今度の四重奏ネタとして、アメリカのとある作品に取り組もうと考え、その楽譜の探索を始めたのがひと月ほど前。有名な作品だ…というイメージがあったため、いつものSheet Music Plusやアカデミアミュージックを探索するも、在庫を見つけることが出来ない。Sheet Music Plusにはリストすらされていないし、アカデミアミュージックはいつもの「ウェブページ上では在庫があるけれど、電話してみると在庫なし」という状況。
さらに探索を進めていったところ、ドイツのMusik-Direktで取り扱っていることを確認し、購入を試みたのだが、なんと日本への発送に対応していない!とのこと。海外のショップやオークションではよくあることなのだが、ここに来て手詰まりしてしまった。
作曲家にコンタクトをとろうか、それとも出版社にコンタクトをとろうか考えた挙句、出版元のBergez Music Publishingにコンタクト。いまでこそリンク先はいくつかの情報が掲載されているが、私が最初に見に行ったときには不親切にメールアドレスが書かれているだけであった。2回に渡ってメールを送りつけたところ、やっとのことで「我々から直接は買えません、Global Music Facilitiesに連絡をとってください」と回答を得ることができた。
そこからはトントン拍子。Global Music Facilities(エストニア)のBert Langeler氏に問い合わせしたところ、すぐに返信があって、目的の楽譜を購入できるとのこと!「ありがたい、買います!」とメールを送ったところ、通常の発送方法ではなく、なんとPDFでの楽譜送付を提案してくれた。送料も節約できるし、早いし、そもそも自分の楽譜管理方法がPDF化→Gmail飛ばし、であるので、これ以上の条件はないと考え、その提案のままリクエストした。その後、3日ほど待って楽譜がメールの添付ファイルとして送られてきた。支払いは、さくっとPayPalで。かかった料金は、純粋な楽譜代、たったの2800円。もしアカデミアミュージックなどを通して買っていたら、送料込みで6000円近くかかったのではないだろうか。
10年前までは考えられなかった楽譜購入のスタイルだが、このように実際に接してみると便利さに驚くほかない。20年先には、四重奏みんなで通信機能付きのタブレットを持ち寄って、欲しい楽譜はその場で検索 or エージェントにコンタクト、PDFファイル購入、初合わせ、なんてことが、日常的な風景になっているかもしれない。実際、狭い世界ではすでに行われていることで、あとはどれだけ拡がっていくか、というところだろう。
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