2010/09/21

先週末の練習

なんだかTwitterがとんでもないことになっているみたい。速攻でJavaScript実行をOFFにして、別クライアントへ避難。

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先週末の練習日記を書いておかねばならない。

土曜日は、東大島文化センターにて四重奏練習。9:00から13:00まで、J.S.バッハの「シャコンヌ」を練習した。2回ほど通すことができたが、半分くらいは体力勝負な部分であり、大変。それから、録音を聴く限りはテンポ設定もやや甘くて、聴いている方としては印象が薄いと感じた。次回の練習が最後、どこまで持っていけるか?

日曜日は、サクソフォニー。ホルストの「第一組曲」第3楽章、「ウェスト・サイド・ストーリー(もちろん著作権はクリア済みとのこと)」、「さくら」、「龍馬伝」などを合奏。「WSS」は、適度な難しさで燃えますね。あ、それから「龍馬伝」も…(これはぜひゆうぽんさんと1stを張りたい)。

練習後は、大学時代の友人に誘われて恵比寿へと移動し、麦酒祭でビールを味わった。その後二次会で伺った某居酒屋の日本酒がまずいことまずいこと…だが、それもまた愉快なり。

2010/09/20

演奏会情報:国立音大サックス科の演奏会

【国立音楽大学サクソフォーン専攻生によるアンサンブル2010】
出演:国立音楽大学サクソフォーン専攻生、フレデリック・ヘムケ(ゲスト)
日時:2010年10月18日(月)18:30開演
会場:府中の森芸術劇場ウィーンホール
料金:全席自由 800円
プログラム:
G.Ligeti - 6 Bagatellen
J.S.Bach - Partita No.6
D.Maslanka - Recitation Book
狭間美帆 - Beyond the Wind
兼松衆 - 委嘱作品(初演)
J.S.Bach - Piano Concerto Mov1
柏原卓之 - Irish Fairy Suite(初演)
問い合わせ:090-3510-7821(代表 織戸祥子)

おなじみ、国立音楽大学のサックス科定期。一昨年伺って、昨年は伺うことができなくて、今年はぜひと思っていたところだった。過去の記事を掘り返してみたところ、コンサートレビューが出てきた。前回伺った時の演奏も良かったので、リゲティやバッハやマスランカや、ラージアンサンブルの委嘱作品となる柏原卓之さんの「アイリッシュ・フェアリー組曲」なども楽しみ。音大の演奏会はいろいろとあるが、たまにプロフェッショナルに肉薄する or 超えるような演奏が出てくることがある。そんなところも大いに期待。

そして、大注目はフレデリック・ヘムケ Frederick Hemke氏のゲスト出演!いまさら説明するまでもないが、パリ国立高等音楽院でマルセル・ミュールのサクソフォンクラスをアメリカ人として初めて卒業し、帰国後は主にノースウェスタン大学の教授として後進を育成した世界的なサクソフォン奏者のひとり。LP時代、そして最近も少し録音があり、私も愛聴している。マスタークラスのため来日するというウワサは聞いていたが、まさかこのコンサートに客演するとは思わなかった。そして、プログラム(F.Ferko - Nebulae)を見る限り、オルガンとの共演ときたもんだ!こちらも楽しみ。

ミュールのライヴ録音 on YouTube

マルセル・ミュールのアメリカツアーの録音は、Andy Jacksonらの働きにより、シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団とのライヴ録音(録音地は不明)、セルマー・アメリカのインディアナ州エルカート工場での録音などが発掘されているが、下記に示す録音は"1958年ユタ大学におけるライヴ"と書かれている。まさか新しく発見されたミュールの録音か!?と思ったのだが、何度も何度も聴き比べてみたところ、どうやらエルカートの録音と同一ソースのようだ(…と、私は思うのだけど)。いちおうAndy Jacksonにもヒアリングをお願いしている。

ただ、Andy Jackson提供のものと比較すると、ピッチや復刻環境がだいぶ違うようで、音像がクリアになり音楽が生き生きと聴こえてくる。50年前にアメリカで響いたサクソフォンの素晴らしい音色をご堪能いただきたい。

イベール - コンチェルティーノ Part1
http://www.youtube.com/watch?v=09zb6nogS-g
イベール - コンチェルティーノ Part2
http://www.youtube.com/watch?v=3ss0pytPMpM

2010/09/18

ギャルド復刻CDレビュー(ディスク2)

昨日の記事の続き。

Disque No.2
Lavagne - Fuite et Mort de Neros (D-11046)
Alfred Bruneau - Messidor (D-19204)
Andre Messager - D'Isoline, ballet suite (D-11083/4)
Nikolai Andreyevich Rimsky-Korsakov - Capriccio espagnol (日本コロムビア J-3286/7)
Andre Messager - Les deux pigeons balet suite (D-11020/1)
Wilhelm Richard Wagner - Prelude du 3e acte de Lohengrin (DFX-148)
Wilhelm Richard Wagner - Marche de tannhauser (DFX-148)
Giacomo Meyerbeer - Marche du couronnement (DF-147)
Hector Berlioz - Marche hongroise (DF-147)
Wolfgang Amadeus Mozart - Marche turque (日本コロムビア J-3210)

ディスク1でこのデュポン楽長とギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の組み合わせの良さを分かったつもりになってはいけない。ディスク2では、それがさらにパワーアップしているのだ。木管セクションの唖然とするほどのアンサンブル能力、サクソルン属を加えることによる魅力的な中音域の輝き、独奏者が奏でる魅力的なソロ、どんなに吹こうとも上品な金管セクション、デュポン楽長の見事な統率力、といったところはそのままに、このユニットがさらに威力を発揮できるプログラムが目白押しとなっている。

ラヴァーニュ「暴君ネロの逃走と死」は、タイトル通りの描写音楽だが、冒頭の滝が落ちるようにせき込んだフレーズから一気に7分間を聴かせてしまう。さりげなく織り込まれるソロ部分に、奏者のセンスを垣間見ることができる。続くブリュノーの「メシドール」は、19世紀に作曲された同名のオペラ音楽からの抜粋。どの部分(何幕何場とか)にあたるのかはよく判らないのだが、まるでコラールのような美しくゆったりした5分ほどの曲で、音色の美しさと変化に惚れ惚れしてしまう。ちなみにこの「メシドール」と、メサジェの「イゾリーヌ」の一部、「ディオニソス」の一部については、今回の復刻が初となるそうだ。

アンドレ・メサジェは19世紀から20世紀前半にかけて活躍したオペラ作曲家。ブリュノー作品といい、メサジェ作品といい、この時代の吹奏楽のレパートリーには、オペラ音楽からの抜粋形式の組曲がたくさん含まれていたのだなあ。舞踏組曲「イゾリーヌ」あまり知らない曲だったのだが、Pavane, Entree d'Isoline, Entree de la 1re danseuse, Seduction, Valseと名付けられた5つの組曲になっており、様々な見せ場も登場して、聴きごたえも十分。

ニコライ・リムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」。日本コロムビアの盤なんだなあ。オーケストラで演奏した時のような、ちょっと上品な感じは身を潜めて、ギャルドが吹奏楽で演奏すると、このようにまさに"カプリツィオ=気まぐれ"な雰囲気が全面に押し出される。楽しい!緻密なアンサンブルの中でオーボエの妙技を披露するプレイヤーは誰だろう。そして、その後に聴かれる、ヴィブラートもかかったようなホルン(コル)の美しいテーマ…。相変わらず鉄壁のフルート~クラリネット~サクソフォンセクション。ハープが加えられたサウンドも美しい。最終部に向けては、各パートが存分に活躍しながら高みへと登っていく。最後の最後など、現代の吹奏楽に聴かれる"超絶技巧"などを鼻の先で吹き飛ばしてしまうほどのスーパー・アンサンブルに恐れ入る。これ、ライヴで聴いたら興奮しただろうなあ。

再びメサジェの「舞踏組曲"二羽の鳩"」。これも、現代の吹奏楽界では、作品としては「知られざる」に分類されるところだと(個人的には)思うが、良い曲なのですよ。Entrée des Tziganes, Scène et pas des deux Pigeons, Danse Hongroise, Theme & Variationsの4曲。どれも親しみやすく粒ぞろいのメロディに溢れていて、気に入ってしまった。。最終曲の主題と変奏では、飛び上がること間違いなし!始めはゆったり…なのだが、徐々に速くなってきて、スネアによって導きだされる13分過ぎの部分からは容赦無きまでの煽り、煽り、煽り!統率するデュポン楽長と、それに応えて完璧に吹ききるギャルドの面々…。一筋縄ではいかない。

最後に置かれた5曲のマーチ、ああ、このトラックの構成はニクイですね。メサジェを大興奮で聴いたあとの、アンコールというわけだ。ちなみに、ワーグナーの「タンホイザー」では、ファンファーレのあとのクラリネットソロは、マルセル・ミュールが代わって担当している(栃木のO様に教えていただいた)。このころのミュールは、すでにヴィブラートのスタイルが確立している。ほんの一瞬だが、実に上品なフレージングを聴かせてくれる。

以上。古いものは、それがただ古いから良いのではなく、その時代に最も輝かしいものを築き上げたものだけが、時代を超えてなお存在感を放つのだと思う。このディスクには、それが確かにあると感じた。全ての管楽器奏者、吹奏楽愛好家、クラシック愛好家におすすめする。

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2010/09/17

ギャルド復刻CDレビュー(ディスク1)

というわけで、ようやくレビュー開始。長くなりそうなので二回に分けることとした。

第6代楽長、ピエール・デュポン Pierre Dupont指揮ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団 Musique de la Garde Républicaine。録音年代は、1927年から1935年となっている。シュミットやパレスなどのオリジナル作品も散見されるが、全体を通して取り上げられている多くは編曲物で、この時代の吹奏楽のレパートリー開拓の方向性が分かるようで、面白い。

Disque No.1
Florent Schmitt - Dionysiques (F.Columbia DFX-137/ D-11012)
Gabriel Pares - Richilde (D-11022/3)
Franz Liszt - Rapsodie hongroise No.2 (DFX-202)
Alexis Emmanuel Chabrier - Espana (D-11019)
Carl Maria Friedrich Ernst von Weber - Invitation a la valse (D-11040)
Franz Liszt - Le preludes (DFX-55/6)
Mehr - Air Varie Sur Un Theme Suisse (D-11041)
Carl Maria Friedrich Ernst von Weber - Freischutz (D-11042)

ディスクを再生してみよう。SP特有のノイズに続いて、ディオニソス冒頭の低音楽器が登場。ノイズは気にならず、むしろその奥から聴こえる音楽に耳が捉えられる。2001年にEMIから20枚一気にリリースされた復刻盤を少しだけ聴いたことがあるが、それらと音質を比較してしまうと、比べものにならない(そういえば、当時の復刻盤には「ディオニソスの祭」も後半部分しか収録されていなかった)。9年の時を経た木下直人さんの研究成果が、ここに実を結んでいることがよく判る。「ディオニソスの祭」は、個人的に好きな吹奏楽オリジナル曲ベスト1であり、ブラン楽長時代にギャルドが来日した折、杉並公会堂でワンテイク録音したものを愛聴していたが、その録音とほとんど変わらない解釈に驚いている。テンポ設定など、ほぼそのままではないか?デュポン楽長時代には、この曲の解釈の完成形が呈示されていたということに、驚きを感じる。ブラン楽長の録音が、ライヴ感にあふれたものだったのに対して、(SP時代とはいえ)きちんとした録音セッションの形を取ったデュポン楽長の録音のほうが、室内楽的な緻密さでは勝るだろう。どちらが良いかは、お好みで…。

二曲目のガブリエル・パレス「リシルド序曲」。これは、ギャルドの第4代楽長だったパレスが、楽団のために作曲した作品なのだそうだ。2つの主題が複雑な綾を成しながら、最後に待ち受ける感動的なクライマックスへと突き進む。「ディオニソスの祭」でも感じたのだが、クラリネットセクションのアンサンブル能力の高さには、まったく恐れ入るばかりである。そこに重なるサクソフォンと、木管群のえも言われぬ響き、けっしてがなり立てることのない金管セクション。冒頭でもクライマックスでもその音質が保たれている。きっと、奏者も指揮者も恐ろしいほどに冷静なんだろうな…。

そして、直後の「ハンガリー狂詩曲」の冒頭で、鳥肌がたつ。SPの違いによるものなのだろうか、とつぜん音像がさらにクリアになるのだ!序奏の部分から、非常にユニークな解釈が散りばめられ、テンポが揺れる揺れる。しかし一糸乱れぬアンサンブル…デュポン楽長の統率力の賜物だろうか。この曲は、各所にソロの部分が設けられているのも聴きものだ。この時代のギャルドを聴く楽しみの一つに、20世紀前半に活躍したフランス管楽器界の名手たちのソロを聴くことができる、というものがある。後半にかけては、ここでもクラリネットセクションが名技を披露するが、合いの手を入れる不思議な音色のセクションにも注目。これがサクソルン属かな?

ちょっと書き終わらなさそうなので、ペースを上げていく(苦笑)。シャブリエとウェーバーの2曲は、普通のオーケストラのバージョンで聴くよりも、引き締まって輝きが凝縮されているように感じる。リハーサルの回数が、おそらく並でないのだろう。細かい部分まで、決してぼやけることなくベクトルの揃った音楽。デュポン楽長は、オーケストラには出せない吹奏楽の魅力を存分に引き出していると思う。例えばこれを現代のオーケストラや吹奏楽の演奏で聴いた時に、どういったところにその団体の個性を出すことができるのだろうか。

リストの交響詩"レ・プレリュード"は、15分という長い時間の録音。こういう曲がSPで聴けるなんて、ちょっと感動モノだ。長時間にわたって集中力の高い音楽が奏でられる。計算しつくされた構造(とは言っても、まだ全部を把握しきれていないが…)により、聴き手は音楽に没頭させられる。もちろん、どんな弱層部分においても安定感は抜群。様々な音色が飛び出し、編曲の手腕の高さも伺わせる。

続く「スイス民謡の主題による変奏曲」は、独奏者…ルネ・ヴェルネイ(cl.)、ウジェーヌ・フォヴォー(tp.)、そしてサクソフォンにマルセル・ミュール(!)らをフィーチャーしたヴィルトゥオジックな一品。サクソフォン的興味として、この時代はまだヴィブラートが研究途中であったミュールが、吹奏楽の中でのヴィブラートの使い方について試行錯誤をしている真っ只中の演奏を聴ける、という点でも貴重だろう。音色は丸く、しかしヴィブラートが妙にちりめん状にかかっており、ちょっと微笑ましいというか、なんというか。ディスク2で聴くことができる「タンホイザー」の録音時には、すでにそのスタイルは確立されている。この2枚組のCDの各所で聴こえてくるサクソフォンの音色は、時代によって少しずつ変化しており、その辺りも聴きどころだろう。

さらにパワーアップしたディスク2のレビューは、明日の続きの記事にて。

2010/09/16

ギャルド復刻CDの復刻環境について

今回、グリーンドア音楽出版から発売されたギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の復刻CDについて、これまでも何度か書いているが、復刻環境をまず説明しておきたい。

復刻技術の全面的な監修を行ったのは、おなじみ木下直人さんである。世界でも指折りの"ギャルド研究家"でありそのコレクションの数には定評がある。単純に音盤のみの収集にとどまらず、その音盤を再生するための装置についても情熱を注ぎ、長期に渡る試行錯誤の末に完成したシステムが、今回の復刻に使用されている。

SP再生装置の中核をなすのが、ピエール・クレマン Pierre ClementのSP用カートリッジ"L5"である。このPierre Clementのシリーズは、1950年代から1960年代にかけて、フランスの主要な放送局やレコード会社で使用されていた。このカートリッジを利用することで、1950年代のフランスで鳴っていた音を忠実に引き出すことができるというわけだ。実は、単純に中古を購入しただけではダメで、ダンパー(針を支えるゴム)が古くなっている状態から工夫して修理を行ない、なんとか利用できる状態へと復帰させたということも伺っている。

ノイズは未処理。こんにち発売されている多くの"復刻盤"と名が付くCDは、ほとんどにデジタルの音響処理が施されていることと思う。確かに、ノイズリダクションの技術は年々進歩しているが、何かしらの処理を加えるということは即ち、原音にも変化が加わってしまうということになる。ダイレクトカッティングされた音で、確かにノイズは多いのだが、それ以上に吹奏楽のその音がはっきりと、クリアに聴こえてくる。

いつだったかこのブログでも書いたが、木下さんが行っているのは、単純に音を取り出すことではなく、当時のAtmosphéreを現代へと蘇らせる…"芸術の復刻"と呼ぶに相応しい仕事だと思う。この素晴らしい復刻を、ぜひ多くの方に聴いていただきたい。CDの詳しいレビューは、また今度。

2010/09/15

ギャルド復刻CDゲット!

9/14発売のギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の復刻CD(グリーンドア音楽出版)だが、本日渋谷のタワレコへ伺ったところ発見!その後は飲み会だったので、帰り着いたのがこんな時間…夜も遅いが、早速聴いている。

まだ聴き始めだが、とにかく素晴らしい復刻であり、音楽であり…こんな吹奏楽のCDが2010年という時代に出版されたことに、大変な嬉しさを感じる。木下直人さん、そしてグリーンドア音楽出版のスタッフに大感謝。

詳しいレビューは、明日以降に行う予定。