2014/05/30

第5回サクソフォン交流会の事務作業進行中

第5回サクソフォン交流会、個人参加・企画ステージ参加募集が締め切りを迎え、その他諸々についても少しずつ内容が進展し(参加者全員によるラージアンサンブルの曲目や打ち上げ会場も決定済み、あとは連絡するだけ)、6/28の交流会に向けて準備が進んでいる。

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今回も、全体でおよそ100名弱という大規模・賑やかな催しになりそうです。個人参加の募集は終わってしまいましたが、ぜひ当日遊びに来てください!

http://enjoysax.michikusa.jp/

2014/05/29

演奏会ご案内:ミモレット Vol.1

昨年、Saxophone Recital in Zushi Vol.1という演奏会を聴いた。非常にボリューミーな演奏会(笑)で、それぞれの演奏をじっくり聴くことができ、いずれも超実力者であるとの認識を再確認した。そして、このたびその時の出演者である田口さん、山下さん、大嶋さんのお三方で、「ミモレット」という名前のトリオを結成するに至ったとのことだ。

6月に、その"ミモレット"としての第1回演奏会が、東京・逗子の両方で開かれる。今年の各コンクールをも意識した、なかなか盛り沢山な内容になりそうで、とても楽しみだ。個人的には、江原大介「カラーリング・タイム」を聴くことができるのが密かな期待だったりする(何年も前に、蓼沼氏による初演を聴いたのだ)。良い曲ですよね。

東京公演の日にはすでに予定が入っており伺えないため、逗子公演に伺う予定だ。

【MIMOLETTE Vol.1】
出演:田口雄太、山下友教(以上sax)、大嶋千暁(pf)

逗子公演
日時:2014年6月6日(金)開場18:30 開演19:00(逗子公演)
会場:逗子文化プラザ・さざなみホール(JR逗子駅徒歩5分、京急新逗子駅徒歩2分)

東京公演
日時:2014年6月14日(土)開場18:30 開演19:00
会場:Sonorium(京王井の頭線永福町駅徒歩7分、地下鉄丸ノ内線方南町駅徒歩10分)

料金:一般2500円 学生1500円(全席自由・両公演とも)
プログラム:
長生淳 - 天国の月
A.ウェニャン - ラプソディ
A.デザンクロ - 前奏曲、カデンツァと終曲
藤代敏裕 - 2人のサクソフォーン奏者のための2つの小品
C.ドビュッシー/福田洋介 - 小組曲
江原大介 - カラーリング・タイム
長生淳 - パガニーニ・ロスト
F&K.ドップラー - リゴレット幻想曲

プラインファルク編のミヨー「スカラムーシュ」

プラインファルク編のミヨー「スカラムーシュ」第3楽章が面白い。

ゲラルト・プラインファルク Gerald Preinfalk氏のアルバム「Art of Duo(Col legno WWE1CD20416)」の最終トラックに収録されている。前半はオルブライト、デザンクロ、デニゾフといった具合で、後半は同時代の作品が収録されている。この「スカラムーシュ」は、実質的なアンコールといったところだろうか。

サクソフォンではなく、クラリネットへ持ち替え、さらに伴奏がギターという編成も驚きだが、全トラック中この演奏が最も弾けているというか、この西部劇みたいな感じはいったい何なんだろうか(笑)これはもう聴いてもらうしかないかなあ。下記Amazonから試聴できるほか、NMLでも聴ける
My Scaramouche

2014/05/27

PRISM Quartet and Rudresh Mahanthappa on YouTube

四重奏+ソロ、という編成による"I Will Not Apologize For My Tone Tonight"というRudresh Mahanthappa氏の作品。「Heritage/Evolution」という最新アルバムのレコ発ライブ的な演奏の模様を収録したものらしい。

2014/05/25

ジョン・アダムズ「サクソフォン協奏曲」初演ライヴを聴く

サクソフォンのティモシー・マカリスター Timothy McAllister氏が世界初演した、ジョン・アダムズ John Adams氏の「サクソフォン協奏曲」。その、初演の録音(アダムズ指揮シドニー交響楽団との共演)を、ネットラジオで聴くことができる。私自身もこの初演は聴き逃していたため、とてもありがたい。

http://performancetoday.publicradio.org/display/programs/2014/05/23/

上のページから、LISTENをクリックし、別ウィンドウが開いたら「Performance Today 2」をクリックすると、4曲目から当該録音を聴くことができる。

John Adams
Saxophone Concerto
Tim McAllister, saxophone; Sydney Symphony Orchestra; John Adams, conductor
Concert Hall, Opera House, Sydney, Australia

個人的な好みで言うと、同じアダムズ氏のサクソフォン関連作品であれば、飛び抜けて「シティ・ノワール」が好きであるのだが、それでもこの「サクソフォン協奏曲も」鮮烈な印象を残す。高名な作曲家の手によるサクソフォン作品ということで、今後広く演奏されていくのだと思う。マカリスター氏のソロも、さすが初演らしく気合の入ったもので、実演を聴いてみたいと思わせる素晴らしさだ。日本でも演奏されないかなあ。

2014/05/24

練習とかいろいろ

ドビュッシーの「小組曲」の第3曲「メヌエット」って良い曲ですよねえ。

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25日に収める予定だった曲目解説をなんとか書き終えて、初期校正して納品。最終納品は最終校正を終えた明日に予定。

午後はさいたま市文化センターでTSQ練習。「トルメンタ・タンゴ」はもう少しでなんとか人前に出せるレベルになるか…と思ったら、前半部を忘れてしまっていたのでさらい直し。「タンゴ・ヴィルトゥオーゾ」は…うーむ。

日中、少しずつ暑くなってきた。楽器を持っての移動が辛くなる季節がやってくる。

そういえば、啼鵬氏が編曲したサクソフォン四重奏とピアノのための「ブエノスアイレスの春・夏・秋・冬」絡みで、啼鵬氏を含む関係各所にあることで交渉を行っていたのだが、それがようやく落ち着いた。今回、私が直接何か表立って演奏したり、ということではないのだが、面白いことをお知らせできそう。

余談だが、ピアソラはこの一連の作品のことを「ブエノスアイレスの四季」とは呼称したことはないはず。組曲として構想された作品ではないのだ。

2014/05/23

「原子心母の危機」発売

待望の、モルゴーア・クァルテットの「原子心母の危機」が発売となった。全体を2回、堕落天使に至っては5回リピートして聴いてみたが、いいですね!ジャケットも気に入った:表面が「原子心母」、裏面が「危機」、それぞれのオマージュになっている。詳しいレビューは後日。

私にとっての青春の音楽は、吹奏楽であり、クラシック・サクソフォンであり、プログレである。吹奏楽とクラシック・サクソフォンに比較して深くまでは追求できなかったが、「タルカス」を入り口として進水したプログレの世界は広く、かっこ良く、バラエティに富み、常に新鮮な印象を与えてくれる。それら名曲・名演奏の数々に、臆すること無く超級の体当たりでぶつかっていくモルゴーアの姿勢には、感動させられる。

Amazonでも取り扱いを開始していた。こちら→原子心母の危機

試聴は以下から。

第8回大阪国際室内楽フェスタ結果

本選に駒を進めたのは、下記団体。残念ながらサクソフォン関連の団体(Duo Kalypso、バルカダQ、ドナルド・シンタQ)は本選には進むことができなかった。Duo Kalypsoの演奏はUstreamでクレストンとミヨーを聴いており、演奏内容、そして客席の盛り上がりから、これはいけるぞ!と思ったのだが…。

1. 11:00~ Duo Gerassimez(Germany)
2. 11:30~ Ensemble DIVO(Russia)
3. 12:00~ PetRo Duet(Russia)
4. 13:30~ Percussion Group "O-Gun"(Japan)
5. 14:05~ Strings and Keys(Russia)
6. 15:00~ Carion(Denmark)
7. 15:30~ Trio Paraphrase(Russia)
8. 16:00~ Das Kleine Wien Trio(Austria)

最終的な順位は下記の通りである。

メニューイン金賞:ダス・クライネ・ヴィーン・トリオ(オーストリア)
銀賞:カリヨン(デンマーク)
銅賞:打楽器集団「男群」(日本)
フォークロア特別賞:トリオ・パラフレーズ(ロシア)

ちなみに、ダス・クライネ・ヴィーン・トリオはこんな団体。こ・れ・は(笑)!

2014/05/20

演奏会ご案内:International Saxophone Duo Project

アメリカ在住のサクソフォン奏者、杉原真人さんが久々に来日する。ノースウェスタン大学の博士課程を卒業後、積極的な演奏活動の傍ら、現在はサム・ヒューストン州立大学音楽学校で助教授として後進の指導にあたっている。

個人的には、2012年にはセント・アンドルーズのWSC会場でお会いしているのだが、それ以来となる。

サクソフォン・デュオというと、だいたいがルクレールかヒンデミットかプーランクで最近は食傷気味なのだが(実際聴くととても楽しいのだが)、そういったプログラムから離れた興味深い作品が並ぶ。目を引くのは、クレストン「ソナタ」のサクソフォンデュオ版!いったいどんな演奏になるというのか…笑。そして、村田淳一さんの作品「Rotte」のNo.1とNo.2がプログラムされているのも面白い。以前も何度か紹介したことがあるが、とてもかっこ良く高い密度の作品であり、ライヴで聴けるのが楽しみだ。他の、触れたことのない作品も気になっている。

【インターナショナル・サクソフォン・デュオ・プロジェクト】
出演:Jan Berry Baker、杉原真人(以上sax)
日時:5月25日(日)開場13時30分 開演14時
会場:アクタス・ノナカ・アンナホール
料金:一般1500円、学生1000円
プログラム:
B.P.Herrington - 曲目未定(世界初演)
Kyle Kindred - Bag of Caterpillars(世界初演)
Lei Liang - Lake(日本初演)
Mark Mellits - TACHYCARDIA(日本初演)
村田淳一 - Rotte No. 1 & 2
Paul Creston - Sonata, Op.19(2本のサクソフォンのために編曲)
問い合わせ・チケット:
http://nonaka-actus.com/?pid=72433611

THE INSTRUMENTALS - History of the Saxophone

ほぼ総じてジャズなのだが、観ていてなかなか面白いのでぜひ。最初はビゼー(オーケストラの一員として)、スーザ(軍楽隊の中のサクソフォン)、ヴィドーフ(エンターテイメントとしてのツール)と続き、シドニー・ベシェ以降はジャズのみ。



演奏されている曲を書き出してみた。メイシオ・パーカーくらいまでは名前を知っているが現代に近づけば近づくほど知らない名前が…。

ジョルジュ・ビゼー - アルルの女
ジョン・フィリップ・スーザ - ワシントン・ポスト
ルディ・ヴィードーフ - サックス・オ・フン
シドニー・ベシェ - サマータイム
ジョニー・ホッジス - Jeep's Blues
デューク・エリントン(ベン・ウェブスター) - コットン・テイル
カウント・ベイシー(レスター・ヤング) - Jumpin' at the woodside
コールマン・ホーキンス - ボディ・アンド・ソウル
チャーリー・パーカー - Ornithology
ジェリー・マリガン - Jeru
ディヴィッド・ニューマン - I got a woman
ソニー・ロリンズ - セント・トーマス
マイルス・ディヴィス(キャノンボール・アダレイ) - Love for Sale
ポール・デズモンド - テイク・ファイヴ
オーネット・コールマン - ロンリー・ウーマン
ジョン・コルトレーン - ジャイアント・ステップス
ローランド・カーク - We Free Kings
デクスター・ゴードン - Cheesecake
ヘンリー・マンシーニ - ピンク・パンサー
ブーツ・ランドルフ - Yakety Sax
スタン・ゲッツ - イパネマの娘
メイシオ・パーカー - アイ・ガット・ユー
エディ・ハリス - Listen Here
Stanley Turrentini - Sugar
Bobby Keys (ローリング・ストーンズ) - Brown Sugar
Beb Seger - Turn the Page
ディヴィッド・サンボーン - Young Americans
Clarence Clemons - Born to Run
Fela Kuti - Water No Get Enemy
ウェイン・ショーター - AJA
Gerry Rafferty - Baker Street
Grover Washington Jr. - Just the Two of Us
Kenny G - G Force
レニー・ピケット - Waltz in A
Gerorge Michael - Careless Whisper
マイケル・ブレッカー - Nothing Personal
ジョシュア・レッドマン - Jazz Crimes
Enur Feat. Natasja - Calabria 2007
Kenny G - Last Friday Night
Macklemore - Thrift Shop
Jason Derulo - Talk Dirty

2014/05/19

第5回サクソフォン交流会・個人参加者募集開始

第5回サクソフォン交流会、個人参加者の募集を開始しました。要項を確認の上、ぜひご参加いただけると嬉しいです。

http://enjoysax.michikusa.jp/

肝心の"参加者全員によるアンサンブルステージ"の曲目が詰め切れていないのが心苦しいところではありますが…(アップデートがあり次第更新予定)。できるだけ早めに決めます。

2014/05/18

第8回大阪国際室内楽コンクール&フェスタ進行中

第8回大阪国際室内楽コンクール&フェスタが開催中である。昨日・本日と、フェスタ部門が開かれているのだが、その中にサクソフォン関連の団体が3つ含まれている。昨日演奏したバルカダQとドナルド・シンタQ、そして本日演奏するデュオ・カリプソ Duo Kalypsoである。この演奏の模様はライヴ・ストリーミング中継されている。昨日は観ることができなかったが、今日のデュオ・カリプソを含むいくつかの団体は観ることができそうで楽しみだ。ということで、サクソフォン関係者の皆様、本日16:00から始まるDuo Kalypsoは観て応援しましょう。

http://www.ustream.tv/channel/the-8th

デュオ・カリプソ Duo Kalypsoの李早恵さんには、公式情報の発表時にお報せをいただいた。この場をお借りして感謝申し上げたい。

以下、公式ページから拾ってきたフェスタの日程。

5月17日(土)
1.11:00~ カコ・エ・タッソ(日本)
2.11:25~ カリス(韓国)
3.11:50~ アンサンブル・リュネット(日本)
4.13:50~ デュオ・ゲラシメス(ドイツ)
5.14:20~ クァルテット・サンフランシスコ(米国)
6.14:50~ バルカダ・クァルテット(米国)
7.15:40~ ドナルド・シンタ・クァルテット(米国)
8.16:10~ アンサンブル・ディーヴォ(ロシア)
9.17:00~ シバライト・ファイブ(米国)
10.17:30~ ペトロ・デュエット(ロシア)

5月18日(日)
1.11:00~ ドラマティカ(スロベニア)
2.11:30~ コトアルト(日本)
3.12:00~ トリオ・パラフレーズ(ロシア)
4.13:50~ 打楽器集団「男群(オグン)」(日本)
5.14:20~ ザ・スタセヴスキー・ブラザーズ(フィンランド)
6.15:10~ ストリングス・アンド・キーズ(ロシア)
7.15:35~ ダス・クライネ・ヴィーン・トリオ(オーストリア)
8.16:00~ デュオ・カリプソ(フランス)
9.16:50~ カリヨン(デンマーク)
10.17:15~ ソコ・デュオ(ドイツ)

(追記)11:00から続いて観ているのだが、まさにフェスタ!次から次へと高レベルで楽しい演奏ばかり!

JOSIP NOCHTA国際コンクール・ファイナル結果

JOSIP NOCHTA国際コンクールの、ファイナル(本選)の結果が出ていた。4人が本選に駒を進め、順位は下記の通りとなった。各奏者の経歴等については、後日調査したい。

http://adolphesax.com/en/josip-nochta-index

WINNER: JUAN PEDRO LUNA AGUDO
2nd PRIZE: SARA BERISA
3rd PRIZE: LOVRO MERCEP
4th PRIZE: DIMITRIJ UVAROV

一位に輝いたJuan Pedro Luna Agudo氏の演奏が、早速Adolphesax.comのYouTubeアカウントにアップされていた。

課題曲:Pavel Depalj「協奏曲」


選択曲:ラーション「協奏曲」

2014/05/17

Duo Kalypso(ミーハ・ロギーナ氏&李早恵さん)コンサート@アクタス

サクソフォンのミーハ・ロギーナ Miha Rogina氏とピアノの李早恵さんのデュオ:Duo Kalypsoを、久々にライヴで聴く機会が巡ってきた。2007年のサクソフォーン・フェスティバルでハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」の第1楽章を聴き、まさに「黒船来航」とも言うべき大きな衝撃を受けて以来注目しているが、今回もそのとき得た衝撃をまざまざと思い出すような演奏だった。

【ミーハ・ロギーナ サクソフォンコンサート】
出演:ミーハ・ロギーナ(sax)、李早恵(pf)
日時:2014年5月15日 19:00開演
会場:アクタス ノナカ・アンナホール
料金:一般3000円、学生1500円
プログラム:
D.ミヨー - スカラムーシュ
A.デザンクロ - PCF
P.クレストン - ソナタ
I.ストラヴィンスキー/S.ドゥシュキン - スケルツォ
A.ピアソラ - タンゴの歴史
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
A.I.ハチャトゥリアン - ヴァイオリン協奏曲より第3楽章(アンコール)

仕事の関係で前半は伺えず、休憩時間に駆け込む。かなりの席の埋まり具合で驚いた。後半は、アレンジ物を中心としたプログラム。前半もかなり良かったと何人かの方から感想を聞く。

ソプラノサクソフォンによる、ストラヴィンスキー/ドゥシュキン編の「スケルツォ」から。開始一分でもはや何をやっているのか良くわからないというか、常識をくつがえされるというか、ダブルタンギング・循環呼吸・フラジオをのびのびと使いながら、「普段サクソフォンというものはこのくらいのもの」という概念をぶち破る演奏が展開される。さらに特筆すべきはそのアンサンブルであり、有機的かつピタリと寄り添う演奏に度肝を抜かれた。

ピアソラではさらにその印象を強くする。アレンジはオリジナルのものなのだろうか?決めドコロが次々に出てくるこの作品だが、ますますアンサンブルの精度は増し、もちろんサクソフォン、ピアノ共々技術的なレベルは完全にクリアして、さらに深い1フレーズ1フレーズへの解釈の与え方に注目して聴いてしまう。妙にアゴーギクの変化でフレーズが引き伸ばされても嫌味にならないのは、演奏者の力量だろう。

「ファジイバード・ソナタ」も聴き物だった。YouTubeの演奏よりもやはり実演で聴いた印象はさらに凄い。良く知ったはずの「ファジイバード」が、新たな美しい翼を得て羽ばたく瞬間を目撃した。ここでそうくるか!という驚き、聴いたことのないようなダイナミクスとアンサンブル。ところで第3楽章のピアノは、たしかただのドローン即興指定のはずなのだが、なんだか凄いフレーズの応酬で笑ってしまうくらい凄かった。いやはや。

そしてまさかのアンコールにハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」第3楽章!前述のとおり同じくハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」第1楽章がDuo Kalypso初体験だった私にとっては、なんとも嬉しい選曲だった。実質メイン曲並み(笑)のスペシャルすぎる演奏を堪能して、演奏会は幕となった。凄かった!

打ち上げ(アクタスの後は串八珍、という流れは定番ですな!)もお邪魔させていただき、とても楽しい時間を過ごすのだった。

2014/05/16

6th Dinant Competition (2014): 2014録画審査通過者リスト

今年2014年10月~11月に開かれる予定の第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン) The 6th Adolphe Sax International Competition 2014。今回から第一ラウンドの前に録画審査があったとのことだが、その録画審査の通過者が最近判明したとの噂を聞いた。それを受けてリストを探したところ、ディナン市のページに置かれているのを見つけた。下記リンク先のPDFファイルを辿っていただきたい。通過者の名前、国籍、男/女の情報が書かれている。

http://www.dinant.be/accueil/tout-l-agenda?key=6e-concours-international-adolphe-sax&id=9166

リンク先の説明書きには、次のように書かれている。

La Direction du Concours a reçu 266 dossiers de candidature. 263 étaient en ordre. Les DVD ont été visionnés par un jury international qui a déterminé, si "oui", "non", "peut-être", le candidat avait le niveau pour rejoindre la première épreuve du Concours. 109 d’entre eux ont été sélectionnés.

ざっと訳すと、「266のエントリーがあり、263が有効なエントリーだった。送付されたDVDは国際審査員により、コンクールの第1ラウンドのレベルに達しているかどうか、という観点から"YES (達している)","NO (達していない)","MAYBE (たぶん達している)"の3種類の結果が付与された。109人が第1ラウンドにコマを進めた。…」とのこと。有効なエントリー数のうち、41%が通過したということだ。"何人エントリーして"何人通過、という情報が出てくるとは思わなかった。

さて、ここからはいつものデータ整理だ。上記リストのPDFファイルからExcel表にデータを貼り付けて、表記のブレを吸収し、並び替えて一次予選参加者の国籍別円グラフ作成。日本26名、フランス14名、アメリカ11名、スペイン9名、韓国8名、ロシア6名、ドイツ4名、と続く。結果の画像中には109名の国籍内訳をすべて記載してあり、クリックして拡大できる。純粋なエントリーについては情報がないため国別通過比率はわからない(ちょっと気になっている)。

いずれ、http://www.geocities.jp/kuri_saxo/の「サクソフォンの国際コンクールデータ Unofficial Information of International Competitions for Saxophone」にあるようなまとめサイトを制作予定。

作成したExcel表は、下記リンクからダウンロードできるようにしておいた。
https://www.dropbox.com/s/jlh1ytnqm9njy5t/dinant_2014_summary.xlsx

日本人の通過者のリストも引用して記しておく。日本語記名も併記した(間違いがあったらご指摘ください)。知っている名前が多く、演奏を聴いたことがあったり、お知り合いだったり、飲み友達だったり。全員が一位になるわけではないが、皆様の健闘を祈りたい。

AKAKI SHUNSUKE 赤木俊祐
GIKA SHIORI 儀賀詩織
IKEGAYA HAYATO 池谷隼人
INOUE HARUKA 井上ハルカ
KADOGUCHI KEITO 角口圭都
KIMURA ARISA 木村有沙
MARUBA KEITO 丸場慶人
MATSUSHITA YO 松下洋
MOTEGI KENTO 茂木建人
NAKAJIMA RYO 中島諒
NISHIHARA AKO 西原亜子
SAKAI NOZOMI 酒井希
SATO NODOKA 佐藤温
SOMEYA MAI 染谷真衣
SUSUKI YUKO 須々木由子
SUZUKI KENGO 鈴木研吾
TAKAHASHI RYUNOSUKE 高橋龍之介
TAKAMIZO YUINA 高溝ゆいな
TAKEDA KAHO 竹田歌穂
TANAKA TAKUYA 田中拓也
TERADA REMI 寺田麗美
TOYAMA MAI 外山舞
UENO KOHEI 上野耕平
YAMASAKI MEI 山崎明
YAMASHITA TOMOYUKI 山下友教
HONDO MAKOTO 本堂誠

(間違いがあったので少し修正しました 2014/5/16 22:23)

JOSIP NOCHTA国際コンクール・ファイナリスト

JOSIP NOCHTA国際コンクール・ファイナリスト(二次予選通過者)が決定した。

Sara Berisa
Lovro Mercep
Dimitrij Uvarov
Juan Pedro Luna Agudo

日本人は本選には残ることができなかったようだ。

セミファイナル時の演奏は、YouTubeに続々とアップロードされている。
http://adolphesax.com/en/categories/649-semifinal-round-josip-nochta-competition

2014/05/14

JOSIP NOCHTA国際コンクール・セミファイナリスト

JOSIP NOCHTA国際コンクール・セミファイナリスト(一次予選通過者)が決定した。アルファベット順にて。

http://adolphesax.com/en/josip-nochta-index

1- Berisa, Sara
2- Hrascanec, Lucija
3- Jurkovic, Goran
4- Luna Aguado, Juan Pedro
5- Mercep, Lovro
6- Michaud, Valentine
7- Nakajima, Ryo
8- Nohara, Tomotaka
9- Razdevsek, Aljaz
10- Uvarov, Dimitrij

日本人参加者でセミファイナリストとなったのは、中島諒君と、野原朝宇氏。他のセミファイナリストで名前を知っているのは、第7回スロヴェニア国際コンクールで3位入賞したLovro Mercep氏。

一次予選については公式映像がアップされており、上記セミファイナリストの演奏も参照可能。
https://www.youtube.com/user/AdolphesaxTV

2014/05/13

演奏会情報:ミーハ・ロギーナ氏&李早恵さんのコンサート

木曜日に迫ったコンサート。来週日曜には杉原真人さんのコンサートもあり、そちらもご紹介しなければ。

【ミーハ・ロギーナ サクソフォンコンサート】
出演:ミーハ・ロギーナ(sax)、李早恵(pf)
日時:2014年5月15日 19:00開演
会場:アクタス ノナカ・アンナホール
料金:一般3000円、学生1500円
プログラム:
D.ミヨー - スカラムーシュ
A.デザンクロ - PCF
P.クレストン - ソナタ
I.ストラヴィンスキー/S.ドゥシュキン - スケルツォ
D.プレツェル - ランコントル(世界初演)
A.ピアソラ - タンゴの歴史
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
問い合わせ:
http://nonaka-actus.com/?pid=71621527

ミーハ・ロギーナ氏と李早恵さんのデュオ、"Duo Kalypso"の演奏会。私も伺う予定だが、Duo Kalypsoの演奏をライヴで聴くのは久々となる。2007年の来日時にフェスティバルに参加し、ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」を聴いて以来のファンだ。サクソフォン+ピアノという室内楽団の中でも、世界トップクラスの団体の一つではないかと思っている。ところでミーハ氏の最近の動向は知らなかったのだが、いつの間にかスロヴェニア国立音楽大学の講師となっており、しかもウィーン国立音楽大学指揮科に在籍しており、ウィーン楽友協会合唱団団員でもあり…なんだか凄いキャリアを築き上げつつあるようだ。

ちなみに、開催中の第8回大阪国際室内楽コンクールではDuo Kalypsoがエントリー中。これについてはまたブログのネタとしたい。

2014/05/12

JOSIP NOCHTA国際コンクールライヴ中継

公式ページ:http://www.kdz.hr/index.php/en/competitions/international-saxophone-competition-josip-nochta

クロアチアにて、第1回JOSIP NOCHTA国際コンクールが開催中。この国際コンクールが開かれることは知っていたが、意外なことに日本人参加者が多く、注目している。今回もおなじみAdolphesax.comのチームが現地入りし、全プログラムを中継している。下記ページから、EN DIRECTOをクリックするとストリーミング中継を観られる。

http://adolphesax.com/zagreb-2014

第1回のコンクールではあるが、Zagreb Saxophone Quartetのメンバーを中心とする有名奏者が運営し、審査員も下記の通り豪華。かなり気合が入っているコンクールである。
Eugene Rousseau (USA), president
Arno Bornkamp, The Netherlands
Claude Delangle, France
Matjaž Drevenšek, Slovenia
Dragan Sremec, Croatia
Gordan Tudor, Croatia
Pavle Dešpalj, Croatia (The Finals)

スケジュールはこちらから。画像でも貼り付けておく。今週月曜から水曜まで一次予選、その後水曜日の午後にセミファイナリストが発表される予定。以下、日本人参加者のリストを作っておこう(知った名前が多い)。日本人は14名参加で、国別では最多となる。健闘を期待したい。

本堂誠
池谷隼人
石田大輔
磯貝充希
米谷圭代
日下部任良
中島諒
阪越由衣
酒井希
佐藤ゆみ
竹内理恵
谷口はる香
野原朝宇
山﨑明

第8回大阪国際室内楽コンクールも明日から始まるし(フェスタには何団体かサクソフォンに関するグループが…)、いやはや、盛りだくさん!

2014/05/11

伊那楽友協会吹奏楽団2014コンサート

金曜日の夜に高速バスで長野へ。土日は実家に滞在した。

土曜日の午後から駒ヶ根総合文化センターにて、アンサンブルステージの練習。急遽サンジュレの「四重奏曲第一番」の第1楽章をアンサンブルステージにて演奏することとなり(いや、まさかサンジュレになるとは)慌ててさらう。しかもカルテットでアルトを吹くのは高校以来13年ぶり2回目。もはや初めての感覚に戸惑いつつもなんとかなった…のか(なってなかったかも)。カルテットの中のアルトってめちゃくちゃ難しいんですね。KさんOくんいつも無茶言ってごめんなさい。

土曜日の夜からはリード「アルメニアンダンス」全曲ほか小品を数曲にて、アルトの2ndを担当。吹奏楽の中のアルトもやはり高校以来か…?普段一番慣れているテナーとの役割の違いは当たり前として、そもそも楽器の性能や、自分のコントロール・音程感・フィンガリングなど苦労しつつ合奏に参加。1stの方がすばらしく上手い方で(名前を知っているアンサンブルのメンバーの方だった)、いろいろとリードしていただいた。

土曜の夜は実家。帰るときにはいつも母にお願いしている豚汁が美味。

明けて日曜、朝から集合し、吹奏楽ステージ、アンサンブルステージなどのリハをこなす。わりとゆっくり出来たが、開演が14:00ということもあり、直前になると少し慌ただしくもある。

【伊那楽友協会吹奏楽団2014コンサート】
出演:伊那楽友協会吹奏楽団、赤穂中学校吹奏楽部、伊那東部中学校吹奏楽部
日時:2014年5月11日 14:00開演
会場:駒ヶ根総合文化センター・大ホール
プログラム:
赤穂中学校吹奏楽部ステージ
(曲目割愛)
伊那東部中学校吹奏楽部ステージ
(曲目割愛)
伊那楽友協会吹奏楽団ステージ
W.A.モーツァルト - アヴェ・ヴェルム・コルプス
アンサンブルステージ(Cla8, Sax8, Trb4, Perc2(JUGGBEAT))
A.リード - アルメニアンダンス・パート1&2
P.マスカーニ - カヴァレリア・ルスティカーナ(伊那楽友協会吹奏楽団アンコール)
後藤洋 - 高き山へ、遠き川へ(参加者合同演奏)

開演し、赤穂中学校、伊那東部中学校のステージは楽屋で聴いていたのだが、特に伊那東部中学校は、かつての辰野中学校を思い起こさせる豪快なサウンドで(顧問の先生が同じ)、なんだか懐かしく聴いたのだった。吹奏楽を始めて最初に参加したコンクールって、たしかここの文化会館で開かれたような覚えが…。

アンサンブルステージは、面白かった。一番の盛り上がりの直前のアルトのソロが「ウワアアァァァ」っとなってしまったのはm(__)mそういえば、アンサンブルステージ最後に演奏したJUGGBEATという団体のパフォーマンスには大変驚き、感服したのだった。なんとDCI経験者もいるとのことで、なるほどと思うような素晴らしさだった。リードは、個人的に変なミスを数カ所してしまったのだが、全体の演奏も盛り上がった。今回の演奏にあたって「パート2」を初めて聴き、練習したのだが、いい曲だなあ。「ロリの歌」の速さ・難しさたるや、パート1の「行け行け」どころではなかったが。最後は長野県吹奏楽連盟の50周年記念委嘱作品「高き山へ、遠き川へ」を全員で演奏して幕となった。高速バスの時間もあったため、片付けもそこそこに退散。

会場の駐車場から千畳敷を望む。

2014/05/09

実家へ

帰宅後1時間ほど練習。荷物をまとめて、これより実家へ。

日曜日に「伊那楽友協会」の吹奏楽の本番に乗る予定があり、そのためにこの週末は実家へ帰るのだ。

http://ina-ps.net

珍しくアルト。本番でアルトを吹くのは何年ぶりだろう。 アルメニ全曲…って、テナーならまだしもだいぶ苦労している(汗)。 ところで、普段テナーの大きなケースを持ち歩いているせいか、アルトのケースだと、まるで荷物が半分になったかのような感覚だ。

2014/05/08

アスファルト・カクテル on YouTube

ジョン・マッキー John Mackey氏の吹奏楽曲、「アスファルト・カクテル Asphalt Cocktail」を、Matt Evans氏(Zzyzx Quartetの奏者としても有名)が編曲し、イーストマン音楽院のEastman Saxophone Projectが演奏した動画。アンコールだろうか?打楽器も入って、冒頭から非常にド派手で驚く。演奏のレベルは非常に高く、ノリノリであり、そして暗譜であるのはいつものことだがやっぱり凄い。日本のどこかのアンサンブルもやってくれませんかね。



ピアソラの「ブエノスアイレスの秋」「ブエノスアイレスの夏」のサクソフォン12重奏+ピアノというアレンジも上がっていたが、聴いてみるとどこかで聴いたことのあるような音運びのような…?

旭井翔一「パガニーニ・リミックス」再演予定

東京佼成ウインドオーケストラのウェブページを眺めていたところ、2014-2015シーズンの演奏会予定がアップされていた。ふむふむ、と眺めていると、2015年4月26日になんと須川展也氏の客演予定が!しかも、なんと旭井翔一氏の「パガニーニ・リミックス」が演奏予定とあるではないか!

http://www.tkwo.jp/images/2014-15Subscription.pdf

松下洋君が委嘱し、東洋英和女学院大学の吹奏楽部とともに演奏した作品。私も聴きに行っていたが、ひっじょーーーに難易度が高く、しかし熱くてカッコ良い作品。須川展也氏&東京佼成ウインドオーケストラにかかった時にこの曲がどう料理されるのか、非常に楽しみである。また松下洋君の演奏でも、聴きたいなと思っている。

2014/05/07

バッハ「フーガの技法」サクソフォン四重奏楽譜

今日もガリガリと個人練習。2時間くらい。速いフレーズは、確実に吹けるスピードでひたすら反復練習。そうやって覚えこませていくしかない(と思っているのだが)。

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Mana Quartetのfacebookページを眺めていたところ、バッハ「フーガの技法」のサクソフォン四重奏楽譜の無料配布に関するお知らせがアップされていた。Mana Quartetのお友達の、John McCoy氏によるアレンジなのだそうだ。私もその昔トライしたことがあるが(→こちら)、質的には今回ご紹介するもののほうが上だろう。また、4声のフーガのみならず、2声のカノン等もふくむ完全版。すばらしい。

直リンクはちょっと遠慮しておく。下記リンク先:Mana Quartetのfacebookページから辿っていただきたい。
https://www.facebook.com/ManaQuartet

「フーガの技法」かあ。すごく個人的な思惑として、自分が年老いてサクソフォンを吹くのをやめる、となったときに、最後に演奏したいのは「フーガの技法」。そして、コントラプンクトゥス19まで吹いてバッハが絶筆した場所で演奏をやめて引退するのだ。わはは。でもきっと、サクソフォンを演奏しなくなっても研究はきっと続けることだろう。

2014/05/06

John Adams "City Noir"と"Saxophone Concerto"のCD発売開始

待望となる、ジョン・アダムズ John Adams「シティ・ノワール City Noir(Nonesuch 541356)」が本日5/6に発売となった。セッション録音のリリースは初めて。もちろんサクソフォンはティモシー・マカリスター氏だ!「シティ・ノワール」という作品を知り、その後CDレコーディングの予定を知ってから待ちわびたリリースであり、非常に感慨深い。

Timothy McAllister, alto saxophone
St. Louis Symphony
David Robertson, conductor

どちらかと言えば「サクソフォン協奏曲」よりも「シティ・ノワール」のほうが作品としては好みなので、そちらのほうが気になっている次第。初演ライヴ並の熱い演奏になっているかどうか、というところだ。初演であるドゥダメル指揮ロサンゼルス・フィルハーモニックのあの演奏は、ある意味奇跡的な瞬間だからなあ。細かいアンサンブルを気にせずあそこまで"ドライヴ"するオーケストラは、なかなか聴けるものではない。

Nonesuchレーベルの紹介サイト(トラック名をクリックすると試聴もできる):
http://www.nonesuch.com/albums/city-noir

上記Nonesuchレーベルのサイトからデータで購入可能なほか、Amazonでも取り扱いを開始していた。

連休最終日は練習

午前中にアルトで週末に迫った吹奏楽本番に向けて「アルメニアン・ダンス」をさらい、午後は外出してTSQ練習(テナー)、帰ってきてから再びアルトで「アルメニアン・ダンス」をさらう。

「アルメニアン・ダンス パート2」の「ロリの歌」が難しい。テンポがずいぶんと速い曲だ。また、音程感覚が普段使いのテナーと違うところも苦労している。2本以上の楽器をバシバシ持ち替えて吹いてしまう方、尊敬します…。カルテットのほうは、エスケシュが少しずつ形を成してきた。

クローバー・サクソフォン・クヮルテット&横山美里 スペシャルコンサート

昨日伺ったコンサート。

【クローバー・サクソフォン・クヮルテット&横山美里 スペシャルコンサート】
出演:クローバー・サクソフォン・クヮルテット、横山美里(pf)
日時:2014日5月5日(祝・月)14:00開演
会場:戸塚区民文化センター・さくらプラザ(戸塚駅徒歩1分)
料金:一般券:¥3000 学生券:¥2500(全席自由)
プログラム:
J.S.バッハ/田村真寛編 - トッカータとフーガ
G.A.ロッシーニ/バッコ編 - ロッシーニ・メドレー
リヴィエ - グラーヴェとプレスト
J.S.バッハ/栃尾克樹編 - イタリア協奏曲
S.ラフマニノフ - 前奏曲 Op.3-2 "鐘"
S.ラフマニノフ - 前奏曲 Op.23-4
F.リスト - 私的で宗教的な調べ 葬送曲1849年10月
ガーシュイン/石毛里佳編 - ラプソディ・イン・ブルー
A.ピアソラ - ミケランジェロ'70(アンコール)
F.ショパン - ノクターン(アンコール)

戸塚ってずいぶんと西の方にあるイメージがあったのだが(箱根駅伝の中継所として名前を知っていた)、住まいから意外と近くて、都心に出るのとあまり変わらないのではないか、というほど。クローバーSQが激烈に上手いのはもはや当たり前だが、ピアノも含めて、素晴らしいコンサートを楽しんだ。

ということで初めて伺う場所だったが、450席の、高天井のよく響くホール。若干空席が目立つ印象だが、GWのせいか、それともあまり宣伝を打っていなかったのか(演奏が素晴らしかっただけに、少しもったいないと思うのだった)。いつも見るようなアマチュアのサクソフォン吹きはほとんどいなかった。

前半がクローバーSQのステージ。クローバーSQの一番の魅力は、個人的には見事な弱音での音色にあると思っているのだが、もちろんその印象はそのまま、どの曲においても高レベルの演奏を展開する。ロッシーニは知っているメロディが次から次へと出てきて、本当に楽しい!グラプレは、グラーヴェ部分の解釈がちょっと聴いたことのない感じ。「イタリア協奏曲」の第二楽章の息の長いメロディは、美しさと儚さが同居して感動的であった。そういえば、若干いつも聴くクローバーSQよりもリラックスした雰囲気があったような…。

後半は、横山美里さんのピアノソロから。これまで名前を知らなかったが(長い間イギリスで学び、帰国後も各所で精力的に活動しているとのこと)、大変な名手であり、私なんかが聴いても凄いピアニストであることがわかる程だった。特に、ラフマニノフの2曲には感銘を受けた。テクニカルな面の素晴らしさはもちろん、朧げな美しい響きから、パワフルな響きまで、音色のバリエーションは実に多い。そして何より作品の素晴らしさ。一日前に聴いた仲道郁代さんのコンサートに続いて、ピアノという楽器の素晴らしさをまざまざと見せつけられた。

最後はジョイントで「ラプソディ・イン・ブルー」。実はこの曲の全体像を良く知らず、きちんとレポートができないのだが、おそらくピアノソロはそのまま、オーケストラをサクソフォン四重奏にあてはめたのかな?最初から最後まで、様々な響きが飛び出して、聴き手を飽きさせない。石毛さんはクローバーSQに絡んで様々な作曲やアレンジを提供しているが、またひとつ素敵な作品が出来上がった印象。もちろん演奏もハイレベルなことこの上ない。

アンコールもたっぷりと二曲。大満足だ。

帰り際に、田村哲と、いわきから聴きに来ていたIBCのKさんとともに、軽く飲み。そういえばKさんとじっくり話す機会も久々で、楽しい時間を過ごしたのだった。

2014/05/04

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014へ

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2014に急遽行くことになり、午後から有楽町へ。4時間くらいだったが、とても楽しい時間を過ごした。

これまでも何度か伺ったことがあるが、ここ数年は伺えず久々だった。昔と比べて規模は拡大し、チケットはかなり取りづらくなっている雰囲気。今朝方、前売りチケットをぱっと選んで、良いかなと思ったのがこの公演。

公演番号273
よみうりホール
仲道郁代(pf)
J.ブラームス - 3つの間奏曲, op.117
R.シューマン - 交響的練習曲, op.13
R.シューマン - トロイメライ(アンコール1)
E.エルガー - 愛の挨拶(アンコール2)

先日の松下君のリサイタルを聴いたこともあってこれまで普段はほとんど聴かなかったシューマン、ブラームスに興味がわいたのは幸いなことであった。そしてこの選曲!シューマンの「交響的練習曲」はいわゆる変奏曲なのだが、グラズノフ「サクソフォン四重奏曲, op.109」の第2楽章「シューマン風に」は、この第8曲から着想を得ているのだ。

ピアノの仲道郁代さんは、演奏もさることながらトークも素敵で、シューマン夫妻とブラームスとの関係、曲の聴き所などをわかりやすい言葉で的確に表現されていた。ずいぶん慣れている風だったが、良くこういったコンサートをする機会があるのだろうか?まどろみながら夢の世界を旅するようなようなブラームスの密やかな作品、そして劇的な主題と、それに続いて現れる、作曲的な意味でも演奏的な意味でもテクニカルな変奏が実に印象的だった。第7曲の厚みのある響きから、一転、第8曲の付点リズムを伴ったフーガに突入した瞬間など、鳥肌が立った。最後はブラームスでの演奏とは別人のようなダイナミックさも見せていた。最後は大拍手!アンコールも大サービスの2曲。

よみうりホールから東京国際フォーラムに戻ると、なんと地上広場で渋さ知らズオーケストラが野外ライヴ中(去年も来ていたそうです、知らなかった笑)。さすがにロックフェスで見るような大所帯とは違うものの、およそ10本強の管楽器群をPAを使ってバリバリ鳴らし、いつもの暗黒舞踏系(笑)不思議ダンサーも6、7人はいたかな。渋さ知らズの名前すら知らないような方もたくさんいたと見受けられるが、圧倒されつつも楽しんでいたようだ。フリー風味のサクソフォンの即興も、圧巻。「ナーダム」などのオリジナル作品のほか、ラ・フォル・ジュルネを意識したのか「展覧会の絵」をモチーフにした作品などもあり、興奮した。「本多工務店のテーマ」も聴きたかった~

その後展示ホールへと異動。高関健指揮の桐朋学園大学オーケストラが、なんとウェスト・サイド・ストーリー・セレクションを演奏。もちろんサクソフォンも含んでおり(かなり良い仕事をしていたのだが、誰だったのかな)、やはり弦楽器群は鉄壁の巧さ、学生ならではとうことかノリもなかなかのもので、立ち見だったとはいえ時間を忘れて聴き入ってしまった。フラッシュさえたかなければ写真も自由なんだなあ。なんというか、オープンプログラムやサービスプログラムでの、聴き手にほとんど制約がない感じは、やはり新鮮。

屋外では、世界各地のご当地メニューを提供する露店がたくさん。アジアンテイストのご飯が美味しい。ちょっと昨日飲み過ぎたのでビールは控える(^^;各ブースでは興味深い展示もあり、またついついポストカードや書籍など買ってしまう、そんな面白さも。

いやー、楽しかったなあ。今回は急遽だったが、有料公演や無料公演など組み合わせて、一日楽しむこともできそうだ。来年はそんな過ごし方もいいかも。

ナイマン70歳記念コンサートの内容

今年、2014年3月23日に作曲家のマイケル・ナイマン氏が70歳の誕生日を迎えたことを記念して、4月30日にイギリスのロイヤル・フェスティバル・ホールでアニヴァーサリー・コンサートが開かれていたそうだ。その内容は次のようなもの。

http://www.southbankcentre.co.uk/whatson/michael-nyman-70th-birthday-co-81607?dt=2014-04-30

Michael Nyman: The Draughtsman's Contract Suite for orchestra
Michael Nyman: Violin Concerto No.1 (UK premiere)
Michael Nyman: Saxophone Concerto (Where the bee dances) (UK premiere of revised version)
Michael Nyman: Symphony No.2 (UK premiere)

Performers
Royal Philharmonic Orchestra
Josep Vicent conductor
Petroc Trelawny presenter
John Harle saxophone
Alexander Balanescu violin

うわ!「英国式庭園殺人事件」の組曲に、「サクソフォン協奏曲"蜜蜂が踊る場所"」、とは…。これは聴いてみたかった。しかも、「サクソフォン協奏曲」の独奏はジョン・ハール氏だ!

「英国式庭園殺人事件」はナイマン・バンドで演奏されることがほとんどだが、オーケストラではどのように聴こえるのかなあ。「サクソフォン協奏曲」は"Revised Version"とのことだが、どのような内容なのだろう。うーん、気になるなあ。BBC Radio3などで、録音が流れないかなあと期待している。

2014/05/03

Eastman Saxophone Project plays "Supra" on YouTube

Jonathan Russellの「Supra」という、もともとクラリネットのために書かれた作品を、テナー&バリトン&バスサクソフォンで演奏してしまった動画。ハルサイが話題になったイーストマン音楽院のサクソフォンアンサンブル団体、Eastman Saxophone Projectによる演奏だ。彼らのレパートリーや演奏は、本当に面白く、いつも注目している。



コラールのような荘厳な雰囲気から始まるが、途中から登場するソロ・バリトンサクソフォンの激烈なフラジオ音域での"歌"は、バックの盛り上がりと相まって実に感動的だ。中間部は一転、リズミックな雰囲気を湛える。最後は波が引くように終わってしまう。

2014/05/01

ご案内:クローバーSQ@戸塚

貝沼さんと坂口さんからご案内いただいた。珍しや、クローバーSQとピアノの共演。共演をするのはガーシュウィン作品かな?今調べてみたところ自宅から戸塚は意外にも近くて、伺うのもそれほど苦労しなさそう。

クローバーSQの演奏の素晴らしさは、今更改めて紹介することもないほどだが、2007年のデビューリサイタル以来、名実ともに現代の日本を代表するカルテットの仲間入りを果たし、現在もさらに進化し続けている団体であることは間違いない。今年はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を収録したアルバムのリリース予定もあるとのことで、楽しみ。

連休の後半、お時間有る方はぜひ。

【クローバー・サクソフォン・クヮルテット&横山美里 スペシャルコンサート】
出演:クローバー・サクソフォン・クヮルテット、横山美里
日時:2014日5月5日(祝・月)14:00開演
会場:戸塚区民文化センター・さくらプラザ(戸塚駅徒歩1分)
料金:一般券:¥3000 学生券:¥2500(全席自由)
プログラム:
J.S.バッハ/田村真寛編 - トッカータとフーガ
J.S.バッハ/栃尾克樹編 - イタリア協奏曲
G.A.ロッシーニ/バッコ編 - ロッシーニ・メドレー
リヴィエ - グラーヴェとプレスト
ラフマニノフ - 前奏曲 Op.3-2『鐘』
ガーシュイン/石毛里佳編 - ラプソディ・イン・ブルー 他
問い合わせ・予約:
Fine Muse Club
Tel&Fax:045-861-6155
Mobile:090-9008-2146 (担当:高橋)
E-mail:fine.muse77@gmail.com