2005/01/27

ロンデックスの吹く「PCF」

ジャン=マリー・ロンデックスの吹くデザンクロの「プレリュード、カデンツァ、フィナーレ」の音源をなぜか持っている。どこで手に入れたか全く覚えていなくて(高校のときに部室にテープかなにかがあったんだっけ?)気がついたら普通に聴いていた。そんなわけで私の中ではこの演奏がこの曲のスタンダードである。

手元のデータを見ると原盤はCrest RE7066で録音は1976年。録音状態は必ずしもよいというわけではなく、チリノイズが多少見受けられたり不満が無いわけではないのだが、しかしこいつは見事な演奏だ。技術的に破綻が無いのはもちろん、強奏部分での雄弁な語り口、一転弱奏でのしなやかな音色は他のどの録音でも聴けないものである。どうもロンデックスというとデニゾフの「ソナタ」を委嘱したり、Ensemble Intenational de Saxophonesの指揮者をしたりと1970年以降現代音楽に傾倒していったイメージがあるのだが、メロディアスな歌い上げを超有名オリジナル曲で聴くことが出来る貴重な音源の一つなのだろう。しかももしかしたらこの音源は「プレリュード、カデンツァ、フィナーレ」の世界初録音じゃないのか?

ロンデックスはかなり多くの録音を遺しているようで、他にもEMI Franceの復刻版とか、他にも手軽なところではSaxAmEというサイト(→http://www.saxame.org/)で抜粋録音を聴くことが出来る。SaxAmEのラインナップはイベール「小協奏曲」、シュミット「伝説」、ボノー「ワルツ形式による~」、さらにモーリス「プロヴァンス」の管弦楽伴奏版など。もちろん全て抜粋だが。うーん、ぜひ全曲聴きたいところ。完全な形で復刻してほしいぞ!

PCFもよくよくデータを見るとこの盤のSideA Track4とのこと。ほかのトラックも聴いてみたい!どなたかこのCrest盤、お持ちでないですかねえ。

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