欲しい。
というわけで、大石将紀さんが卒業したのはこの年。サクソフォン科の卒業は2005年であるが、さらに第3課程室内楽科での研鑽を続けたため、パリ音楽院を卒業したのは2007年ということになる。この4月より帰国、これからも、フランスと日本をまたにかけて益々の活躍が期待される!最近、公式ページの整備が完了したそうだ(B→Cのライヴ録音も一部参照できるなど、充実のコンテンツ)。「蛹化の女」も観に行こうっと。
Cédric Carcelesは、Quatuor de saxophones Axoneのテナーサクソフォン奏者。Thomas GobertとFrantz Gandubertは、ともにQuatuor de saxophones Ôsmoseの現メンバー。
[2006]
新作課題曲:
Michael Levinas - Incurver
Tres Bien:
Miha Rogina, Sumichika Arimura, Federico Coca Garcia
この年、有村純親さんがサクソフォン科を卒業している。2006年のサクシアーナ国際コンクール最高位入賞は、ビッグニュースだったなあ。現在はQuatuor Bのテナー奏者を務めるほか、昭和音楽大学の講師として後進の指導に当たっている。モアレサクソフォンアンサンブルの演奏会でお知り合いになり、個人的にいろいろお世話になっている。フェスでは、いろいろご迷惑をかけました(笑)。
スロヴェニア出身のサクソフォン奏者、ミーハ・ロギーナ Miha Rogina氏。2007年暮れのサクソフォーン・フェスティバルで、ピアノの李早恵さんとともにハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」を演奏し、その圧倒的な音楽性とテクニックによって、会場にいた多くの観客の度肝を抜いた。いつの間にか日本のサクソフォンのレベルって、世界レベルから置いてけぼりを食らっているのではないかと、危惧するほどのインパクトであった。
アドルフ・サックス国際コンクール(パリ)、第2回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクール、UFAM国際コンクール、サクシアーナ国際コンクールなどに入賞。ごく最近でも、"Duo Kalypso"として、FNAPEC国際コンクール、カルロ・ソリヴァ国際コンクールに入賞するなど、ちょっと恐ろしいほどのレベルだ。次代のサクソフォンを担う一人になることは間違いないだろう。
Federico Coca Garciaは、クラス初めてのスペイン人。マドリッド音楽院を卒業後、リヨン音楽院でジャン=ドゥニ・ミシャ氏に師事。そして、19歳のときにパリ国立高等音楽院に入学したそうだ。ギャップ国際コンクール、キエフ国際コンクール等に入賞している。Adolphesax.com上に、彼についての記事があった(→こちら)。そういえば、高校のときに「Misterious Morning III」を聴くのにハマって、インターネット上で公開されている音源を探索したときに、唯一見つけたのがFederico Coca Garciaの演奏だったような。
次回、最終回です。
2 件のコメント:
ひえー、 こんな情報どうやって集めたんですか?
ca commence ca va commencer は今度のDelangle氏のアルバムに入ると思いますよ。
> masanoriさん
あっ、コメントありがとうございます。
Nicolas Prost氏の出版になったばかりの著作から、卒業生のリストを引っ張ってきました。課題曲は、ノナカ・サクソフォン・フレンズの会報からです。各卒業生の情報は、名前をネットで検索しました。
蛹化の女、楽しみにしてます。
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