トルヴェール・クヮルテット等の活動で有名な、彦坂眞一郎氏の演奏動画をYouTube上で発見した。1986年…ということだから、彦坂氏が東京藝術大学を卒業した年だろうか、その頃のアンリ・トマジ「協奏曲」の演奏である。なんでこんな演奏が突然YouTubeにアップロードされていたのか、知る由もないが、貴重な記録である。
彦坂氏のソロは、実に真っ当かつ安定したもので、曲のパワーを存分に引き出すことに成功している。カデンツァや第2楽章では大胆な部分も散見され、ツボを押さえた、名演と呼ぶにふさわしいものだ。会場は東京文化会館とのことだが、指揮者・オーケストラの情報は無し…(ご存知の方がいたら教えてください)。トマジは、力量の低いオーケストラがやると強奏部で爆発気味になってしまうものだが(ドゥラングル&シンガポール交響楽団とか、ロンデックス国際第1回でのタイ交響楽団とか)、このオーケストラはずいぶんと落ち着いた演奏だ。高速部での、指揮者のまとめ方も素晴らしい。
・第1楽章
・第2楽章
4 件のコメント:
おお、ファゴットが大畠條亮氏(故人)だ。懐かしい。
ということはおそらく芸大管弦楽研究部(芸大フィルハーモニア)ですね。
さすがThunderさん!ありがとうございます。
彦坂氏はこの年の管打楽器専攻の主席卒業者(現在でいうところのアカンサス音楽賞にあたる?)ですので、その記念の公開演奏会といったところでしょうか。謎が解けてすっきりしました。
更に追加情報です。
東京文化会館のアーカイブを探ったら、あっさり出てきました。
http://i.t-bunka.jp/pamphlets/14485
指揮のフェルドブリルは、当時(1980年代)芸大の客員教授だったカナダの方です。当時日本国内でアマオケも含めいろいろなところで活躍されていて、私も二度ほど聴きました。これまた懐かしい。
ありがとうございます!アーカイブがあるとは知りませんでした。サクソフォン関連で検索をかけると、実に面白いですね。
指揮者についても情報ありがとうございます。さすがThunderさんです(笑)
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