イギリスのサクソフォーン、新着資料。今日出掛けに郵便ポストをのぞいたら、クリス・カルドウェル Chris Caldwell氏からCDが届いていた。真新しいものではないが、ロンドン・サクソフォニックの演奏によるサックス・ラージアンサンブルのCD「an eye for a difference(Tring 007)」。廃盤になっているらしくずっと探していたのだが、去年の暮れにカルドウェル氏にコンタクトを取ったところ、送ってもらえることになったものだ。感謝!m(_ _)m
ソプラニーノからバスまで総勢10名+ピアノ+エレキベースという、サックスのラージアンサンブルの変形版。ピアノとエレキベースを加えることで生み出される、普通のサックスラージアンサンブルにはない、エッジの効いた演奏が特徴的。
mckenさんのサイト(→http://www.iwakami.ne.jp/~mcken/sax/ss-londo.html)でメンバーが確認できるが、アポロ四重奏団やデルタ四重奏団のメンバーに加え、サイモン・ハラーム、ウィル・グレゴリーの名前まで見える。なんという豪華な顔触れ!イギリス・サックス界のスターが勢揃い。今では解散してしまった理由も、なんとなく分かる気がする。だってそもそも、これだけのメンバーが定期的に集まること自体、無理なことだと言うものではないか。
そんなロンドン・サクソフォニックが1998年にレコーディングを行ったマイケル・ナイマンの作品集がこの「an eye for a difference」。もう、一曲目の英国式庭園殺人事件「An Eye for Optical Theory 光学理論の眼識」からスピード感あふれる演奏にやられました。かっこ良すぎる!ナイマン・バンドの演奏でも聴いたことのあるこの曲が、サックスメインで演奏されるってなんだか嬉しいなあ(^^)実はこの曲ナイマンの作品の中でも、一番のお気に入りなのだ。続く「Queen of the Night」も、執拗に繰り返されるベース音によって完全にトリップ。かと思えば、弱奏での繊細な表現は、サックスの独壇場だとも感じる。いやあ、こいつはかなりの名盤だ!
収録曲は、An Eye for Optical Theory, Queen of the Night, Le palais royal, De l'hotel de la ville la concorde, And Do They Do, Here to There, Plotting for Shopkeeper, The Infinite Complexities of Christmas, Outside Looking In。
こうして聴いてみると、ミニマル・ミュージックとサックスの響きって相性が良いなあ。というか、そもそもこのラージアンサンブル自体ナイマン・バンドの響きを模して作られているのだから、そう感じるのはごく当たり前のことなのかもしれないけれど。
ラージアンアンブルのCDとして見たとき、確かにこのロンドン・サクソフォニック個性的な響きは人によって好みが分かれるかもしれない。だが個人的には、サックスが集まってクラシックを演奏するときの響きに比べると、このナイマン×ロンドンサクソフォニックの音楽には相当なインパクトを受けたことは確かだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿