立て続けにいろんなCDやLPを買った中で、ここ最近いちばんインパクトが強かったのがダニエル・ケンジー(キエンツィ)Daniel Kientzy氏のレクチャーアルバム「L'Art du Saxophones(Nova-Musica NMCD5101)」。真っ赤な表紙に金文字の表紙、裏にはコントラバスサクソフォンを携えたキエンツィ氏という異常な外見。収録曲の全ソロパート楽譜つきの分厚いブックレット入り。収録内容は、ソプラニーノからコントラバスまでの七種類のサクソフォンによるデモンストレーション音源と、七種類のサクソフォンによる100の特殊奏法の譜例&実践録音!!。えー!!すごい。
ソプラニーノサクソフォンとシンセサイザーのための即興曲「La visite du tonton de Bucarest」が虚空に鋭く響いたと思えば、コントラバスサクソフォンによる「Une colour...」の冒頭部分の超低音の野太い音色が響いてきたりと、面白すぎてマジメなのか人を喰っているのかよくわからない。
「100の特殊奏法」では楽譜とフランス語または英語の解説を元に録音で実際の音を確認することができるが、Normalから、Biphonie、Saxnay?まで盛りだくさん。楽譜を見ながら28分間、大笑いしながら聴いていました。サクソフォーンを吹いている方で現代音楽に抵抗がない方には結構オススメできるかもしれない。話のネタや現代奏法の勉強にいかがでしょうか。
ちなみにケンジーさんのWebページ(→http://www.kientzy.org)では、そのスーパーサクソフォニストっぷりの一端が垣間見られる数々のコンテンツを堪能することができる。演奏風景のムービーの抜粋やサンプル音源が充実していて飽きさせない作り。Biphonie奏法も実際の映像で確認できます。
0 件のコメント:
コメントを投稿