今日、初めて原チャでつくば市を脱出した。408号をひたすら南下して、牛久の楽器屋さんまで往復60km(90分くらい)…つくば市って大きいんだな。
最近ずいぶんフェルドハウス付いている。次の演奏会で彼の作品「Grab It!」を演奏する予定だし、Prism SQのフェルドハウス作品集や、New Century SQの「On Track」を買ってフェルドハウスの作品をじっくりと堪能したりもしている。面白い音楽を発想できるもんだな、と関心しきりである。
"現代音楽"であるという印象はなく、ロックやジャズの影響を受けながらも楽譜上はまったくのクラシック。オランダの作曲家の中でも異端ではあるが、人気が高いのも頷ける話だ。"ポップ・アート"とか、"砂糖でスパイス付けされた音楽"と、評されることもある。日本ではいまだに普及が進んでいるとは言い難いが、少しずつ認知されていくと良いなー、と思っている。昨年のフェスは、その普及が進むきっかけになる機会と期待していたのだが、音響のために台無しになってしまったからなあ。
気を取り直して。そのヤコブ=テル・フェルドハウス Javob ter Veldhuisがサクソフォン四重奏のために書いた作品が、本記事のタイトルになっている「Pitch Black」と「Jesus is Coming」という作品。どちらも、サクソフォン四重奏とサウンドトラックのための作品。
「Pitch Black」は、ジャズ・トランペット奏者のチェット・ベイカーのインタビューを基にした作品。使用された音源のインタビューは1988年の死の直前に行われたもので、音楽家としての人生、拘留、チャーリー・パーカーのオーディション…が、ベイカーの口から語られている。そのインタビューを断片的にループバック、タイムライン変更しながら、音程を捉え、サクソフォン四重奏と絡めてある。四重奏パートは、基本的に変拍子を多用したジャズのリズムを基本に進行する。かなりにアドリブチックなフレーズの演奏を要求されるところもあるようだ。
オランダのサクソフォン四重奏団、アウレリア・カルテット Aurelia Saxophone Quartetによって初演され、当地のレパートリーとなっている。また、すでに日本国内でも2度ほど演奏されている。日本初演はAmstel Saxophone Quartetの来日演奏会。2度目の演奏は、昨年のフェスで、アルディSQが担当した。
「Jesus is Coming」では、街頭の宗教活動家、救世軍宗教合唱団(?)、そして赤ん坊の声を混ぜこぜにした音素材が散りばめられた作品。「Jesus!」「Armageddon!」「God says!」「God kills!」「Love, Evil, God」とかいう単語がリズミカルに叫ばれている中に、赤ちゃんの笑い声が重なるわけだ。ブキミな音楽だが、中間部と最終部に高速化する場所の煽りは、妙にかっこいい。ちょっと吹いてみたいかも。
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