ちょいと更新をサボり気味ではあるが、忙しさゆえで…。昨日はfreescale semiconductorのフォーラムを観るため、上京。目黒の雅叙園(一生に一度は行くべき)に行って参りました。終わったあとついでにN響の定期Bプロ(黛、ストラヴィンスキー、武満)を聴いてこようかとも思ったけれど、世の中そんなに甘くなく売り切れとのことでした。あらら。黛敏郎の「涅槃交響曲」とか、ストラヴィンスキー「春の祭典」とか、一度くらい生で聴いておきたい。
件のミュール四重奏団のLP(MHS)を聴いてみた。なにが凄いって、ほとんどそれまでに録音のなかった40年前に、完成された解釈を紡ぎだしていること。最近の録音だよー、と言われて聴かされても、ほとんど違和感は感じないかもなあ。…逆に考えれば、いかに後々のプレイヤーたちの演奏がミュールの模倣の上に成り立っているのか、ということを示唆するものだと思う。
演奏者は、ソプラノ:マルセル・ミュール、アルト:ジョルジュ・グールデ、テナー:ギィ・ラクール、バリトン:マルセル・ジョセ。この録音の数年後にはミュールが演奏活動から引退し、それにともなって四重奏団も解散している(「Marcel Mule, sa vie et le saxophone」より)。グールデは、ミュールの四重奏団にとってけっこうなキーマンであったとか。各種のサックス作品に深い知識、そしてユーモアを持っており、コンサートなどでの曲目の解説などは、ミュールから一任されていたという。ラクールはあの「50のエチュード」のラクール。写真を一目見るとなかなか強烈な印象を残すな…(なんで、こうカルテットのテナー奏者の姿って印象的なんでしょうか)。
デザンクロの世界初録音はけっこう貴重な音源だが、第一楽章を聴いていたところ…あれれ?テナーのラクール氏が入りを間違えて一部ゴチャゴチャになっている(笑)。
機器がそろった折には、きちんとデジタルデータとして保存したいな。将来的にLPの著作隣接権が消滅すれば、サックス吹きにとってはなかなかすばらしい共有の財産になるのではないだろうか。
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