YouTubeにアップされている動画の中で、ベルリンフィルの中にサックス奏者が座っている曲の、演奏映像を抜粋してみた。
・ハチャトゥリアン「歌劇『ガイーヌ』より"剣の舞"」。指揮は小澤征爾。演奏はさすが、ベルリンフィルの強靭な響き。
サックスのなかなかアグレッシヴなソロを聴くことができる。思いっ切り紅く輝くこの楽器は、クランポンのプレスティージュだ。この人、どこかで見たことあるなー…と思ったら、次の動画の「ボレロ」でソプラノサックスを吹いていた。
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・野外音楽祭での、ラヴェル「ボレロ」。指揮はダニエル・バレンボイム。ちなみにサックスは前半の5:11くらいから。
(前半)
(後半)
サックスソロももちろん見事だが、もちろん他のどの奏者のソロも絶品(当然か)。ところで…両方の動画で共通してサックスを吹いている御方は誰だろう?もしどなたかご存知でしたら、教えてください。
6 件のコメント:
マンフレート・プライス(Manfed Preis)さんだと思います。
BPOのバスクラ奏者でサックス持換担当のようです。トマジの春の録音があります。
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=1045856&style=classical
カラヤンでないBPO・・マゼルのラフマニノフ/交響的舞曲などはこの方の演奏みたいです。
donaxさんコメントありがとうございます!す、凄いです。よくご存知でいらっしゃいますね…私も自分なりにプライスさんについて調べてみました。この特徴的な髪型といい、どうやら間違いなさそうですね。
サックスの方面から探していたのですが、全く手がかりなしで、あきらめていたところでした。
サックス専門のプレイヤーを呼ばないのは、少し不思議でもあります。
デファイエ氏の1992年来日時のインタビューで「BPOではサックスはバスクラ奏者が持替えて吹くが、カラヤン指揮の時に限って自動的に私が呼ばれた」という記述があります。
独墺のオーケストラでは、サクソフォンはクラリネット奏者の持替え楽器という認識が一般的です。最近は少しずつ変わってきているようですが。
日本のN響も、ドイツの影響を受けて比較的最近までそういうシステムを採っていました。N響の古い名簿を見ると、「サクソフォーン兼務」のクラリネットの楽員さんの名前が載っています。
なるほど、つまりベルリンフィルではむしろ、カラヤンがデファイエ氏を呼ぶ、と言うのはかなり特殊な事情だったということなのですか…。意外でした。
デファイエ氏ほど、ベルリンフィルほどのオーケストラの中に座って違和感なく「ハマる」サックス奏者も、なかなかいないと思います。
通りすがりですが…
欧米のオケでは奏者が本来の専門でない楽器を演奏したときに特殊楽器手当みたいなものが出るという話を聞いたことがあります。
そのせいかどうかは知りませんが、木管奏者がサックスを吹いたり、トロンボーン奏者がユーフォニアムを吹くのが一般的に行われています。
日本にはそういう追加手当のシステムはなく、専門のエキストラを呼ぶのが一般的のようです。
初めまして、コメントありがとうございます!
特殊楽器手当て、ですか。初めて聞きました…。欧米がそういうシステムだというのに、日本ではエキストラという違い。その差がどこから生まれたのか、背景に興味があります。
何か国内オーケストラの歴史上の流れの中で、日本をエキストラを呼ぶ、という方向に向かわせる事柄があったはずですから…。
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