直前までどちらに行くか決められず…だったのだが、散々迷った挙句にこちらへ伺った。
【エスポワール・サクソフォン・オーケストラ第7回定期演奏会】
出演:エスポワールSO、福井健太(cond.)
日時:2010年10月31日 13:30開演
場所:横浜みなとみらいホール・小ホール
プログラム:
~第1部~
G.F.ヘンデル - "水上の音楽"より"Alla hornpipe"
R.モリネッリ - "ニューヨークからの4つの絵"より第1,2,4楽章
~第2部~
A.ドヴォルザーク - 弦楽四重奏曲第12番"アメリカ"より第1,4楽章
E.モリコーネ/中尾敦 - ニュー・シネマ・パラダイス
吉松隆 - アトム・ハーツ・クラブ・クァルテット
石毛里佳 - セレブレーション
~第3部~
B.バルトーク/深山覚 - "弦楽のためのディヴェルティメント"より第3楽章
R.ワグナー - "ニュルンベルクのマイスタージンガー"前奏曲
~アンコール~
E.エルガー - 威風堂々第1番
まず、ラージアンサンブルはさすがに驚異的な上手さを誇る。もちろん指揮者(プロのサクソフォン奏者)を迎えているということにも理由があると思うが、それだけではない、ラージアンサンブルにおけるサウンドと技術の"地"が、9年間(?)続けるうちに醸成されてきたということなのだろう。バランスや要所要所における見せ場など、もしかしたら音楽大学のアンサンブルと肩を並べている部分すらあるのではないか。バルトークやワグナーをすらすらと吹けてしまうなんて、よく考えたらとんでもないことだ。
そのぶん、小編成のステージはいろいろな演奏があって面白い。小編成のステージは、"ずっと固定メンバーで続けているグループ"というのは存在しなくて、基本的にはその年限り、というもの。プログラムが多彩なのも楽しい。石毛里佳さんの「セレブレーション」なんて初めて聴いたけれど、良い曲ですね!
モリネッリは、団員が楽章ひとつずつ独奏を務めた。ソロもバックもさすがの演奏で、客席が大いに湧いていたのも印象深い。ラージアンサンブル版は第1楽章や第2楽章でキーノイズが割り当てられている箇所があるのですね…これは新たな発見だ。バルトークは、第3楽章のみだったが、東京大学ブラスアカデミーの指揮者も務める深山氏の編曲。途中出現する各ソロが素晴らしかった(特にM氏が吹いたソプラノ・ソロは、テクニック、そして最終部の音色の変化に舌を巻いた)。ワグナーの、ストレスとは無縁のふくよかな響きは、余裕から来るものかな。
お客さんは7割くらいの入りで大盛況。さすがにこれだけ長い期間続けていれば固定客も多いようで、福井氏MCで「初めていらっしゃった方は?」の問いかけに、それほど手が挙がらなかった。素敵なホール、素敵な演奏で、回を重ねるごとに着実に地位を確立しつつあるようだ。
ついでに補足:ソリストの皆様の衣装がステキだった、某なかま○さんの曲紹介が素晴らしいと思った、アトムハーツの第1楽章はTarkusっぽくガリガリ吹いて欲しかったー、等々。
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