ジャズサクソフォン奏者として著名なデイヴ・リーブマン。そのリーブマンのために書かれたクラシックスタイルの協奏曲が存在するとは知らなかった。同様の協奏曲として有名な所では、エリック・マリエンサルのために書かれたネイサン・タノウエ「3 Steps Forward」や、スタン・ゲッツのために書かれたリチャード=ロドニー・ベネット「スタン・ゲッツのための協奏曲」などがあり、楽曲の完成度の高さから、いずれも素晴らしい成功を収めている。
このリーブマンのために書かれた協奏曲は、Lewis Porterというジャズピアニスト・作曲家の手によるもの。彼はリーブマンと共演を行うなど、親しい間柄にあり、そんなところから作曲が実現したようだ。ジャズの要素はもちろん含まれているのだが、あくまでベースにあるのはクラシック。第1楽章など聴いてみると、このようなクラシックの協奏曲があってもおかしくないな、と思えてしまう(逆に、私にはあまり面白みがなかった)。やはり聴きモノはほぼバラード・スタイルの第2楽章と、バス・オスティナートに乗ってリーブマンのスーパー・アドリブが炸裂し、さらにカデンツァでやりたい放題の第3楽章である。特に第3楽章では、第1楽章で感じた収まりの悪さを全く感じず、実に爽快である。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
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