Ito Music(伊藤康英先生の作品を取り扱っている出版社)の公式YouTubeアカウントに、「木星のファンタジー」サクソフォン四重奏版の参考演奏がアップされていた。ということで、ちょっとこの曲のサクソフォン四重奏版について簡単に書いてみようかと。
ご存知、グスターヴ・ホルスト「組曲"惑星"」の木星をもとに、伊藤康英先生が作曲した美しい作品である。「1999年、静岡グランシップでの「Moving Music Express」にて初演。元々はヴォカリーズによる合唱曲として書いた。」とのことで、合唱がオリジナルであったとは知らず、てっきりフルート+ピアノ版がオリジナルだと思っていたのだが、どの編成になっても実によくマッチすると思っている。
これまで、サクソフォン四重奏版(新・旧)、サクソフォン八重奏版、吹奏楽版と取り組んだが、やはり好きなのはサクソフォン四重奏版である。誰もが知っているメロディであるので、特にアンコールや営業で演奏したことは数知れず。4分~5分ほどに、各楽器の特性を活かしたポリフォニックな響きも交えながら、様々なドラマが詰め込まれている。smorzを経、短い中断の後に始まるPiu mossoのどきりとするような響きや、冒頭よりも静謐に終わっていく最終部など、聴きどころは多い。
…なのだが、私見ではサクソフォン界で四重奏のレパートリーとしてものすごく知られている、ということでもないように思える。原因はやはり商用録音がないからだろうか。
これが最近アップされた参考演奏。誰の演奏なのかわからないのだが(プロフェッショナルの方かな?)、この曲の魅力をよく伝える演奏だと思う。これを聴いて、取り組んでくれる団体が増えると良いなと思っている。
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