2005/01/23

デファイエのこと少し

そろそろデファイエ四重奏団のデザンクロの演奏が終わりそうだ。デファイエの生の演奏に触れたことがない私としては彼の音を想像で終わらせるしかないのだが、じかに彼の音に触れたことがある、とある著名なプロサクソフォーン奏者H氏の言葉が忘れられない。

その方は学生時代に1974年ボルドーでの世界サクソフォーンコングレスに出掛けて行き、そこで本場の音に触れたことがあるそうだ(この時、有名なベルノーの「ソプラノとバリトンのためのソナタ」が初演されている)。曰く、「デファイエの音は今では録音でしか聴けないが、あんなもんだとは思っちゃいけない。俺たちは生でその音を聴いたことがあるからそう言えるんだ。まるで100km先まで全く曇りなく見通せる水晶のような音だったんだ」と。

しかしさらにデファイエ自身もこう語っているらしい。「私の音なんかよりもミュール先生の音のほうが100倍も透きとおった音だった…。」

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