2015/11/29

プロースト交響楽団 第22回定期演奏会

【プロースト交響楽団 第22回定期演奏会】
指揮:栁澤寿男 ピアノ:梯剛之 チェロ:横山桂
日時:2015年11月29日(日曜)14:00開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール音楽ホール
プログラム:
J.ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」
G.マーラー「交響曲第1番」

お知り合いが何人か乗っており、これまでも何度か聴きに伺っている。前回の演奏会にはエキストラとしても呼んでいただいた(ラプソディ・イン・ブルー)。アマチュアながら非常にレベルの高いオーケストラで、いつも演奏に感銘を受ける。また、脅威の集客力にも驚かされる…2000席近くのホールで、指定券を売り切ってしまうのだ。

今回は、大曲が2つならぶプログラム。ブラームスの、非常に緻密に書かれたピアノ協奏曲(初めて聴いたのだが、途中で構造が追いきれなくなってしまった)、そして数年前にも取り上げていたマーラーの第1番。難易度が高い作品ではあるが、アンサンブルは相当な高いレベルに踏み込んでいるという印象。整った音程、ぴたりと決める連符、シンプルな音ひとつひとつの響きなど、普段から磨きをかける基音からの賜物であろう。また、(おそらくだが)独奏にトライしている方も多いのではないかなあ…ここ一番、という場所での、安定感は、まるでプロオケを聴いているかのようだ。

ゲストの梯氏は、私自身は氏の演奏は初めて聴いたが、俗な言い方をしてしまえば、大変「ソウルフル」な演奏をされる方だな、と感じた。ブラームスの作品は、どちらかと言えばオーケストラとのアンサンブルが重視されるような作品であるから、氏の持つ情感だとか技巧といったところが、そこまで強調される作品ではないのかなと思ったが(とても難しいことを軽々とやってのけていることは判った)、アンコールで演奏されたモーツァルトの「幻想曲ニ短調」は、ソロということもあってかぐっと迫ってきたのだった。

マーラーは、ベースとして持っている技術の高さと、熱気がとても良いバランスで配合され、特に第1楽章、そして第4楽章がとても楽しく聴くことができた。2000人近くの聴衆を引き込む演奏って、よく考えたら凄いことだよなあ。

それにしても、半年に一回のペースでこの規模・クオリティの演奏会を開くことの凄まじさ!ぜひこれからも聴きに伺いたいオーケストラだ。

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