一日ドタバタと四重奏(ELP「タルカス」に行き先が見えてきた感じ)やサクソフォニー関東の練習で駆け回ったあと、わけあって上野耕路氏にお会いしてきた。もちろんお会いするのは初めてで、緊張した。しかし感激!まだ興奮覚めやらぬ感じ。今日のことは落ち着いたら書きたいと思う。
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ヨーロッパのクラシカル・サクソフォン界は、国ごとに特徴があって面白い。フランスを筆頭に、ドイツ、スペイン、イギリス、オランダ、イタリア、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、ギリシャ…とキリがないが、それぞれの国がそれぞれ特徴ある奏者、レパートリー、教育スタイルを擁し、個性的な活動を展開しているのだ。陸続きとはいえ、ここまでそれぞれの国によって分断されているのは、やはり言語が分かれていることが大きいのだろうか。
イタリアは、フェデリコ・モンデルチ Federico Mondelciという大ボスを中心にサクソフォン界が形成され(たぶん)ている。このモンデルチ氏、私見ではイタリアの須川氏みたいな存在で、教育に、レコーディングにと大活躍。なんと吉松隆「サイバー・バード」までレコーディングしてしまっているのだから、驚きだ。単なる技術に留まらないエンターテイメント性抜群の演奏は、これはやはりイタリアという土壌から生まれたものだから、だろうか。
モンデルチ氏がソプラノサクソフォンを務めるItalian Saxophone Quartetは、まさにイタリアのサクソフォン界を代表する四重奏団。テナーのマリオ・マルツィ氏は、クロスオーヴァーな活躍でも有名ですね。
Federico Mondelci, sax soprano
Marco Gerboni, sax alto
Mario Marzi, sax tenor
Massimo Mazzoni, sax baritono
代表盤は、やはり「The Sound of Italian Saxophone Quartet Live in Verona(Delos)」だろうか。スカルラッティ、バッハ、フランセ、ピアソラといった、定番のレパートリーが収録されているが、それまで日本かフランスか、くらいの演奏しか聴いたことのなかった私には、この音色と音楽性の明るさは、センセーショナルだった。飛び出す音は底抜けに楽しく、そして何よりも本人たちが一番楽しんでいるのが良い。
フランセやイトゥラルデを聴いてみよう。これって、やっぱ楽譜を適当に変えて吹いちゃっているのかな?と思いつつも、もうかっこいいの何の。ライヴならではの疵も散見されるが、このパワーの前にはぐうの音もでない。疲れもふきとぶ感じだ。
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