昨日、Twitterを眺めていたときにふとフェレール・フェラン Ferrer Ferranの「Sonatina - Parsax」のことを思い出して、久々にこの曲について調べてみた。この曲は、2本のアルトサクソフォンとピアノのための作品である。3つの楽章から成り、クラシックの書法で書かれていながら、バラードやポップス(ジャズ)のような親しみやすい外観を持ち、「サックスのデュエットで何か良い曲ない?」と訊かれたときには必ずこの曲をオススメすることにしている。
Tsukuba Saxophone Quartetのソプラノ吹きのNとともに、かつて2回ほど演奏に取り組んだ。私は2ndだったが、フィンガリング的に微妙に難しく練習に苦労した覚えがある。1stは、フィンガリングに加えてフラジオもきちんと吹かねばならず、もっと大変だったようだが。1997年にスペインで開かれた世界サクソフォン・コングレスに際してサックス吹きのラミレス兄弟のために作曲された。日本初演は服部吉之先生とファブリス・モレティ氏(1stと2ndはジャンケンで決めたらしい)が行っている。国内でも少しずつ演奏される機会が増えてきており、嬉しい限り。
作曲者ご本人の作品解説ページを訪れたところ、全編の参考音源がアップロードされていた。
http://ferrerferran.es/Obras/Sonatina.Parsax.htm
ステーブルなテンポで鳴らしきり、サックス二本が重なる部分の和音も倍音レベルまでしっかりとコントロールされており、とても完成度が高い演奏だと思った。ちょっと解りづらいが、上記リンク先ページの三つ並んだ音符アイコンをそれぞれクリックすると、第1楽章、第2楽章、第3楽章を聴くことができる。
作品の良さを、音源と共に伝えられるのは嬉しいなあ。音の世界ならば、百読は一聴にしかず、とでも言えようか。
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