お知り合いが何人か参加されているということでご案内いただき、伺った。ミューザ川崎シンフォニーホールは初めて入ったのだが、2階席より上側がなんだか凄い構造でびっくり。驚いたことに2000席ほどのホールが満席で、開演15分前に飛び込んだところなかなか席が見つからず、結局下手ステージ入口の真上からのぞき込むような場所に構えて開演を待った。
【プロースト交響楽団第20回定期演奏会】
出演:大井剛史指揮プロースト交響楽団、馬原裕子(sop)、富岡明子(alt) 、小原啓楼(ten)、浅井隆仁(bar)、日本フィルハーモニー協会合唱団
日時:2014年11月30日(日曜)14:00開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
プログラム:
A.ドヴォルザーク - 交響詩「金の紡ぎ車」
L.v.ベートーヴェン - 交響曲第9番「合唱付」
素晴らしい演奏であった。普段あまりオーケストラは聴かないのだが、時折アマチュアのオーケストラを耳にすると、弦楽器の高音の音程のばらつきが気になったり、管がいまいち低調だったりと感じるのだが、このオーケストラからはそんなことを全く感じない…どころか、集中力やアンサンブルという点で、相当な高いレベルに踏み込んでいると感じた。子音が良く立ち、発音がはっきりしているのは、今回指揮者の大井氏(TKWOの正指揮者でもある)の音楽づくりによるところも大きいのだろうか。お知り合いが乗っている木管セクションの仕事は、アマチュアらしからぬ素晴らしいもので、シンプルなフレーズの連続だけに普段から基音を磨いている、そんなところが窺えた。
ドヴォルザークも美音や流麗な音楽性で魅せたが、やはりというか何というか、ベートーヴェンでの気合いの入りっぷりは凄まじかった。交響曲の「金字塔」とも言える作品を、このような演奏で聴くことができ、嬉しかった。
それにしても、こうやって聴くと「第九」の特殊性というか、異常性が良くわかる。交響曲なのに、こと、第4楽章は形式が意味不明!冒頭って、楽章回想が入るロンド形式(主題は中低弦のレチタティーヴォ)だと思っていたのだが、なんか違うのね(´・ω・`)独唱あり、大合唱あり、声楽アンサンブルあり、器楽と声楽のアンサンブルあり、そして歌詞も人類愛を高らかに歌い上げて、最後は爆速で終わる…という。初演を聴いた当時の人たちは、この曲から何を感じ取ったのだろうか。
ミューザ川崎シンフォニーホール外観。
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