バンドジャーナルの過去記事に引き続き、頂戴した音源をご紹介する。まずは、ダニエル・デファイエが参加した、ミヨー作品集。といっても、バーンスタイン盤で有名な「世界の創造」とかサックスでおなじみの「スカラムーシュ(デファイエの録音はないけれど)」ではなく、「四行詩の組曲」という全く別の作品である。「Darius Milhaud - Aspen Serenade」と題されたLPで、ジャケットの写真も一緒に送っていただいたのだが、Productions Disques ADES 15.503という型番が見える。ざっとネット上の情報を探してみたが、このDurandのカタログ(PDFファイル)くらいにしか、LPの存在を確認することはできなかった。貴重な盤である。
収録曲は「アスペン・セレナーデ Aspen Serenade」、「四行詩の組曲 Suite de quatrains」、「弦楽七重奏曲 Septuor a cordes」の三曲。とりあえず参加している演奏者ものすごくて、たとえば「アスペン・セレナーデ」なんて、
Darius Milhaud, direction
Jean Pierre Rampal, fl.
Pierre Pierlot, ob.
Jacques Lancelot, cl....(以下略)
ってな感じ。ランパル、ピエルロ、ランスロ、さらに指揮はミヨーですかい!という、笑ってしまう程の豪華絢爛さ。
デファイエが「四行詩の組曲」は、ナレーション、フルート、アルトサクソフォン、バスクラ、ハープ、ヴァイオリン、チェロ、コントラバスという編成。ナレーションが、ミヨーのご婦人であるマドレーヌ・ミヨー女史で、サクソフォンにデファイエ、フルートは「アスペン」と同じくランパル、ハープがフランシス・ピエール、ヴァイオリンがジェラール・ジャリ…というメンバー。指揮はもちろん、ミヨー自身だ。
恥ずかしながら、「四行詩の組曲」という作品自体初めて聴いたのだが、フランシス・ジャム Francis Jammesという詩人の書いた詩にインスピレーションを受けたもの、ということのようだ。ぜひ誌の原文、そして訳を見てみたいものだが、どこかにないかな。編成の大きさの割には三人か四人くらいの室内楽的な雰囲気を漂わせ、とてもライトで聴きやすい。サクソフォンも随所に登場するが、デファイエはあくまで室内楽編成の一員として、神妙な音を奏でている。
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