【雲井雅人サックス四重奏団第12回定期演奏会~フレデリック・ヘムケ氏を迎えて~】
出演:雲井雅人サックス四重奏団、フレデリック・ヘムケ(客演)
日時:2014年11月8日 19:00開演
会場:津田ホール
プログラム:
John Mackey - Unquiet Spirits
Antonin Dvorak / 阪口新 - String Quartet No.12 "America"
Simon & Garfunkel / 佐藤信人 - Simon & Garfunkel Medley
Phil Woods - Three Improvisations (rev. 2001)
George Gershwin / Jonah Blum & Frederick L. Hemke - Scenes from "Porgy and Bess"
George Gershwin - Embraceable You (encore)
George Gershwin - Fascinating Rhythm (encore)
土曜日の東京公演を皮切りに、日曜日に名古屋で昼夜公演、今日月曜日は〆の大阪公演を行ったとのこと。なんとパワフルな!
私は東京公演に伺った。都内でも屈指の音響を誇る室内楽ホールの津田ホールだが、もうすぐ無くなってしまうという。ここで雲井雅人サックス四重奏団の演奏を聴いたのは、2005年9月以来だが、その時からさらに進化したサウンドをここで聴くことができるとは、なんという僥倖であろうか。
ジョン・マッキーの「Unquiet Sprits」を、雲井雅人サックス四重奏団(以下、雲カル)が取り上げるのは少し意外な感じがした。アメリカの若手四重奏団、Zzyzx Quartet(ザイジクス・カルテット)の委嘱により制作され、2012年のサクソフォン・コングレスで第1楽章が初演された。マッキー氏の他の作品に比べてなかなかハードな響きがするが、リズムの遊びにマッキー氏らしさを感じる。続いてドヴォルザークのアメリカ。いやはや、この1曲で大感動してしまった。さりげない冒頭から、テナーの主題提示(この瞬間に魂を抜かれた)、フレーズが折り重なり、いつしかその芳醇な響きに溺れていった。耳が幸せな響きで埋め尽くされるという、稀な体験をした。
後半は、まさかの「サイモンとガーファンクル・メドレー」から開始。ポピュラー・ミュージックとはいえ、なかなか精神性の高い内容は、雲カルの方向性にぴったりだと感じた。アレンジは尚美学園大学の院生の佐藤氏。才気を感じる。フィル・ウッズの「3つの即興曲・改訂版」は、以前も取り上げられた作品だ。個人的には、改訂前のバージョンでもぜひ聴きたいと思っているのだが、雲カルの演奏で第1楽章の充実度合を聴いてしまうと、もはや何も言えなくなってしまう。
そしてフレデリック・ヘムケ氏登場!もうね、出で立ちからカッコ良すぎ。79歳にして、雲カルの響きと渡り合う鮮烈なサウンド。メタルのマウスピースに、セルマーのサクソフォン。ヘムケ氏の音の方向性は、LP時代から微塵も変わっていないが、しかし未だに進化し続けていることを確信した。ガーシュウィンの曲を、こうやって姿勢を正して聴いたのは初めてだったかもしれないが、何はともあれ貴重な機会に臨席できたことを喜びたい。アンコールに、「エンブレイサブル・ユー」と「魅惑のリズム」を、いずれもヘムケ氏をフィーチャーして演奏。
津田ホール外観。
2014/11/10
2014/11/09
6th Dinant Competition (2014): 主要紙ネット版に結果が掲載
第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン) The 6th Adolphe Sax International Competition 2014の、本選での上野耕平氏と田中拓也氏の結果並びにインタビューが、いくつかの主要紙ネット版に掲載されている。ソースはすべて同一で、共同通信のようだ。サクソフォンのコンクール結果がこのようにメディアで報じられることは珍しく、アドルフ・サックス生誕200周年ということもあるのかなあ、などと思ったのだった。
(最初はスポーツ紙だけの掲載だったのですが、スポーツ紙以外も取扱いを始めたため、記事タイトルを変更ならびにリンクを追加しました)
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/m20141111k0000m040046000c.html
日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H1F_Q4A111C1000000/
サンケイスポーツ(産経系列)
http://www.sanspo.com/geino/news/20141109/sot14110912090007-n1.html
産経ニュース(産経系列)
http://www.sankei.com/world/news/141109/wor1411090019-n1.html
日刊スポーツ(朝日系列)
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20141109-1394058.html
スポーツ報知(読売系列)
http://www.hochi.co.jp/topics/20141109-OHT1T50075.html
スポーツニッポン
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/11/09/kiji/K20141109009253960.html
(最初はスポーツ紙だけの掲載だったのですが、スポーツ紙以外も取扱いを始めたため、記事タイトルを変更ならびにリンクを追加しました)
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/m20141111k0000m040046000c.html
日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H1F_Q4A111C1000000/
サンケイスポーツ(産経系列)
http://www.sanspo.com/geino/news/20141109/sot14110912090007-n1.html
産経ニュース(産経系列)
http://www.sankei.com/world/news/141109/wor1411090019-n1.html
日刊スポーツ(朝日系列)
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20141109-1394058.html
スポーツ報知(読売系列)
http://www.hochi.co.jp/topics/20141109-OHT1T50075.html
スポーツニッポン
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/11/09/kiji/K20141109009253960.html
6th Dinant Competition (2014): 本選結果が発表
第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン) The 6th Adolphe Sax International Competition 2014の本選結果が発表された。
日本からの参加者について、上野氏は2位、田中氏は6位だった。
1st prize:Nikita Zimin, Russia
2nd prize:Kohei Ueno 上野耕平, Japan
3rd prize:Asya Fateyeva, Germany
4th prize:Guillaume Berceau, France
5th prize:Nicolas Arsenijevic, France
6th prize:Takuya Tanaka 田中拓也, Japan
日本からの参加者について、上野氏は2位、田中氏は6位だった。
1st prize:Nikita Zimin, Russia
2nd prize:Kohei Ueno 上野耕平, Japan
3rd prize:Asya Fateyeva, Germany
4th prize:Guillaume Berceau, France
5th prize:Nicolas Arsenijevic, France
6th prize:Takuya Tanaka 田中拓也, Japan
ラベル:
情報
2014/11/08
6th Dinant Competition (2014): 本選の中継予定(2日目のみ)
第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン) The 6th Adolphe Sax International Competition 2014の本選について、1日目の演奏が終了した。1日目は、コンクール規定により中継されなかったが、2日目は中継されるとのことだ。
11/8
Name, Selected Work, CST, JST(11/9)
Nicolas Arsenijevic, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05, 4:05
Guillaume Berceau, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50, 4:50
Asya Fateyeva, Jean Denis Michat - Shams, 21:35, 5:35
11/8
Name, Selected Work, CST, JST(11/9)
Nicolas Arsenijevic, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05, 4:05
Guillaume Berceau, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50, 4:50
Asya Fateyeva, Jean Denis Michat - Shams, 21:35, 5:35
ラベル:
情報
ファブリス・モレティ2014東京公演
アドルフ・サックス生誕200周年の記念すべき日に、ルーテル市ヶ谷にて実に素晴らしいリサイタルを聴いた。
【CD発売記念 ファブリス・モレティ サクソフォーンリサイタルツアー2014 東京公演】
出演:ファブリス・モレティ(sax)、服部真理子(pf)
日時:2014年11月6日 19:00開演
会場:ルーテル市ヶ谷・音楽ホール
料金:3500円、学生2500円(当日各500円増し)
プログラム:
J.B.サンジュレ - ファンタジー・ブリランテ
P.A.ジュナン - ソロ・ドゥ・コンセール
B.ハイデン - ソナタ
M.コンスタン - ムジク・ドゥ・コンセール
H.トマジ - エヴォカシオン
P.イトゥラルデ - ギリシャ組曲
A.グラズノフ - 協奏曲
R.プラネル - 感傷的なワルツ(アンコール)
林光 - キュンキュン(アンコール)
E.ボザ - アリア(アンコール)
ファブリス・モレティ Fabrice Moretti氏は、マルセル・ミュール、ダニエル・デファイエと続くエコール・フランセーズの継承者として、サクソフォンの伝統的なクラシック作品を趣味良く聴かせる、数少ない奏者の一人。少し前まではデュオ服部の招きで、最近は鈴研音楽会の招きで、毎年来日している。今年はなんと、アドルフ・サックス生誕200周年のその日にリサイタルを開催。コンサート中のMCによれば、昨年来日した折に「この記念すべき日を日本の聴衆の皆さんとお祝いしたい!」と決め打ちで選んでホールを確保したそうだ。私自身は昨年は伺えず、2年ぶりとなったが、期待通りの、いや、期待以上のリサイタルであった。
クランポンの最新機種"Senzo"を携えたモレティ氏。もちろんS-3プレスティージュ時代も美しい音色で魅了したが、さらにその音色に磨きがかかっていると感じた。個人的な感想だが、金属的な音色の成分がやや縮退し、まろやかさが全体を覆い、さらにダイナミクスのコントロール(特にp)が進化していると感じた。開発に深く携わっただけあって、やはりわが意を得たりというようなコントロールが随所に見られた。
古い2作品を"Senzo"で聴く。響きは芳醇で、アドルフ・サックスの制作したサクソフォンとはかけ離れているが、違和感は感じない。色気…というか、エスプリを振りまきながら、見事に吹ききるモレティ氏。コンサート最初から喝采モノである。モレティ氏のコンサートは、ピアノの服部真理子氏との掛け合いのMCも魅力だ。新しく録音したCDの話、Senzoの話、アドルフ・サックスの話、作曲家の話…どれも聞いて楽しいものだ。ハイデンは、なかなかライヴで演奏する奏者もおらず、珍しい作品だが、今までのこの作品のイメージをい覆されるような(第3楽章の爆速であること!)凄みがあった。コンスタンほど現代に近づいても、モレティ氏の演奏はまったくブレず、しっかりしたテクニックの下地、芳醇な音色、趣味の良さ、どれをとっても一級品だ。
後半は、民族音楽に影響を受けた佳作「エヴォカシオン」「ギリシャ組曲」が続く。「ギリシャ組曲」は、スパニッシュ・ジャズではあるが、モレティ氏が吹くとまるでフランスのおしゃれなシャンソンのごとく響く。これはこれでアリだな(笑)。最後のグラズノフは、アドルフ・サックス200周年を祝うハッピー・バースデーの曲にも聴こえてしまったほどだ。名演奏とは、このような演奏のことを言うのだろう。筆舌に尽くしがたい。
アンコールは…林光作品が面白い!最後は「アリア」でしっとりと。
ツアーはまだまだ続く。ぜひお近くの方は聴いてみることをおすすめする。
【CD発売記念 ファブリス・モレティ サクソフォーンリサイタルツアー2014 東京公演】
出演:ファブリス・モレティ(sax)、服部真理子(pf)
日時:2014年11月6日 19:00開演
会場:ルーテル市ヶ谷・音楽ホール
料金:3500円、学生2500円(当日各500円増し)
プログラム:
J.B.サンジュレ - ファンタジー・ブリランテ
P.A.ジュナン - ソロ・ドゥ・コンセール
B.ハイデン - ソナタ
M.コンスタン - ムジク・ドゥ・コンセール
H.トマジ - エヴォカシオン
P.イトゥラルデ - ギリシャ組曲
A.グラズノフ - 協奏曲
R.プラネル - 感傷的なワルツ(アンコール)
林光 - キュンキュン(アンコール)
E.ボザ - アリア(アンコール)
ファブリス・モレティ Fabrice Moretti氏は、マルセル・ミュール、ダニエル・デファイエと続くエコール・フランセーズの継承者として、サクソフォンの伝統的なクラシック作品を趣味良く聴かせる、数少ない奏者の一人。少し前まではデュオ服部の招きで、最近は鈴研音楽会の招きで、毎年来日している。今年はなんと、アドルフ・サックス生誕200周年のその日にリサイタルを開催。コンサート中のMCによれば、昨年来日した折に「この記念すべき日を日本の聴衆の皆さんとお祝いしたい!」と決め打ちで選んでホールを確保したそうだ。私自身は昨年は伺えず、2年ぶりとなったが、期待通りの、いや、期待以上のリサイタルであった。
クランポンの最新機種"Senzo"を携えたモレティ氏。もちろんS-3プレスティージュ時代も美しい音色で魅了したが、さらにその音色に磨きがかかっていると感じた。個人的な感想だが、金属的な音色の成分がやや縮退し、まろやかさが全体を覆い、さらにダイナミクスのコントロール(特にp)が進化していると感じた。開発に深く携わっただけあって、やはりわが意を得たりというようなコントロールが随所に見られた。
古い2作品を"Senzo"で聴く。響きは芳醇で、アドルフ・サックスの制作したサクソフォンとはかけ離れているが、違和感は感じない。色気…というか、エスプリを振りまきながら、見事に吹ききるモレティ氏。コンサート最初から喝采モノである。モレティ氏のコンサートは、ピアノの服部真理子氏との掛け合いのMCも魅力だ。新しく録音したCDの話、Senzoの話、アドルフ・サックスの話、作曲家の話…どれも聞いて楽しいものだ。ハイデンは、なかなかライヴで演奏する奏者もおらず、珍しい作品だが、今までのこの作品のイメージをい覆されるような(第3楽章の爆速であること!)凄みがあった。コンスタンほど現代に近づいても、モレティ氏の演奏はまったくブレず、しっかりしたテクニックの下地、芳醇な音色、趣味の良さ、どれをとっても一級品だ。
後半は、民族音楽に影響を受けた佳作「エヴォカシオン」「ギリシャ組曲」が続く。「ギリシャ組曲」は、スパニッシュ・ジャズではあるが、モレティ氏が吹くとまるでフランスのおしゃれなシャンソンのごとく響く。これはこれでアリだな(笑)。最後のグラズノフは、アドルフ・サックス200周年を祝うハッピー・バースデーの曲にも聴こえてしまったほどだ。名演奏とは、このような演奏のことを言うのだろう。筆舌に尽くしがたい。
アンコールは…林光作品が面白い!最後は「アリア」でしっとりと。
ツアーはまだまだ続く。ぜひお近くの方は聴いてみることをおすすめする。
2014/11/07
6th Dinant Competition (2014): 本選出場者の簡単な経歴、選択曲、スケジュール
第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン) The 6th Adolphe Sax International Competition 2014の本選出場者の経歴、選択曲。
Takuya Tanaka 田中拓也, Japan
東京芸術大学大学院修士課程在学中。第25回日本管打楽器コンクール第1位並びに特別大賞受賞。ブルー・オーロラ・サクソフォン・カルテットのメンバーとして活動。現在は、洗足学園音楽大学講師。サクソフォンを、冨岡和男、平野公崇、原博巳の各氏に師事。
Kohei Ueno 上野耕平, Japan
東京芸術大学学士課程在学中。第28回日本管打楽器コンクール第1位並びに特別大賞受賞。NHK-FM名曲リサイタル出演、題名のない音楽会出演など、メディアへの露出も多い。2014年10月、ファーストアルバム「アドルフに告ぐ」。サクソフォンを、鶴飼奈民、須川展也、原博巳の各氏に師事。
Nikita Zimin, Russia
グネーシン音楽学校でマルガリータ・シャポシュニコワ教授に師事、パリ国立高等音楽院でクロード・ドゥラングル教授に師事し、修士課程を卒業(修士リサイタルではサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」を吹き、居並ぶ聴衆を圧倒した。)。ロストロポーヴィチ財団より奨学金を得る。第5回アドルフ・サックス国際コンクールにおいて第2位受賞。そのほか、数々の国際コンクールで入賞しまくっている。オーケストラとの共演も多数。YouTubeに動画・録音がアップされてまくっているので、そのロシアの雄大な大地を思わせるようなスケールの大きな演奏を耳にされた方も多いはず。
Nicolas Arsenijevic, France
サン=モール音楽院でニコラ・プロスト氏に師事、セルジー・ポントワーズ音楽院でジャン=イヴ・フルモー氏に師事、パリ区立13区音楽院でクリスチャン・ヴィルトゥ氏に師事。その後、パリ国立高等音楽院に入学した。ナント国際コンクール、ギャップ・ユーロピアンコンクール等で入賞。現在は、Conservatoire à Rayonnement Communal in Vincennesの講師。けっこう前からこの方の名前は存じている。というのも、まだニコラ氏がパリ13区音楽院の学生であった際に、大西智氏さんから「超おすすめの奏者!」というような触れ込みで、ニコラ氏が吹くサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」の録音を送ってもらったのだ。その上手さに飛び上るほど驚き、いつか大物になると思っていたところ、あれよあれよという間にパリ国立高等音楽院に入学、そして今回のコンクールでもファイナルへと残った。
Guillaume Berceau, France
Rayonnement音楽院でEric Devallon氏に師事、Toulouse音楽院でPhilippe Lecocq氏に師事。続いて、パリ国立高等音楽院に入学し、クロード・ドゥラングル教授に師事した。ナント国際コンクール、ギャップ・ユーロピアンコンクール、UFAM国際コンクールで入賞。いくつかの音楽院で、講師として活動中。Nicolas Arsenijevic氏とも親交があるようで、LE RESTAURANTという、テアトル・ミュージックの企画に出演していたようだ。
Asya Fateyeva, Germany
Simferopol Schoolを経て、グネーシン音楽学校でマルガリータ・シャポシュニコワ教授に師事した。その後、ドイツのHochschule fur Musik und Tanz in Cologneでダニエル・ゴーティエ氏に師事、続いてリヨン国立音楽院でジャン=ドニ・ミシャ氏に師事した。キエフ、モスクワ、ハンブルク、ニュルンベルク、ギャップにおけるコンクールで入賞経験がある。オーケストラとの共演も数多い。これまでのアドルフ・サックス国際コンクールの中で、女性としてファイナルに残った初めての奏者となる。
本選においては、各奏者は次の曲を吹かなければならない。
課題曲:
Jan van der Roost - Images(コンクールのために書かれた新作)
選択曲(下記リストから1曲選択):
Chant des Ténèbres by Thierry Escaich
Concerto, Op. 14, by Lars-Erik Larsson
Fantasia by Heitor Villa-Lobos
Ostinati by Frédéric Devreese
Rhapsody for Alto Saxophone by André Waignein
Shams by Jean-Denis Michat
本選出場者の選択曲とスケジュール(現地時間CET)は、下記の通りである。ラーション祭りだ!(笑)
11/7
Takuya Tanaka, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05
Kohei Ueno, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50
Nikita Zimin, Lars Erik Larsson - Konsert, 21:35
11/8
Nicolas Arsenijevic, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05
Guillaume Berceau, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50
Asya Fateyeva, Jean Denis Michat - Shams, 21:35
(1014/11/08 23:19修正)
本選は中継がないので、ご注意を。2日目のみ中継されるそうだ。1日目は録画のアップを待ちましょう。
Takuya Tanaka 田中拓也, Japan
東京芸術大学大学院修士課程在学中。第25回日本管打楽器コンクール第1位並びに特別大賞受賞。ブルー・オーロラ・サクソフォン・カルテットのメンバーとして活動。現在は、洗足学園音楽大学講師。サクソフォンを、冨岡和男、平野公崇、原博巳の各氏に師事。
Kohei Ueno 上野耕平, Japan
東京芸術大学学士課程在学中。第28回日本管打楽器コンクール第1位並びに特別大賞受賞。NHK-FM名曲リサイタル出演、題名のない音楽会出演など、メディアへの露出も多い。2014年10月、ファーストアルバム「アドルフに告ぐ」。サクソフォンを、鶴飼奈民、須川展也、原博巳の各氏に師事。
Nikita Zimin, Russia
グネーシン音楽学校でマルガリータ・シャポシュニコワ教授に師事、パリ国立高等音楽院でクロード・ドゥラングル教授に師事し、修士課程を卒業(修士リサイタルではサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」を吹き、居並ぶ聴衆を圧倒した。)。ロストロポーヴィチ財団より奨学金を得る。第5回アドルフ・サックス国際コンクールにおいて第2位受賞。そのほか、数々の国際コンクールで入賞しまくっている。オーケストラとの共演も多数。YouTubeに動画・録音がアップされてまくっているので、そのロシアの雄大な大地を思わせるようなスケールの大きな演奏を耳にされた方も多いはず。
Nicolas Arsenijevic, France
サン=モール音楽院でニコラ・プロスト氏に師事、セルジー・ポントワーズ音楽院でジャン=イヴ・フルモー氏に師事、パリ区立13区音楽院でクリスチャン・ヴィルトゥ氏に師事。その後、パリ国立高等音楽院に入学した。ナント国際コンクール、ギャップ・ユーロピアンコンクール等で入賞。現在は、Conservatoire à Rayonnement Communal in Vincennesの講師。けっこう前からこの方の名前は存じている。というのも、まだニコラ氏がパリ13区音楽院の学生であった際に、大西智氏さんから「超おすすめの奏者!」というような触れ込みで、ニコラ氏が吹くサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」の録音を送ってもらったのだ。その上手さに飛び上るほど驚き、いつか大物になると思っていたところ、あれよあれよという間にパリ国立高等音楽院に入学、そして今回のコンクールでもファイナルへと残った。
Guillaume Berceau, France
Rayonnement音楽院でEric Devallon氏に師事、Toulouse音楽院でPhilippe Lecocq氏に師事。続いて、パリ国立高等音楽院に入学し、クロード・ドゥラングル教授に師事した。ナント国際コンクール、ギャップ・ユーロピアンコンクール、UFAM国際コンクールで入賞。いくつかの音楽院で、講師として活動中。Nicolas Arsenijevic氏とも親交があるようで、LE RESTAURANTという、テアトル・ミュージックの企画に出演していたようだ。
Asya Fateyeva, Germany
Simferopol Schoolを経て、グネーシン音楽学校でマルガリータ・シャポシュニコワ教授に師事した。その後、ドイツのHochschule fur Musik und Tanz in Cologneでダニエル・ゴーティエ氏に師事、続いてリヨン国立音楽院でジャン=ドニ・ミシャ氏に師事した。キエフ、モスクワ、ハンブルク、ニュルンベルク、ギャップにおけるコンクールで入賞経験がある。オーケストラとの共演も数多い。これまでのアドルフ・サックス国際コンクールの中で、女性としてファイナルに残った初めての奏者となる。
本選においては、各奏者は次の曲を吹かなければならない。
課題曲:
Jan van der Roost - Images(コンクールのために書かれた新作)
選択曲(下記リストから1曲選択):
Chant des Ténèbres by Thierry Escaich
Concerto, Op. 14, by Lars-Erik Larsson
Fantasia by Heitor Villa-Lobos
Ostinati by Frédéric Devreese
Rhapsody for Alto Saxophone by André Waignein
Shams by Jean-Denis Michat
本選出場者の選択曲とスケジュール(現地時間CET)は、下記の通りである。ラーション祭りだ!(笑)
11/7
Takuya Tanaka, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05
Kohei Ueno, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50
Nikita Zimin, Lars Erik Larsson - Konsert, 21:35
11/8
Nicolas Arsenijevic, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:05
Guillaume Berceau, Lars Erik Larsson - Konsert, 20:50
Asya Fateyeva, Jean Denis Michat - Shams, 21:35
(1014/11/08 23:19修正)
ラベル:
演奏家
2014/11/06
アドルフ・サックス生誕200周年の日
今日、2014年11月6日は、アントワーヌ・ジョゼフ・アドルフ・サックス Antoine Joseph Adolphe Sax(1814 - 1894)の200回目の誕生日だ。
素晴らしい楽器を発明した、このベルギー・ディナン生まれの才気あふれる楽器職人に、われわれサクソフォン奏者は改めて感謝しなければならない、と思う。サクソフォンがない音楽界など、もはや考えられない…とは言い過ぎだろうか。
とはいえ、改めて、ここまで素晴らしい管楽器もなかなかないとの思いを強くする。それは、この楽器が自然発生的に進化てきたのではなく「発明」されたからなのだが、オクターヴキィがあり、音量のコントロールが自由自在、音色もヴァリエーション豊富、人間工学に基づいたキィ配置でフィンガリングも限界がなく、音程も作りやすく、同族楽器で高音から低音までカバーし、しかも互いに音色が溶け合い…こういった特徴を並べるだけでも、いかにサックス氏がしっかりした考えを持って、この楽器の基礎を作ったのか…氏の生真面目さか、天才性かはわからないが、その凄さが良くわかる。
ところで、サックス氏は、軍楽隊における木管と金管の音色の融和を狙ってサクソフォンを考案したと伝えられている。実際、当時のサクソフォンを吹いてみると、音量や音色など、非常に控えめであり、現代の楽器特性とは似ても似つかないものである。楽器やマウスピースの構造の変化によって、サクソフォンはその特性を徐々に進化させてきたことはよく知られているが、誰がどのようにして(演奏家か?指揮者か?楽器職人か?)その特徴を持たせるきっかけ、ならびに方向性を作っていったのか、という経緯を詳しく知ることができればと、常々から思う。
サックス氏が最初考案したサクソフォンのままでは、ジャズを中心としてここまでの市民権を得るには至らなかっただろう。また、クラシックの世界においても、ここまで多くの充実した作品(現在、サクソフォンのために書かれたクラシック作品は、およそ30000作品ある、と言われている)は生まれ得なかったであろう。サックス氏の功績とともに、そういったサクソフォンの方向性を決定付けた「何か」について、同列に論じられるようになってほしいと考えている。
素晴らしい楽器を発明した、このベルギー・ディナン生まれの才気あふれる楽器職人に、われわれサクソフォン奏者は改めて感謝しなければならない、と思う。サクソフォンがない音楽界など、もはや考えられない…とは言い過ぎだろうか。
とはいえ、改めて、ここまで素晴らしい管楽器もなかなかないとの思いを強くする。それは、この楽器が自然発生的に進化てきたのではなく「発明」されたからなのだが、オクターヴキィがあり、音量のコントロールが自由自在、音色もヴァリエーション豊富、人間工学に基づいたキィ配置でフィンガリングも限界がなく、音程も作りやすく、同族楽器で高音から低音までカバーし、しかも互いに音色が溶け合い…こういった特徴を並べるだけでも、いかにサックス氏がしっかりした考えを持って、この楽器の基礎を作ったのか…氏の生真面目さか、天才性かはわからないが、その凄さが良くわかる。
ところで、サックス氏は、軍楽隊における木管と金管の音色の融和を狙ってサクソフォンを考案したと伝えられている。実際、当時のサクソフォンを吹いてみると、音量や音色など、非常に控えめであり、現代の楽器特性とは似ても似つかないものである。楽器やマウスピースの構造の変化によって、サクソフォンはその特性を徐々に進化させてきたことはよく知られているが、誰がどのようにして(演奏家か?指揮者か?楽器職人か?)その特徴を持たせるきっかけ、ならびに方向性を作っていったのか、という経緯を詳しく知ることができればと、常々から思う。
サックス氏が最初考案したサクソフォンのままでは、ジャズを中心としてここまでの市民権を得るには至らなかっただろう。また、クラシックの世界においても、ここまで多くの充実した作品(現在、サクソフォンのために書かれたクラシック作品は、およそ30000作品ある、と言われている)は生まれ得なかったであろう。サックス氏の功績とともに、そういったサクソフォンの方向性を決定付けた「何か」について、同列に論じられるようになってほしいと考えている。
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