木下直人さんから、とても貴重な写真のデータを頂戴した。1998年に木下直人さんが陸上自衛隊中央音楽隊初代楽長である故・須摩洋朔氏のもとを訪問した際に写真に収めた、須摩氏所蔵のアルバムの抜粋である。
1960年、須摩氏は第10代統合幕僚会議議長としても知られる栗栖弘臣氏(!)とともにローマオリンピックに派遣され、欧州の吹奏楽団を視察した。もちろん、当時黄金期を迎えていたギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団も視察したとのことだが、そのギャルドの写真だそうだ。須摩氏はこの1年後、1961年のギャルド来日時に特別ゲストとしてムソルグスキー「禿山の一夜」と自作「行進曲"大空"」を指揮している。
全部で16枚送っていただいた。この写真の貴重さは、ちょっと言葉では言い表せないほどのものである。1961年のギャルド来日が日本の交響吹奏楽元年とするならば、さらにそれに先立つこと1年、ひとりの日本人が"ギャルド"に衝撃を受けた、その一瞬を刻銘に記録しているものである。写真を通して、カメラを持つ須摩氏の興奮が伝わってくるようだ。
とりあえず1枚の公開はOKということで木下直人さんにお許しいただいたので、以下にサクソフォンセクションの写真を公開する。Thunderさんのブログ記事より、初来日時(1961年)のメンバーリストを引用するが、おそらくほとんど変わってはいないはずだ。テナーにはジャック・テリー氏、バリトンにはアンリ=ルネ・ポラン氏が乗っている。
Altos:
Fernand LHOMME
Michel NOUAUX
André BEUN
Ténors:
Robert GATEAU
Jacques TERRY
Barytons:
Robert CEUGNART
Henri Rene POLLIN
※もし他の15枚の写真にご興味ある方は、木下直人さんに許可を取ってお送りしますので、連絡をください。須摩氏のプライヴェートなアルバムであるため、全部の写真が不用意に出回ることは避けたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿