かつて、オランダを代表するサクソフォン四重奏団であった、アウレリア・サクソフォン四重奏団演奏の、JacobTV「Tipperaly Concerto」の演奏。2014年の、オランダで開かれたサクソフォンフェスティバルの映像だそうだ。長らく同四重奏団のメンバーであった、ソプラノのJohan van der Linden氏、バリトンのWillem van Merwijk氏が脱退し、下記のような布陣となっている。
Femke IJlstra (sop)Niels Bijl (alt)
Arno Bornkamp (ten)
Juan Manuel Dominguez (bar)
以下、JacobTV自身の作品解説である。
アウレリア四重奏団と私のコラボレーションには長い歴史があり、1998年の「ピッチブラック」を皮切りに、いくつかの四重奏曲のほか、アルノ・ボーンカンプのための「Tallahatchie Concerto」など、メンバー個人のためのソロ作品も発表している。この協奏曲を作曲し始めたのは、ちょうど第一次世界大戦が始まって100年後だった。当時よく歌われていた、アイルランド兵が歌い、イギリス、ロシア、フランスの兵士が真似たジャック・ジャッジの「ティペラリーへの長い道のり It’s a long way to Tipperary」という歌を思い出しながら筆を進めた。ティペラリーはアイルランドの小さな町で(ジャック・ジャッジも行ったことがなかったそうだ)、この歌はホームシックにかかった兵士たちの気持ちを表現している。第二次世界大戦中も、その曲は兵士たちの間で人気があり、私は父が歌っていたのを覚えている。
ティペラリー協奏曲は、穏やかなアダージョで始まり、「リキッドブルース」、スケルツォ、速い終楽章が続き、アダージョを回想するコーダに至る。
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