舞踏とサクソフォンの共演は、最近のサックス界ではそれほど珍しくなくなったものの、それでも実演に接する機会は少ないと思う。たとえば、サクソフォンとピアノが一緒に演奏するような感覚で、サクソフォンと舞踏が共演…というように、演奏者にとって敷居の低いものになってくれれば、観る機会も増えるのかなあ、などと思う。
国内では、なんといっても大石将紀氏が積極的に活動している。私も何度か拝見したことがあるが、YouTubeでもそのパフォーマンスの一部を楽しむことができる。
本間祥公とのコラボレーション。前半は、ブリテンとヴィラ=ロボスの"ブラジル風バッハ"をソプラノサクソフォンで。ブリテンの軽やかな音色に合わせて始まったと思ったら、次のアリアでは一転しなやかな動き。後半は、完全な即興だろうか?なんとなく、野田燎の作品にも聴こえるのだが…(まあ、あれもそもそも「Improvisation」というタイトルだったっけ)
保坂一平の「蛹化の女」ハイライト。なつかしいなあ、これ2年前に門仲天井ホールまで出かけて、トンデモない衝撃を受けて帰ってきたのだった。全編観られないのが惜しいし、このパフォーマンスはその空間で楽しんでこそなのだが…やっぱり一度観たことがあると、あの感動が蘇る、という感じ。サクソフォンは、前半がバッハ、後半が完全即興(エフェクター使用)。最後は、戸川純の「蛹化の女」を聴くことができる。
そのほか、保坂一平氏&大石将紀氏周辺のパフォーマンスとしては、YouTubeに大量にアップロードされているYAMATONATTOのパフォーマンスは外せまい。興味を持たれた方は、ぜひ「YAMATONATTO」で検索を。個人的には、こちらの先鋭性というか、実験性というか、そんなエキセントリックな感じも「蛹化の女」に負けず劣らず好きです。
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