11/20の金曜日、東京藝術大学内で開かれたケネス・チェ Kenneth Tse氏のマスタークラス&ミニコンサートを急遽聴いてきた。
本記事では、まずマスタークラスの様子を書く。
【ケネス・チェ Saxophone マスタークラス】
出演:住谷美帆(受講)、都築惇(受講)、ケネス・チェ(指導)、羽石道代(pf)
日時:2015年11月20日(金)18:00開演
会場:東京藝術大学第二ホール
さすがに18:00開演には間に合わず、30分ほど遅れて到着。住谷氏の第2楽章の受講あたりで会場に飛び込んだ。
おふたりとも非常に上手く…いやはや、今の音大生ってこんなに上手いのかという驚きを持ってマスタークラスを聴いた。チェ氏は、なんと通訳は最低限で、日本語でレッスンを進めるという…これもまた驚き。
手元のメモを転記しておく(あくまで自分用のメモで、内容については間違っている可能性や、チェ氏の意図と違っている箇所がある可能性があるため、引用はご遠慮ください)。
William Albright - Sonata(住谷美帆)
第2楽章
・友人の死を悼む曲
・永遠な感じを出すためにノンヴィブラートでやったらどうか。イントネーションは難しくなるため、表現が欲しければ少し膨らめる等。
・ためらいがちな感じを出す
・フレージングに対する抵抗感(引っ張る感じ)
・小さい音のフラジオ演奏は、下の位置が合っているかどうかの良いテスト。フラジオは、舌のポジションが重要。力を入れるとかそういうことはなく、リラックスする。フラジオのダブルタンギングの練習
・[J]からはピアノの先端側でやったらどうか。まるで動じないような姿勢も重要。
・息だけ(喉でプレッシャーを作るだけ)のダブルタンギングも重要
第4楽章
・サイドキーを使ったフレージング
・Quasi Toungingは、スラップタンギングとは違う。舌は45度で接するのを意識。
・最後の黒い音符は、スラップ、ないし、オープンスラップが良いかもしれない
Paul Creston - Concerto(都築惇)
第1楽章
・20の前はバンドとやるならもう少しゆっくりなほうが良い
・全体的に速すぎる
・ピアノとサックスの細かいフレーズの掛け合いが見えるように
・60の後、ヴィブラートの意図的な変化をつける。続く部分は、1拍子で感じること。Lightな感じ
・間奏のあと、In Timeでは、特に下に向けた3連符のフレーズに抵抗感を持つ感じで。彼女に向けた愛の歌のような。
・ファ(1,2,3,G#,C5)→ファ#(1,p,C5)→ソ(1,C5)
・最後のEbは伸ばしたまま少しp keyを押して音程を下げるのもテクニック
・チェ氏がリュエフの「ソナタ」をレコーディングしたとき、リュエフに録音を送った。全体的にとても良いが、第3楽章は速いというコメントをもらった。なぜなら、速すぎると聴衆がすべての音を聴くことができないから。チェ氏は、普通の曲ではあまりダブルタンギングを使わない。
第3楽章
・リズムを楽しめるテンポで。
・最後の〆の音符、最後から3つ目まででいったん時間をとり、最後の2つの音を連続で。
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