2011年はグレインジャーの没後50周年であった、ということで、最後に「ローマの権力とキリスト教徒の心」の管弦楽版を聴きながら年越しした。2012年も誰か興味をひかれるアニヴァーサリー作曲家がいないかと、声楽家・松平敬氏の「アニヴァーサリー調査」を覗いてみた。
"ヤニス・クセナキス生誕90周年"
サクソフォン界においては四重奏作品「XAS」で知られる作曲家だが、調べる限りその他の作品を残していないようだ。
"エルヴィン・シュルホフ没後70周年"
その前衛的な作品のため、ナチス・ドイツに迫害されて亡くなったシュルホフ。サクソフォンとピアノのための「ホット・ソナタ」が有名であるが、確かにこのようなジャズの影響を受けた作品を、1930年という時代に発表してしまうのも凄いことだ。異端な声楽曲「Sonata Erotica」など改めて聴いてみたが、やっぱりちょっと常人には付いていけない発想である。ジャズ風の、例えば「ピアノ協奏曲第2番作品43」など面白いのだが。
"エドゥアルド・トゥビン没後30周年"
おお!エドゥアルド・トゥビンか。交響曲第6番にサクソフォンが素晴らしい形で取り上げられている、というだけで、妙に親近感を持ってしまう作曲家だ。以前ブログにも詳しく書いたので、そちらの記事を参照いただきたい。
松平さんも指摘されているが、今年は香ばしさ(?)がやや足りないというか。昨年の、ニーノ・ロータ、パーシー・グレインジャー、アラン・ペッテションという組み合わせなど、自分にとってはかなり魅力的だったのだが。
そして、作曲家ではないが何より忘れていけないのはダニエル・デファイエ没後10周年&生誕90周年であること(クセナキスと同じ年に生まれているのですね)。Thunderさんのウェブサイトで訃報を知ってから、もう10年になるのか。亡くなったのは2002年の歳の暮れ12月17日であったため、実際の10年まではまだ時間があるものの…。
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本年もよろしくお願いします。
2 件のコメント:
あれ?イベールも50年ですよね?著作権ってきれますかね?松下より
松下さん。そうですね、イベールも没後50年になります。わざわざ書かなくても良いかなー、と思いまして(^^;
著作権はまだ切れていません(戦時加算のため)。あと10年くらいはかかるはずですが、その間に+10年とか+20年とか、議論が沸き起こりそうな雰囲気…。
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