『この曲は1996年にノワイエ・サクソフォーン・アンサンブルのリサイタルのために書いたものです。一曲目「As I walked out」は、イギリスの古い民謡。2曲目「ザッパイ」は16世紀ルネッサンスの舞曲です。3曲目の「グリーンスリーブス」は18世紀イギリスの民謡。4曲目はフランスの作曲家、ジェルヴェーズの「4声のための舞曲集」より。』
サクソフォン四重奏のための名曲「東回りの風」の作曲家、織田英子氏自身による解説である。第1曲「As I walked out」の原曲が全くわからず、ずっと探していたのだが、Osian Ellisというハープ奏者であり歌い手のアルバム「Songs with Harp」に収録されている同名の作品と同じであることを突き止めた。解説によれば、ウェールズ地方の民謡である、とのこと。原題をウェールズ語で「Pan oeddwn ar ddydd yn cyd-rodio」といい、次のような内容の歌詞である。
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As I walked out one day with my friend - the best gambler of us all, I wondered grievously to see him so sad and subdued, pining for the love of a girl.
Internet Archive等でも聴ける。ご興味ある方はどうぞ。一点不安なのが、リファレンス資料がこの音盤のみ、であること。この情報になにか間違いがあっても、その検証を行うことができない。引き続き、第2曲「Zappy」の原曲を探索する(織田氏ご本人に訊いたのだが、資料を整理し手放したとのことで、回答が得られなかった)。
ジョルジュ・グールデ Georges Gourdet氏は、マルセル・ミュール四重奏団にも参加したサクソフォン奏者。ヨーロッパ各国、アフリカ、アジアで演奏会を開いた他、国立カーン地方音楽院にて後進の指導にあたった。多くの作品がグールデ氏のために作曲されており、例えばよく知られたとことで言えばベルノー「四重奏曲」、シャルパンティエ「ガバンボディ2」はグールデ氏に献呈されている。
Le Chant du Mode 519という型番の、珍しい盤の復刻を木下さんから頂戴した。任意編成で演奏される3種の編成のためのアルテュール・オネゲル「小組曲」という作品の録音。第1曲は独奏楽器+ピアノ、第2曲は独奏楽器のデュオ、第3曲は2つの独奏楽器とピアノのトリオ、というもので、本来は、フルートで演奏されることが多いようだ。
元は放送用録音のようだが、商用リリース情報についてはSOTWのフォーラムに下記コメントが載っていた。The French Broadcasting System in North Americaレーベルの、French Music and French Musiciansというシリーズとして出版されていた録音だ。
Nos. 5 and 6 in the “French Music and French Musicians” series includes Daniel Deffayet with the ORTF conducted by Jean Paul Kreder performing Jean Rivier’s “Concertino for Saxophone and Orchestra” as part of Program 5
ラッシャー・サクソフォン四重奏団が、この冬発表するシューベルト「冬の旅」アドベントカレンダーについて。12月1日から、1日1曲「A NEW VISION ON SCHUBERT'S WINTERREISE」と題された「冬の旅」を発表していくとのこと。Jay Schwartzが再構成し、Bernhard Hirtreiterが歌い、四重奏団のみならずRaschèr Academy Orchestraも参加した、新たな「冬の旅」となるようだ。
1985年制作の同名の短編フィルム向けに作曲されたDenis Levaillant「Trombone en Coulisses」という作品に、ダニエル・ケンジー Daniel Kientzy氏が参加、2021年にDenis Levaillant氏の作品集アルバムの中の一曲としてリリースされていることを知った。
1er Solo de Concert 2eme Solo de Concert (1911) Esquisse Grande Methode Moderne (1910) Le Barbier deSeville No.1 Sur L'Esson Barcarole (1920) Frantaisie Mauresque (1920 to E.Hall) Serenade Italienne (1920) Triolette Mazurka (1920) Rapsodie Cypriote (1932) Malbrough (1938) Ballade et Divertissement Five Duets (1958)
コンベルに献呈された作品:
Maurice Decruck and Fernande Breilh 「Chant Lyrique, op.69」